JPH0582083B2 - - Google Patents

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JPH0582083B2
JPH0582083B2 JP57085748A JP8574882A JPH0582083B2 JP H0582083 B2 JPH0582083 B2 JP H0582083B2 JP 57085748 A JP57085748 A JP 57085748A JP 8574882 A JP8574882 A JP 8574882A JP H0582083 B2 JPH0582083 B2 JP H0582083B2
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current
current amplification
transistors
transistor
circuit
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Hiroshi Gomi
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は定電流回路や電流増幅回路として多
用されるカレントミラー回路に関する。
〔発明の技術的背景〕
各種回路システムを構成する場合、定電流回路
や電流増幅回路が必要となる場合が多い。このよ
うな回路システムを半導体集積回路(以下、IC
と称する)化する場合、上記定電流回路や電流増
幅回路としてカレントミラー回路が用いられるこ
とが多い。すなわち、カレントミラー回路は理想
的には入力電流に等しい出力電流を得ることがで
きる回路である。したがつて、入力電流を固定に
すれば、常に一定レベルの出力電流を得ることが
できるから、カレントミラー回路を定電流回路と
して用いることができる。また、入力電流を可変
にすれば、常に入力電流の変動に追随した出力電
流を得ることができるから、カレントミラー回路
を電流増幅回路として用いることができる。
カレントミラー回路は基本的には第1図に示す
ように、2つの特性の近似したトランジスタ
Q11,Q12を組み合わせて構成される。この場合、
トランジスタQ11,Q12のベース・エミツタ接合
には基準電位端子10に対し同一レベルの電圧が
印加される。これにより、トランジスタQ11
Q12のエミツタにはほとんど等しい電流が流れ
る。今、トランジスタQ11,Q12のエミツタ接地
時の電流増幅率βが充分大きいとすると、トラン
ジスタQ11,Q12のベース電流の差異を無視でき
る。したがつて、このような条件のもとでは、入
力端子11に流れる入力電流I1と出力端子12に
流れる出力電流I2とはほとんど等しくなる。そし
て、この状態は各トランジスタQ11,Q12の特性
には依存しなく、この場合両者の面積の比に依存
する。ところで、カレントミラー回路をIC化し
た場合、各トランジスタQ11,Q12の両者のエミ
ツタ面積の比を一定値に設定することは容易であ
る。したがつて、カレントミラー回路をIC化す
る場合、トランジスタQ11,Q12の電流増幅率β
を充分大きな値にすることさえできれば、入力電
流I1と出力電流I2が略等しくなるようなカレント
ミラー回路を実現し得る。
なお、以上の説明では、カレントミラー回路の
電流増幅度(A=I2/I1)が1である場合について 説明したが、1以外のaにする場合についても同
様のことが言える。この場合、電流増幅度Aをa
にするには、第1図において例えばトランジスタ
Q11とQ12とのエミツタ面積の比を1:aにすれ
ばよい。したがつて、トランジスタQ11,Q12
電流増幅率βを大きくすることさえできれば、電
流増幅度Aをa(a≠1)にする場合であつても
常にこの値を確保することができる。
しかしながら、電流増幅率βが小さい場合に
は、上記トランジスタQ11,Q12のベース電流の
差異は無視できる電流増幅度Aは電流増幅率の変
動に応じて変化する。
〔背景技術の問題点〕
ところで、トランジスタをIC化する場合、こ
のトランジスタとしてNPNトランジスタを用い
るのであれば、電流増幅率βを比較的大きくする
ことができる。しかしながら、PNPトランジス
タを用いる場合は、電流増幅率βを大きくするこ
とは難しい。これは次のような理由による。トラ
ンジスタをIC化する場合、P形基板の上にN形
エピタキシヤル層を作るというようにNPNトラ
ンジスタを中心に作られる。したがつて、これと
同一のプロセスで作られるPNPトランジスタ
(通常、ラテラルPNPトランジスタと言われる)
はNPNトランジスタに比べ充分な持性を得るこ
とができなくなる。特に、電流増幅率βは小さく、
しかもばらつきやすい。そして、そのばらつきの
幅は小さい方では2〜3(エミツタ接地にした場
合の電流増幅率)になることがあり、大きい方で
は、数十程度になることがある。この為、各種回
路システムを構成する場合、トランジスタとして
PNPトランジスタを用いることが便利な場合で
あつても、PNPトランジスタを用いることによ
り回路システムの性能が低下する虞れがある。
第2図はPNPトランジスタによつてカレント
ミラー回路を構成した場合の回路図である。この
回路の動作は第1図の場合と同様なので省略す
る。今、第2図の電流増幅度Aを求めてみる。ま
ず、同図に於いて、トランジスタQ13,Q14は同
一チツプ上に作られた同一特性を有するトランジ
スタとする。入力端子11、出力端子12の入力
電流、出力電流をそれぞれI1,I2とする。今、ト
ランジスタQ13,Q14のエミツタ面積の比が1:
1であるとする。また、各エミツタ電流をIEとす
ると、電流I1,I2はそれぞれ次式(1)、(2)で表わさ
れる。
I1=(1+1/1+β)IE ……(1) I2=β/1+βIE ……(2) 式(1)、(2)より電流増幅度Aは次式(3)で表わされ
る。
A=I2/I1=β/1+β/1+1/1+β=β/β+
2=1/1+2/β
……(3) 式(3)に於いて、電流増幅率βが大きければ、
2/βなる項は略零となり、この項は無視でき
る。したがつて、電流増幅率βがばらついたとし
ても、この電流増幅率βが大きい限り、電流増幅
度Aは常に一定となる。この場合、電流増幅度A
は常に1であり、入力電流I1と等しい出力電流I2
を得ることができる。
一方、電流増幅率βが小さい場合、2/βなる
項を無視することはできず、電流増幅率βがばら
つけば電流増幅度Aもばらつくことになる。第3
図は電流増幅率βと電流増幅度Aとの関係を示す
特性図で、特に電流増幅率βが小さい領域の特性
を示す。図に示される如く、電流増幅率βが小さ
い場合、特性曲線の傾きが大きく、電流増幅率β
の値がある値から少しでも変動すると、電流増幅
度Aは大きく変度する。今、電流増幅率βが20の
場合と2の場合の電流増幅度Aをみると、それぞ
れ約0.909、0.5となる(なお、電流増幅率βが2
の場合については図示しない)。これから、電流
増幅率βが2の場合の電流増幅度Aは電流増幅率
βが20の場合のそれに比べ、45%も減少すること
がわかる。しかも、この場合、トランジスタ
Q13,Q14のベース電流の差異により電流増幅度
Aは設定された理想値Iから大きくかけ離れたも
のとなつている。
このように、トランジスタQ13,Q14の電流増
幅率βが小さい領域でばらつくと、電流増幅度A
の均一なカレントミラー回路を得られないととも
に、その電流増幅度Aも設定した理想値から大き
くかけ離れてしまう。したがつて、このように電
流増幅度Aが不均一で、かつ理想値から大きくか
け離れたカレントミラー回路を定電流回路や電流
増幅回路として用いる場合、回路システムの設計
が難しくなる。
なお、電流増幅率βはIC化の過程でばらつく
ことも勿論であるが、温度変化によつてばらつく
こともある。
〔発明の目的〕
この発明は上記の事情に対処すべくなされたも
ので、トランジスタの電流増幅率が小さい場合に
おいても電流増幅度の変動を小さくすることがで
きるとともに、理想値に近づけることができ、し
かもIC化に好適なカレントミラー回路を提供す
ることを目的とする。
〔発明の概要〕
この発明は、ベースが共通接続された第1、第
2のトランジスタのベースの共通接続点側から前
記第1のトランジスタのベースの共通接続点側か
ら前記第1のトランジスタのコレクタ側に至る第
1の電流経路及び前記ベースの共通接続点側から
前記第2のトランジスタのコレクタ側に至る第2
の電流経路を有する分流回路が設けられる。ここ
で、第1、第2のトランジスタは、エミツタが基
準電位端側に接続され、互いのエミツタ比が1:
a(a≠1)とされている。そして分流回路は、
第1、第2の電流経路のインピーダンスの比を前
記aの値に依存しない比に変えることが可能で該
インピーダンスの比を変えることにより前記第
1、第2の電流経路の電流量を調整可能である。
そして、第1、第2の電流経路を流れる電流が適
宜設定されると、トランジスタの電流増幅率が小
さい領域で、例えば温度等の影響により変動した
場合でも、電流増幅度は電流増幅率の影響を受け
ないようになる。
〔発明の実施例〕
以下、図面を参照してこの発明の実施例を詳細
に説明する。
第4図はこの発明の一実施例の回路図である。
図に於いて、トランジスタQ21,Q22のエミツタ
は共通接続され、その共通接続点は電源側端子
(基準電位端子)21に接続されている。トラン
ジスタQ21,Q22のベースは共通続されている。
トランジスタQ21のコレクタは入力端子22に接
続され、トランジスタQ22のコレクタは出力端子
23に接続されている。トランジスタQ23,Q24
のエミツタはトランジスタQ21,Q22のベースの
共通接続点に接続されている。トランジスタ
Q23,Q24のベースは共通接続され、その共通接
続点はトランジスタQ23のコレクタに接続されて
いる。トランジスタQ23のコレクタとベースの共
通接続点は入力端子22に接続されている。トラ
ンジスタQ24のコレクタは出力端子23に接続さ
れている。
上記構成に於いて動作を説明する。第4図にお
いてトランジスタQ21とトランジスタQ22とのエ
ミツタ面積の比を1:aとする。このことは、前
述の如く、カレントミラー回路が理想的な状態で
構成された場合、回路の電流増幅度Aがaになる
ことを意味する。
この状態で、トランジスタQ21のエミツタ電流
をIEとすれば、トランジスタQ22のエミツタには
aIEのエミツタ電流が流れる。ここで、トランジ
スタQ21,Q22のベース接地の電流増幅率をαと
おくと、トランジスタQ21,Q22のコレクタ電流
IC1,IC2はそれぞれ次式(4)、(5)で表わされる。
IC1=αIE ……(4) IC2=αaIE ……(5) また、トランジスタQ21,Q22のベース電流IB1
IB2はそれぞれ次式(6)、(7)で表わされる。
IB1=(1−α)IE ……(6) IB2=(1−α)aIE ……(7) 式(6)、(7)より両ベース電流IB1,IB2の合計電流
IB3は次式(8)で表わされる。
IB3=(1−α)(1+a)IE ……(8) 第5図は第4図においてトランジスタQ23
Q24から成る回路部分を取り出して示した回路図
である。第5図に図示の如く端子24〜26を設
けると、第5図に示した回路部分は、それぞれエ
ミツタ、ベース、コレクタに対応した複合トラン
ジスタとみなすことができる。今、トランジスタ
Q23とQ24のエミツタ面積の比をm:1とすると、
上記複合トランジスタの等価電流増幅率αnは次
式(9)で表わされる。
αn=1/1+mα ……(9) 但し、α:トランジスタQ23,Q24のベース接
地の電流増幅率。
また、第5図の如く、端子24〜26を設けた
場合、複合トランジスタは端子24に流入する電
流を端子25,26に分流する分流回路をみなす
ことができる。
ここで、端子25,26に振り分けられる電流
を求めてみる。端子24には上記合計電流IB2
流れ込む。この合計電流IB3はトランジスタQ23
Q24のエミツタに振り分けられる。トランジスタ
Q23,Q24のエミツタ電流IEa,IEbはそれぞれ次式
(10)、(11)で表わされる。
IEa=m/1+m(1−α)(1+a)IE ……(10) IEb=1/1+m(1−α)(1+a)IE ……(11) また、トランジスタQ23,Q24のコレクタ電流
ICa,ICbはそれぞれ次式(12)、(13)で表わされる。
ICa=mα/1+m(1−α)(1+a)IE ……(12) ICb=α/1+m(1−α)(1+a)IE ……(13) また、トランジスタQ23,Q24のベース電流IBa
IBbはそれぞれ次式(14)、(15)で表わされる。
IBa=m/1+m(1−α)2(1+a)IE ……(14) IBb=1/1+m(1−α)2(1+a)IE ……(15) したがつて、トランジスタQ23,Q24のベース
の合計電流IBcは次式(16)で表わされる。
IBc=IBa+IBb=(1−α)2(1+a)IE ……(16) この結果、端子25には電流ICaとIBcの合計電
流ICdが流れ込む。
ICd=mα/1+m(1−α)(1+a)IE +(1−α)2(1+a)IE ……(17) また、端子26には前述した式(10)で表わされる
電流ICdが流れる。
このように端子25,26に振り分けられた電
流はそれぞれトランジスタQ21,Q22のコレクタ
電流IC1,IC2と合計され、入力端子22、出力端
子23に流れる。入力端子22、出力端子23に
流れる電流をI1,I2とするとそれぞれ次式(18)、(19)
で表わされる。
I1=αIE+mα/1+m(1−α)(1+a)IE +(1−α)2(1+a)IE ……(18) I2=αaIE+α/1+m(1-α)(1+a)IE ……(19) 式(18)、(19)より第4図のカレントミラー回路の電
流増幅度Aは次式(20)で表わされる。
A=I2/I1={aα+α/1+m(1−α)(1
+a)}IE/{α+mα/1+m(1−α)(1+a)
+(1−α)2(1+a)}IE =aα+(1−α)(1+a)1/1+mα/
α+(1−α)(1+a)(1−α/1+m)……(20)
式(20)に於いて、1/1+mαなる項は上記複合ト ランジスタの等価電流増幅率である。今、これを
Kmαとおくと、式(20)は次式(21)で表わされる。
A=aα+(1−α)(1+a)kmα/α+(1−α)
(1+a)(1−kmα) ……(21) なお、トランジスタQ21〜Q24のベース接地の
電流増幅率αとエミツタ接地の電流増幅率βとの
間は次式(22)が成り立つ。
α=β/1+β ……(22) ここで式(21)、(22)に従つて、Km(=1/1+m) をパラメータにし、電流増幅率βと電流増幅度A
との関係を求めると、第6図に示すような特性図
となる。なお、第6図では第3図で説明した従来
の特性図との比較の為に面比積aをa=1とした
場合を代表として示す。第6図に於いて、特性曲
線aは第1図又は第2図に示す従来の回路による
特性を示す。特性曲線b〜eはこの実施例の回路
に於いて、それぞれにKn=0.5、0.60.7、1とお
いた場合の特性を示す。第6図からわかるよう
に、この実施例の回路では、Knの値を変えるこ
とによつて、言い換えればトランジスタQ23
Q24のエミツタ面積の比を変えることによつて、
特性曲線を選択することができる。
ここで、特性曲線dについて従来の特性曲線a
と比較してみる。特性曲線dはKn=0.7の場合で
あるから、トランジスタQ23とQ24のエミツタ面
積の比は3:7にとなつている。この場合、β=
20のときの電流増幅度Aは1.032であり、β=2
のときの電流増幅度Aは0.957である。また、こ
の特性曲線はβ=6付近でピークを持ち、β=6
のときの電流増幅度Aは1.059となる。今、β=
20のときの電流増幅度Aを基準に考えると、β=
2のときは電流増幅度Aが7.3%減少し、β=6
のときは2.6%増加する。したがつて、電流増幅
率βが20〜2の範囲で変動するものとした場合、
電流増幅度A自体は約10%の範囲内でしか変動し
ない。この電流増幅度Aの変動幅は従来の回路に
於ける変動幅の約1/5となつている。また、Kn
0.6あるいは0.5と設定することにより、Kn=0.7
と設定した場合のように電流増幅度Aの変動の幅
を小さくすることができることは勿論、電流増幅
度Aの絶対値を理想的な値1により近づけること
ができる。
次にa≠1の場合について説明する。この場合
も、従来例と比較しながら説明する為に、まず、
第2図に示す従来の回路に於いて、トランジスタ
Q13とQ14のエミツタ面積の比を1:a(a≠1)
に設定した場合の電流増幅度Aを求めてみる。こ
の場合、入力端子11、出力端子12に流れる電
流I1,I2はそれぞれ次式23、24で表わされる。
I1=β/1+βIE+1+a/1+βIE……(23) I2=aβ/1+βIE ……(24) 但し、IE:トランジスタQ13のエミツタ電流式23、
24より、電流増幅度Aは次式25で表わされる。
A=a/1+1+a/β ……(25) そして、この式(25)と先の式(21)(但し、a≠
1)について比較すればよい。第7図はa≠1と
した場合の電流増幅率βと電流増幅度Aとの式(2
1)で表される関係を示す特性図である。なお、a
≠1と設定したので、回路の電流増幅度Aは理想
的にはaである。しかしながら、aが種々様々な
値を取る場合に於いて、電流増幅率βの変動に対
する電流増幅度Aのばらつき具合を比較する。
第7図に於いて、f,gは従来の回路に於ける
特性曲線を示す。このうち、特性曲線fはa=5
とおいた場合を示し、特性曲線gはa=2とおい
た場合を示す。また、h,iはこの実施例に於け
る特性曲線を示す。このうち、特性曲線hはa=
5とおいた場合を示し、特性曲線iはa=2とお
いた場合を示す。なお、特性曲線hではパラメー
タKmは例えば0.9に設定されており、特性曲線i
ではパラメータKmは0.8に設定されている。第7
図からわかるように、電流増幅度Aを1以外の値
に選んだ場合でも、この実施例によれば従来の回
路に比べ、電流増幅率βが小さい領域で変動した
としても、電流増幅度Aの変動の幅を大幅に小さ
くすることができる。しかも、電流増幅度Aの値
を極力理想値aに近づけることができる。例え
ば、a=2の場合を代表として、この実施例と従
来の回路を比較してみる。従来の回路の場合、電
流増幅率βが2〜20の範囲で変動すると、特性曲
線gに示されるように、電流増幅度Aはβ=20を
基準にして最高で54%も減少する。これに対し、
この実施例では特性曲線iに示されるように、電
流増幅度Aは最高でも19%しか減少しない。この
値は従来のそれの約1/3である。しかも、この実
施例では特性曲線の傾きが緩やかである。そし
て、さらにこの実施例では実際の電流増幅度Aの
絶対値は理想値aに近い値となつている。
以上詳述したこの実施例によれば次のような効
果がある。
トランジスタQ23とQ24のエミツタ面積の比
を適宜設定することにより、電流増幅率βが小
さい領域に存在するとしても、電流増幅度Aを
理想値に近い値に設定することができる。
同様に、トランジスタQ23とQ24のエミツタ
面積の比を適宜設定することにより、電流増幅
率βが小さい領域で変動した場合でも電流増幅
度Aの変動を軽減することができる。
また、回路をIC化する場合、トランジスタ
Q23,Q24のエミツタ面積は温度変化が生じた
り、トランジスタQ23,Q24の特性が変動した
としても容易に所望の値に設定することができ
る。これにより、トランジスタQ23,Q24のエ
ミツタ面積の比を容易にかつ精度よく所望の比
に設定することができる。したがつて、第5図
の回路はIC化に適している。
また、トランジスタQ21とQ22、またはQ23
Q24は同一構成のトランジスタであつても、コ
レクタ.エミツタ間に加わる電圧が異なる。し
たがつて、アーリー効果の影響により電流増幅
率βが違つてくることがある。例えば、一方の
トランジスタの方が他方のトランジスタよりも
常に電流増幅率βが大きいという場合も生じ
る。但し、電流増幅率βの変動方向は同じであ
る。このような場合に於いても、それぞれの条
件に合わせてトランジスタQ23,Q24のエミツ
タ面積の比を適宜設定することにより、上述し
た、の効果を得ることができる。
また、上述した、のような効果を有する
為、トランジスタとしてラテラルPNPトラン
ジスタを用いるとき極めて有効である。そし
て、このラテラルPNPトランジスタを用いた
カレントミラー回路の性能を向上させることが
できる為、このカレントミラー回路とNPNト
ランジスタを用いた各種回路との組み合せが容
易となり、回路設計上の応用範囲が広くなる。
第8図はこの発明の第2の実施例を示す回路図
である。先の実施例ではトランジスタQ23とQ24
のエミツタ面積の比を適宜設定することにより、
電流増幅率βの変動による影響を軽減できるよう
に構成した場合について説明した。この場合、エ
ミツタ面積の比を適宜設定するということは、ト
ランジスタQ23とQ24のエミツタ抵抗の比を適宜
設定していることに他ならない。そして、このこ
とは端子24から端子25に至る電流経路と端子
24から端子26に至る電流経路とのインピーダ
ンスの比を適宜設定し、端子24に流れる電流を
端子25と26とに適宜振り分けて分流している
ことに他ならない。
そこで、第8図に示す実施例では、トランジス
タQ23,Q24のエミツタにそれぞれ、このトラン
ジスタQ23,Q24のエミツタ抵抗よりは充分大き
な抵抗値を有する抵抗R21,R22を挿入したもの
である。このような構成によれば、抵抗R21
R22の抵抗値の比を適宜設定することにより、端
子25と26とに振り分けられる電流量を適宜設
定することができる。つまり、第8図の回路では
端子25と26とに振り分けられる電流量はトラ
ンジスタQ23とQ24のエミツタ抵抗には依存せず、
抵抗R21とR22に依存することになる。なお、抵
抗R23,R24も抵抗R21,R22と同様にトランジス
タQ21とQ22とのエミツタ電流量を決定する為に
挿入されたものである。この場合、抵抗R21
R22の抵抗値をトランジスタQ21,Q22のエミツタ
抵抗の抵抗値よりも充分大きくすれば、電流増幅
度AはトランジスタQ21とQ22とのエミツタ面積
の比には依存せず、抵抗R23とR24との比によつ
て決定される。
この実施例に於いても先の実施例の、、
、の効果を得ることができる。また、回路を
IC化する場合、抵抗R21,R22の抵抗比を所望の
値に設定することは容易である。したがつて、こ
の実施例に於いても先のの効果を得ることがで
きる。
なお、抵抗R21,R22の抵抗値を小さくし、端子
25,26に振り分けられる電流量がトランジスタ
Q23のエミツタ抵抗と抵抗R21の合成抵抗及びト
ランジスタQ24のエミツタ抵抗と抵抗R24の合成
抵抗の比によつて決定されるようにしてもよい。
第9図はこの発明のさらに他の実施例を示す回
路図である。この実施例は、先の第5図で説明し
た複合トランジスタをダブルコレクタを有するト
ランジスタQ25で構成したものである。このよう
な構成に於いては、各コレクタC1,C2の面積比
を適宜設定することにより、端子24から25に
至る電流経路と端子24から26に至る電流経路
とのインピーダンスの比を適宜設定することがで
きる。したがつて、この実施例に於いても、先の
実施例と同様の効果を得ることができる。なお、
この実施例に於いても、コレクタC1,C2に別途
抵抗を接続することにより、これらの抵抗の比あ
るいは各抵抗と対応するコレクタ抵抗との合成抵
抗の比により上記インピーダンスの比を適宜設定
することができる。
なお、この発明は先の実施例に限定されるもの
ではない。この発明は基本的には第10図のよう
に構成される。第10図に於いて、31は分流回
路である。この分流回路31はトランジスタ
Q21,Q22のベースの共通接続点側からトランジ
スタQ21のコレクタ側に至る第1の電流経路と、
前記ベースの共通接続点側からトランジスタQ22
のコレクタ側に至る第2の電流経路を有する。そ
して、第1、第2の電流経路は、それらのインピ
ーダンスの比を変えることが可能なものである。
このインピーダンスの比を変えることにより、第
1、第2の電流経路の電流量が制御される。この
場合、第1、第2の電流経路の電流量を適宜調整
することにより、カレントミラー回路を構成する
トランジスタの電流増幅率βが小さい領域で変動
したとしても、回路の電流増幅度Aの変動の幅を
小さくすることができるものである。
今、トランジスタQ21,Q22の特性が等しいも
のとする。これにより、両者のエミツタ電流同
志、ベース電流同志は等しくなる。そして、端子
24〜26は直接対応するベースやコレクタに接
続されているものとする。このように仮定する
と、第1、第2の電流経路のインピーダンスの比
を1:1に設定することにより、電流増幅率βが
小さい領域で変動したとしても、電流増幅度Aを
理想値1に保持することができる。
以上の点を考慮して、先の第1の実施例を分析
すると次のようになる。第5図に於いて、端子2
4から端子25に至る経路が第1の電流経路であ
り、端子24から端子26に至る経路が第2の電
流経路である。第1、第2の電流経路を流れる電
流はそれぞれ先の式(17)、(13)で表わされる。式(17)、
(13)を簡単にするとそれぞれ次式(26)、(27)のよう
になる。
ICd=(1−Kmα)(1-α)(1+a)IE ……(26) ICb=Kma(1-α)(1+a)IE ……(27) 今、(1+a)IEなる項が一定とすれば、電流
ICd,ICbはKmなる変数を持つ関数で表わされる。
したがつて、電流ICd,ICbの値はKmの値が変わる
ことによつて変わる。このKmは1/1+mであり、 トランジスタQ23,Q24のエミツタ面積の比で決
まる値である。トランジスタQ23,Q24のエミツ
タ面積の比ということは、前述の如く第1、第2
の電流経路のインピーダンスに比に他ならない。
したがつて、電流ICd,ICbは第1、第2の電流経
路のインピーダンスの比で制御されると言うこと
ができる。そして、このインピーダンスの比、つ
まりエミツタ面積の比を適宜選べば、先の式(21)
に従つて、第6図及び第7図の特性図で説明した
ように、電流増幅度Aは電流増幅率βが小さくて
もその変動の影響を受けなくなる。
なお、トランジスタQ21,Q22の特性が等しい
場合、第1、第2の電流経路のインピーダンスの
比を1:1に設定すれば、電流増幅度Aを常に理
想値1にすることができることは前述した通りで
ある。しかしながら、第4図の構成の場合、第1
の電流経路はトランジスタQ23のエミツタからそ
のコレクタに至る経路と、トランジスタQ23
Q24のエミツタから両トランジスタQ23,Q24のベ
ースの共通接続点を介してトランジスタQ23のコ
レクタに至る経路との2つの経路に分かれる。し
たがつて、第1、第2の電流経路のインピーダン
スの比を1:1にするのにトランジスタQ23
Q24のエミツタ面積の比は必ずしも1:1とはな
らない。
ところで、トランジスタQ23とQ24からなる回
路(第5図に示す回路)は、第2図で説明した従
来のカレントミラー回路と同じ構成である。した
がつて、この回路をカレントミラー回路とみた場
合、その電流増幅度Aoは電流増幅率βが小さい
領域に存在するとき理想値から大きくかけ離れる
とともに、電流増幅率βがこの小さい領域で変動
するとそれによる影響をうける。このことは、第
1の電流経路と第2の電流経路とを流れる電流量
はトランジスタQ23,Q24のエミツタ面積の比の
みに依存するものではなく、トランジスタQ23
Q24の電流増幅率βにも依存することを意味す
る。このことは、先の式(21)に於いて、電流増幅
度AがKmの他にαなる変数を含むことからも明
らかである。
ところで、第4図の全体回路に於いて、電流増
幅度Aが電流増幅率βの影響を受けないようにす
るには、分流回路21の電流増幅度Aoも電流増
幅率βの影響を受けないようにすることが当然必
要となつてくる。ところが、第5図の回路では、
電流増幅度Aは上述の如く、Km及びαに依存す
るので、Kmのみを所望の値に設定したとして
も、電流増幅度Aはどうしても電流増幅率βの影
響を受けてしまう。これを第6図の特性図により
説明する。特性曲線b〜dに示されるように、第
5図の回路ではKmを0.5、0.6、0.7等に設定する
ことにより所望の特性が得られる。しかし、これ
も、電流増幅率βが8ぐらいまでであり、これよ
り小さくなると、電流増幅度Aは理想値から大幅
にずれたり、ばらつきの度合いが大きくなること
がわかる。
このような問題を解消するには、トランジスタ
Q23,Q24から成るカレントミラー回路に対して
も、第4図のような構成を適用すればよい。すな
わち、第11図に示すように、トランジスタ
Q26,Q27から成る回路を付加すればよい。この
ような構成によれば、トランジスタQ26,Q27
ベースの共通接続点を流れる電流が少ないので、
トランジスタQ22には流れないが、トランジスタ
Q21には流れる電流を少なくすることができる。
したがつて、電流増幅度Aは電流増幅率βによつ
て影響され難くなる。この場合、トランジスタ
Q26,Q27を流れる電流量の変動がまだ電流増幅
度Aに影響するようであれば、さらに同様の構成
を追加して行けばよい。
なお、詳細は省略するが第2の実施例、第3の
実施例もそれぞれ第1、第2の電流経路を有し、
両電流経路のインピーダンスの比を適宜調整する
ことにより、電流増幅率βの変動によつて電流増
幅度Aが影響されないようにしたものであり、基
本的には第10図に示すように表わされる。
なお、第10図に於いて、トランジスタQ21,Q22
はNPNトランジスタでもよいことは勿論である。
ところで、分流回路31の端子24〜26は直
接トランジスタQ21,Q22のベースの共通接続点、
トランジスタQ21,Q22のコレクタに接続される
必要性はない。つまり、例えば第12図〜第14
図に示すように、各端子24〜26とトランジス
タQ21,Q22のベースの共通接続点、トランジス
タQ21,Q22のコレクタとの間にバツフア用のト
ランジスタQ31〜Q34を設けるようにしてもよい。
この場合、バツフア用のトランジスタをどの端子
24〜26に設けるかとかどのような接続構成に
するかとかは第12図〜第14図に示される構成
以外にも種々様々変形実施可能である。
〔発明の効果〕
このようにこの発明によれば、トランジスタの
電流続増率が小さい領域で変動したとしても電流
増幅度の変動を小さくすることができるととも
に、理想値に近づけることができ、しかもIC化
に好適なカレントミラー回路を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のカレントミラー回路の一例を示
す回路図、第2図は同じく他の例を示す回路図、
第3図は第2図に示す回路に於ける電流増幅率β
と電流増幅度Aとの関係を示す特性図、第4図は
この発明に係るカレントミラー回路の第1の実施
例を示す回路図、第5図は第4図の一部を抜き出
して示す回路図、第6図は第4図に示す回路と第
2図に示す回路に於ける電流増幅率βと電流増幅
度Aの関係を比較して示す特性図で、特に電流増
幅度Aが1の場合について示す特性図、第7図は
第6図と同様で、特に電流増幅度Aが2、5の場
合について示す特性図、第8図はこの発明の第2
の実施例を示す回路図、第9図はこの発明の第3
の実施例を示す回路図、第10図はこの発明の基
本的構成を示す回路図、第11図はこの発明の第
4の実施例を示す回路図、第12図はこの発明の
第5の実施例を示す回路図、第13図はこの発明
の第6の実施例を示す回路図、第14図はこの発
明の第7の実施例を示す回路図である。 Q21〜Q24,Q25〜Q27,Q31〜Q34…トランジス
タ、R21〜R24…抵抗、21…電源端子、22…
入力端子、23…出力端子、24〜26…端子、
31…分流回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ベースが共通接続され、エミツタが基準電位
    端側に接続され、互いのエミツタ電流比を1:a
    (a≠1)とした第1、第2のトランジスタと、 この第1、第2のトランジスタのベースの共通
    接続点に結合した第1の接続点及び前記第1、第
    2のトランジスタのコレクタ側に結合した第2、
    第3の接続点を有し、前記第1の接続点の電流を
    前記第2、第3の接続点にそれぞれ分流するため
    の第3、第4のトランジスタを含む複合トランジ
    スタと、 前記第1、第2のトランジスタのコレクタにそ
    れぞれ設けられた入力端子及び出力端子とを具備
    し、 前記第1の接続点から前記第3のトランジスタ
    を含む電流経路を介して前記第2の接続点へ流れ
    る電流と、前記第1の接続点から前記第4のトラ
    ンジスタを含む電流経路を介して前記第3の接続
    点へ流れる電流との比をm:1(0<1)とし、 前記各トランジスタの電流増幅率βの変化に対
    する前記入力端子の入力電流と前記出力端子の出
    力電流との比(電流増幅度A)の特性が、A<a
    なる電流増幅度と、A>aなる電流増幅度の領域
    を有するように、前記mの値を設定し、 前記電流増幅度Aが、前記各トランジスタの電
    流増幅率βの変動に対して安定化するようにした
    ことを特徴とするカレントミラー回路。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5541067A (en) * 1978-09-19 1980-03-22 Toshiba Corp Transistor circuit
JPS5671312A (en) * 1979-11-15 1981-06-13 Sony Corp Current miller circuit

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