JPH0578673A - 燃料油用流動性改良剤 - Google Patents

燃料油用流動性改良剤

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JPH0578673A
JPH0578673A JP27041391A JP27041391A JPH0578673A JP H0578673 A JPH0578673 A JP H0578673A JP 27041391 A JP27041391 A JP 27041391A JP 27041391 A JP27041391 A JP 27041391A JP H0578673 A JPH0578673 A JP H0578673A
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fuel oil
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Yoshihiko Takase
嘉彦 高瀬
Hirofumi Tsuji
裕文 辻
Kazunori Oi
一徳 大井
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Taiyo Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寒冷地で使用する石油中間留出燃料油の、低
温流動性を改良し燃料配管系の閉塞及びフィルターの目
詰まり等を防ぐ燃料油用流動性改良剤。 【構成】 12−ヒドロキシステアリン酸が少なくとも2
分子以上縮合しているものと多価アルコールとのエステ
ルからなる燃料用流動性改良剤。 【効果】 石油中間留出燃料油の低温流動性を改良し燃
料配管系の閉塞及びフィルターの目詰まりを防ぐことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料油の流動性改良剤に
関するものであり、特に寒冷地で使用する石油中間留出
燃料油、例えば軽油,重油等の低温に於ける流動性の改
良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】石油中間留出燃料油、例えばディーゼル
油,A重油等は、寒冷地において低温にさらされると、
燃料油中に含まれるワックスの結晶が折出し、ディーゼ
ルエンジンの燃料配管系のフィルターを詰まらせると
か、燃料油自体ゲル化して流動性を失い配管を閉塞させ
るといった問題を生ずる。この問題を解決するために
は、一般には流動点降下剤と呼ばれる添加剤が使用され
る。これらは燃料油中のワックスの結晶に作用してその
ワックスの結晶構造を変え低温時における燃料油の流動
性を改善するものであり、現在使用されている添加剤と
しては、エチレン−酢酸ビニル系共重合体,エチレン−
アルキルアクリレート系共重合体,塩素化ポリエチレ
ン,ポリアリキルアクリレート,アルケニルコハク酸ア
ミド系化合物等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年燃
料油、特に軽油に関しては灯油の旺盛な需要をまかなう
ために、低沸点部分の割合が減少し、沸点範囲が狭くな
らざるを得ない状況が存在する。このような沸点範囲の
狭い軽油に対しては、従来から広く使用されているエチ
レン−酢酸ビニル系共重合体をはじめ大部分の流動性改
良剤を添加しても良好な低温流動性を発揮させることが
困難な場合が多く、沸点範囲の異なる広範囲の種類の燃
料油に対して有効な流動点降下剤の開発が望まれてい
る。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
において鋭意研究を行った結果、本発明に達したもので
ある。すなわち、本発明は縮合度が少なくとも2以上
の、縮合12−ヒドロキシステアリン酸と多価アルコール
とのエステルからなることを特徴とする燃料油用流動性
改良剤である。本発明で使用できる多価アルコールの例
としては、アルカンポリオール,糖類,糖類誘導体,ポ
リアルカンポリオールおよびそれらの二種以上の混合物
があげられる。上記アルカンポリオールしては、ペンタ
エリスリトール,グリセリンなど、糖類としてはショ糖
など、糖類誘導体としては糖類アルコール、たとえばソ
ルビトール,マンニトールなど、ポリアルカンポリオー
ルとしてはアルカンポリオールの縮重合物(重合度2〜
10以上)たとえばポリグリセリン(重合度2〜10)ジま
たはトリペンタエリスリトールなどがあげられる。これ
らのうちで好ましいものはポリアルカンポリオールであ
り、特に好ましいものはポリグリセリン(重合度4〜1
0)である。本発明における縮合12−ヒドロキシステア
リン酸の縮合度は少なくとも2以上、好ましくは4〜7
で最も優れた流動点降下能を示す。
【0005】特許請求の範囲で表した化合物は種々の方
法によって製造することができる。たとえば先ず、12−
ヒドロキシステアリン酸を加熱下で縮合させて得られた
縮合12−ヒドロキシステアリン酸と多価アルコールを、
苛性ソーダ等の触媒を加えて加熱下でエステル化する。
エステル化の反応の進行は酸価,水酸基価,ケン化価等
の追跡を行うことで確認できる。このように得られたエ
ステル化物は、これを燃料油に配合した場合、いずれも
優れた流動点降下作用を有する。
【0006】本発明の燃料油の流動性改良剤は、該エス
テルをそのままもしくは2種以上を混合して使用でき
る。本発明の流動性改良剤には、必要に応じて従来の燃
料油の流動性改良剤として公知の化合物、例えばエチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体,エチレン−アルキルアクリ
レート系共重合体,塩素化ポリエチレン,ポリアルキル
アクリレート,アルケニルコハク酸アミド系化合物等を
配合することもできる。更にまた、他の一般の燃料油添
加剤、例えば酸化防止剤,腐食防止剤等と併用すること
も可能である。
【0007】本発明の流動性改良剤は、燃料油の組成,
性質等によっても異なるが、通常、燃料油中に50〜1000
0 ppm 、好ましくは 100〜5000 ppmになるよう配合する
ことで目的を達成すことができる。本発明の燃料油用流
動性改良剤は、従来使用されてきた、エチレン−酢酸ビ
ニル系共重合体,塩素化ポリエチレン,アルケニルコハ
ク酸アミド系化合物等の流動性改良剤が、いずれも低温
ろ過目詰り点(以下CFPPと称す)を降下させること
のできない非常に狭い沸点範囲の燃料油や、n−パラフ
ィン含有量の高い燃料油に対して、優れたCFPP降下
能、流動点(以下PPと称す)降下能を示す。また沸点
範囲の広い燃料油に対してもすぐれたCFPP降下能及
びPP降下能を示す。
【0008】
【作用】本発明の燃料油の流動性改良剤が広範囲な種類
の燃料に対して良好な低温流動性を付与し得る理由につ
いては詳しいことはわからないが、以下のように推測さ
れる。すなわち、本発明に係るエステル化合物は、燃料
油から析出するワックスに吸着もしくは共晶する性質を
有すると考えられる直鎖状の縮合飽和アルキル基と、ワ
ックスを微細な分散状態にする性質を有すると考えられ
る側鎖極性基がエステル結合で接続されているため、ワ
ックスとの共晶がスムーズにゆき、本発明の効果を奏し
ているものと推測される。
【0009】
【実施例】以下に製造例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限
定されるものではない。
【0010】製造例1 1リットルの四つ口フラスコに、12−ヒドロキシステア
リン酸600 gを入れ、窒素気流下、生成水を除去しなが
ら180 ℃で反応して縮合12−ヒドロキシステアリン酸を
得た。この縮合物の酸価は50であった。次にこの縮合12
−ヒドロキシステアリン酸350 gヘキサグリセリン40g
及び水酸化ナトリウム0.4 gを1リットルの四つ口フラ
スコに入れ窒素気流下、生成水を除去しながら180 ℃で
反応してエステル化物を得た。このエステルの酸価は3.
0であった。
【0011】製造例2 製造例1で用いた縮合12−ヒドロキシステアリン酸350
gとテトラグリセリン62gから製造例1に準じてエステ
ル化物を得た。このエステルの酸価は4.0であった。
【0012】製造例3 製造例1で用いた縮合12−ヒドロキシステアリン酸350
gとソルビトール36gから製造例1に準じてエステル化
物を得た。このエステルの酸価は 5.0であった。
【0013】比較例 従来より知られている添加剤として、つぎの2種類のも
のを用いた。
【0014】比較例1 ポリエチレングリコールジベヘネート
【0015】比較例2 エチレン−酢酸ビニル系共重合体(MW=1900酢酸ビニ
ル含有量27重量%)
【0015】実施例1 製造例1〜3及び比較例1〜2の添加剤を表1に示す性
状の4種の軽油に添加して、CFPPとPPの測定を行
った。その結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】実施例において示したように、本発明の
燃料油用流動点改良剤は、沸点範囲の狭い燃料油及び沸
点範囲の広い燃料油に対しても優れた低温流動性を発揮
し、燃料配管系の閉塞及びフィルターの目詰まり等を防
ぐことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縮合度が少なくとも2以上の、縮合12−
    ヒドロキシステアリン酸と多価アルコールとのエステル
    からなることを特徴とする燃料油用流動性改良剤。
JP27041391A 1991-09-20 1991-09-20 燃料油用流動性改良剤 Expired - Fee Related JPH0747743B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2809765A1 (fr) * 2000-06-06 2001-12-07 Certam Ct D Etude Et De Rech T Procede de regeneration d'un filtre a particules et dispositif permettant la mise en oeuvre du procede

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2809765A1 (fr) * 2000-06-06 2001-12-07 Certam Ct D Etude Et De Rech T Procede de regeneration d'un filtre a particules et dispositif permettant la mise en oeuvre du procede
WO2001094503A1 (fr) * 2000-06-06 2001-12-13 CERTAM - Centre d'Etude et de Recherche Technologique en Aérothermique et Moteur Procede de regeneration d'un filtre a particules et dispositif permettant la mise en oeuvre du procede

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