JPH0582533A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0582533A
JPH0582533A JP24214791A JP24214791A JPH0582533A JP H0582533 A JPH0582533 A JP H0582533A JP 24214791 A JP24214791 A JP 24214791A JP 24214791 A JP24214791 A JP 24214791A JP H0582533 A JPH0582533 A JP H0582533A
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JP
Japan
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film
insulating film
oxide film
semiconductor
emitter
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JP24214791A
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English (en)
Inventor
Shinji Nishiura
信二 西浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エミッタ注入効率を向上させ、電流増幅率
(hFE)の大きい半導体装置を得る。 【構成】 エミッタ層44の表面に膜厚0.5〜2〔n
m〕の酸化膜40を形成し、この酸化膜40上に膜厚
0.5〜2〔nm〕の窒化膜41を形成し、窒化膜41
上にポリシリコンエミッタ電極42を形成した。酸化膜
40および窒化膜41の総膜厚は1〜3〔nm〕の範囲
である。酸化膜40は窒化膜41よりも半導体基板30
0に対する界面準位密度が小さく、かつ窒化膜41は酸
化膜40よりも耐熱性に優れたものである。 【効果】 酸化膜40により、エミッタ層44およびポ
リシリコンエミッタ電極42の界面におけるキャリアの
再結合を低減でき、窒化膜41によりエミッタ層44の
形成時の熱処理による酸化膜40の破壊を防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、微細かつ浅い接合を
有する超高速バイポーラトランジスタおよびその製造方
法に係わり、特にエミッタ注入効率を改善した半導体装
置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタでは、エミッタ
注入効率を大にすることが素子特性の改善につながる。
例えばnpn型トランジスタでは、エミッタからベース
方向の電子電流と、ベースからエミッタ方向の正孔電流
との差がキャリア注入速度となるので、電子電流を大に
し、正孔電流を小にすることがエミッタ注入効率を向上
させることになる。
【0003】公知の技術に、単結晶シリコン基板に形成
した一導電型のベースに接して反対導電型のポリシリコ
ン膜からなるエミッタ電極を設け、熱処理によりエミッ
タ電極の含有した反対導電型の不純物をベース中に導入
し、浅いエミッタ・ベース接合を形成する方法がある。
このような技術を用いて形成したバイポーラトランジス
タでは、エミッタ電極となるポリシリコンと単結晶シリ
コン基板との界面に約1〔nm〕程度の極薄絶縁膜(自
然酸化膜や洗浄による化学酸化膜)が形成され、これが
エミッタ注入効率の改善に効果があることはよく知られ
ている。このメカニズムについては、トランジスタの動
作において注入されるキャリアは、この程度の厚さの絶
縁膜はトンネルするが、電子のトンネル確率の方が正孔
のトンネル確率よりも大きいため、エミッタ注入効率が
増すと説明されている。
【0004】しかし、上記約1〔nm〕の極薄絶縁膜を
自然酸化や化学酸化で再現性良く形成することは非常に
困難である。この問題を解決する手段として、正孔電流
に対するバリアとなる極薄絶縁膜(以下「正孔電流バリ
ア絶縁膜」という。)を意図的にエミッタ電極となるポ
リシリコン膜と単結晶シリコン基板との間に形成する方
法がある。絶縁膜として、例えば特開平1−22817
1合公報に示されるような光CVDによるシリコン窒化
膜や1990年のBCTM (Bipolar Circuits and Tec
hnology Meeting)で発表されたECRプラズマCVD法
によるシリコン酸化膜がある。
【0005】上記従来技術による正孔電流バリア絶縁膜
を有するバイポーラトランジスタの一例について、図3
および図4を参照しながら説明する。図3は従来の半導
体装置を構成を示す断面図である。図3に示すように、
n型のコレクタはn型のシリコン基板101からなり、
p型のベースは真性ベース層102およびこの真性ベー
ス層102の周囲の外部ベース層103からなり、高速
化や電流増幅率に関与する真性ベース層102は浅く形
成されている。また、これらを取り囲み素子分離LOC
OS膜104が形成されている。また、素子分離LOC
OS膜104上にポリシリコンベース引き出し電極10
5が設けられ、このポリシリコンベース引き出し電極1
05の側壁に形成された酸化膜106bおよびこの酸化
膜106bの側壁に形成されたポリシリコン膜107の
サイドウォールにより、エミッタ引き出し開口部100
は、その開口周囲部からポリシリコンベース引き出し電
極105までの距離が等しくなるように自己整合的に形
成されている。また、ポリシリコンエミッタ電極108
は、酸化膜110および酸化膜106によりポリシリコ
ンベース引き出し電極105と電気的に分離されてい
る。また、n型のエミッタ層111は、エミッタ引き出
し部開口を通してポリシリコンエミッタ電極108から
n型不純物を真性ベース層102に導入して形成された
ものであり、このエミッタ層とポリシリコンエミッタ電
極との間には正孔電流バリア絶縁膜となる窒化シリコン
膜109が形成されている。
【0006】次に、このような従来のnpn型トランジ
スタの製造方法を説明する。図4は従来の半導体装置の
製造方法を示す工程順断面図である。図4(a)に示す
ように、n型のシリコン基板101の表面の所定領域に
素子分離LOCOS膜13を形成した後、シリコン基板
101上の全面に高濃度のボロンをドープしたポリシリ
コン膜およびこのポリシリコン膜上にCVD酸化膜が形
成される。その後、フォトリソグラフィによるレジスト
(図示せず)をマスクとして、ポリシリコン膜およびC
VD酸化膜を選択的にエッチング除去することにより、
真性ベース形成領域を露出させるとともにポリシリコン
ベース引き出し電極105および酸化膜110が形成さ
れる。そして、熱処理によりポリシリコンベース引き出
し電極105中のボロンをシリコン基板101中に拡散
することにより、外部ベース層16が形成される。この
際、ポリシリコンベース引き出し電極105の側壁およ
び真性ベース形成領域となるシリコン基板101の表面
に酸化膜106aが形成される。
【0007】次に、図4(b)のように、真性ベース形
成領域となるシリコン基板101の表面に酸化膜106
aを通してボロンをイオン注入し、拡散させて真性ベー
ス層102が形成される。その後、全面にポリシリコン
膜を成長させ、このポリシリコン膜の異方性エッチング
により、酸化膜106aの側壁にポリシリコンサイドウ
ォール107を形成する。そして、このポリシリコンサ
イドウォール107をマスクとしてシリコン基板101
上の酸化膜106を除去してエミッタ引き出し開口部1
00を形成する。
【0008】次に、図4(c)に示すように、エミッタ
引き出し部開口100に光CVD法により選択的に正孔
電流バリア絶縁膜となるシリコン窒化膜109を2〔n
m〕程度堆積する。最後に、図4(d)に示すように、
全面にポリシリコン膜を成長させた後、このポリシリコ
ン膜をフォトリソグラフィによるレジスト(図示せず)
をマスクとして選択的にエッチング除去し、エミッタ引
き出し開口部20上にポリシリコンエミッタ電極22を
形成する。その後、ポリシリコンエミッタ電極100に
n型の不純物であるヒ素をイオン注入により導入し、熱
処理により、このヒ素をシリコン窒化膜21を通して真
性ベース層102に拡散させることにより、n型のエミ
ッタ層111が形成される。
【0009】このようにして、ポリシリコンエミッタ電
極と単結晶シリコン基板との間に、正孔電流バリア絶縁
膜となるシリコン窒化膜111を意図的に形成すること
により、自然酸化膜または化学酸化膜よりも再現性を向
上させていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ン窒化膜109およびシリコン基板101間の界面準位
密度は、シリコン基板101および自然酸化膜または化
学酸化膜間の界面準位密度に比較して非常に大きい。し
たがって、上述の従来技術のように、正孔電流バリア絶
縁膜としてシリコン基板101上にシリコン窒化膜10
9を形成した場合、トランジスタの動作時にシリコン基
板101およびシリコン窒化膜間の界面準位がキャリア
再結合の中心となり、かえってベース電流(正孔電流)
が増加し、トランジスタの電流増幅率(hFE)が低下す
るという問題があった。
【0011】また、一方、シリコン窒化膜109の代わ
りにシリコン酸化膜をシリコン基板101上に形成した
場合には、シリンコ酸化膜はシリコン窒化膜109に比
べ緻密性に劣るため、エミッタ層の形成時の熱処理によ
り容易に膜破壊が生じるという問題があった。この発明
の目的は上記課題を解決するものであり、エミッタ注入
効率を向上させて電流増幅率を大きくした半導体装置お
よびその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の半導体装
置は、第2の半導体領域と多結晶半導体膜との間に第2
の半導体領域に接して第1の絶縁膜を設けるとともに多
結晶半導体膜に接して第2の絶縁膜を設け、第1の絶縁
膜として第2の絶縁膜よりも半導体基板に対し界面準位
密度の小さい絶縁膜を用い、かつ第2の絶縁膜として第
1の絶縁膜よりも耐熱性に優れた絶縁膜を用いたもので
ある。
【0013】請求項2記載の半導体装置は、請求項1記
載の半導体装置において、第1の絶縁膜として酸化膜を
用いその膜厚を0.5〜2.0〔nm〕とし、第2の絶
縁膜として窒化膜を用いその膜厚を0.5〜2.0〔n
m〕とし、かつ酸化膜および窒化膜の総膜厚を1.0〜
3.0〔nm〕とすることを特徴とする。請求項3記載
の半導体装置の製造方法は次のようにする。
【0014】コレクタとなる第1導電型の単結晶性の半
導体基板の表面にベースとなる第2導電型の第1の半導
体領域を形成する。この第1の半導体領域上に選択的に
第1の絶縁膜を形成し、続いてこの第1の絶縁膜上に選
択的に第2の絶縁膜を形成する。この第2の絶縁膜上に
第1導電型の不純物を含有した多結晶半導体膜を形成す
る。熱処理により多結晶半導体膜中の不純物を第2の絶
縁膜および第1の絶縁膜を通して第1の半導体領域中に
拡散してエミッタとなる第1導電型の第2の半導体領域
を形成する。そして、第1の絶縁膜として第2の絶縁膜
よりも単結晶半導体基板に対し界面準位密度の小さい絶
縁膜を形成し、かつ第2の絶縁膜として第1の絶縁膜よ
りも耐熱性に優れた絶縁膜を形成する。
【0015】
【作用】この発明の構成によれば、半導体基板の表面に
形成した第2の半導体領域に接して第1の絶縁膜を設け
るとともに多結晶半導体膜に接して第2の絶縁膜を設け
る。半導体基板に対し第1の絶縁膜は第2の絶縁膜より
も界面準位密度が小さく、かつ第2の絶縁膜は第1の絶
縁膜よりも耐熱性に優れたものである。したがって、第
1の絶縁膜により、界面準位密度の増加を抑えることに
よって第2の半導体領域および多結晶半導体膜の界面に
おけるキャリアの再結合を低減でき、また、第2の絶縁
膜により、第2の半導体領域を形成する際に必要な熱処
理による第1の絶縁膜の破壊を防止することができる。
また、第1および第2の絶縁膜を連続して形成すること
により、第1および第2の絶縁膜の界面における界面準
位も最小限に抑制することができる。
【0016】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の半導体装置の構
成を示す断面図である。なお、この図1はnpn型トラ
ンジスタを示す。図1に示すように、半導体基板300
は、p型のシリコン基板31(比抵抗10〔Ω・cm〕
程度)上に形成したコレクタとなるn型のエピタキシャ
ル層32(厚さ1〔μm〕、比抵抗0.5〔Ω・cm〕
程度)およびこのエピタキシャル層32中に形成したn
型の埋め込みコレクタ層33(接合深さ1〜2〔μm〕
でシート抵抗50〜100〔Ω/□〕)からなる。ま
た、エピタキシャル層32の表面の真性ベース形成領域
およびこの真性ベース形成領域の周囲の外部ベース形成
領域を取り囲んで、厚み1〜1.5〔μm〕の素子分離
LOCOS膜34が形成されている。
【0017】また、素子分離LOCOS膜34上には、
p型のポリシリコンベース引き出し電極35(膜厚40
0〔nm〕でシート抵抗100〔Ω/□〕程度)を形成
し、このポリシリコンベース引き出し電極35上には酸
化膜43を形成した。また、ポリシリコンベース引き出
し電極35および酸化膜43の側壁にはサイドウォール
酸化膜36を形成し、このサイドウォール酸化膜36の
側壁にはサイドウォールポリシリコン膜37を形成し
た。このサイドウォール酸化膜36およびサイドウォー
ルポリシリコン膜37により、エミッタ引き出し開口部
は、その開口部周囲からポリシリコンベース引き出し電
極35までの距離を等しい間隔(300〔nm〕程度)
となるように自己整合的に形成したものである。
【0018】また、p型の外部ベース層38は、ポリシ
リコンベース引き出し電極35直下に形成したものであ
り、接合深さ0.2〔μm〕程度で表面濃度1×1020
〔cm-3〕以上の高濃度のものである。また、第1の半
導体領域となるp型の真性ベース層39は、半導体基板
300の表面、すなわちエミッタ引き出し開口部内のエ
ピタキシャル層32の表面に、p型不純物をイオン注入
することにより形成したものであり、深さ0.1〜0.
2〔μm〕程度で表面濃度3×1019〔cm-3〕程度の
ものである。
【0019】また、第1の絶縁膜となる酸化膜40は、
エミッタ引き出し部開口内のn型エピタキシャル層32
上にECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ
CVD法にて形成した膜厚0.5〜2〔nm〕のもので
あり、また、この酸化膜40上に形成した第2の絶縁膜
となる窒化膜41は、ECRプラズマCVD法にて形成
した膜厚0.5〜2〔nm〕程度のものである。そし
て、酸化膜40および窒化膜41の総膜厚は1.0〜
3.0〔nm〕の範囲である。この酸化膜40は、窒化
膜41より半導体基板300に対し界面準位密度が小さ
く、かつ窒化膜40は酸化膜41より耐熱性に優れてい
る。
【0020】また、窒化膜41上には多結晶半導体膜と
なる膜厚300〔nm〕程度のn型のポリシリコン膜で
形成したポリシリコンエミッタ電極42が設けられてお
り、このポリシリコンエミッタ電極42は、酸化膜サイ
ドウォール36および膜厚200〔nm〕の酸化膜43
により、ポリシリコンベース引き出し電極35と電気的
に分離してある。
【0021】また、第2の半導体領域となるn型のエミ
ッタ層44は、真性ベース層39中に形成した深さ0.
05〜0.1〔μm〕で表面濃度3×1020〔cm-3
程度のものであり、ポリシリコンエミッタ電極42から
窒化膜40および酸化膜41を通した不純物導入により
形成したものである。次に、図2を参照しながら、この
発明の一実施例の半導体装置の製造方法を説明する。な
お、この図2はnpn型トランジスタを示す。
【0022】先ず、図2(a)に示すように、p型のシ
リコン基板31(比抵抗10〔Ω・cm〕程度で面方位
(111)または(100))の表面に、フォトリソグ
ラフィにより所定領域に窓を開けたレジスト(図示せ
ず)をマスクにして、ドース量1〜2×1015〔c
-3〕の砒素またはアンチモンを加速エネルギー40〜
60〔KeV〕でイオン注入する。その後、酸素ガス中
でのプラズマアッシングによりレジストを除去した後、
温度120〔℃〕で30分程度の熱処理で、接合深さ1
〜2〔μm〕でシート抵抗50〜100〔Ω/□〕程度
のn型の埋め込みコレクタ層33を形成する。そして、
さらに、温度1050〔℃〕および80〔Torr〕程
度の条件でジクロールシランとアルシンのガスを用い
て、比抵抗0.5〔Ω・cm〕程度で膜厚1〔μm〕程
度のn型のエピタキシャル層32を形成する。このよう
にエピタキシャル層32の膜厚を1〔μm〕程度と薄く
することにより、10〔V〕程度と十分な素子耐圧を維
持しながら、キャリアのコレクタ走行時間を短くでき、
トランジスタの高速動作を可能にすることができる。
【0023】そして、エピタキシャル層32上の全面に
膜厚120〔nm〕程度の窒化シリコン膜(図示せず)
を形成した後、フォトレジストによるレジストパターン
(図示せず)をマスクにしてフロン系および臭素系の混
合ガス中でのRFドライエッチングにより素子分離LO
COS膜形成領域の上記窒化シリコン膜を除去し、続い
て上記レジストパターンをマスクにしたSF6 ガスでの
RFドライエッチングにより素子分離LOCOS膜形成
領域のエピタキシャル層32にこのエピタキシャル層3
2の膜厚の半分程度より若干大きい深さ0.6〔μm〕
程度の溝34aを形成する。その後、酸素プラズマアッ
シングにより上記レジストパターンを除去した後、8気
圧程度の高圧でのパイロ酸化により上記窒化シリコン膜
をマスクにして上記溝34aに選択的に厚さ1.2〔μ
m〕程度の素子分離LOCOS膜34を形成する。
【0024】そして、リン酸液により上記窒化シリコン
膜を除去した後、エピタキシャル層32上に、ポリシリ
コンベース引き出し電極となる膜厚400〔nm〕程度
のポリシリコン膜をシランガスを用いた減圧CVD法に
より形成し、続いて、この前記ポリシリコン膜上に膜厚
200〔nm〕程度の酸化膜をジクロールシランおよび
2 Oの減圧CVD法により形成する。その後、後に形
成する外部ベース層の不純物拡散源となるドーズ量1×
1016〔cm-2〕のボロンを加速エネルギー60〔Ke
V〕程度で前記酸化膜越しに前記ポリシリコン膜にイオ
ン注入する。この場合の注入条件は、前記酸化膜越しに
でも前記ポリシリコン膜に十分なボロンをイオン注入で
き、またイオン注入時に前記ポリシリコン膜を突き抜け
てエピタキシャル層47に達することのないように設定
している。
【0025】その後、前記ポリシリコン膜上に1〜1.
5〔μm〕幅の開口を有するレジストパターンをマスク
にして、CHF3 ,アンモニアおよび酸素の混合ガス中
でのRFドライエッチングで前記酸化膜をエッチング除
去し、続いてHClおよびHBrガスでの異方性ドライ
エッチングにより前記ポリシリコン膜をエッチング除去
することにより、開口51,酸化膜43およびポリシリ
コンベース引き出し電極35を形成する。
【0026】そして、前記レジストパターンを酸素プラ
ズマアッシングで除去した後、温度1000℃で30分
程度の熱処理を行うことにより、ポリシリコンベース引
き出し電極35中のボロンをエピタキシャル層32中に
導入し、素子分離LOCOS膜35の直下に外部ベース
層38を形成する。また、この熱処理により、ポリシリ
コンベース引き出し電極35の側壁および開口51に露
出したエピタキシャル層36の表面には膜厚50〔n
m〕程度の酸化膜36aが形成される。
【0027】なお、この実施例におけるポリシリコン膜
へのボロンのイオン注入の条件(ドーズ量1×10
16〔cm-2〕で加速エネルギー60〔KeV〕程度)で
は、接合深さ0.2〔μm〕程度で表面濃度1×1020
〔cm-3〕以上の高濃度のp型の外部ベース層38を形
成することができる。次に、図2(b)に示すように、
ポリシリコンベース引き出し電極35および酸化膜43
をマスクにして、酸化膜36aを通して、開口51内の
エピタキシャル層32中にp型不純物として、例えばボ
ロンをイオン注入する。このイオン注入の条件として
は、例えばイオン加速エネルギー50〔KeV〕でドー
ズ量1×1014〔cm-2〕である。この後、温度950
〔℃〕で30分程度の熱処理を行い、接合深さ0.1〜
0.2〔μm〕および、表面濃度3×1019〔cm-3
程度の第1の半導体領域となるp型の真性ベース層39
を形成する。
【0028】そして、シランガスでの減圧CVD法によ
り膜厚250〔nm〕程度のポリシリコン膜を全面に成
長させ、これをHClおよびHBrのガス条件で異方性
エッチングしてサイドウォールポリシリコン膜37を形
成する。その後、NH4 FおよびHFの液中で所定の時
間のウェットエッチングを行うことにより、自己整合的
にエミッタ引き出し開口部56を形成する。この際、エ
ミッタ引き出し開口部56の周囲のどの位置において
も、ポリシリコンベース引き出し電極35との間隔が3
00〔nm〕程度の等距離となる。
【0029】次に、図2(c)に示すように、エミッタ
引き出し開口部56内に露出したエピタキシャル層32
の表面すなわち真性ベース領域39上の自然酸化膜(図
示せず)をNH4 FおよびHFの液中でウェットエッチ
ング除去した後、RCA洗浄により表面に膜厚1〔n
m〕程度のクリーンな極薄酸化膜(SiO2 、図示せ
ず)を形成し、この極薄酸化膜上に膜厚1〔nm〕程度
のアモルファスシリコン膜を室温で形成し、その後、温
度800〔℃〕程度に加熱により、アモルファスシリコ
ン膜および極薄酸化膜(SiO2 )とを反応させて酸化
膜(SiO)を蒸発させて、エピタキシャル層32の表
面すわなち真性ベース領域39の表面をクリーン化す
る。その後、チャンバー内の真空度約1×10-4〔To
rr〕とした室温で、まずECR酸素プラズマをエミッ
タ引き出し開口部56内のエピタキシャル層32の表面
すなわち真性ベース領域39の表面に照射することによ
り、第1の絶縁膜となる酸化膜40を形成し、続いてE
CR窒素プラズマを酸化膜40の表面に照射することに
より、第2の絶縁膜となる窒化膜41を形成する。この
酸化膜40は窒化膜41よりも半導体基板300に対し
て界面準位密度が小さく、かつ窒化膜41は酸化膜40
よりも耐熱性に優れたものである。
【0030】また、このようなエピタキシャル層32の
表面すなわち半導体基板300の表面のクリーン化と、
酸化膜40および窒化膜41の形成とは、同一チャンバ
ー内で行う。これにより、汚染によって半導体基板30
0および酸化膜40の界面に界面準位が生じるのを防止
できるとともに、酸化膜40および窒化膜41の界面に
界面準位が生じるのを防止することができる。
【0031】また、酸化膜40および窒化膜41の膜厚
は、後述するエミッタ層形成工程に必要な高温熱処理で
壊れない厚さと、ポリシリコンエミッタ電極および半導
体基板300間のコンタクト抵抗を大幅に増加させない
厚さの双方を満足することが必要であり、この発明者が
得た知見によると、これに該当する膜厚範囲は、酸化膜
40を0.5〜2〔nm〕とし、窒化膜41を0.5〜
2〔nm〕とし、この酸化膜40および窒化膜41の総
膜厚を1〜3〔nm〕とすることが好ましい。
【0032】最後に、図2(d)に示すように、全面に
シランガスの減圧CVD法により膜厚300〔nm〕程
度のポリシリコン膜を形成した後、エミッタ電極形成領
域以外を開口するように露光現像したレジストパターン
(図示せず)をマスクに用いて、HClおよびHBrガ
スで選択的にポリシリコン膜をRFエッチングすること
により、ポリシリコンエミッタ電極42を形成する。そ
して、酸素プラズマアッシングによりレジストパターン
を除去した後、エミッタ電極形成領域を開口するように
露光現像したレジストパターン(図示せず)をマスクに
用いて、選択的にn型不純物であるドーズ量1×1016
〔cm-2〕程度のヒ素を加速エネルギー60〔KeV〕
でポリシリコンエミッタ電極42にイオン注入する。そ
して、アッシングによりレジストパターンを除去した
後、温度900〔℃〕で30分程度の熱処理によりポリ
シリコンエミッタ電極42中のヒ素を窒化膜41および
酸化膜40を通して真性ベース層39中に拡散させて、
n型のエミッタ層44を形成する。なお、この実施例の
条件では、エミッタ層44は深さ0.05〜0.1〔μ
m〕で表面濃度3×1020〔cm-3〕程度となる。
【0033】このように製造した実施例のバイポーラト
ランジスタと従来のバイポーラトランジスタとの電流増
幅率hFEおよびコレクタ電流の関係を図5に示す。な
お、図5において、61は実施例のバイポーラトランジ
スタ、62は従来のバイポーラトランジスタを示す。図
5から明らかなように、実施例のバイポーラトランジス
タ61は、従来のバイポーラトランジスタ62と比べ、
電流増幅率(hFE)が数倍程度に増大し、また、コレク
タ電流に対する電流増幅率(hFE)のリニアリティも大
幅に改善していることがわかる。
【0034】このようにポリシリコンエミッタ電極42
と単結晶性の半導体基板300との間に酸化膜40およ
び窒化膜41を再現性良く均一に形成する。すなわち、
半導体基板300の表面に形成したエミッタ層41に接
して酸化膜40を形成し、ポリシリコンエミッタ電極4
2に接して窒化膜41を形成する。半導体基板300に
対し酸化膜40は窒化膜41よりも界面準位密度が小さ
く、かつ窒化膜41は酸化膜40よりも耐熱性に優れて
いる。したがって、エミッタ層44に接して形成した酸
化膜40により界面準位密度の増加を抑えることによっ
て、エミッタ層44およびポリシリコンエミッタ電極4
2の界面におけるキャリアの再結合を低減でき、またポ
リシリコンエミッタ電極42に接して形成した窒化膜4
1によりエミッタ形成工程の熱処理での酸化膜40の破
壊を防ぐことができる。また、酸化膜40および窒化膜
41を同一チャンバー内で連続して成長させるため、酸
化膜40および窒化膜41の界面に生じる界面準位も最
小限に抑制することができる。
【0035】その結果、エミッタ注入効率を向上させる
ことができ、大きな電流増幅率hFEを有する半導体装置
を容易に得ることができる。なお、この実施例では、集
積回路の場合を考えて、素子分離のためにp型のシリコ
ン基板31上にn型の埋め込みコレクタ層33およびエ
ピタキシャル層32を形成して半導体基板300とした
が、個別半導体素子等で素子分離が必要でない場合は、
埋め込みコレクタ層33を形成せずに、比抵抗0.01
〜0.1〔Ω・cm〕程度のn型のシリコン基板上にn
型のエピタキシャル層を成長させても良い。また、実施
例は自己整合型の半導体装置で説明したが、この発明は
ポリシリコンエミッタ電極を有する全ての半導体装置に
適用することができる。
【0036】
【発明の効果】この発明の半導体装置およびその製造方
法によれば、半導体基板の表面に形成した第2の半導体
領域に接して第1の絶縁膜を設けるとともに多結晶半導
体膜に接して第2の絶縁膜を設ける。半導体基板に対し
第1の絶縁膜は第2の絶縁膜よりも界面準位密度が小さ
く、かつ第2の絶縁膜は第1の絶縁膜よりも耐熱性に優
れたものである。したがって、第1の絶縁膜により、界
面準位密度の増加を抑えることによって第2の半導体領
域および多結晶半導体膜の界面におけるキャリアの再結
合を低減でき、また、第2の絶縁膜により、第2の半導
体領域を形成する際に必要な熱処理による第1の絶縁膜
の破壊を防止することができる。また、第1および第2
の絶縁膜を連続して形成することにより、第1および第
2の絶縁膜の界面における界面準位も最小限に抑制する
ことができる。
【0037】その結果、エミッタ注入効率を向上させる
ことができ、大きな電流増幅率hFEを有する半導体装置
を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の半導体装置の構成を示す
断面図である。
【図2】この発明の一実施例の半導体装置の製造方法を
示す工程順断面図である。
【図3】従来の半導体装置を構成を示す断面図である。
【図4】従来の半導体装置の製造方法を示す工程順断面
図である。
【図5】この発明の一実施例の半導体装置と従来の半導
体装置との電流増幅率hFEおよびコレクタ電流の関係を
示す図である。
【符号の説明】 300 半導体基板 39 真性ベース層(第1の半導体領域) 40 酸化膜(第1の絶縁膜) 41 窒化膜(第2の絶縁膜) 42 ポリシリコンエミッタ電極(多結晶半導体膜) 44 エミッタ層(第2の半導体領域)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレクタとなる第1導電型の単結晶性の
    半導体基板の表面に形成したベースとなる第2導電型の
    第1の半導体領域と、前記半導体基板上に形成したエミ
    ッタ電極となる第1導電型の多結晶半導体膜と、この多
    結晶半導体膜から前記第1の半導体領域内に第1導電型
    の不純物を拡散させて形成したエミッタとなる第1導電
    型の第2の半導体領域とを備えた半導体装置であって、 前記第2の半導体領域と前記多結晶半導体膜との間に前
    記第2の半導体領域に接して第1の絶縁膜を設けるとと
    もに前記多結晶半導体膜に接して第2の絶縁膜を設け、
    前記第1の絶縁膜として前記第2の絶縁膜よりも前記半
    導体基板に対し界面準位密度の小さい絶縁膜を用い、か
    つ前記第2の絶縁膜として前記第1の絶縁膜よりも耐熱
    性に優れた絶縁膜を用いた半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の絶縁膜として酸化膜を用いそ
    の膜厚を0.5〜2.0〔nm〕とし、第2の絶縁膜と
    して窒化膜を用いその膜厚を0.5〜2.0〔nm〕と
    し、かつ前記酸化膜および前記窒化膜の総膜厚を1.0
    〜3.0〔nm〕とすることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置。
  3. 【請求項3】 コレクタとなる第1導電型の単結晶性の
    半導体基板の表面にベースとなる第2導電型の第1の半
    導体領域を形成する工程と、 この第1の半導体領域上に選択的に第1の絶縁膜を形成
    し、続いてこの第1の絶縁膜上に選択的に前記第2の絶
    縁膜を形成する工程と、 この第2の絶縁膜上に第1導電型の不純物を含有した多
    結晶半導体膜を形成する工程と、 熱処理により前記多結晶半導体膜中の前記不純物を前記
    第2の絶縁膜および前記第1の絶縁膜を通して前記第1
    の半導体領域中に拡散してエミッタとなる第1導電型の
    前記第2の半導体領域を形成する工程とを含み、 前記第1の絶縁膜として前記第2の絶縁膜よりも前記単
    結晶半導体基板に対し界面準位密度の小さい絶縁膜を形
    成し、かつ前記第2の絶縁膜として前記第1の絶縁膜よ
    りも耐熱性に優れた絶縁膜を形成することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
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