JP3008066U

JP3008066U - 寝具

Info

Publication number: JP3008066U
Application number: JP1994007011U
Authority: JP
Inventors: 豊福井
Original assignee: 株式会社協和化工
Priority date: 1994-05-23
Filing date: 1994-05-23
Publication date: 1995-03-07
Anticipated expiration: 2000-05-23

Abstract

(57)【要約】【目的】頭部や身体の形状になじむことから使い心地
が良く、また保冷効果、耐久性、殺菌性に優れている。【構成】枕を構成する略扁平の袋体１は、柔軟性、通
気性及び防水性を有するシート材により形成してある。
袋体１の対向シート部１Ａ、１Ｂは複数位置で縫着して
接合してあり、袋体１の外側には縦、横方向に複数の凹
条２、２、・・・、３が形成してあると共に、袋体１内
には長方形の複数の小分け収納部４、４、・・・が画成
してある。各小分け収納部４内には、粉砕塩を主体と
し、貝化石粉砕カルシウムを少量混合した粒状保冷体５
が小分け収納部４の容積の５０％まで充填してある。

Description

【考案の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本考案は、快適な寝心地を得ることができる枕又はマットとしての寝具に関する。

【０００１】

【従来の技術】

従来、枕は蕎麦殻の枕が一般的であるが、頭寒足熱という言葉があるように、頭部を冷やかにして安眠できるようにした所謂安眠枕が種々提供されており、例えば籾殻枕、木炭枕、合成樹脂製小円筒からなるパイマを用いたパイマ枕、ウレタン枕、小石を用いた石枕、陶磁枕等がある。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の安眠枕は相応の冷却効果を奏するものであるが、籾殻枕や木炭枕は使用に伴なって籾殻や木炭が序々に砕けて枕が痩せてしまい、枕としての機能が損なわれてしまうという欠点がある。また、パイマ枕は寝返りの時に音が出るという欠点があり、ウレタン枕は熱がこもるし、使用につれて弾力性が失われてしまうという欠点がある。更に、石枕、陶磁枕は硬いために、使用中に頭部や首が痛くなるという欠点がある。また、充填材料のために異臭やカビが発生する枕もある。

【０００３】他方、体温が高い人や足がほてる人は夏季には寝苦しいために籐マットを使用することがおこなわれているが、感触が硬いという欠点があり、またこれに代わる適当なマットはなかった。

【０００４】本考案は上述した従来技術の欠点に鑑み本考案者が鋭意研究した結果なされたもので、頭部や身体の形状になじむことから使い心地が良く、また保冷効果、耐久性、殺菌性に優れている寝具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために構成された本考案は、柔軟性及び防水性を有するシート材により略扁平の袋体を形成し、該袋体の対向シート部を複数位置で接合せしめることにより、該袋体の外側に複数の凹条を形成すると共に該袋体の内部に互いに独立した複数の小分け収納部を画成し、該各小分け収納部内に容積の４０〜６０％まで粉砕塩を主体とする粒状保冷体を充填したものからなる。

【０００６】

【作用】

袋体は防水性を有しているから、粒状保冷体が湿気により硬化することがない。袋体の外側に形成した複数の凹条を介して袋体の表面を空気が流動することにより、袋体及び粒状保冷体は常時冷却状態に保たれ、冷却効果が持続する。粒状保冷体は小分け収納部内で流動するから、袋体内の一方に片寄りすることがなく、頭部或は身体を常に安定した状態で保持する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例として枕を例に挙げ、図面に基づき詳述する。図において、１は袋体を示し、該袋体１は柔軟性と通気性を有し、防水加工を施すことによって防水性を持たせた長方形の織布を幅方向中心位置で折返し、対向布部１Ａ、１Ｂの対向する３つの辺１Ａ、１Ｂ、１Ｃを縫着することにより、縦２９０ｍｍ、横４９０ｍｍ、高さ１０ｍｍの中空の長方形状扁平袋に形成してある。

【０００８】２、２、・・・は前記袋体１の対向布部１Ａ、１Ｂを縦方向に所定間隔、約３５ｍｍの間隔で縫着して接合することにより袋体１の外側に形成した複数の縦方向凹条、３は更に袋体１を縦方向の中間位置で横方向に縫着して形成した横方向凹条をそれぞれ示し、該各凹条２、３の部分で袋体１内には複数個実施例では２８個の小分け収納部４、４、・・・が互いに独立した状態で画成されている。

【０００９】次に、５、５、・・・は前記小分け収納部４、４、・・・の各に充填した粒状保冷体を示す。該各粒状保冷体５は粒径約０．２ｍｍの粉砕塩を主体とし、これに貝化石粉砕カルシウムを小量混合したものからなっている。そして、粒状保冷体５は小分け収納部４内にその容積の約５０％まで充填してあり、小分け収納部４内で流動できる状態になっている。

【００１０】本実施例の枕は上述の構成からなっており、使用時は既存の蕎麦殻枕等Ａの上に載せ、補助枕として使用する。枕に頭部Ｂを載せると、頭部Ｂの重量によって各小分け収納部４内で粒状保冷体５が流動し、頭部Ｂの形状に沿った形態になり、頭部Ｂは安定した状態で保持される。

【００１１】そして、頭部Ｂの体温は袋体１を介して粒状保冷体５に吸収されると共に、袋体１に形成された複数の凹条２、３を介して空気が枕と頭部Ｂとの間に流入する結果（図３参照）、頭部Ｂは冷やされた状態に常時保たれると共に、粒状保冷体５も冷却されるから、冷却効果が失われることがない。

【００１２】また、粒状保冷体５は粉砕塩のみを主体とし、これに貝化石粉砕カルシウムを少量混合する構成にしたから、湿気により粉砕塩が硬化するのを防止できるし、万一硬化した場合でも簡単に解すことができる。なお、袋体１が完全に防水性を有するものであれば、粉砕塩のみで粒状保冷体５を組成してもよい。

【００１３】なお、本実施例では各小分け収納部４内に容積の約５０％の粒状保冷体５を充填するものとしてのべたが、硬めの枕にする場合は粒状保冷体５を６０％程度まで充填し、柔らかめの枕にする場合は４０％まで充填すると良い。

【００１４】また、本実施例では枕を例に挙げたが、本考案の寝具は大型に構成して腰或は身体用マットとして使用しても良いものである。

【００１５】更に、本実施例では袋体１を柔軟性のある織布で形成したが、柔軟性のある不織布に防水加工を施したものを用いてもよいものである。また、ビニル等の合成樹脂製シート材を用いて袋体を形成してもよく、この場合には熱溶着手段により小分け収納部を画成するとよい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上詳述した如くであって、下記の諸効果を奏する。

【００１７】（１）柔軟性のある袋体に形成した複数の小分け収納部内にその容積の４０〜６０％の粒状保冷体を充填する構成にしたから、頭部等の押圧力に応じて粒状保冷体が小分け収納部内を流動する結果、粒状保冷体が袋体内の一方に片寄りすることなく頭部等の形状になじんで安定した形態を保持することができ、使用者の安眠を確保することができる。

【００１８】（２）袋体の外側には複数の凹条を形成し、該凹条を介して袋体の表面を空気が流動するように構成したから、頭部等ばかりでなく粒状保冷体をも冷却することができ、冷却効果を持続することができる。

【００１９】（３）粉砕塩を主体とする粒状保冷体は長期間使用しても痩せることがないから、耐久性に優れている。

【００２０】（４）粉砕塩を主体とする粒状保冷体は殺菌効果を有するから、黴が発生することがないし、異臭を発生することも防止できる。

【００２１】（５）粒状保冷体は流動しても音が出ないから、使用者は安眠を妨げられることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る枕の外観斜視図である。

【図２】図２中のＩＩ−ＩＩ矢示方向部分拡大断面図で
ある。

【図３】枕の使用状態説明図である。

【符号の説明】

１袋体２、３凹条４小分け収納部５粒状保冷体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】柔軟性及び防水性を有するシート材によ
り略扁平の袋体を形成し、該袋体の対向シート部を複数
位置で接合せしめることにより、該袋体の外側に複数の
凹条を形成すると共に該袋体の内部に互いに独立した複
数の小分け収納部を画成し、該各小分け収納部内に容積
の４０〜６０％まで粉砕塩を主体とする粒状保冷体を充
填したことを特徴とする寝具。