JPH0581910U - ワイヤハーネス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の回路パターンを形成した広幅のフレキ
シブルプリント基板を、ドアパネルの内側面に貼着され
る形状のウインドシールシートに裁断加工して、ワイヤ
ハーネスとウインドシールシードとを兼用し得る構造と
なして組立作業性、使用部品の削減による経済性と、耐
振性に優れた自動車用ドアを構成することができるワイ
ヤハーネスを提供することにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用ドアのウインドシール部材に回路パターンを一体に形成し てなるワイヤハーネスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えばパワーウインド装置を具備せしめた従来の自動用ドアの概略構成は、図 １に示す如きものである。

【０００３】 すなわち、１はドアのアウタパネル、２はそのアウタパネル１の内側面に位置 されるインナパネルであって、このアウタパネル１とインナパネル２との間に形 成される空間には、不図示である例えばパワーウインドの駆動機構が内装され、 それらの駆動機構又は該駆動機構を操作せしめるためのスイッチに接続されるワ イヤハーネス３が内装されている。４はそのインナパネル２の内側面に貼着され るウインドシールシート、５はさらにそのウインドシールシート４を介してイン ナパネル２に取付けられるドアフニッシャであって、このドアフニッシャ５には 、前記のワイヤハーネス３がコネクタ６を介して接続される操作スイッチ７が取 付けられているものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このように従来の自動車用ドア構造にあっては、そのドアの内部及び内側に設 備されている電気機器に接続されるワイヤハーネス３を、ドアパネル内に挿通せ しめるためのワイヤハーネス挿通作業や、この挿通作業を終えたワイヤハーネス の先端にコネクタ６を接続するためのコネクタ取付作業にを行なわなければなら ないことから、そのワイヤハーネスの組付作業と、コネクタの取付作業に多大な る手間と作業の困難性を伴なうものであり、さらにこれらのワイヤハーネスには 、ドアパネル内の侵入する雨水、洗車水等から防水保護を行なうための防水処理 が必要であって自動車用ドアを完成するために多大なる工数がかかり、経済性が 悪いという問題点があった。さらには、ドアパネル内に内装したワイヤハーネス ３が車体の振動等によりドアパネルと接触して振動音（ガタ）が生じやすいとい う問題点もあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる従来の問題点に着目してなされたもので、所定の回路パター ンを形成した広幅のフレキシブルプリント基板をドアパネルの内側面に貼着され る形状のウインドシールシートに裁断加工して、ワイヤハーネスとウインドシー ルシートとを兼用し得る構造となして組立作業性、使用部品の削減による経済性 と、耐振性に優れた自動車用ドアを構成することができるワイヤハーネスを提供 することにある。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案を図面を示す実施例に基いて詳細に説明する。

【０００７】 図２、図３において、１１は従来例で示したドアパネルの内側面に貼着される ワイヤハーネスであって、このワイヤハーネス１１の構成は、防水性と、絶縁性 を有する広幅シート１２の表面に、複数の回路パターン１３を例えば導電性を箔 材、又は銅粉、白金粉、カーボングラファイト等の導電性粉末材料を樹脂に混入 してなる導電性材料で所望のパターン形状に形成し、さらにその回路パターン１ ３を挟むようにして、前記シート１２の表面に保護シート１４をラミネートする 。また前記シート１２の裏面には、感圧接着層１５を形成し、さらにこの感圧接 着層１５の表面には、剥離紙１６を添設する。

【０００８】 しかる後そのシート１２を、ドアパネルの内側面形状に対応するように、さら に所望位置に、コネクタ１７が接続されるリード部１８を形成するように、前記 シート１２を裁断してワイヤハーネスを形成する。１９は複数の回路パターン１ ３の先端に設けられて、不図示の各電気機器に接続されるコネクタである。

【０００９】 以上が本実施例であるワイヤハーネスの構成であるが、次にその作用について 述べると、上記構成のワイヤハーネス１１の剥離紙１６を除去してその感圧接着 面１５を利用して、図４に示す如くドアパネル２０の内側面に貼着し、さらにこ のワイヤハーネス１１の表側に図４では不図示のドアフニッシャを被着すること でドアが構成されるものである。

【００１０】 このように、本実施例では、ドアパネルの内側面に貼着される防水性、絶縁性 に優れたシート１２の表面に回路パターン１３を形成しさらにこれら回路パター ンの端部にコネクタ１７、１９を接続してなるワイヤハーネスを構成すなわち電 気回路と防水シートを一体化したものであるから、このワイヤハーネスをドアパ ネル内側面に接着剤を利用して貼着する構造のものであるから、従来例において 用いられていたワイヤハーネス、絶縁シート、さらにはワイヤハーネス止着具等 の夫々の部品が不要となり、経済性が大幅に改善される。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように本考案は、片側面に感圧接着剤１５を塗布し、他側面に電気的回 路パターン１３を形成した防水性かつ絶縁性シート１２を、ドアパネルの内側全 面に貼着される形状に形成し、さらに前記回路パターン１３の回路端にコネクタ １７、１９を接続してなるワイヤハーネスであるから、これによれば、従来例に おいて用いられていたワイヤハーネス、絶縁シート、さらにはワイヤハーネス止 着具等の夫々の部品が不要となり、経済性が大幅に改善されるという効果が得ら れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例の自動車用ドア構造説明図

【図２】本考案実施例のワイヤハーネス構造説明図

【図３】本考案実施例のワイヤハーネス断面構造説明図

【図４】本考案実施例のワイヤハーネス取付使用状態の
説明図

【符号の説明】

１１…ワイヤハーネス １２…シート １３…回路パターン １４…保護シート １５…感圧接着層 １６…剥離紙 １７…コネクタ １８…リード部 １９…コネクタ ２０…ドアパネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 片側面に感圧接着剤（１５）を塗布し、
   他側面に電気的回路パターン（１３）を形成した防水性
   かつ絶縁性シート（１２）を、ドアパネルの内側全面に
   貼着される形状に形成し、さらに前記回路パターン（１
   ３）の回路端にコネクタ（１７）、（１９）を接続して
   なることを特徴とするワイヤハーネス。