JPS59230260A - 鉛蓄電池用格子の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は鉛蓄電池用格子の製造法、特に鋳造鉛合金を圧
延してシートを形成し、次いでエキスバンド加工または
打抜き加工することにより（２） 鉛蓄電池用格子を製造する方法の改良に関する。

従来例の構成とその問題点 周知のように最近は鉛蓄電池の格子に鉛（ｐｂ）−カル
シウム（Ｏａ）系合金を用いて電解液の減少を抑制する
ようにした保全不要電池が多くなって来た。しかしなが
らＰｂ　−Ｏａ系合金は鋳造性が非常に劣るため、従来
の鋳造法により直接格子を製造すると作業能率が低下す
るので、これに代る方法としてＰｂ　−Ｏａ系合金を先
ずシート状に加工し、これをエキスバンド加工または打
抜き加工して格子を製造する方法が提案され、一部実施
されている。鉛合金をシート状に加工する方法としては
、鉛合金を鋳造し、これをローラーにより一方向にのみ
圧延する方法が採用されている。この方法により鉛合金
の格子の生産性は従来の鋳造方法に比較して著しく向上
した。

そもそも鉛合金、特にＰｂ−Ｏａ系合金の鋳造品は全面
腐蝕の他に粒界腐蝕が非常に烈しい欠点を有している。

かかる鋳造品を一方向に圧延（３） すると、粒界が一方向に伸ばされ、圧延方向に並行した
粒界となること、鋳造したままのときにはその金属組織
がその表面から裏面まで直線的でなく曲がりながら深く
連続しているが、圧延により粒界が表面に主として出現
すること、初よび粒界部分が圧延により分散されること
によって、みかけ上粒界腐蝕は改良される。しかしなが
ら全面的な腐蝕が大きくなる欠点を有していた。

発明の目的 本発明の目的は、鋳造鉛合金を一方向に圧延してシート
を形成し、次いでエキスバンド加工または打抜き加工を
することにより製造する鉛蓄電池用格子の上述した如き
腐蝕の欠点を克服し、その耐蝕性を向上することにある
。

発明の構成 本発明は、鋳造鉛合金を圧延してシートを形成し、次い
でエキスバンド加工または打抜き加工をすることにより
鉛蓄電池用格子をζζ・製造する方法において、上記圧
延を一方向のみならず、特開昭５９−２３０２６０　（
２） 他の方向にも圧延することを特徴とする。

上述した如き従来の一方にのみ圧延した鉛合金シートの
腐蝕状況を良く観察すると、粒状の脱落物が、おおく見
られ−・結果として、全面的に腐蝕が生じているのであ
り、表面に生成した主として酸化物からなる腐蝕物を除
去した後の表面は、むしろ粒界部分が深く浸食されてお
り、粒子状に脱落していることが判った。これは鋳造品
を一方向にのみ圧延したことにより、その圧延率が大と
なればなる程組織粒子が微細化され、それらが粒界腐蝕
されることによって、みかけ上全面的に腐蝕脱落するこ
とによるものである。

上述したことから、本発明では鋳造品を一方向のみに圧
延するのではなく、他の方向にも圧延することにより、
一方向圧延されたときの粒子の幅を広くすることによっ
て腐蝕による脱落を防止するのである。

本発明で鉛蓄電池用格子を作るために使用しうる鉛合金
としては通常かかる格子製造に使用（５） されている従来公知の鉛−カルシウム合金、鉛−アンチ
モン合金等任意の合金を使用できる。

鋳造鉛合金は、従来より公知の方法、例えば注入式鋳型
あるいは回転式鋳型に鉛合金を柱入し一鋳造することが
できる。

また上記鋳造合金を一方向、特に走行方向もしくは長手
方向に圧延するための方法としては従来から知られてい
る一定幅の鋳造品を一定の大きさのニップを有する一対
または複数対のロール間を通す方法が使用できる。

本発明は上述した如き一定方向の圧延に加えて、他の方
向へも圧延することを必須の要件とする。ここに他の方
向へとは、上記一定方向と交叉する方向、好ましくは直
角方向をいう。かかる他の方向への圧延を行なう方法と
しては例えば従来から知られている垂直方向に圧縮する
方法あるいは移動するローラーによって一圧延する方法
が使用できる。

上記一定方向および他の方向への圧延の順序には厳密な
規制はなく、何れを先に行なっても（６） よい。例えば鋳造鉛合金を前述したローラー間を通すこ
とにより、先ず一方向例えば長手方向に圧延し、次いで
上述した方向により、他の方向好ましくは直角方向に圧
延する。あるいはこの逆に行なってもよい。

ただし、上記他の方向への圧延は、その圧延前の鋳造品
または一定方向圧延したシート中の粒径を２倍以上にな
るように行なうのである。

上記他の方向への圧延は一方向への圧延により生ずる結
晶粒子の細くなったまたは細（なる部分を拡大し、理想
的には粒子の形状を円形になるようにするのである。し
かしながらかかることは連続生産性などの点から実際Ｃ
どは困難であるが、一方向にのみ圧延したときに生ずる
粒子の幅を、・他方向への圧延により約２倍以上に拡大
することにより、前述した腐蝕による表面脱落を防止し
うろことが判った。

上述した如く本発明方法により一方向のみならず他の方
向書こも圧延して形成したシートから格子を作るための
方法としては従来より知られ（７） でいるエキスバンド加工または打抜き加工を用いること
ができる。

実施例の説明 実施例　１ 本実施例ではｐｂ　−Ｏａ　（０，０７重１％）−８ｎ
（０，５１Ｊ１％）の鉛合金を使用した。この合金を４
５０℃に加熱溶融し、１２０℃に加熱した回転式連続鋳
型で厚さ８冒、幅１００ａ＋のスラブを連続的に鋳造し
た。

上記スラブを次いで、先ず長手方向に対して直角方向（
幅方向）Ｉこ移動しながら回転するようにした一対のロ
ーラーにて幅方向に冷間圧延した。この圧延により、ス
ラブの厚さをそれぞれ元の２分の１．３分の１セよび４
分の１の３種のスラブにした。即ち、元のスラブの粒子
即ち粒界の幅を２倍、３倍および４倍にしたスラブを作
った。次に上記３種のスラブをそれぞれ長手方向に冷間
圧延して、全て厚さ１．０厘のシートを形成した。

これら３種のシートを通常の方法でエキスパ符ｉ昭５９
−２３０２ＧＯ（８） ンド加工して各単位格子が１辺１０ｍの菱形で大きさ２
８ｍＸ８０ｓｍを有する格子を作製した。

これらの各格子の腐蝕試験を次の如く行なった。

比重１．２８の流酸中で陽極酸化して、重化される程度
を測定した。対極として純鉛板を使用し、１０　ｍＡ　
／　ｄの定電流で連続酸化し、形成された酸化物を除去
して、その結果の重量減を測定した。この重量減の少な
い程耐蝕性が良好なことを示す。

結果を第１図に示す。第１図は直角方向の圧延倍率と、
上記の如くして得られた重量減との゛・関係を示す。図
中圧延倍率１は長手方向のみの圧延により厚さ１．０　
ｍとしたシートを用いて作った格子の例を比較のために
示した。

第１図より直角方向への圧延の倍率が２倍以上になると
、耐蝕性が大となることが判る。

発明の効果 本発明方法により製造した格子は、結晶粒界と粒界の間
の幅を一方向のみの圧延時の２信販（９） 上に拡大することにより、特に陽極酸化による減量を小
さくすることができて耐蝕性を改良しうることが判る。

本発明は実施例に示した合金およびその組成、鋳造およ
び圧延条件に限定されるものでなく、他の鉛合金および
処理条件は本発明の範囲を逸脱することなく変更しうる
ことは当業者であれば自明のことであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による方法の効果を示すための図である
。 特許出願人　　松下電器産業株式会社 第１図 直角方向への圧１〔倍率

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、鋳造鉛合金を圧延してシートを形成し、次いでエキ
   スバンド加工または打抜き加工をすることにより鉛蓄電
   池用格子を製造する方法において、上記圧延を一方向の
   みならず他の方向にも圧延することを特徴とする鉛蓄電
   池用格子の製造方法。 ２、他の方法の圧延を、その圧延前の粒径をその２倍以
   上になるように行なう特許請求の範囲第１項記載の鉛蓄
   電池用格子の製造方法。 ３、　鉛合金がＰｂ　−Ｏａ系合金である特許請求の範
   囲第１項または第２項記載の鉛蓄電池用格子の製造方法
   。