JP2677258B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2677258B2
JP2677258B2 JP7163894A JP16389495A JP2677258B2 JP 2677258 B2 JP2677258 B2 JP 2677258B2 JP 7163894 A JP7163894 A JP 7163894A JP 16389495 A JP16389495 A JP 16389495A JP 2677258 B2 JP2677258 B2 JP 2677258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置とその製造方
法に関し、特にバイポーラ・トランジスタの構造とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超高速のギガHz帯域の通信技術などに
適用される半導体集積回路としては、高速動作が可能な
バイポーラ・トランジスタが広く使用されている。一般
にバイポーラ・トランジスタの高速化には、キャリア電
荷が通過するベース層の薄膜化が不可欠であり、また、
エミッタ、ベース、コレクタの各層抵抗の低減だけでな
く、それらの電極に付随する寄生抵抗や寄生容量の低減
が必要となる。このために、精度の高い微細加工技術が
必要となるが、微細加工技術に律速されずにデバイス特
性を改善する手法として、エミッタ領域とベースコンタ
クト領域を自己整合的に形成する技術が知られている。
この自己整合型バイポーラ・トランジスタの構造及び製
造方法に関しては、例えばアイイーイーイー・トランザ
クションズ・オン・エレクトロン・デバイシズ(IEE
E Transactions Electron D
evices),第ED−28,1981年,第9号,
第1010頁〜1013頁に記載された技術が基本にな
っており、現在までに数多くの改良した構造のものがあ
る。ここで、図7および図8に基づいてこの典型的な構
造とその製造方法を示す。
【0003】図7に示すように、P型シリコン基板10
1に公知のフォトリソグラフィとヒ素のイオン注入の技
術を用いて、N+ 型埋め込み層102を形成する。その
後、窒素雰囲気中で1000℃〜1200℃程度の熱処
理を2時間〜4時間程度加え、ヒ素を電気的に活性化す
る。そして、同様にフォトリソグラフィとボロンのイオ
ン注入によりP+ 型埋め込み層103を形成する。その
後、窒素雰囲気中で900℃〜1100℃程度の熱処理
を30分〜1時間程度加え、ボロンを電気的に活性化す
る。このP+ 型埋め込み層103はバイポーラ・トラン
ジスタを電気的に素子分離するために必要なものであ
り、バイポーラ・トランジスタの周囲を囲うように形成
される。
【0004】次に、図7(b)に示すように、シリコン
のエピタキシャル成長を行い2μm程度の膜厚のN型単
結晶シリコン層104を形成する。さらに、このN型単
結晶シリコン層104で前述のP+ 型埋め込み層103
の上部に位置する領域にP型チャネル・ストッパ層10
5を形成する。次に、図7(c)に示すように、公知の
技術である選択酸化(LOCOS)法で素子分離酸化膜
106を形成する。ここで、この素子分離酸化膜106
の膜厚は600nm程度であり、これを形成するために
は1000℃で長時間の熱酸化が必要になる。そして、
この熱酸化によりP+ 型埋め込み層103およびP型チ
ャネル・ストッパ層105の領域は、そのボロン不純物
の熱拡散で拡がると共に、図7(c)に示すようにN+
型埋め込み層102の領域も拡がり、島状となるN型単
結晶シリコン層104の実効的な膜厚は減少する。
【0005】次に、図7(d)に示すようにリン等の不
純物の熱拡散により、コレクタ拡散層107を形成す
る。そして、図7(d)において化学気相成長(CV
D)法によりシリコン酸化膜を堆積させ、公知の微細加
工技術を使用してマスク酸化膜108を形成する。ここ
で、N型単結晶シリコン層104の表面は露出するよう
に前述のマスク酸化膜108は形成される。
【0006】次に、CVD法によりベース引き出し電極
となるポリシリコン膜を堆積する。ここで、NPN型の
バイポーラ・トランジスタを形成するので、このポリシ
リコン膜にはP型の不純物を導入する必要がある。この
ためにはCVD成長時にボロンがこのポリシリコン膜中
に含まれるようにするか、あるいは、不純物を含まない
ポリシリコン膜を成長した後にイオン注入技術でボロン
などのP型不純物を導入する。そして、エミッタとベー
ス電極を電気的に絶縁するために、例えば窒化膜などの
絶縁膜を成長する。このようにした後、ポリシリコン膜
と絶縁膜とを公知の微細加工技術を用いてパターニング
し、図8(a)に示すように、ベース電極109および
層間絶縁膜110を形成する。
【0007】次に、図8(b)に示すように、ベース電
極109内部にエミッタ電極を接続させるための孔、す
なわちエミッタコンタクト孔111を開口し熱処理を加
えてグラフトベース領域112を形成する。そして、イ
オン注入技術などの公知の技術を用いてボロンもしくは
BF2 を注入し熱処理を加えて、真性ベース領域113
を形成する。
【0008】次に、エッチバック法とよばれる一般に広
く知られた方法を用いて、エミッタコンタクト孔111
の側壁に酸化膜等の絶縁膜のサイドウォール膜114形
成する。そして、ヒ素不純物を高濃度に含有するポリシ
リコン膜を成長させる。その後、微細加工技術をもちい
てエミッタ電極115をパターニングする。そして、窒
素雰囲気中でランプアニールを行いエミッタ領域116
をエミッタ電極115からのヒ素の不純物拡散で形成す
る。さらに、コレクタ拡散層107上のマスク酸化膜1
08にコンタクト孔を開口し、前記コレクタ拡散層10
7に電気接続するコレクタ電極117を形成する。この
後、配線が形成されるがこれらの工程の説明は省略す
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような超高速のバ
イポーラ・トランジスタの製造においては、コレクタ抵
抗の低減が必須である。この低減のためには、エピタキ
シャル層すなわちN型単結晶シリコン層の薄膜化が効果
的である。しかし、このエピタキシャル層の成長後の熱
処理、特に素子分離酸化膜の形成のための熱酸化の工程
によって、N+ 型埋め込み層から不純物がせりあがりエ
ピタキシャル層の不純物濃度が上昇する。そして、コレ
クタ領域にはいわゆるフラットゾーンと呼ばれる低濃度
N型領域が必要となるが、エピタキシャル層を薄膜化す
るとこれが損なわれる。このために、バイポーラ・トラ
ンジスタの特性が劣化しその高速化が困難になる。
【0010】また、従来の製造方法では、N+ 型埋め込
み層とP+ 型埋め込み層の形成過程とで2回のフォトリ
ソグラフィ工程が必要であり、総じて熱処理工程も多く
なり、半導体デバイスの製造期間が長くなるという問題
がある。
【0011】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、超高速化が容易なバイポーラ・トランジスタを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このために本発明の半導
体装置では、一導電型のシリコン基板の表面に形成され
た同導電型で高濃度不純物を含有する第1の拡散層と、
前記第1の拡散層領域に形成され逆導電型であって前記
第1の拡散層の前記不純物より高濃度の不純物を含有す
第2の拡散層を有し、前記第2の拡散層の一部に凹
部が形成され前記凹部に埋設される逆導電型で低濃度不
純物を含有するエピタキシャル層が形成され、前記エピ
タキシャル層にエミッタ領域、ベース領域およびコレク
タ領域が形成される。
【0013】ここで、前記シリコン基板の主面の結晶面
が{100}であり、前記凹部の底面の結晶面が{10
0}であり前記凹部の側面の結晶面が{111}あるい
は{110}である。
【0014】このような半導体装置において、前記シリ
コン基板の表面に選択的に素子分離絶縁膜が形成され、
前記凹部の側面が前記素子分離絶縁膜の端部に接するよ
うに形成される。
【0015】あるいは、このような半導体装置におい
て、前記凹部に埋設されるようにして形成される前記エ
ピタキシャル層のうち、前記素子分離絶縁膜の端部に接
する領域でコレクタ電極が電気接続される。
【0016】以上のような半導体装置の製造方法は、前
記一導電型のシリコン基板の表面に同導電型の不純物を
イオン注入する工程と、前記シリコン基板の表面の選択
的領域に逆導電型の不純物をイオン注入して前記第2の
拡散層を形成する工程と、前記第2の拡散層の一部を残
して前記シリコン基板表面を選択的に熱酸化する工程
と、前記第2の拡散層の一部の表面をエッチングして前
記凹部を形成した後、前記凹部に選択的にシリコンのエ
ピタキシャル層を堆積させる工程とを含む。
【0017】あるいは、この製造方法は、一導電型のシ
リコン基板の表面に同導電型の不純物をイオン注入する
工程と、前記同導電型の不純物をイオン注入したシリコ
ン基板の表面の選択的領域に逆導電型の不純物をイオン
注入して前記第2の拡散層を形成する工程と、前記第2
拡散層の中央部を残して前記シリコン基板表面を選択
的に熱酸化し前記素子分離絶縁膜を形成する工程と、前
記素子分離絶縁膜をマスクにして前記第2の拡散層の中
央部の表面をエッチングして前記凹部を形成した後、前
記凹部に選択的にシリコンのエピタキシャル層を堆積さ
せる工程と、前記エピタキシャル層の周辺部に接続し逆
導電型で高濃度不純物を含有する多結晶シリコン膜を堆
積させる工程とを含む。
【0018】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の詳細な説明を
行う。図1および図2は本発明の第1の実施例を説明す
るための半導体装置の製造工程順の断面図である。な
お、本発明の半導体装置の構造はこの製造工程の断面図
の中で示される。図1(a)に示すように、結晶面方位
が(100)のP型シリコン基板1全面にボロンのイオ
ン注入をする。ここで、イオン注入の注入エネルギーは
250〜350keVに、ドーズ量は1〜3×1013
オン/cm2 に設定される。このようにして、深さが
0.4〜1.0μmのP+ 型拡散層2を形成する。ただ
し、この段階では熱処理は未だ加えない。
【0019】次に、図1(b)に示すように、レジスト
マスク3をイオン注入のマスクにしてリンをイオン注入
する。ここで、注入エネルギーは550〜650keV
に、ドーズ量は4〜6×1014イオン/cm2 に設定さ
れる。このようにして、前述のP+ 型拡散層2とほぼ同
一の深さのN+ 型拡散層4を形成する。
【0020】次に、図1(c)に示すように、選択酸化
であるLOCOS法で素子分離酸化膜5を300〜40
0nmの厚さに形成する。この選択酸化時の熱処理で先
のP+ 型拡散層2とN+ 型拡散層4内の不純物が電気的
に活性化される。このようにした後、マスク酸化膜6を
エッチングのマスクにして、図1(d)に示すような凹
部7を形成する。ここで、この凹部7はヒドラジンある
いは水酸化カリウムを含む化学薬液への浸漬で形成され
る。このような化学薬液では、前述の凹部の側壁すなわ
ち凹部側面8は(111)結晶面あるいはこの結晶面と
同価な結晶面(以下、{111}面という)で構成され
るようになる。なお、この凹部7の深さは0.2〜0.
8μm程度になるように設定され、前述の凹部側面8は
素子分離酸化膜5の下部で接するようになる。ここで、
凹部7の深さはN+ 型拡散層4の深さより浅くなるよう
に設定される。
【0021】次に、図2(a)に示すように、前述の凹
部7内に低濃度のN型単結晶シリコン層9を選択エピタ
キシャル成長により形成する。このN型単結晶シリコン
層9の不純物濃度は1×1015原子/cm3 である。こ
こで、この選択エピタキシャル成長はCVD法で行われ
る。このCVDでの反応ガスはSiH2 Cl2 とHCl
の混合ガスであり、その成長温度は700〜800℃で
ある。このようなCVD法で成長温度を下げるために
は、水分あるいは酸素の混入量を低減させることが必須
になる。この実施例では、この混入量は分圧で10-7
orr以下になるように制御される。この場合に、N+
型拡散層4に設けた凹部側面8の結晶面は{111}で
あるためこの側壁からの結晶成長はほとんど無く、N型
単結晶シリコン層9は結晶方位(100)の凹部底部か
らの結晶成長に支配される。そして、平坦性および結晶
性に優れる単結晶シリコン層が形成されるようになる。
【0022】次に、CVD法によりベース引き出し電極
となる膜厚が150nm〜300nmのポリシリコン膜
を堆積する。ここで、このポリシリコン膜には濃度が1
18原子/cm3 程度のP型の不純物を導入する。そし
て、エミッタとベース電極を電気的に絶縁するために、
例えば膜厚が100nm〜200nmの絶縁膜を成長す
る。このようにした後、ポリシリコン膜と絶縁膜とを公
知の微細加工技術を用いてパターニングし、図2(b)
に示すように、ベース電極10および層間絶縁膜11を
形成する。ここで、ベース電極10内部にエミッタ電極
を接続させるエミッタコンタクト孔12を開口する。さ
らに熱処理を加えてグラフトベース領域13を形成す
る。そして、イオン注入技術などの公知の技術を用いて
ボロンもしくはBF2 を注入し熱処理を加えて、真性ベ
ース領域14を形成する。
【0023】次に、図2(c)に示すように、エッチバ
ック法とよばれる一般に広く知られた方法を用いて、エ
ミッタコンタクト孔12の側壁に酸化膜等の絶縁膜のサ
イドウオール膜15形成する。そして、ヒ素不純物を高
濃度に含有する膜厚が100nm〜200nmのポリシ
リコン膜を成長させる。ここで、このヒ素不純物濃度は
1019原子/cm3 程度に設定される。そして、微細加
工技術を用いてこのポリシリコン膜をパターニングしエ
ミッタ電極16を形成する。さらに、窒素雰囲気中でラ
ンプアニールを行いエミッタ電極16からヒ素不純物を
拡散させてエミッタ領域17を形成する。
【0024】次に、図2(d)に示すように、先述のベ
ース電極10をさらに加工しその寸法を小さくした後、
+ 型拡散層4上のマスク酸化膜6にコンタクト孔を開
口し、前記N+ 型拡散層4に電気接続するコレクタ電極
18を形成する。このようにして、N+ 型拡散層4の一
部に埋設して形成したN型単結晶シリコン層9にグラフ
トベース領域13、真性ベース領域14さらにこの真性
ベース領域14内にエミッタ領域17が形成され、前述
のグラフトベース領域13に接続するベース電極10お
よび前述のエミッタ領域17に接続するエミッタ電極1
6が形成される。そして、N+ 型拡散層4が従来の技術
で説明したN+ 型埋め込み層とN型拡散層の役割を有す
るようになる。
【0025】このように本実施例では、N型単結晶シリ
コン層9が素子分離酸化膜5の形成等の長時間の熱処理
工程後に形成される。このために、コレクタ領域のフラ
ットゾーンが確保される。この効果について図3に基づ
いて説明する。
【0026】図3は、バイポーラ・トランジスタ形成後
のコレクタ領域の不純物濃度分布を、本発明の場合と従
来の技術の場合と比較して示す。ここで、N型単結晶シ
リコン層として形成したエピタキシャル層の膜厚は0.
5μmになるように設定されている。また、図3に示し
たN+ 型高濃度層は、従来の技術の場合にはN+ 型埋め
込み層に、本発明の場合にはN+ 型拡散層に相当する。
【0027】図3から判るように、本発明の場合にはエ
ピタキシャル層の不純物濃度はほぼ1015原子/cm3
と一定である。すなわち、前述したフラットゾーンが形
成される。これに対し、従来の技術の場合にはエピタキ
シャル層に高い濃度で急勾配分布の不純物が導入されて
いる。このように本発明では、膜厚が0.5μmの極薄
のエピタキシャル層であるN型単結晶シリコン層の不純
物濃度は容易に制御される。そして、超高速のバイポー
ラ・トランジスタの形成が容易になる。
【0028】また、本発明ではP+ 型拡散層は、先述し
たように、P型シリコン基板全面へ不純物を導入して形
成される。このため、このP+ 型拡散層の形成ではフォ
トリソグラフィ工程が不要になり、半導体デバイスの製
造工程数は削減される。
【0029】以上の実施例の説明では凹部側面8は結晶
面{111}を有する場合についてなされている。この
凹部側面8は{110}の結晶面になっていても同様な
効果は生じる。なお、このような{110}の結晶面
は、ドライエッチングで形成される。
【0030】次に、図4、図5および図6に基づいて本
発明の第2の実施例を説明する。図4は本発明のバイポ
ーラ・トランジスタの平面図であり、図5および図6は
その製造の工程順の断面図である。ここで、図4に記す
A−Bで切断したところが図5および6の断面図となっ
ている。
【0031】図4に示すように、素子分離酸化膜21の
端すなわち素子分離端部21’で囲われる領域内のN+
型拡散層に、先述したようにエッチングで凹部が形成さ
れる。そして、この凹部にN型単結晶シリコン層がエピ
タキシャル成長法で埋設される。このN型単結晶シリコ
ン層の周辺部すなわち素子分離端部21’に沿ってコレ
クタコンタクト領域22が形成され、このコレクタコン
タクト領域22で前述のN型単結晶シリコン層に電気接
続するコレクタ電極23が形成される。
【0032】このコレクタ電極23と層間絶縁膜を介し
て絶縁され、ベースコンタクト領域24で前述したグラ
フトベース領域に電気接続されるベース電極25が形成
される。そして、このベース電極25と層間絶縁膜を介
して絶縁され、エミッタ領域26に電気接続されるエミ
ッタ電極27が形成される。このように、この実施例で
のバイポーラ・トランジスタのコレクタ電極、ベース電
極およびエミッタ電極の引き出し部はそれぞれ素子分離
酸化膜21、コレクタ電極23、ベース電極25のパタ
ーンに対しセルフアラインに形成される。
【0033】次に、このようなバイポーラ・トランジス
タの製造方法について説明する。図5(a)に示すよう
に、結晶面方位が(100)のP型シリコン基板31全
面にボロンのイオン注入をし、深さが0.4〜1.0μ
mのP+ 型拡散層32を形成する。ここで、このボロン
のイオン注入の条件は第1の実施例と同一である。この
ようにした後、リンをイオン注入し前述のP+ 型拡散層
32と同一の深さのN+ 型拡散層33を形成する。ここ
で、リンのイオン注入の条件は第1の実施例と同一であ
る。
【0034】次に、選択酸化であるLOCOS法で素子
分離酸化膜34を300〜400nmの厚さに形成す
る。この選択酸化時の熱処理で先のP+ 型拡散層32と
+ 型拡散層33内の不純物が電気的に活性化される。
【0035】このようにした後、この素子分離酸化膜3
4をエッチングのマスクにして、図5(b)に示すよう
な凹部35を形成する。ここで、この凹部35は異方性
のドライエッチングで形成する。この場合の凹部35の
側壁すなわち凹部側面36の結晶面は特に制御されな
い。なお、この凹部35の深さはN+ 型拡散層33の深
さより浅く0.2〜0.8μm程度になるように設定さ
れる。
【0036】次に、図5(c)に示すように、前述の凹
部35内に低濃度のN型単結晶シリコン層37を選択エ
ピタキシャル成長により形成する。このN型単結晶シリ
コン層37の不純物濃度は1×1016原子/cm3 であ
る。ここで、この選択エピタキシャル成長は第1の実施
例と同様なCVD法で行われるものとする。しかし、こ
の場合にはN+ 型拡散層33に設けた凹部側面36の結
晶面は制御されていない。このため、この側壁からの結
晶成長も進みN型単結晶シリコン層37の結晶成長後、
周辺部に結晶凸部38が形成されるようになる。しか
し、この結晶凸部38の高さは0.1μm以下であり問
題は生じない。
【0037】次に、CVD法によりコレクタ引き出し電
極となる膜厚が100nm〜200nmのポリシリコン
膜を堆積する。ここで、このポリシリコン膜には濃度が
1019原子/cm3 程度のリン不純物を導入する。そし
て、ポリシリコン膜を公知の微細加工技術を用いてパタ
ーニングし、図5(d)に示すように、コレクタ電極部
39を形成する。そして、膜厚が200nm程度の第1
の層間絶縁膜40を堆積させる。このようにした後、N
型拡散層41を形成する。
【0038】次に、図6(a)に示すように第1の層間
絶縁膜40の一部を除去する。そして、CVD法により
ベース引き出し電極となる膜厚が150nm〜300n
mのベース用ポリシリコン膜42’を堆積する。ここ
で、このベース用ポリシリコン膜42’には濃度が10
18原子/cm3 程度のP型の不純物を導入する。そし
て、エミッタとベース電極を電気的に絶縁するために、
例えば膜厚が100nm〜200nmの絶縁薄膜43’
を成長する。このようにした後、ベース用ポリシリコン
膜42’と絶縁薄膜43’とを公知の微細加工技術を用
いてパターニングし、図6(b)に示すように、ベース
電極42および第2の層間絶縁膜43を形成する。ここ
で、ベース電極42内部にエミッタ電極を接続させるエ
ミッタコンタクト孔44は開口している。さらに熱処理
を加えてグラフトベース領域45を形成する。そして、
イオン注入技術などの公知の技術を用いてボロンもしく
はBF2 を注入し熱処理を加えて、真性ベース領域46
を形成する。
【0039】次に、図6(c)に示すように、エッチバ
ック法とよばれる一般に広く知られた方法を用いて、エ
ミッタコンタクト孔44の側壁に酸化膜等の絶縁膜のサ
イドウオール膜47形成する。そして、ヒ素不純物を高
濃度に含有する膜厚が100nm〜200nmのポリシ
リコン膜を成長させる。ここで、このヒ素不純物濃度は
1019原子/cm3 程度に設定される。そして、微細加
工技術を用いてこのポリシリコン膜をパターニングしエ
ミッタ電極48を形成する。さらに、窒素雰囲気中でラ
ンプアニールを行いエミッタ電極48からヒ素不純物を
拡散させてエミッタ領域49を形成する。
【0040】次に、図6(d)に示すように、先述のベ
ース電極42をさらに加工しその寸法を小さくする。こ
のようにして、N+ 型拡散層33に埋設して形成したN
型単結晶シリコン層37の周辺部にN型拡散層41が形
成され、このN型拡散層41に接続するコレクタ電極3
9が形成される。そして、このN型単結晶シリコン層3
7の領域内部にグラフトベース領域45、真性ベース領
域46さらにこの真性ベース領域46内にエミッタ領域
49が形成され、前述のグラフトベース領域45に接続
するベース電極42および前述のエミッタ領域49に接
続するエミッタ電極48が形成される。
【0041】この場合には、コレクタ電極、ベース電極
およびエミッタ電極がそれぞれセルフアラインに形成さ
れるため、高密度のバイポーラ・トランジスタが形成で
きる。そして、デバイスの動作速度がさらに向上するよ
うになる。
【0042】この第2の実施例の場合の凹部の形成にお
いて、凹部パターンの辺の方向が〔110〕になるよう
に設定されると、成長するN型単結晶シリコン層の周辺
部にファセット面が発生し先述したような結晶凸部がな
くなる。そして、この第2の実施例の場合でも平坦な結
晶表面が形成できることに言及しておく。
【0043】また、以上の実施例では素子分離酸化膜を
形成前にN+ 型拡散層を形成する場合について説明した
が、素子分離酸化膜の形成後にN+ 型拡散層を形成して
もよいことに触れておく。
【0044】以上の第1および第2の実施例では、N+
型拡散層の深さがP+ 型拡散層の深さと同一になるよう
に設定された。しかし、このN+ 型拡散層がP+ 型拡散
層よりも深くなるように設定されてもよいことにも言及
しておく。
【0045】
【発明の効果】このように本発明では、高温の熱処理例
えば素子分離酸化膜の形成を行った後にバイポーラ・ト
ランジスタのN+ 型埋め込み層となるN+ 型拡散層の一
部を除去し、この除去した領域を埋設するようにしてN
型単結晶シリコン層を成長させる。そして、このN型単
結晶シリコン層にバイポーラ・トランジスタを形成す
る。このために、N型単結晶シリコン層を薄膜化した場
合でも、フラットゾーンとなる低濃度コレクタ領域を十
分確保できる。そして、超高速のバイポーラ・トランジ
スタが実現されるようになる。また、埋め込み層形成工
程を簡略化できるので、低コストで高性能なバイポーラ
トランジスタが製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための工程順
の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を説明するための工程順
の断面図である。
【図3】本発明の効果を説明するための不純物濃度分布
図である。
【図4】本発明の第2の実施例を説明するための平面図
である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための工程順
の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための工程順
の断面図である。
【図7】従来の技術を説明するための工程順の断面図で
ある。
【図8】従来の技術を説明するための工程順の断面図で
ある。
【符号の説明】
1,31,101 P型シリコン基板 2,32 P+ 型拡散層 3 レジストマスク 4,33 N+ 型拡散層 5,21,34,106 素子分離酸化膜 6,108 マスク酸化膜 7,35 凹部 8,36 凹部側面 9,37,104 N型単結晶シリコン層 10,25,42,109 ベース電極 11,110 層間絶縁膜 12,44,111 エミッタコンタクト孔 13,45,112 グラフトベース領域 14,46,113 真性ベース領域 15,47,114 サイドウォール膜 16,27,48,115 エミッタ電極 17,26,49,116 エミッタ領域 18,23,39,117 コレクタ電極 21’ 素子分離端部 22 コレクタコンタクト領域 24 ベースコンタクト領域 38 結晶凸部 40 第1の層間絶縁膜 41 N型拡散層 42’ ベース用ポリシリコン膜 43’ 絶縁薄膜 43 第2の層間絶縁膜 102 N+ 型埋め込み層 103 P+ 型埋め込み層 105 P型チャネル・ストッパ層 107 コレクタ拡散層

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型のシリコン基板の表面に形成さ
    れた同導電型で高濃度不純物を含有する第1の拡散層
    と、前記第1の拡散層領域に形成され逆導電型であって
    前記第1の拡散層の前記不純物より高濃度の不純物を含
    有する第2の拡散層を有し、前記第2の拡散層の一部
    に凹部が形成され前記凹部に埋設される逆導電型で低濃
    度不純物を含有するエピタキシャル層が形成され、前記
    エピタキシャル層にエミッタ領域、ベース領域およびコ
    レクタ領域が形成されてなることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 前記シリコン基板の主面の結晶面が{1
    00}であり、前記凹部の底面の結晶面が{100}で
    あり前記凹部の側面の結晶面が{111}あるいは{1
    10}であることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記シリコン基板の表面に選択的に素子
    分離絶縁膜が形成され、前記凹部の側面が前記素子分離
    絶縁膜の端部に接していることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記凹部に埋設されるようにして形成さ
    れる前記エピタキシャル層のうち、前記素子分離絶縁膜
    の端部に接する領域でコレクタ電極が電気接続されるこ
    とを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記一導電型のシリコン基板の表面に同
    導電型の不純物をイオン注入する工程と、前記シリコン
    基板の表面の選択的領域に逆導電型の不純物をイオン注
    入して前記第2の拡散層を形成する工程と、前記第2の
    拡散層の一部を残して前記シリコン基板表面を選択的に
    熱酸化する工程と、前記第2の拡散層の一部の表面をエ
    ッチングして前記凹部を形成した後、前記凹部に選択的
    にシリコンのエピタキシャル層を堆積させる工程と、を
    含むことを特徴とする請求項3または請求項4記載の半
    導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記一導電型のシリコン基板の表面に同
    導電型の不純物をイオン注入する工程と、前記同導電型
    の不純物をイオン注入したシリコン基板の表面の選択的
    領域に逆導電型の不純物をイオン注入して前記第2の
    散層を形成する工程と、前記第2の拡散層の中央部を残
    して前記シリコン基板表面を選択的に熱酸化し前記素子
    分離絶縁膜を形成する工程と、前記素子分離絶縁膜をマ
    スクにして前記第2の拡散層の中央部の表面をエッチン
    グして前記凹部を形成した後、前記凹部に選択的にシリ
    コンのエピタキシャル層を堆積させる工程と、前記エピ
    タキシャル層の周辺部に接続し逆導電型で高濃度不純物
    を含有する多結晶シリコン膜を堆積させる工程と、を含
    むことを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方
    法。
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