JPH0583105B2 - - Google Patents

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JPH0583105B2
JPH0583105B2 JP4671587A JP4671587A JPH0583105B2 JP H0583105 B2 JPH0583105 B2 JP H0583105B2 JP 4671587 A JP4671587 A JP 4671587A JP 4671587 A JP4671587 A JP 4671587A JP H0583105 B2 JPH0583105 B2 JP H0583105B2
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JP
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Tooru Hosoda
Akio Yoshida
Shigeru Ooki
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は拭き消し性筆記具用インキ組成物に関
し、更に詳しく云えば、インキの着色剤として着
色樹脂粒子を採用することにより、良好な拭き消
し性の筆記画像を与える拭き消し性筆記具用イン
キ組成物に関する。
(従来の技術) 従来、黒板および白墨に代えて、非浸透性の白
板等に筆記する際に、拭き消し可能なインキによ
り筆記し、不要になつた後に筆記文字等が容易に
拭き消し可能な筆記具用インキが知られている。
(発明が解決しようとしている問題点) 上記拭き消し可能なインキは、染料または顔料
剤等の着色剤、バインダー、常温で非揮発性の有
機溶剤および揮発性の有機溶剤からなるものであ
り、筆記後揮発性溶剤の蒸発後であつても非揮発
性の有機溶剤の存在によつて着色剤が未乾燥の状
態で筆記面に残るため布等によつて筆記物が拭き
消し得るものである。
上記従来の拭き消し可能なインキは、筆記面に
密着した着色被膜を形成するため、筆記面が完全
に平滑且つ非浸透性でないときは、記録面の微細
な凹部やピンホールに着色被膜が残り、完全に拭
き消すことができず、筆記回数の増加とともに筆
記面が汚染されるという問題がある。
従つて、筆記面にある程度の表面凹凸やピンホ
ールが存在しても容易に且つ完全に拭き消し可能
なインキ組成物が要望されている。
本発明者等は上記要望に応えるべく鋭意研究の
結果、筆記具用インキの着色剤として着色球状樹
脂粒子を採用して、筆記後着色剤の記録面に対す
る接着面積を小にすることにより、優れた拭き消
し性を有する拭き消し可能なインキ組成物が得ら
れることを知見し本発明を完成した。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、着色剤、バインダーおよ
び液媒体からなり、上記着色剤が、粒径が0.1〜
1.0μmの、染料で染色された着色球状樹脂粒子で
あり、且つバインダーの量が上記着色粒子100重
量部当たり0.5〜10重量部の範囲であることを特
徴とする拭き消し性筆記具用インキ組成物であ
る。
(好ましい実施態様) 本発明を詳細に説明すると、本発明で使用し主
として本発明を特徴付ける着色球状樹脂粒子と
は、前記インキ液媒体に不溶性であり且つ被膜を
形成せず、粒子径が0.1〜1.0μmの範囲にあつて、
比較的粒子径の揃つた着色球状樹脂粒子であり、
一般的にプラスチツクピグメントと称されている
ものを染料で着色したものである。
このような着色球状樹脂粒子としては、ポリス
チレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビ
ニル、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリアミド樹脂あるいはα,β−モ
ノエチレン性不飽和単量体をエマルジヨン重合や
懸濁重合して球状樹脂粒子を得るに際し、使用す
る単量体を適当な染料で予め原液着色しておくこ
とによつて得られ、又、市販の上記の様な未着色
樹脂粒子を適当な染料によつて後から着色するこ
とによつても得られる。
例えば、上記のような樹脂の単量体中に、例え
ば、油溶性染料、分散染料、塩基性染料、蛍光染
料等を溶解しておき、これを常法に従つて重合す
ればよく、又後から着色する場合には、得られた
未着色の球状樹脂粒子を、例えば、油溶性染料、
分散染料、酸性染料、直接染料等、樹脂粒子の染
色に適した染料で常法に従つて着色すればよい。
インキ組成物中の上記着色剤の含有量は、筆記
画像が十分に識別される濃さであることが必要で
あり、特に規定されるものではないが、好ましく
は組成物全量中で0.5〜30重量%を占める量であ
る。
本発明で使用するバインダーは、インキ中の着
色剤(着色球状樹脂粒子)を良好に分散させ且つ
着色剤の白板表面に対する接着性を与えるもので
あり、インキの液媒体に溶解するポリマーはいず
れも使用できる。分散剤兼バインダーとして好ま
しいものは、液媒体として主としてアルコール類
あるいは少量の水を含有するアルコール類が使用
されるので、構造中に親水性部分と親油性部分と
を併有するポリマーである。
このようなポリマーバインダーは、構造的には
大別して縮合系重合体および付加重合体に分けら
れ、既存のものがいずれも使用可能であり、好ま
しいものとして、縮合系のものは、例えば、特開
昭60−26070号公報に記載のポリエステル系バイ
ンダーがあり、また付加重合体系のバインダーと
しては、α、β−エチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの付加重合体が挙げられる。
特に好ましいものは、付加重合体系バインダー
であり、これらのバインダーは親油性部分を形成
するモノマーと親水性部分を形成するモノマーか
ら得られる。
上記の如き付加重合体系ポリマーは、親水性お
よび親油性のモノマーを適切に混合し、従来公知
の混合重合方法、例えば、溶液重合方法、懸濁重
合方法、乳化重合方法等いずれの重合方法によつ
ても得ることができる。必要に応じて重合調節剤
等公知の添加剤も使用される。その際に使用され
る重合液媒体は、インキの液媒体とし使用され得
る有機溶媒であれば、そのまま得られた重合液を
インキの液媒体として使用することもできるし、
また重合体を溶液から分離した後再度溶解させて
使用することもできる。
このように重合して得られるバインダーは、特
にその分子量によつて規定されるものではない
が、1000〜100000の範囲の分子量を有するもの
が、溶液中の重合体含有率、溶液粘度およびそれ
を使用した着色剤インキ組成物の粘度等の性質、
記録物の堅牢性等の品質等から好ましいものであ
る。
上記バインダーはインキ中の着色剤の固体粒子
の分散体としても作用するものであるが、本発明
においては、更にバインダーとして、他の可溶性
樹脂を添加することもできる。このような可溶性
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン
−無水マレイン酸樹脂、マレイン化油、マレイン
化ポリブタジエン、マレイン化アルキド樹脂、マ
レイン化石油樹脂、マレイン化ロジンエステル、
ポリビニルピロリドン等あるいはそれらのアルカ
リ金属、アンモニア、アミン塩等が挙げられる。
上記の如きバインダーは本発明においては過剰
に使用するべきではなく、インキ中の固体成分
100重量部あたり、約10重量部以下、好ましくは
約0.5〜10重量部の範囲の量で使用するのが好ま
しい。約20重量部より多い量で使用すると、これ
らのバインダー等が着色剤等の固体粒子を包む連
続被膜となつて、着色剤粒子等が記録面に密着す
ることになつて、筆記文字等の拭き消し性が低下
するので好ましくない。またあまりに少量である
と、インキ中の着色剤等の固体粒子の分散性が低
下し、また、筆記したときに筆記面に対する着色
剤等の接着性が不十分となる。すなわち、本発明
においては、バインダーは固体粒子を記録面に接
着させるが、連続被膜を形成しない量で使用する
のが好ましい。
以上は本発明のインキ組成物における好ましい
バインダーであるが、その他、従来公知の分散
剤、界面活性剤等の添加剤も使用でき、これらの
添加剤がバインダーの作用を有する場合にはバイ
ンダーとして使用してもよい。
また、本発明のインキ組成物を構成する液媒体
は、揮発性有機溶剤または揮発性有機溶剤と難揮
発性有機溶剤との混合物が好ましく、これらの液
媒体は少量、例えば、全量の30重量%以下程度の
水を含有してもよい。
揮発性の有機溶剤としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロバノール、ブタノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられ、
また難揮発性有機溶剤としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、グリセリン、ジグリセリン、メチルカ
ルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビ
トール等が挙げられ、これらの難揮発性有機溶剤
を併用することによつて、ペン先でのインキの乾
燥を防止することができる。
これらの有機溶剤は上記揮発性有機溶剤100重
量部に対して難揮発性有機溶剤が0〜30重量部程
度の割合で使用するのが好ましい。これらの混合
溶剤中に水を含有させる場合には、混合溶剤100
重量部あたり30重量部以下がよい。水の量が多す
ぎるとインキの乾燥性が低下するので好ましくな
い。
本発明の拭き消し性筆記具用インキ組成物は、
上記の構成成分および配合からなり、その製造方
法は各種の方法が採用できる。例えば、上記の各
成分を配合し、これをボールミル、ホモミキサ
ー、サンドグラインダー、スピードラインミル、
ロールミル等の従来公知の分散機により粒子の球
体状態を破壊しない範囲で混合摩砕する方法等が
代表的である。
(作用・効果) 以上の如くして得られた本発明の拭き消し性筆
記具用インキ組成物は、筆記後有機溶剤が蒸発乾
燥すると、その中に着色剤として球状の着色樹脂
粒子を含有しているので、着色樹脂粒子の筆記面
に対する接触面積は非常に小さい。従つて、これ
ら粒子の筆記面に対する接着性が弱く、従つて容
易に拭き消し可能である。
また、従来の拭き消し性インキとは異なり、微
細な凹凸やピンホールが筆記面に存在しても、乾
燥後インキが被膜を形成しないので、着色剤粒子
等はこれらのピンホール等に浸透することがない
ので完全な拭き消しが可能である。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。なお、文中、部および%とあるのは重量を表
わす。
実施例 1 水溶性ポリマーバインダーの50%溶液(メチル
メタクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリ
レート20部、ブチルアクリレート20部、N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレート15部および
メタクリル酸15部からなるコポリマーのイソプロ
ピルアルコール50部およびブチルカルビトール50
部中の溶液)2部に、エタノール56部、ジエタノ
ールアミン1部およびポリスチレン系プラスチツ
クピグメント(旭ダウ製、粒子径0.5μm)を黄色
分散染料で染色した物9部を加え、ボールミルで
約20時間分散し、着色剤濃度が7.5%になる様に
エタノール37部、エチレングリコール10部および
尿素4部を加え、更に30分間分散させ、黄色の本
発明のインキを得た。
これをサインペンにセツトして白板上で拭き消
し性および筆記性をテストしたところ、黄色アゾ
顔料を単に使用したものと比べ、著しく優れた拭
き消し性を示し、書き味も滑らかであつた。
実施例 2 水溶性ポリマーバインダー50%溶液(エチルア
クリレート12.5部、ブチルメタクリレート15部、
スチレン15部およびメタクリル酸7.5部からなる
コポリマーのブチルセロソルブ35部およびメチル
カルビトール15部中の溶液)2.5部に、エタノー
ル25部、水酸化カリウム0.3部およびポリメチル
メタクリレート球状樹脂粒子(綜研化学製、MP
−1000)を青色油溶性染料で染色したもの10部を
加え、ペイントシエーカーで30分間分散し、ブタ
ノール10部、エチレングリコール18部およびエタ
ノール83部を加え、更に30分間分散させ、青色の
インキを得た。
このインキ1.5gを内綿式のフエルトペンに組
み入れ白板上で拭き消し性および筆記テストをし
たところ、フタロシアニンブルー顔料を単に使用
したものに比べて著しく優れた拭き消し性の青色
線像が形成された。
実施例 3 水溶性ポリマーバインダーの50%溶液(メチル
メタクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリ
レート20部、ブチルアクリレート20部、N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレート15部および
メタクリル酸15部からなるコポリマーのイソプロ
ピルアルコール50部およびブチルカルビトール50
部中の溶液)1.5部に、水10部、エタノール45部、
ジエタノールアミン2部およびポリスチレン系プ
ラスチツクピグメント(旭ダウ製、5%水分散
液、粒子径0.5μm)を黄色蛍光染料で染色したも
の9部を加え、ペイントシエーカーで約20分間分
散し、着色剤濃度が7.5%になる様にエタノール
10部、エチレングリコール10部、エタノール30.5
部および尿素2部を加え、更に30分間分散させ、
黄色のインキを得た。
このインキをサインペンにセツトして白板上で
拭き消し性および筆記性をテストしたところ、非
球状の蛍光顔料を単に使用したものと比べ、著し
く優れた拭き消し性を示し、書き味も滑らかであ
つた。
実施例 4 水溶性ポリマーバインダー50%溶液(エチルア
クリレート12.5部、ブチルメタクリレート15部、
スチレン15部およびメタクリル酸7.5部からなる
コポリマーのブチルセロソルブ35部およびメチル
カルビトール15部中の溶液)2部に、水10部、エ
タノール15部、水酸化カリウム0.3部およびポリ
メチルメタクリレート着色球状樹脂粒子(綜研化
学製、MP−1000)を青色塩基性染料で染色した
もの10部を加え、ペイントシエーカーで20分間分
散し、ブタノール10部、エチレングリコール18部
およびエタノール83部を加え、更に30分間分散さ
せ、青色のインキを得た。
このインキ1.5gを内綿式のフエルトペンに組
み入れ白板上で拭き消し性および筆記テストをし
たところ、優れた拭き消し性の青色線像が形成さ
れた。
実施例 5 脱水ヒマシ油脂肪酸の高度マレイン化油および
ビスフエノールAのプロピレンオキサイド付加物
との縮合エステル化物(特開昭60−26070号公報
参照)5部(固形分50%のジエタノールアミン水
溶液)に、ジエタノールアミン3.3部、エチレン
グリコール2部、エチレンジアミン四酢酸2ナト
リウム塩3部、水10部、エタノール10部及びエポ
キシ球状樹脂粒子(東レ製、トレパールBP−
B3000、粒子径0.5μm)を黒色分散染料で着色し
たもの10部を加え、ボールミルで約20時間分散
し、着色剤濃度が10%になる様にエチレングリコ
ール11部、エタノール40.7部および尿素5部を加
え、更に30分間分散させ黒色のインキを得た。
このインキをカートリツジ方式の筆ペンにセツ
トして白板上で拭き消し性と筆記性をテストした
ところ、カーボンブラツク顔料を単に使用したも
のに比べて著しく優れた拭き消し性の線像が得ら
れた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 着色剤、バインダーおよび液媒体からなり、
    上記着色剤が、粒径が0.1〜1.0μmの、染料で染
    色された着色球状樹脂粒子であり、且つバインダ
    ーの量が上記着色粒子100重量部当たり0.5〜10重
    量部の範囲であることを特徴とする拭き消し性筆
    記具用インキ組成物。
JP62046715A 1987-03-03 1987-03-03 拭き消し性筆記具用インキ組成物 Granted JPS63215782A (ja)

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Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS54152527A (en) * 1978-05-23 1979-11-30 Taihei Chem Marker ink for writing board
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