JPH0582875B2 - - Google Patents

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JPH0582875B2
JPH0582875B2 JP17763285A JP17763285A JPH0582875B2 JP H0582875 B2 JPH0582875 B2 JP H0582875B2 JP 17763285 A JP17763285 A JP 17763285A JP 17763285 A JP17763285 A JP 17763285A JP H0582875 B2 JPH0582875 B2 JP H0582875B2
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JP
Japan
Prior art keywords
pitch
puffing
needle coke
coke
acid
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP17763285A
Other languages
English (en)
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JPS6239690A (ja
Inventor
Kenichi Fujimoto
Maki Sato
Yoshiaki Matsui
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Nippon Steel Corp filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication of JPS6239690A publication Critical patent/JPS6239690A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、コールタールから得られる人造黒鉛
電極用ニードルコークスの原料であるQIフリー
ピツチを改質し、パフイングの少ないニードルコ
ークスが得られるピツチを製造する方法に関する
ものである。 (従来の技術) 炭素材料の多くは石油コークス、ピツチコーク
ス等のフイラーに、ピツチ、タール等のバインダ
ーを加えて成形し、次いで炭化、黒鉛化すること
により製造されている。更に、必要に応じピツ
チ、タール等を含浸して再焼成し、密度、強度を
向上させている。人造黒鉛電極の製造の際は、こ
の再焼成品を電気炉を用いて、窒素、アルゴン等
の不活性気体中、もしくは詰め粉を行つて、空気
を遮断した状態で約3000℃に加熱し、コークスを
黒鉛に変化させている。しかし、近年合理化を目
的に、アチソン炉を用いる黒鉛化から、急速黒鉛
化炉を用いる方法に変化してきている。 急速黒鉛化炉を用いると、例えば数10時間で黒
鉛化が行なわれるので、黒鉛化に際しての温度上
昇速度が速い。そして黒鉛化時には不可逆膨脹、
すなわちパフイングが起ることが知られている。
パフイングの程度が大きいと、電極の嵩比重が小
さくなり、強度が弱くなる。 このパフイングは、黒鉛化時における昇温速度
が早いほど顕著になるので、急速黒鉛化炉で黒鉛
化する際に問題となる。ニードルコークスのパフ
イング性は、石油コークスとピツチコークスとで
は原因に違いがあるとされている(K.Fujumoto
et al.Ext.Abstr.Inter.Carbon Conf.(Bordeaux)
432、434(1984)参照)。 この為ピツチコークスの場合、原料ピツチを水
添することにより改質し、このピツチから得られ
たニードルコークスを使用することによつて、黒
鉛電極のパフイングを低減する方法が提案されて
いる(特開昭59−122585号公報)。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、パフイングが少ないニードル
コークスの原料となるピツチの製造方法を提供す
ることにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、コールタールを原料としてニードル
コークスを製造するにあたり、パフイングの少な
いコークスを得ることができるピツチの製造方法
に関するものである。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明はピツチを非酸化性酸の水溶液で処理す
ることにより、過度に重縮合したり反応性の高す
ぎる部分を取除き、平均構造を変化させることに
より、パフイングを低減させるものである。 原料となるピツチはQIフリーピツチである。
QIフリーピツチは、コールタールを連続蒸溜す
ることによつて得られる所の軟ピツチより得られ
る。この軟ピツチを石油系溶剤と芳香族成分が豊
富に含まれている油分との混合溶剤に溶解し、キ
ノリン不溶分を分離、除去して得られる。通常の
QIフリーピツチは、上に述べた混合溶剤に溶け
ている物を溶剤を蒸溜によつて除去し、軟化点を
調整して得ている。以下このQIフリーピツチが、
溶剤に溶解している溶液をOFと呼ぶ。 本発明ではOFに非酸化性酸を作用させ、OF中
に含まれる塩基性成分を、重質ピツチを主とする
沈澱物として分離する。OFに非酸化性酸を作用
させると、粘度が比較的高い重質ピツチを主とす
る沈澱物が生成し、上から油相、水相、沈澱物の
3相に分離する。この3相は、液々分離により容
易に分離することができる。 本発明では前記の油相部分(以下MOFと呼ぶ)
を分取し、蒸留により軟化点を調整して、ニード
ルコークスの原料ピツチとするものである。 本発明で使用する非酸化性酸としては、塩酸、
希硫酸、酢酸等が挙げられる。硝酸、濃硫酸のよ
うな酸化能力を有する酸を用いると、ピツチの構
成成分の変質がおこり好ましくない。 このとき加える非酸化性酸の濃度は、低濃度の
非酸化性酸を用いると、用いる非酸化性酸水溶液
の量が多くなり、一方濃すぎると、コロイド状の
沈澱物が生成しやすくなるので、0.001N〜5Nの
範囲がよく、好ましくは0.01N〜1Nである。 OFに対する非酸化性酸水溶液の量は、濃度に
もよるが、OFに対して5wt%以上が好ましく、
上限は必らずしも規定する必要はないが、処理す
る水の量が多くなると経済的でないため、300wt
%程度までが良い。実際の処理に際しては、20〜
200wt%の範囲とすることが効率的である。また
5wt%未満ではエマルジヨンが形成しやすくな
り、油相の分離状態が悪くなつて、油相の収率が
低下する。 OFと非酸化性酸を混合するときの混合温度と
しては、50〜90℃の範囲が良い。非酸化性酸は、
水溶液で用いるので、90℃を超えると水の蒸発量
が多いので好ましくなく、50℃未満では、QIフ
リーピツチの溶剤に対する溶解量が少ないので、
OFに対する沈澱物の収率が低くなり、また溶液
の粘度が高く、エマルジヨンの形成量が多くなる
ので好ましくない。 一方、混合は通常の撹拌機を用いて行ない、油
相と水相の接触面積が大きくなるように強く撹拌
する。重質ピツチ生成反応は酸・塩基反応である
ので、反応速度は速く、混合時間は5分以上であ
れば十分である。 QIフリーピツチを溶解する溶剤としては、メ
チルナフタリン油、洗浄油、クレオソート油、ア
ントラセン油、コーカー油などコールタール蒸留
の副産物が挙げられる。これらの溶剤は、ピツチ
に対する溶解力が強く好ましいものである。 また脱QIプロセスに使用されている混合溶剤
も溶剤に適している。この混合溶剤は、石油系溶
剤と芳香族成分が豊富に含まれている油分とを混
合したものである。 (作用) MOFより得られたピツチをニードルコークス
とし、これを使つて黒鉛電極を製造した場合、ど
の様な機構でパフイングを低減するのかは明確で
はないが、以下の様に考えられる。 既に本発明者等により、窒素がコールタールを
原料としたニードルコークスのパフイングの主原
因であることが判明しており、(K.Fujimoto et
al.Ext.Abstr.Inter.Carbon Conf.(Bordeaux)
432、434(1984)参照)、ピツチ中の窒素分は多く
は塩基性を示すと考えられている。 そのため非酸化性酸を作用させることにより、
ピツチ中の塩基性物質が非酸化性酸と反応し、不
溶性成分になり除去され、その結果ピツチ中の窒
素分が低減すること、及びこの不溶性成分が核と
なり、ピツチ中の重度に重縮合した成分を、重質
ピツチを主とする沈澱物として分離するためと考
えられる。 (実施例) 実施例 1 QIフリーピツチを混合溶剤に溶解したOFを約
500gとり、これに0.1N塩酸を約1Kg加え、80℃
で1.5時間撹拌した。静置分離後、液液分離で、
重質ピツチを主とする沈澱物を除去した。上澄液
(MOF)の回収率はOFに対して57.3%であつた。 MOFを約500gとり、ロータリーエバポレータ
ーで溶剤成分を除去した後、窒素雰囲気下で600
℃まで加熱して炭化した。炭化歩留はMOFに対
して11.7%であつた。 次いでこのコークスを1400℃で仮焼して得られ
たニードルコークスを用いて以下の条件でテスト
ピースを作製した。 ニードルコークスの粒度: 16〜60メツシユ 20wt% 60〜200メツシユ 45wt% 200メツシユ以下 35wt% バインダーピツチ配合量:35wt% 混練条件:145℃×20分 成型法:モールド成型 テストピース形状:20mmφ×100mmL 上記条件で作製したテストピースを、900℃で
焼成後、パフイングを測定し、その後冷却してか
ら、室温に水銀法により嵩比重を測定した。 パフイング測定時の条件は、次のとおりであ
る。 アルゴン雰囲気中1000℃まで急速昇温、その後
10℃/分で昇温させ、2600℃まで加熱した。 測定結果を第1表に示した。 実施例 2 実施例1で用いたと同じOFを約500gとり、こ
れに0.01N塩酸を約1Kg加え、80℃で1.5時間撹拌
した。静置分離後、液液分離で重質ピツチを主と
する沈澱物を除去した。上澄液(MOF)の回収
率はOFに対して72.6%であつた。 次いで、このMOFを実施例1と同様にして、
溶剤除去、炭化、仮焼してニードルコークスを
得、このニードルコークスを用いて実施例1と同
じ条件でテストピースを作成した。 パフイングおよび嵩比重の測定も実施例1と同
様に行なつた。 比較例 1 実施例1で用いたと同じOFを約500gとり、ロ
ータリーエバポレーターで溶剤成分を除去した
後、窒素雰囲気下で600℃まで加熱して炭化した。
炭化歩留はOFに対して22.7%であつた。 次いで、このコークスを1400℃で仮焼して得ら
れたニードルコークスを用いて、実施例1と同じ
条件でテストピースを作製した。 パフイングおよび嵩比重の測定も実施例1と同
様に行なつた。 第1表に測定結果をまとめて示すが、本発明の
方法によつて得られたピツチからのニードルコー
クスを使用した場合には、パフイングの程度が少
なくなり、黒鉛化後の嵩比重が高くなることがわ
かる。
【表】 (発明の効果) 以上説明した様に、本発明によるコールタール
を原料とした時に、パフイングの少ないニードル
コークスを与えるピツチの製造方法を提供し、良
質の人造黒鉛電極を有利に製造することが出来
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 QIフリーピツチを溶解した溶液に、非酸化
    性酸の水溶液を加え、生成する沈澱物を除いた
    後、残つた溶液を蒸留し軟化点を調整することを
    特徴とするニードルコークス用ピツチの製造方
    法。
JP17763285A 1985-08-14 1985-08-14 ニ−ドルコ−クス用ピツチの製造方法 Granted JPS6239690A (ja)

Priority Applications (1)

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JPS6239690A JPS6239690A (ja) 1987-02-20
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