JPH057980B2 - - Google Patents

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JPH057980B2
JPH057980B2 JP58200544A JP20054483A JPH057980B2 JP H057980 B2 JPH057980 B2 JP H057980B2 JP 58200544 A JP58200544 A JP 58200544A JP 20054483 A JP20054483 A JP 20054483A JP H057980 B2 JPH057980 B2 JP H057980B2
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JP
Japan
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aline
umami
taste
msg
weight
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JP58200544A
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English (en)
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JPS6091958A (ja
Inventor
Makoto Sakaguchi
Atsuko Ito
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アリーンの添加により、こく味の増
強された調味料又は食品を製造する方法に関す
る。 代表的な旨味調味料であるL−グルタミン酸ナ
トリウム(MSG)、5′−イノシン酸ナトリウム
(IMP)、5′−グアニル酸ナトリウム(GMP)の
呈味付与機能は広く知られており、MSG、IMP、
GMPを中心に用途に応じて蛋白加水分解物
(HVP、HAP)、酵母エキス(YE)、アミノ酸な
どを組み合わせた各種の調味料が旨味やこく味の
官能特性を増強する目的で普及し、使用されてい
る。 一方、旨味調味料が広く普及利用される中で、
塩味、甘味、酸味等との組合せによる効果とは別
の観点で、厚み、広がり、持続性等のいわゆるこ
く味付与機能の拡大を求め、嗜好性を更に高めよ
うとする要請が存在する。 本発明者らは広く食品、天然物中に存在が確認
されているアリルシステインスルフオキシド(ア
リーン)が呈味を有することを発見し、その呈味
に関する研究を重ねる中でアリーンがMSG、核
酸系呈味物質、又はそれらの混合物の非存下で強
いこく味を発現するとの知見を得、種々のグルタ
ミン酸、グルタミン酸塩類、又は核酸系呈味物質
とアリーンとの組合せ、配合を検討した結果、ア
リーンが広い範囲で、こく味増強に有効であるこ
とを確認し、これら旨味成分とアリーンとの配合
による新規なこく味調味料及び食品の可能性を見
い出し、本発明を完成するに至つたものである。 アリーンは、にんにく等の葱類中に多く含ま
れ、その主要構成成分である。特に酵素アリナー
ゼによりアリシン、ピルビン酸、アンモニアが生
成されるが、このアリシンは、強力な抗菌作用を
有する。さらにアリシンは急速に分解され、ジア
リルサルフアイドを主成分とする臭い成分に変化
する。それゆえアリーンは抗菌性物質や、催涙性
物質、葱類の香気物質の前駆物質として重要な物
質であることは、よく知られているが、食品へ利
用されている例はない。(1)S−アルキルシステイ
ン(チオ)サルフアイドを添加し、カブ、ダイコ
ン、ネギ、ニンニク、ナツツ等の味を付与する例
(特開昭52−7468)の中でアリーンは無味・無臭
であるとの記載があるが、アリーンの呈味性食品
への利用について言及するものでなく、また他の
呈味成分の存在下でアリーンが如何なる呈味機能
を発現するかについては、全く窺い知ることはで
きない。 本発明方法においては、従来知られている
MSG、IMP、GMP等の旨味成分に対し、特定比
率でアリーンを併用することにより、特徴的な呈
味増強効果を奏する。即ち、この場合の効果は、
味の印象を強め、さらに持続性、広がり、厚み等
のいわゆる「こく味」を付与することであり、旨
味、苦味、甘味、酸味、塩味等のいわゆる原味は
変化させない点が特徴である。 旨味成分とアリーンとの配合比率は以下の如く
決定される。即ちアリーンの添加量は併存する旨
味成分の量を同一の旨味強度を発現するに要する
MSGの量に換算した場合の数値に対し、0.1〜
1000%、又は、核酸系呈味物質単独の場合、アリ
ーンとの配合比率が1:99〜99:1である。換言
すれば、旨味成分がMSG単独の場合、アリーン
はMSG濃度に対し、0.001〜10倍濃度である。別
の例、即ち旨味成分としてMSGとIMP又はGMP
とが併存する場合には旨味強度(y値)は以下に
従い換算できる。 IMP:y=u+1218uv GMP:y=u+2800uv (u=MSG濃度(%)、v=IMP又はGMPの
濃度(%)) y値を求める換算式は、旨味成分の種類、数等に
よる変化するが、MSG単独水溶液との官能比較
により設定したものを適宜使用すれば良い。例え
ば、IMPとGMPを50:50の比率でMSGと併用す
る場合のy値は以下の通りである。 y=u+2010uv (u=MSG濃度(%)、v=IMP/GMP配合
物濃度(%)) 実験例1 (単純水溶液系における評価) MSG0.05g/dl及びIMP0.05g/dlの混合水溶
液(y値=3.09)を対照とし、これにアリーンを
0.002〜0.5g/dl上乗せ添加したものを試料と
し、対照との二点比較により、味覚パネル(20
名)を用いて、官能を評価した。結果を第1表に
示す。
【表】 第1表に示されるようにy値(MSG換算量)
に対し、その0.1%より少ない添加量では、対照
とこく味の強さは変らないが、0.1%以上の添加
により、旨味の強さを変えずにこく味のみを著し
く増強する。アリーンの絶対濃度が1.0%を起え
ると独特のくどさを生じ、味全体のバランスを失
することとなる。従つてアリーンの添加量は共存
する旨味成分を同一の旨味強度を有するMSGの
重量に換算したものに対し、0.1〜1000重量%、
好ましくは0.1〜50重量%が至適の範囲である。
更にアリーンは適量の呈味成分の存在下、即ち、
上記y値が喫食時濃度として0.1〜30の場合に好
ましい最大の効果を発現する。 一方、核酸系呈味物質単独の場合、核酸系呈味
物質に対し、アリーンが1/99より少ない添加量で
はこく味の増強効果に欠け、逆に99/1より多いと
特有の香気或いはくどさを生じ味全体のバランス
が崩れる。 実験例2 (ガーリツクエキス系における評価) ガーリツクエキスの分析値に従い、中心成分の
配合品へアリーン添加効果を無添加(対照)との
二点比較により評価した。結果を第3表に示す
が、合成ガーリツクエキスにおいてもアリーンが
強いこく味の発現により、より高い天然感を与え
ることが確認された。
【表】
【表】 本発明におけるアリーンは抽出法、合成法等い
ずれの製造法によるものでも良い。 アリーンと併用される本発明の旨味成分は
MSG、IMP、GMPの他のグルタミン酸カリウ
ム、グルタミン酸カルシウム、5′−イノシン酸カ
リウム、5′−イノシン酸カルシウム、5′−グアニ
ル酸カリウム、5′−グアニル酸カルシウム、その
他、旨味付与効果を有するいずれの成分又は当該
旨味成分を構成成分の一として含有する、例えば
HAP、HVP、酵母エキス、肉エキス、魚介エキ
ス、野菜エキス等のいずれの食品又は調味料でも
可能である。 本発明のこく味調味料は例えば、MSG、IMP、
GMP等とアリーンとを単に粉体混混合する、或
いは適当な賦形剤と共に造粒するその他その製造
を限定されない。同様に本発明のこく味の増強さ
れた食品の製法においても最終製品中に旨味成分
とアリーンとが、上記配合比率で共存する限り、
いずれの製法によつても良い。 尚、食塩、塩化カリウム、その他の塩味料、糖
類、その他の甘味料、有機酸、その他の酸味料な
どの各種の調味料、香料、香辛料、品質改良剤等
の成分を併用することは本発明の目的を逸脱しな
い限り可能であることはいうまでもない。 次に実施例により本発明を更に説明する。 実施例 1
【表】 上記配合に従mm、各成分を混合して、こく味調
味料A〜Eを調製した。対照としてアリーン無添
加品を用い、各試料0.4g/dlの水溶液及び市販
コンソメスープに0.1重量%添加したものを調製
して、二点比較法による官能評価を実施した。結
果を第5表及び第6表に示す。
【表】
【表】 実施例 2
【表】 上記配合に従い、各成分を混合して、こく味調
味料F〜Kを調製した。対照としてアーン無添加
品を用い、実施例1と同様に二点比較法による官
能評価を行なつた。結果を第8表に示す。
【表】 実施例 3 下記配合により、スパゲツテイミートソースを
調製し、こく味の強さ及び全体の好ましさについ
て二点比較により官能評価したところ、第9表に
示すように、こく味調味料Hを添加したミートソ
ースが対照に比べてこく味が強く有意に好まれ
た。 ミートソースの配合 合 挽 肉 15.7 玉 葱 39.2 人 参 4.7 コーンサラダ油 7.8 小 麦 粉 7.8 トマトケチヤツプ 15.7 トマトピユーレ 4.7 ウスターソース 3.8 実施例2のこく味調味料 0.6(又は実施例2の対照区)
【表】 実施例 4 大豆白絞油、醤油、味噌、グラニユー糖、
MSG、澱粉、合成酒、グアガムを下記の配合に
従つて焼肉に従つて焼肉のたれを調製し、こく味
の強さ及び嗜好についてアリーン無添加区を対照
として二点比較法で官能評価をしたところ、第10
表に示す様にアリーン添加区がこく味が強く全体
の嗜好について有意に好まれた。
【表】
【表】 実施例 5 豚肉30部、鶏肉15部、牛肉5部、パン粉4部、
アジプロン(味の素(株)製)2部、新エスサン澱粉
(味の素(株)製)4部、玉葱17部、及び下記の配合
に従つて調製したこく味調味料L、M、N又は対
照区各5部る用い、常法に従つてハンバーグを調
製し、官能を評価したところ、第12表の示すよう
に、こく味調味料L、M、Nをそれぞれ添加した
ハンバーグが対照を添加したものに比べて、こく
味が強く有意に好まれた。
【表】
【表】 実施例 6 常法により第13表の配合で調製されたミツクス
ベジタブルエキスO、P、Qをラーメンスープで
評価したところ、第14表に示すようにアリーンを
含むミツクスベジタブルエキスを添加したラーメ
ンスープが対照を添加したものに比べてこく味が
強く、有意に好まれた。
【表】 ラーメンスープの配合表 醤 油 40重量部 食 塩 16 ラ ー ド 24 ゴ マ 油 2 W P 1 味 の 素 6 アジメート 2 Y E 1 上記ミツクスベジタブルエキス 8
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 グルタミン酸、その塩及び核酸系呈味物質の
    中から選ばれた旨味成分を含有する調味料又は食
    品の製造において、(1)旨味成分を同一の旨味強度
    を有するL−グルタミン酸ナトリウムの重量に換
    算したものに対し、その0.1〜1000重量%のアリ
    ウム属植物から分離して得たS−アリルシステイ
    ンスルフオキシド(アリーン)又は合成アリーン
    を含有せしめるか、又は、(2)核酸系呈味物質と該
    アリーンを配合重量比が1:99〜99:1の範囲で
    含有せしめることを特徴とするこく味調味料又は
    こく味の増強された食品の製造法。
JP58200544A 1983-10-26 1983-10-26 こく味調味料又はこく味の増強された食品の製造法 Granted JPS6091958A (ja)

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JP2014051436A (ja) * 2012-09-05 2014-03-20 Nihon Univ α−アミラーゼ阻害剤
JP7459494B2 (ja) * 2019-01-18 2024-04-02 味の素株式会社 魚介風味増強剤
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