JPH0580373U - 機能性枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】首筋等の負担を軽減するとともに、一定の快適
な温度帯を長時間維持できるので、夏期でも快適な睡眠
と目覚めが得られ、また、通気性及び防虫効果にも優
れ、更には精神安定をも促進しうる機能性枕を提供する
ことを目的とする。 【構成】少なくとも上面及び両側端面に通気孔を設けて
なり、内部中空に形成してなる成型材と、軟質部材にて
作成するとともに、前記成型材を被覆し、該成型材の上
面及び両側端面の通気孔の位置に開口部を設けてなるク
ッション材と、乳化剤と小砂状の結晶体を充填してな
り、前記クッション材上面の開口部を被覆した状態で止
着してなる寒剤シートと、からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は快適な睡眠と目覚めが得られる機能性枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の枕としては、人間は睡眠についてあまり意識しておらず無関心であり、 特に睡眠時に頭を支える為だけの認識でしかなかったので、通気性に優れるとし て、そば殻、茶殻等を枕内部に含有したものが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前記枕では、使用者の頭部に当接する部分が平面であるので、首 筋や肩等に負担がかかるので寝苦しく、時には首筋等を傷めることがある。また 通気性が優れているものの、特に夏期では睡眠時にかく汗や湿気等で枕が湿り、 就寝時に不快感を与えることがある。

【０００４】 そして前記枕内部に含有するそば殻や茶殻等は、高温多湿の影響等で害虫が発 生することがあり衛生面にも問題がある。

【０００５】 また害虫の除去及び湿気を取るために枕を定期的に清掃したり、天気の良い日 に干したりしなければならない。

【０００６】 そこで本考案はかかる現状に鑑みてなされたものであり、首筋等の負担を軽減 するとともに、一定の快適な温度帯を長時間維持できるので、夏期でも快適な睡 眠と目覚めが得られ、また、通気性及び防虫効果にも優れ、更には精神安定をも 促進しうる機能性枕を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記目的を達成するために少なくとも上面及び両側端面に通気孔を 設けてなり、内部中空に形成してなる成型材と、 軟質部材にて作成するとともに、前記成型材を被覆し、該成型材の上面及び両 側端面の通気孔の位置に開口部を設けてなるクッション材と、 乳化剤と小砂状の結晶体を充填してなり、前記クッション材上面の開口部を被 覆した状態で止着してなる寒剤シートと、 よりなり、機能性枕を構成するものである。

【０００８】 そして成型材として、全面を多孔質材で形成してなるものを利用することが可 能である。

【０００９】 また寒剤シートを貼着した上面にくびれ部を設けてなることが適している。

【００１０】 更に寒剤シートを貼着した上面にくびれ部を設け、該くびれ部により生じた両 ふくれ部の高さが相違してなることが望ましい。

【００１１】

【作用】

上述の如く構成した枕は、寒剤シートを貼着した上面に設けたくびれ部に頭部 を載せ、そして成型材とクッション材の上面及び両側端面に通気孔を設けて連通 してなるので頭部の重みによって伸縮した際、前記成型材とクッション材の通気 孔がポンプ作用をして枕内部の暖気を外へ逃がすとともに、外気を枕内部に取り 入れ循環する。

【００１２】

【実施例】

本考案の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。

【００１３】 図１は本考案の実施例である機能性枕を示したものであり、図はその分解斜視 図を示している。図中１は線状体を格子状に形成し、全面を多孔質にしたポリプ ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の合成樹脂からなる成型材であり、特 に合成樹脂中で最も比重が小さく、軽量で剛性、耐衝撃性等に優れたポリプロピ レンを使用するのが好ましい。また合成樹脂に限らず、しなり性のある木材（桑 、杉等）も適宜使用することが可能である。

【００１４】 そして、図示している成型材１は、上面のみ図示して下面を省略しているが、 当然下面についても上面同様に格子状に成型されているものであり、使用者が快 適な睡眠を得るように適度な弾力をもたせるよう考慮されている。また、図示し た格子状成型材１にすることなく、孔のない中空の箱状成型材として、各側端面 の適宜位置に１箇所あるいは複数のパンチ孔等を設けることも可能である。

【００１５】 図中２は軟質部材を使用したクッション材であり、前記成型材１を保護し且つ 、使用者の頭部に対して優しい物であれば特に限定されるものではないが、特に 反撥弾性、繰り返し圧縮疲労強さに優れた軟質ウレタンを素材としたものが最も 適している。

【００１６】 そして、前記クッション材２は前記成型材１の形状に対応すべく図２に示す如 く６つのクッション部材２ａ〜２ｆより構成されている。特に図中２ａ、２ｆは 前記成型材１の両側端面に位置する端面の略中央に通気孔を設けたものであり、 図中２ｄは成型材１の上面略中央の通気孔の位置に開口部を設けたものである。 尚、図示はしていないが成型材１は当然クッション材２の内部に装着されている ものである。

【００１７】 図中３ａ、３ｂは前記クッション部材２ａ、２ｆの両側端面の略中央に設けた 通気孔であり、図示したもの以外に大小さまざまな通気孔でもよく、また、多数 の通気孔を設けることも可能である。図中４は図２に示したクッション部材２ｄ の略中央が開口した開口部である。

【００１８】 図中５は成型材１の上面に形成してなるくびれ部であり、前記成型材１の一端 から他端まで設け、且つ長手方向に向けて略中央に設けられたものである。尚、 前記したものは成型材１の形状であるがクッション材２も同様である。図中６ａ 、６ｂは前記くびれ部５により生じたふくれ部、図中７は濃度の薄い乳化剤（硫 酸ナトリウム、珪素、リン酸ナトリウム、水等）と、小砂状で透明な結晶体の２ 種（塩化ナトリウム、塩化カルシウム）を一体化した特殊触媒剤８が充填され、 冷却効果を実現させた寒剤シートである。

【００１９】 次に前記機能性枕を構成するには、先ず図２に示したクッション部材２ｂの上 面略中央に成型材１を貼着させ、次いでクッション部材２ｃ、２ｄ、２ｅを成型 材１の上面に貼着させていく。そして両側端面にクッション部材２ａ、２ｆを貼 着させることで前記成型材１を被覆するのである。

【００２０】 尚、前記したクッション部材２ａ〜２ｆの貼着順序はあくまでも例示であり、 いかなる順序で貼着してもよいことはいうまでもない。そして貼着方法としては 、接着剤を用いるのが好ましい。尚、作業性を考慮して１体型のクッション材２ を用いて接着剤を使用することなく、成型材１を装着することも可能である。

【００２１】 以上のようにしてなる前記成型材１を被覆したクッション部材２ｃ、２ｄ、２ ｅの上面全体に、濃度の薄い乳化剤（硫酸ナトリウム、珪素、リン酸ナトリウム 、水等）と小砂状で透明な結晶体の２種（塩化ナトリウム、塩化カルシウム）を 一体化した特殊触媒剤８が充填され冷却効果を実現させた寒剤シート７を重合さ せ、接着剤等で貼着し、図示しない枕カバーで包み込むことによって本考案の機 能性枕が構成されるものである。

【００２２】 尚、本考案はクッション部材２ｃ、２ｄ、２ｅの上面全体に寒剤シート７を重 合させるのであるが、クッション部材２ｄの略中央に開口した開口部を被覆した 状態で貼着すれば足りるものである。

【００２３】 更に、電気を帯びた微粒子であるマイナスイオンが発生し、精神安定の促進に 効果があるミネラル鉱石を原料としたボール型の多数の無機焼結体を生地内部に 充填した充填材チューブとして前記枕内部、あるいは前記寒剤シート７の貼着面 と相対向する面に貼着することも可能である。

【００２４】 図３は、前記機能性枕の構造を更に詳細に説明するために、図１に示す寒剤シ ート７を貼着した状態におけるＡ−Ａ縦断面図を示したものである。

【００２５】 図中１は成型材、図中５は該成型材１の上面略中央に形成したくびれ部であり 、図中６ａはくびれ部５により生じた一方のふくれ部であり、図中６ｂは他方の ふくれ部である。そして、図示の如く高低をつけるのが好ましく、特にふくれ部 ６ａ：くびれ部５：ふくれ部６ｂの高さの比率が６：４：５であるように構成す るものが適しているがクッション材２も同様であるということはいうまでもない 。

【００２６】 図中２ｂ〜２ｆはクッション部材、図中３ｂは通気孔であって、クッション部 材２ｆの略中央に設け、使用者の頭部の重みによってポンプ作用をして空気が循 環するように設けられたものであるが、図２に示す如く、成型材１の両側端面に 対応するクッション部材２ａ、２ｆを設けなくてもよく、そうすることで前記通 気孔はいらなくなり、空気循環作用の効果がより発揮しうるものである。そして 、図中７は前記クッション部材２ｃ、２ｄ、２ｅの上面全体に貼着した寒剤シー トである。

【００２７】 尚、本考案の機能性枕に使用する成型材１の端面の形状は図示の如く、下面は 直線状であるが全体として丸みを帯びた形状であって、少なくとも一方の面の略 中央にくびれ部５を設けるとともに、該くびれ部５により生じたふくれ部６ａ、 ６ｂの高さが相違してなる形状をしたものである。

【００２８】 しかし、上記形状のみならず例えば、図４に示す如く種々形状のものであって も使用可能であり、（イ）は上下面対称のくびれ部５を設け、上下面の略中央に くびれ部５を設けた形状であり、いわゆる全体に丸みを帯び、外周に直線部分の ない形状にすることにより、寒剤シート７を両面に貼着することが可能となり裏 表使用できるメリットがある。

【００２９】 次いで、（ロ）は小判形状のものであるが、一面を傾斜してなるものも可能で ある。また、ここでいう小判形状は楕円形状のものも含めるものとする。また、 （ハ）に示すものは、少なくとも一方の面を傾斜面に形成したものについても適 用でき、更に図示はしていないが長方形状又は正方形状の単なる箱状の成型材１ としても差し支えない。

【００３０】 更に、技術思想を発展させて端面を円形にして成型材１を円柱状とし、寒剤シ ート７を捲着することによって、いかなる場所に頭部を載せても効果が発揮しう るくくり枕とすることもできる。尚、前記したのは成型材１の形状であるが、ク ッション材２の形状も前記した成型材１に対応するものが適していることはいう までもない。

【００３１】

【考案の効果】

上述の如く、線状体を格子状に形成し全面を多孔質の通気孔を設けてなり、内 部中空成型材と、前記成型材の上面及び両側端面の通気孔の位置に開口部を設け 連通させたことにより、使用者の頭部の重みによってポンプ作用となり、外気と 内気が循環することで通気が良くなり枕内部の蒸れを防止することができるとと もに、常に冷却効果が維持できるので、快適な睡眠が得られる。

【００３２】 そして、成型材とクッション材の上面にくびれ部を設け、該くびれ部により生 じた両ふくれ部の高さが相違してなるものを利用することにより、頭部を前記く びれ部に載せると首筋や肩等による負担が軽減し、より自然な状態で就寝するこ とができ、首筋を傷めることがなく、且つ肩こり防止にも効果がある。

【００３３】 更に、乳化剤（硫酸ナトリウム、珪素、リン酸ナトリウム、水等）と小砂状で 透明な結晶体の２種（塩化ナトリウム、塩化カルシウム）を一体化した特殊触媒 剤が充填された寒剤シートは、使用者の頭部の熱で前記小砂状の結晶体を少しず つ溶かして、薄い乳化剤を水液状にして枕の両端に上昇し、上部にあった比重の 重い小砂状の結晶体は下降し、温度維持の働きをする。そして上昇した水液状の 乳化剤は、再び小砂状に結晶して、下部の温度が上昇するのを待機する。そして 、この運動の繰り返しを続ける作業で一定の温度帯を維持できるので、確かに初 期温度は低いが時間の経過とともに一定温度が維持することができない氷枕等と は違い、頭部に接する箇所は常に２５℃〜３２℃の温度が維持できるので夏期等 の寝苦しい時でも頭部が適度に冷やされ爽やかに就寝することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の代表的実施例の機能性枕の詳細を示し
た分解斜視図。

【図２】同実施例に使用するクッション部材の詳細を示
した斜視図。

【図３】同実施例である機能性枕の縦断面図。

【図４】（イ）（ロ）（ハ）は成型材の端面形状を示し
た正面図。

【符号の説明】

１ 成型材 ２ クッション材 ２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ、２ｅ、２ｆ クッション部材 ３ａ、３ｂ 通気孔 ４ 開口部 ５ くびれ部 ６ａ、６ｂ ふくれ部 ７ 寒剤シート ８ 特殊触媒剤

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも上面及び両側端面に通気孔を
   設けてなり、内部中空に形成してなる成型材と、 軟質部材にて作成するとともに、前記成型材を被覆し、
   該成型材の上面及び両側端面の通気孔の位置に開口部を
   設けてなるクッション材と、 乳化剤と小砂状の結晶体を充填してなり、前記クッショ
   ン材上面の開口部を被覆した状態で止着してなる寒剤シ
   ートと、 よりなる機能性枕。
2. 【請求項２】 成型材として、全面を多孔質材で作成し
   てなるものを利用した請求項１記載の機能性枕。
3. 【請求項３】 寒剤シートを貼着した上面にくびれ部を
   設けてなる請求項１又は請求項２記載の機能性枕。
4. 【請求項４】 寒剤シートを貼着した上面にくびれ部を
   設け、該くびれ部により生じた両ふくれ部の高さが相違
   してなる請求項１又は請求項２又は請求項３記載の機能
   性枕。