JPH0582744U - ハンドル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 前進、停止スイッチ２１、速度調整器２２等
の制御器を備えた電動カートの直接ハンドルを握って操
作するハンドル装置において、ハンドル１の握り部３に
電動カートの運転者の手に接触したことを検出して検出
信号を前記制御器に伝達する接触検出器を設けたもので
ある。 【効果】 操作が未熟な運転者や片手に物を持って操作
していた場合でも、迅速な制御動作を行うことができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電動カートなどの、直接ハンドルを握って操作するハンドル装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電動のゴルフカートなどでは、例えば図４に示すように、ハンドル１は リング状の握り手を形成し、走行方向を決める車輪に直接またはパワーステアリ ング装置を介して連結したステアリングシャフト１１の先端に固定されている。 ハンドルの付け根には操作パネル２を設け、前進、停止スイッチ２１、速度調整 器２２、後退スイッチ２３等の制御器を備え、一方の手でハンドル１を握り、他 方の手で前進、停止のスイッチ２１や速度調整器２２を操作するようにしている ものが開示されている（例えば、実願平２−１１４７５６号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記構成ではハンドルは運転者が手で握って方向変換する機能しか 備えていない。したがって、両手でハンドルを握って高速で動いている状態から 急停止させようとした場合、あるいは操作が未熟で前進スイッチを押してから急 発進したので、あわてて停止させようとした場合、あるいは片手に物を持って操 作していた時に急停止させようとした場合など、ハンドルにはすぐに手が掛かる が、操作パネル上のスイッチなどを操作するまでには僅かではあるが時間がかか る。その時間遅れの間に衝突などの事故を起こし易く、安全性や操作性に問題が あった。 本考案は、ハンドルを握るだけで前進、停止などの操作を迅速にできるように した、安全性と操作性の高いハンドル装置を提供することを目的とするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は、前進、停止スイッチ、速度調整器等の制御器を備えた電動カートの 直接ハンドルを握って操作するハンドル装置において、前記ハンドルの握り部に 前記電動カートの運転者の手に接触したことを検出して検出信号を前記制御器に 伝達する接触検出器を設けたものである。

【０００５】

【作用】

ハンドルの握り部に接触検出器を設けてあるので、電動カートの運転者が運転 中に危険を感じた時、操作パネルまで手を伸ばすことなく、ハンドルの握り部ま たは握り部の近くに設けた変形部を握ることにより、接触検出器が作動し、電動 カートを即時に停止などの制御動作を行うことができる。

【０００６】

【実施例】

本考案を図に示す実施例について説明する。 図１（ａ）は本考案の実施例を示す要部平面図で、一部を断面で示してある。 電動カートのハンドル１はステアリングシャフト１１の先端に固定され、ハンド ル１の付け根には前進、停止のスイッチ２１、速度調整器２２、後退スイッチ２ ３等の制御器を備えた操作パネル２を設けてある。 ハンドル１の握り部３はステアリングシャフト１１から２本の中空パイプを湾 曲して、先端部３１、３１を間隔を開けて向かい合わせになるように形成してあ る。両方の先端部３１の間には、図１（ｂ）に示すように、人の手で握った時に 両方の先端部３１の方向に変形し得るゴムなどの弾性体からなる変形部４を設け 、変形部４の両端に磁性体または導電体からなる金属部４１を固定してある。先 端部３１には金属部４１に空隙を介して対向して近接スイッチ５を固定し、変形 部４が人の手で握られて変形した時に金属部４１の変位を検出するようにしてあ る。近接スイッチ５はスイッチ２１に並列に接続され、スイッチ２１と同様に前 進、停止動作を指令するようにしてある。 このように、ハンドル１の握り部３に近接スイッチ５を設けてあるので、電動 カートの運転者が運転中に危険を感じた時、操作パネル２まで手を伸ばすことな く、ハンドル１を持った手で握り部３の近くに設けた変形部４を握ることにより 、近接スイッチ５が作動し、電動カートを即時に停止できる。 また、停止時に、一方の手に物を持ったまま、他方の手で変形部４を握って近 接スイッチ５を動作させ、電動カートをスタートさせてから他方の手をずらせて 握り部３を持ち、運転を継続することもできる。 図２は他の第２の実施例を示すもので、ハンドル１の握り部３の周囲に複数個 の圧電素子からなる圧力検出器６を設け、圧力検出器６を弾性体からなるカバー ６１で覆い、カバー６１の上から手で握ることにより手が接触したことを検出し 、その検出信号をスイッチ２１に伝達して、前進、停止動作を指令するようにし た物である。 この場合、握り部３でスイッチを動作させる範囲を広くすることができ、迅速 にスイッチ動作を行うことができる。 図３は第３の実施例を示すもので、ハンドル１の握り部３に歪みゲージ７ａ、 ７ｂを対向させて取り付けてある。例えば、運転者が現状の設定速度より減速さ せたい場合、ハンドル１を手前に引くと、握り部３が一点鎖線で示したような歪 み、歪みゲージ７ｂが引っ張り荷重を受けて歪み検出信号を発生する。 逆に、運転者が現状の設定速度より増速させたい場合は、ハンドル１を押す方 向に力を入れる。この場合は、歪みゲージ７ａが引っ張り荷重を受けて歪み検出 信号を発生する。その歪み検出信号をスイッチ２１に伝達して、運転者の意のま まに減速または停止まで、あるいは増速することを可能にした物である。 なお、以上は近接スイッチ５、圧力検出器６、歪みゲージ７ａ、７ｂなどの接 触検出器の検出出力を前進、停止スイッチ２１に伝達するようにしたものについ て説明したが、運転者のつかみ部３を連続して握る回数によって所定のパルス電 圧を発生し、伝達先の制御器を選択するようにしてもよい。 この場合、接触検出器の検出出力を速度調整器２１や後退スイッチ２３などの 他の制御器に伝達し、多種類の制御機能の動作をハンドルの握り部に設けた接触 検出器によって行うようにすることもできる。

【０００７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、ハンドルの握り部に運転者が握ったこと を検出する近接スイッチや圧電素子などの接触検出器を設けてあるので、操作が 未熟な運転者や片手に物を持って操作していた場合でも、迅速なスイッチ動作を 行うことができ、安全性と操作性の高い電動カートなどのハンドル装置を提供で きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す要部平面図である。

【図２】本考案の他の実施例を示す要部平面図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す要部平面図である。

【図４】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ハンドル １１ ステアリ
ングシャフト ２ 操作パネル ２１ 前進、停
止スイッチ ２２ 速度調整器 ２３ 後退スイ
ッチ ３ 握り部 ４ 変形部 ５ 近接スイッチ ６ 圧力検出器 ７ａ，７ｂ 歪みゲージ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前進、停止スイッチ、速度調整器等の制
   御器を備えた電動カートの直接ハンドルを握って操作す
   るハンドル装置において、前記ハンドルの握り部に前記
   電動カートの運転者の手に接触したことを検出して検出
   信号を前記制御器に伝達する接触検出器を設けたことを
   特徴とするハンドル装置。