JPH0580543B2 - - Google Patents
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- JPH0580543B2 JPH0580543B2 JP58037096A JP3709683A JPH0580543B2 JP H0580543 B2 JPH0580543 B2 JP H0580543B2 JP 58037096 A JP58037096 A JP 58037096A JP 3709683 A JP3709683 A JP 3709683A JP H0580543 B2 JPH0580543 B2 JP H0580543B2
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- Japan
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- rolling
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- lead
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- corrosion
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Links
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
Description
〔従来技術と問題点〕
本発明は鉛蓄電池に使用される鉛カルシウム系
合金素材の製造法に関するものである。鉛カルシ
ウム系合金は水素過電圧が大きいのでメンテナン
スフリーの鉛蓄電池の極板格子の素材として適し
てるが鋳造性が一般に使用されている鉛アンチモ
ン系合金よりも劣るため、この合金をシート状に
圧延した後、エキスパンド加工、あるいは打抜き
加工等により極板用格子を製造している。 鉛カルシウム系合金は金属結晶粒界(以下粒
界)腐食が激しい欠点を有するが圧延すると粒界
が分散して粒界腐食は緩和される。しかし腐食さ
れ易い粒界が分散されるので全面腐食が問題にな
る。また、シートに圧延加工する方法として(1)冷
間圧延(2)100℃以上で熱間圧延(3)100℃以上で塑性
仮加工した後、50℃以下で圧延する方法、などの
方法が行なわれているが、これら従来の圧延方法
はいづれも腐食、特に全面腐食が鋳造品に比べて
20%以上大きい。すなわち、冷間圧延でも、ま
た、熱間圧延でも素材の中心と表面の構造が近似
していること、および鉛カルシウム合金は時効硬
化現象によつて腐食され易いカルシウムの析出あ
るいはカルシウムと鉛の金属間化合物が生成する
ので全面腐食を避けることができない。 〔発明の目的〕 鉛蓄電池の極板格子、特に陽極格子は粒界腐
食、および全面腐食を抑制する必要がある。その
理由は、粒界腐食は格子の伸びと切断を生じ、全
面腐食は集電効果と活物質保持能力を低下させる
からである。本発明はこの点にかんがみこれら両
腐食を抑制する鉛合金素材の製造法を提供するこ
とを目的とするものである。 〔発明の構成〕 本発明は鉛、カルシウム系合金を鋳造後、環境
温度まで冷却することなく素材の表面温度を中心
部の温度より若干低くして第1段の圧延を行な
い、以後順次圧延を繰返して最終圧延時に環境温
度に達するよう各圧延工程間で冷却し、全圧延工
程を5分以内に終了することを特徴とする鉛蓄電
池用鉛合金素材の製造法であつて、鉛カルシウム
系合金圧延シートの機械的強度を維持し、かつ、
このシートの中心層に過飽和のカルシウムを析出
させ、シート表面層の全面腐食を抑制することを
意図するものである。すなわち、機械的強度を発
揮するためには必要であるが腐食の原因になるカ
ルシウムの析出およびカルシウムと鉛との金属間
化合物の生成が腐食環境に現われるのを阻止する
構造とすることによつて全面腐食を抑制しようと
するものである。なお、粒界腐食は前述のよう
に、圧延によつて粒界が分散されるので問題はな
い。 鉛カルシウム系合金は時効硬化性を有し、時効
硬化は温度が大きく影響する。すなわち、温度が
高いと速く、温度が低いと遅くなる。したがつて
鋳造したスラブの表面温度を中心温度より低くす
ると時効硬化は中心部に多くおこり、表面部には
少くなる。この状態でスラブあるいはシートを冷
却すると時効硬化速度は遅くなり、シート表面層
は腐食され易い物質が少くなので全面腐食を抑制
することができる。 本発明はこの効果を有効に利用するものであつ
て、鉛カルシウム系合金を鋳造直後、室温等、環
境温度まで冷却することなく、スラブの表面温度
を中心温度より低くして圧延を行ない、次の圧延
はさらに温度を低くして行ない、急冷することな
く最終圧延のときに環境温度に達するよう、各工
程間で冷却を行なうものである。鋳造直後に環境
温度まで冷隠するとスラブ中心部のみを高温にす
ることが困難になり、また、最初の圧延後急冷す
ると内部歪が残留して腐食を促進する傾向がある
ので好ましくない。さらにこの時効硬化は素材の
形状、温度、時間に影響され、前記のような加熱
状態で圧延する場合、時間が長すぎるとシート表
面までカルシウムの析出あるいは鉛とカルシウム
の金属間化合物が生成するので、通常の鉛蓄電池
極板格子用に使用する場合は、5分以内に環境温
度まで冷却することが必要である。 〔実施例〕 Pb−Ca(0.08重量%)−Sn(0.5重量%)合金を
約450℃に加熱溶融し、これを厚さ15mm、巾100mm
の回転連続鋳型でスラブに鋳造した。鋳型の温度
は100〜180℃が湯流れおよび焼け現象の点から好
ましいので100℃と180℃の鋳型を使用した。この
スラブを環境温度まで冷却することなくスラブの
表面温度が中心温度よりやゝ低い80℃と160℃に
冷却した。冷却は冷却水の水量および冷却時間に
よつて調節した。この状態で最初の圧延を行なつ
た。圧延は1段で所定の厚さに圧延してもよい
が、内部歪の残存および圧延動力などの点を考慮
して多段式とした。なお参考のために鋳造後スラ
ブの表面を冷却しないもの、および鋳造後スラブ
の温度わ50℃以下に急冷したものにつても同様に
圧延した。 次に最初の圧延でほぼ10mmまで圧延した後、ス
ラブ(シート)の表面のみを水で冷却して次の圧
延を行なつた。参考のめに最初の圧延後、シート
を水で充分に冷却したものにつても同様な圧延を
行なつた。なお第2段圧延前のシートの表面温度
は70℃と120℃、中心部は80℃と140℃、第3段圧
延前のシートの表面温度は50℃と80℃、中心部は
60℃と100℃、第4段圧延前のシートの表面温度
は30℃と50℃、中心部は30℃と60℃、第5段圧延
前のシートの表面温度は25℃と30℃、中心部は25
℃と30℃になるように調整した。また、全5段の
圧延が終了するまでの時間は3分間とした。 次に全5段の圧延が終了するまでの時間につ
き、スラブの温度150℃で、第1段の圧延前のス
ラブの表面温度は130℃、第2段圧延前のスラブ
の表面温度は100℃、中心部は120℃、第3段圧延
前のスラブの表面温度は70℃、中心部は90℃、第
4段圧延前のスラブの表面温度は40℃、中心部は
55℃、第5段圧延前のスラブの表面温度は25℃、
中心部は30℃になるように調節し、全5段圧延の
終了時間を1分、3分、5分、7分、15分、30分
としてシートを作製した。 これらのシートについて抗折力と耐食性とを評
価した。抗折力は抗折力試験器により測定した。
耐食性のうち全面腐食は、シートを20mm×35mmに
切断し、比重1.28の硫酸液中で、10mA/cm2の定
電流で10日間連続して陽極酸化をした後、生成酸
化物を除去し、重量減を測定した。粒界腐食につ
いては、これらのシートを巾1.5mm長さ100mmに切
断し、これを重量減測定を同様に陽極酸化し、試
片の伸び率を測定し、粒界腐食を評価した。結果
は次表に示すとおりである。
合金素材の製造法に関するものである。鉛カルシ
ウム系合金は水素過電圧が大きいのでメンテナン
スフリーの鉛蓄電池の極板格子の素材として適し
てるが鋳造性が一般に使用されている鉛アンチモ
ン系合金よりも劣るため、この合金をシート状に
圧延した後、エキスパンド加工、あるいは打抜き
加工等により極板用格子を製造している。 鉛カルシウム系合金は金属結晶粒界(以下粒
界)腐食が激しい欠点を有するが圧延すると粒界
が分散して粒界腐食は緩和される。しかし腐食さ
れ易い粒界が分散されるので全面腐食が問題にな
る。また、シートに圧延加工する方法として(1)冷
間圧延(2)100℃以上で熱間圧延(3)100℃以上で塑性
仮加工した後、50℃以下で圧延する方法、などの
方法が行なわれているが、これら従来の圧延方法
はいづれも腐食、特に全面腐食が鋳造品に比べて
20%以上大きい。すなわち、冷間圧延でも、ま
た、熱間圧延でも素材の中心と表面の構造が近似
していること、および鉛カルシウム合金は時効硬
化現象によつて腐食され易いカルシウムの析出あ
るいはカルシウムと鉛の金属間化合物が生成する
ので全面腐食を避けることができない。 〔発明の目的〕 鉛蓄電池の極板格子、特に陽極格子は粒界腐
食、および全面腐食を抑制する必要がある。その
理由は、粒界腐食は格子の伸びと切断を生じ、全
面腐食は集電効果と活物質保持能力を低下させる
からである。本発明はこの点にかんがみこれら両
腐食を抑制する鉛合金素材の製造法を提供するこ
とを目的とするものである。 〔発明の構成〕 本発明は鉛、カルシウム系合金を鋳造後、環境
温度まで冷却することなく素材の表面温度を中心
部の温度より若干低くして第1段の圧延を行な
い、以後順次圧延を繰返して最終圧延時に環境温
度に達するよう各圧延工程間で冷却し、全圧延工
程を5分以内に終了することを特徴とする鉛蓄電
池用鉛合金素材の製造法であつて、鉛カルシウム
系合金圧延シートの機械的強度を維持し、かつ、
このシートの中心層に過飽和のカルシウムを析出
させ、シート表面層の全面腐食を抑制することを
意図するものである。すなわち、機械的強度を発
揮するためには必要であるが腐食の原因になるカ
ルシウムの析出およびカルシウムと鉛との金属間
化合物の生成が腐食環境に現われるのを阻止する
構造とすることによつて全面腐食を抑制しようと
するものである。なお、粒界腐食は前述のよう
に、圧延によつて粒界が分散されるので問題はな
い。 鉛カルシウム系合金は時効硬化性を有し、時効
硬化は温度が大きく影響する。すなわち、温度が
高いと速く、温度が低いと遅くなる。したがつて
鋳造したスラブの表面温度を中心温度より低くす
ると時効硬化は中心部に多くおこり、表面部には
少くなる。この状態でスラブあるいはシートを冷
却すると時効硬化速度は遅くなり、シート表面層
は腐食され易い物質が少くなので全面腐食を抑制
することができる。 本発明はこの効果を有効に利用するものであつ
て、鉛カルシウム系合金を鋳造直後、室温等、環
境温度まで冷却することなく、スラブの表面温度
を中心温度より低くして圧延を行ない、次の圧延
はさらに温度を低くして行ない、急冷することな
く最終圧延のときに環境温度に達するよう、各工
程間で冷却を行なうものである。鋳造直後に環境
温度まで冷隠するとスラブ中心部のみを高温にす
ることが困難になり、また、最初の圧延後急冷す
ると内部歪が残留して腐食を促進する傾向がある
ので好ましくない。さらにこの時効硬化は素材の
形状、温度、時間に影響され、前記のような加熱
状態で圧延する場合、時間が長すぎるとシート表
面までカルシウムの析出あるいは鉛とカルシウム
の金属間化合物が生成するので、通常の鉛蓄電池
極板格子用に使用する場合は、5分以内に環境温
度まで冷却することが必要である。 〔実施例〕 Pb−Ca(0.08重量%)−Sn(0.5重量%)合金を
約450℃に加熱溶融し、これを厚さ15mm、巾100mm
の回転連続鋳型でスラブに鋳造した。鋳型の温度
は100〜180℃が湯流れおよび焼け現象の点から好
ましいので100℃と180℃の鋳型を使用した。この
スラブを環境温度まで冷却することなくスラブの
表面温度が中心温度よりやゝ低い80℃と160℃に
冷却した。冷却は冷却水の水量および冷却時間に
よつて調節した。この状態で最初の圧延を行なつ
た。圧延は1段で所定の厚さに圧延してもよい
が、内部歪の残存および圧延動力などの点を考慮
して多段式とした。なお参考のために鋳造後スラ
ブの表面を冷却しないもの、および鋳造後スラブ
の温度わ50℃以下に急冷したものにつても同様に
圧延した。 次に最初の圧延でほぼ10mmまで圧延した後、ス
ラブ(シート)の表面のみを水で冷却して次の圧
延を行なつた。参考のめに最初の圧延後、シート
を水で充分に冷却したものにつても同様な圧延を
行なつた。なお第2段圧延前のシートの表面温度
は70℃と120℃、中心部は80℃と140℃、第3段圧
延前のシートの表面温度は50℃と80℃、中心部は
60℃と100℃、第4段圧延前のシートの表面温度
は30℃と50℃、中心部は30℃と60℃、第5段圧延
前のシートの表面温度は25℃と30℃、中心部は25
℃と30℃になるように調整した。また、全5段の
圧延が終了するまでの時間は3分間とした。 次に全5段の圧延が終了するまでの時間につ
き、スラブの温度150℃で、第1段の圧延前のス
ラブの表面温度は130℃、第2段圧延前のスラブ
の表面温度は100℃、中心部は120℃、第3段圧延
前のスラブの表面温度は70℃、中心部は90℃、第
4段圧延前のスラブの表面温度は40℃、中心部は
55℃、第5段圧延前のスラブの表面温度は25℃、
中心部は30℃になるように調節し、全5段圧延の
終了時間を1分、3分、5分、7分、15分、30分
としてシートを作製した。 これらのシートについて抗折力と耐食性とを評
価した。抗折力は抗折力試験器により測定した。
耐食性のうち全面腐食は、シートを20mm×35mmに
切断し、比重1.28の硫酸液中で、10mA/cm2の定
電流で10日間連続して陽極酸化をした後、生成酸
化物を除去し、重量減を測定した。粒界腐食につ
いては、これらのシートを巾1.5mm長さ100mmに切
断し、これを重量減測定を同様に陽極酸化し、試
片の伸び率を測定し、粒界腐食を評価した。結果
は次表に示すとおりである。
前表に示すように、試料No.1〜3、4〜6およ
び8、13、18から鋳造したスラブの表面部のみを
冷却することにより耐食性は大きく向上するこ
と、また試料13〜18および8からこの表面温度は
中心温度より10℃〜100℃低くすると、効果が大
きく、特に20℃〜40℃が好ましいこと、また全圧
延時間は5分以内が良好であること、などがわか
る。そして鉛蓄電池極板格子用に使用されるスラ
ブで、通常の鋳造温度範囲(約100〜180℃)であ
ればほぼ5分以内に圧延を終了する必要のあるこ
とが理解できる。 これらの原因について考えられることは、スラ
ブの表面を冷却せずに圧延すると、時効硬化すな
わちカルシウムの析出あるいはカルシウムと鉛の
金属間化合物の生成は、スラブ内部のみではなく
表面にも多くなり、全面腐食および伸びも大きく
なる。また逆に衷情直後、急冷を行なつてスラブ
全体を環境温度附近まで冷却すると過飽和のカル
シウムは析出しない状態で圧延されることにな
り、カルシウムの析出あるいは鉛とカルシウムの
金属間化合物の生成はシートの表面および中心で
ほぼ同速度で行われるため、全面腐食と伸びが大
きくなるものと考えられる。本発明においてはシ
ートの表面にカルシウムの析出あるいは鉛とカル
シウムの金属間化合物の生成を抑制するため、上
記のような現象はおこらないから、耐食性が向上
するものと考えられる。また本発明においては圧
延後、放置しても、中心部に多くのカルシウムが
析出しあるいは金属間化合物が生成しているので
表面部に析出しうるカルシウムの量が少なくなつ
て耐食性が向上するのである。以上述べたよう
に、本発明の鉛カルシウム合金素材は、機械的強
度を維持したまま耐食性を向上することができ、
また鋳造後のスラブを完全冷却する必要がなく、
また再加熱をする必要もないので熱量、冷却水お
よび時間の節約ができるなどいくたのすぐれた効
果を有する。
び8、13、18から鋳造したスラブの表面部のみを
冷却することにより耐食性は大きく向上するこ
と、また試料13〜18および8からこの表面温度は
中心温度より10℃〜100℃低くすると、効果が大
きく、特に20℃〜40℃が好ましいこと、また全圧
延時間は5分以内が良好であること、などがわか
る。そして鉛蓄電池極板格子用に使用されるスラ
ブで、通常の鋳造温度範囲(約100〜180℃)であ
ればほぼ5分以内に圧延を終了する必要のあるこ
とが理解できる。 これらの原因について考えられることは、スラ
ブの表面を冷却せずに圧延すると、時効硬化すな
わちカルシウムの析出あるいはカルシウムと鉛の
金属間化合物の生成は、スラブ内部のみではなく
表面にも多くなり、全面腐食および伸びも大きく
なる。また逆に衷情直後、急冷を行なつてスラブ
全体を環境温度附近まで冷却すると過飽和のカル
シウムは析出しない状態で圧延されることにな
り、カルシウムの析出あるいは鉛とカルシウムの
金属間化合物の生成はシートの表面および中心で
ほぼ同速度で行われるため、全面腐食と伸びが大
きくなるものと考えられる。本発明においてはシ
ートの表面にカルシウムの析出あるいは鉛とカル
シウムの金属間化合物の生成を抑制するため、上
記のような現象はおこらないから、耐食性が向上
するものと考えられる。また本発明においては圧
延後、放置しても、中心部に多くのカルシウムが
析出しあるいは金属間化合物が生成しているので
表面部に析出しうるカルシウムの量が少なくなつ
て耐食性が向上するのである。以上述べたよう
に、本発明の鉛カルシウム合金素材は、機械的強
度を維持したまま耐食性を向上することができ、
また鋳造後のスラブを完全冷却する必要がなく、
また再加熱をする必要もないので熱量、冷却水お
よび時間の節約ができるなどいくたのすぐれた効
果を有する。
Claims (1)
- 1 鉛、カルシウム系合金を鋳造後、環境温度ま
で冷却することなく素材の表面温度を中心部の温
度より若干低くして第1段の圧延を行ない、以後
順次圧延を繰返して最終圧延時に環境温度に達す
るよう各圧延工程間で冷却し、全圧延工程を5分
以内に終了することを特徴とする鉛蓄電池用鉛合
金素材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58037096A JPS59162264A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 鉛蓄電池用鉛合金素材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58037096A JPS59162264A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 鉛蓄電池用鉛合金素材の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59162264A JPS59162264A (ja) | 1984-09-13 |
JPH0580543B2 true JPH0580543B2 (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=12488041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58037096A Granted JPS59162264A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 鉛蓄電池用鉛合金素材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59162264A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103898354A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-02 | 北京有色金属研究总院 | 一种电积锌用铅合金阳极材料及其轧制方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4228580A (en) * | 1978-09-11 | 1980-10-21 | General Motors Corporation | Process for making wrought, lead-calcium battery grid alloy having high temperature tensile strength stability |
JPS56146865A (en) * | 1980-04-14 | 1981-11-14 | Mitsubishi Metal Corp | Manufacture of pb alloy plate having stable strength |
-
1983
- 1983-03-07 JP JP58037096A patent/JPS59162264A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4228580A (en) * | 1978-09-11 | 1980-10-21 | General Motors Corporation | Process for making wrought, lead-calcium battery grid alloy having high temperature tensile strength stability |
JPS56146865A (en) * | 1980-04-14 | 1981-11-14 | Mitsubishi Metal Corp | Manufacture of pb alloy plate having stable strength |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS59162264A (ja) | 1984-09-13 |
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