JPH058215U - 塵芥焼却設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼却効率の向上，熱エネルギーの有効利用，
省スペース化，悪臭の放散防止等を図る。 【構成】 塵芥貯溜場２の隣りに塵芥乾燥場５を設け
て，乾燥場５の床面５Ａ下に熱交換ダクト１４を配設し
て焼却炉９の排出ガスダクト１３に接続し，乾燥塵芥を
投入コンベヤ１０により焼却炉９内に導びき，乾燥場５
等の建屋６内の空気をダクト２２，誘引送風機２３及び
送風ダクト２４を介して焼却炉９に導びき燃焼処理す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，ダム貯水池，河川，湖沼などに浮遊している塵芥（流木なども含む ）を収集し，これを焼却処理する設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に，ダム貯水池の発電所などにおける浮遊塵芥の収集処理は，取水口等の 除塵スクリーンに設けた自動除塵機により或いは収集船により収集した塵芥を， 焼却場に運んで，天日により若干乾かしてから焼却炉に投入して焼却している。 また，塵芥の多い発電所や，焼却場所が狭い発電所では，収集塵芥をトラック等 により遠くの焼却場に運搬して処理している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の焼却設備では，草，藻，流木等の水分含有率の高い塵芥を焼却するのに 、乾燥のための広い貯溜場を必要とし，焼却効率が悪いうえ悪臭が発生して環境 を悪化させている。 本考案は，上述のような実状に鑑みてなされたもので，その目的とするところ は，焼却炉の排ガスを利用して塵芥の乾燥を行ない，焼却効率の向上及び省スペ ース化を図ると共に，悪臭の放散を防止して環境改善を図ることのできる塵芥焼 却設備を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では，上記目的を達成するために，次の技術的手段を講じた。 即ち，本考案は，水中等から収集した塵芥を，焼炉により焼却処理する設備で あって，塵芥貯溜場に隣接して塵芥乾燥場を設け，乾燥された塵芥を焼却炉に投 入コンベヤにより投入し，焼却炉の排気を前記乾燥場に導びいて塵芥と熱交換さ せた後煙突に導びき，少くとも乾燥場内の空気を焼却炉内に導びくようにした点 に特徴がある。

【０００５】

【作用】

本考案によれば，水中に浮遊していた塵芥は，収集されて塵芥貯溜場に搬入さ れ，隣接した塵芥乾燥場に移され，該乾燥場で焼却炉の排気ガスにより加熱され て水分が蒸散し，乾燥された塵芥が投入コンベヤにより焼却炉に投入され，焼却 される。 したがって，天候に左右されることなく継続して焼却でき，貯溜乾燥スペース を大幅に小さくできると共に効率的な処理が行なえる。他方，塵芥乾燥場及び／ または貯溜場内の臭気を含んだ温風が焼却炉内に燃焼空気として導入され，燃焼 効率が高められると共に，脱臭作用が生じて悪臭の外部への放散がなく，環境悪 化が防止される。

【０００６】

【実施例】

以下，本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図面において，（１）は水中に浮遊している塵芥を掻き上げる除塵機，（２） は塵芥貯溜場，（３）は塵芥搬入コンベヤで除塵機内蔵コンベヤ（４）及び揚塵 機のジブクレーン等（図示省略）により投入された塵芥を前記貯溜場（２）内に 搬入するようになっている。 （５）は塵芥乾燥場で，前記貯溜場（２）に隣接しかつ同建屋（６）内に設け られ，建屋（６）の天井に設けた天井走行クレーン（７）のグラブバケット（８ ）により貯溜場（２）の塵芥を乾燥場（５）内に移すようになっている。 （９）は塵芥焼却炉，（１０）は塵芥投入コンベヤで，該コンベヤ（１０）の 搬送始端（１０Ａ）は前記乾燥場（５）の床面（５Ａ）下に凹設されたピット （１１）内に位置し，搬送終端（１０Ｂ）は焼却炉（９）の塵芥投入口（１２） の直上に位置しており，乾燥された塵芥が連続又は断続的に投入される。

【０００７】 （１３）は焼却炉（９）の排出ガスダクトで，塵芥乾燥場（５）の床面（１０ ）下に配設した熱交換ダクト（１４）の入口に接続され，ダンパー（１５）によ り風量調整を行なうようになっており，排出ガスダクト（１３）の途中にはサイ クロン集塵機（１６）及び誘引排風機（１７）が設けられている。 （１８）は排出ガスバイパスダクトで，その一端がダンパー（１９）を介して 前記排出ガスダクト（１３）に接続され，他端が煙突（２０）に接続されている 。また，この煙突（２０）には，熱交換ダクト（１４）の出口が排出ダクト（２ １）により接続されている。 （２２）は建屋（６）内の臭気を含んだ空気吸込ダクトで，誘引送風機（２３ ）を介して送風ダクト（２４）に接続されており，送風ダクト（２４）の他端は 焼却炉（９）に接続されている。なお，（２５）は灰出コンベヤ，（２６）は灰 溜ホッパーである。

【０００８】 上記実施例において，塵芥貯溜場（２）の塵芥は，グラブバケット（８）によ って塵芥乾燥場（５）の床面（５Ａ）上に移され均等に拡散され，床面（５Ａ） 下の熱交換ダクト（１４）からの排気ガスの熱により加熱されて水分が蒸散し乾 燥される。 乾燥された塵芥は，グラブバケット（８）によりピット（１１）に移され，塵 芥投入コンベヤ（１０）によって焼却炉（９）に投入されて焼却される。そして ，乾燥場（５）の塵芥を搬出した後の床面（１０Ａ）空所には，降接する貯溜場 （２）の塵芥がグラブバケット（８）により搬ばれて埋められ，乾燥が繰返し続 行される。他方，建屋（６）内の臭気を含んだ温かい空気は，誘引送風機（２３ ）により吸込ダクト（２２），送風ダクト（２４）を介して，燃焼用空気として 焼却炉（９）に送給され，臭気は燃焼処理されて無臭化される。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は，上述のように，塵芥の乾燥を焼却炉の排出ガスの余熱を利用して行 なうので，熱エネルギーを有効利用でき，かつ乾燥により燃焼効率の向上，貯溜 乾燥場スペースの減少，焼却処理の連続化を図ることができる。 また，貯溜場，乾燥場内の臭気を含んだ空気を焼却炉に導びいて燃焼処理する ようにしたので，悪臭の放散を防止し，無臭化でき，環境改善を図ることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す全体斜視図である。

【符号の説明】

（２） 塵芥貯溜場 （３） 搬入コンベヤ （５） 塵芥乾燥場 （９） 塵芥焼却炉 （１０） 塵芥投入コンベヤ （１３） 排出ガスダクト （１４） 熱交換ダクト （１７） 誘引排風機 （２０） 煙突 （２２） 吸込ダクト （２３） 誘引送風機 （２４） 送風ダクト

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 水中等から収集した塵芥を，焼却炉によ
   り焼却処理する設備であって，塵芥貯溜場に隣接して塵
   芥乾燥場を設け，乾燥された塵芥を焼却炉に投入コンベ
   ヤにより投入し，焼却炉の排気を前記乾燥場に導びいて
   塵芥と熱交換させた後煙突に導びき，少くとも乾燥場内
   の空気を焼却炉内に導びくようにしたことを特徴とする
   塵芥焼却設備。