JPH10265787A - 燃料油用低温流動性向上剤および燃料油 - Google Patents

燃料油用低温流動性向上剤および燃料油

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JPH10265787A
JPH10265787A JP9142697A JP9142697A JPH10265787A JP H10265787 A JPH10265787 A JP H10265787A JP 9142697 A JP9142697 A JP 9142697A JP 9142697 A JP9142697 A JP 9142697A JP H10265787 A JPH10265787 A JP H10265787A
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ethylene
vinyl
vinyl acetate
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JP9142697A
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Yoshiro Nakada
義郎 中田
Tomio Nomura
富男 野村
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油中間留分である、ディーゼル燃料油、蒸
発残査を残留炭素付与剤としたA重油、潤滑油精製工程
で生成するエキストラクト油等を残留炭素付与剤とした
淡色A重油のいずれにも効果を示す低温流動性向上剤を
提供する。 【解決手段】 エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステ
ル共重合体と、エチレン−酢酸ビニル共重合体の不飽和
ジカルボン酸エステルグラフト付加物と、アルキル基の
炭素数が10〜22であるアルキル(メタ)アクリレー
ト共重合体からなる燃料油低温流動性向上剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料油用の流動性
を改良する添加剤および燃料油に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり原油を蒸留して得られる留
分のなかで、石油中間留出油とよばれる沸点が約150
〜450℃の留分は、燈油、軽油、A重油など各種燃料
源として大量に使用される。これらのうちで、軽油、A
重油は冬期あるいは寒冷地において低温にさらされる
と、その中に含まれるパラフィンワックス、ワックス状
物質、残留炭素付与剤として少量添加される蒸留残査お
よび/または潤滑油精製工程で得られるエクストラクト
油等に含まれる成分が析出し、燃料の配管系にあるフィ
ルターを目詰まりさせたり、また、燃料が配管系内で固
化することにより、エンジンや燃焼装置を始動できなく
なったり、エンジンが停止したり等の、低温度下での流
動性悪化による重大な問題を生ずることがある。
【0003】燃料油の低温下における流動性を保つ目的
で、従来種々の対策がとられている。例えば、気温の低
下が直接に燃料油の温度低下をきたさないように温水や
電気ヒーターにより加熱・保温するなどの方法がある
が、設備の改善や新たなエネルギーコストの負担が必要
となり、現実的には有利な方法とは言い難い。また比較
的低温においても低温流動性のある灯油用留分によって
希釈し、ワックスの析出量を低下させる方法もあるが、
灯油用留分のごとき比較的軽質な燃料油は需要量が多
く、好ましい方法とは言い難い。
【0004】燃料油の低温流動性を向上させる別の方法
として、低温流動性向上剤を添加する方法が知られてお
り、エチレン−飽和カルボン酸のビニルエステル共重合
体を燃料油に添加する方法が数多く提案されている。例
えば、特公昭39−20069号、特公昭48−231
65号、特開昭59−136391号公報などに記載さ
れている。また、エチレン−飽和カルボン酸ビニル共重
合体の不飽和ジカルボン酸エステル付加物およびそれら
付加物と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸エステル共重合体等の化合物を1種以上併用
して添加する方法[特公昭58−39472号公報]が
提案されている。さらには、エチレン−酢酸ビニル共重
合体と、側鎖炭素数が4〜16のアルキルメタクリレー
トを主成分とする油溶性ポリエステルとを併用して添加
する方法[特公平60−2354号公報]、エチレン−
イソブチルアクリレート共重合体と側鎖炭素数が4〜1
6のアルキルメタクリレートを主成分とする油溶性ポリ
エステルと併用して添加する方法[特公平60−235
3号公報]が提案されている。しかしながら、実用上十
分満足できる低温流動性を示すとは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、従来の技術で
は、石油中間留分である、ディーゼル燃料油、蒸発残査
を残留炭素付与剤としたA重油、潤滑油精製工程で生成
するエキストラクト油等を残留炭素付与剤とした淡色A
重油のいずれにも効果を示す低温流動性向上剤が無く、
油種により低温流動性向上剤を使い分けする必要があっ
た。さらには、蒸発残査を残留炭素付与剤としたA重油
と、潤滑油精製工程で生成するエキストラクト油等を残
留炭素付与剤とした淡色A重油がタンク内で混合された
場合、添加されている低温流動性向上剤の組み合わせに
よっては相乗的に低温流動性が悪化する場合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決すべく鋭意検討した結果、エチレン−飽和カルボン
酸ビニルエステル共重合体と、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の不飽和ジカルボン酸エステル付加物と、アルキ
ル基の炭素数が10〜22であるアルキル(メタ)アク
リレート共重合体からなる燃料油用低温流動性向上剤
は、ディーゼル燃料油、蒸発残査を残留炭素付与剤とし
たA重油、潤滑油精製工程で生成するエキストラクト油
等を残留炭素付与剤とした淡色A重油のいずれにも低温
流動性向上効果を示すこと、および、本発明の流動性向
上剤を添加した蒸発残査を残留炭素付与剤としたA重油
と潤滑油精製工程で生成するエキストラクト油等を残留
炭素付与剤とした淡色A重油が、タンク内で混合されて
も流動性が悪化しないことを見いだした。
【0007】すなわち、本発明は、エチレン−飽和カル
ボン酸ビニルエステル共重合体(A)と、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(b1)の不飽和ジカルボン酸エステ
ル(b2)付加物(B)と、アルキル基の炭素数が10
〜22であるアルキル(メタ)アクリレート共重合体
(C)からなる燃料油用低温流動性向上剤;エチレン−
飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体(A)と、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(b1)の不飽和ジカルボン
酸エステル(b2)付加物(B)からなり、該(A)
が、50〜75重量%のエチレンと5〜40重量%の酢
酸ビニルと1〜25重量%のネオノナン酸ビニルおよび
/またはネオデカン酸ビニルとの共重合体であり、該共
重合体の数平均分子量が500〜5,000、分子量分
布が4.0以下である燃料油用低温流動性向上剤;エチ
レン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体(A)
と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(b1)の不飽和ジ
カルボン酸エステル(b2)付加物(B)と、アルキル
基の炭素数が10〜22であるアルキル(メタ)アクリ
レート共重合体(C)と基油からなる燃料油;及びエチ
レン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体(A)
と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(b1)の不飽和ジ
カルボン酸エステル(b2)付加物(B)と基油からな
り、該(A)が、50〜75重量%のエチレンと5〜4
0重量%の酢酸ビニルと1〜25重量%のネオノナン酸
ビニルおよび/またはネオデカン酸ビニルとの共重合体
であり、該共重合体の数平均分子量が500〜5,00
0、分子量分布が4.0以下である燃料油である。
【0008】本発明において、エチレン−飽和カルボン
酸ビニルエステル共重合体(A)は数平均分子量500
〜5,000、分子量分布が4.0以下、50〜75重
量%のエチレンと25〜50重量%の炭素数1以上の飽
和カルボン酸のビニルエステルとの共重合体であり、好
ましくは、50〜75重量%のエチレンと5〜40重量
%の酢酸ビニルと1〜25重量%のネオノナン酸ビニル
および/またはネオデカン酸ビニルとの共重合体(A)
である。さらに好ましくは、数平均分子量1,000〜
4,000、分子量分布が2.5以下、アセチル基のメ
チル基以外に主鎖メチレン基100個あたり10個以下
のメチル末端側鎖を有し、酢酸ビニルとネオノナン酸ビ
ニルおよび/またはネオデカン酸ビニルの合計量が35
重量%〜50重量%のエチレン−飽和カルボン酸ビニル
エステル共重合体である。なお、この分岐度は「日本化
学学会誌」1980年、第1号、第74〜78頁に記載
された核磁気共鳴法により測定できる。エチレンが50
重量%以下では低温流動性向上能が悪化する傾向にあ
り、75重量%以上では、石油中間留出油に溶解しない
場合がある。また、ネオノナン酸ビニルおよび/または
ネオデカン酸ビニルが1重量%以下の場合も石油中間留
出油への溶解性が悪化する傾向にあり、25重量%以上
では低温流動性向上能が悪化する傾向にある。
【0009】本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体の
不飽和ジカルボン酸エステル付加物(B)を形成するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(b1)の具体例として
は、数平均分子量が500〜20,000、酢酸ビニル
エステルの含量が5〜30重量%のエチレン−酢酸ビニ
ルエステル共重合体が挙げられる。好ましくは酢酸ビニ
ルが10〜25重量%であり、数平均分子量が2,00
0〜10,000のエチレン−酢酸ビニル共重合体であ
る。酢酸ビニルエステル含量が5重量%より少ない場合
は石油中間留出油に対する溶解性が無くなり、30重量
%以上では低温流動性向上能が悪化する傾向にある。ま
た、数平均分子量が500より小さいと低温流動性向上
能が悪化する傾向にあり、数平均分子量が20,000
を越えると粘度が高くなり実用性が無くなる。
【0010】また、付加物(B)を形成する不飽和ジカ
ルボン酸エステル(b2)の具体例としては、マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和
ジカルボン酸と炭素数が4〜22のアルコールとのモノ
エステルもしくはジエステルである。好ましくは、マレ
イン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸
ジオクチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、マレ
イン酸ジオクタデシル、マレイン酸ジエイコシル、フマ
ル酸ジブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジオク
チル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル酸ジオ
クタデシル、フマル酸ジエイコシルなどであり、特に好
ましくは、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル
酸ジ−2−エチルヘキシルである。アルコールの炭素数
が4以下では石油中間留出油に対する溶解性が悪化する
傾向にあり、また、22以上では石油中間留出油に対す
る溶解性が悪化すると共に、低温流動性向上能が悪化す
る場合がある。
【0011】付加物(B)は、エチレン−酢酸ビニルエ
ステル共重合体(b1)と不飽和ジカルボン酸エステル
(b2)と少量のラジカル発生触媒(有機または無機過
酸化物、アゾ系化合物)とを均一に混合し、通常100
℃以上に加熱することにより製造できる。(b1)と
(b2)の反応比は2/1〜1/50(重量比)であ
り、好ましくは、1/1〜1/3(重量比)である。
(b1)/(b2)の比で2/1より(b1)が多くな
ると溶解性が不足する傾向にある。また、1/5より
(b1)が少なくなると流動性改良効果が悪化する傾向
にある。
【0012】アルキル基の炭素数が10〜22であるア
ルキル(メタ)アクリレート共重合体(C)の具体例と
しては、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、
セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル
(メタ)アクリレートの単量体を混合もしくは単独で、
有機ラジカル発生触媒を用いて重合した重合体である。
アルキル基は、上記に例示したように直鎖アルキルであ
っても、テトラプロペニル(メタ)アクリレート等の分
岐のあるアルキルでも良い。また、オレイル(メタ)ア
クリレートのような側鎖がアルケニル基である(メタ)
アクリレート、アルキル基の炭素数が9以下もしくは2
3以上のアルキル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン等の
窒素原子を含有する官能基を側鎖に持つ単量体等から成
る群から選ばれる1種以上を合計量で10重量%以下含
有する共重合体であっても良い。好ましくは、アルキル
基の炭素数が18以上の直鎖アルキルを30〜90重量
%含有する(メタ)アクリレート共重合体である。
【0013】本発明において、エチレン−飽和カルボン
酸ビニルエステル共重合体(A)と、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(b1)の不飽和ジカルボン酸エステル
(b2)付加物(B)と、アルキル基の炭素数が10〜
22であるアルキル(メタ)アクリレート共重合体
(C)は任意の割合で混合しても良いが、好ましくは、
(A)、(B)、(C)の合計重量に対し、(A)が4
0〜95重量%、(B)が4〜50重量%、(C)が1
〜20重量%である。
【0014】また、本発明においては、必要により、α
−オレフィン含量が20〜80モル%のエチレン−α−
オレフィン共重合体、グリセリンのアルキレンオキサイ
ド付加物と炭素数10〜22の脂肪酸との部分もしくは
完全エステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、ソルビタンなどの多価カルボ
ン酸と脂肪酸の部分もしくは完全エステル、塩素化パラ
フィン/ナフタリン縮合物、水酸基含有の含窒素化合物
と脂肪酸のエステルからなる群から選ばれる化合物1種
以上を併用することができる。
【0015】本発明の燃料油の具体例としては、通常の
蒸留で得られる、沸点範囲が150〜450℃の石油中
間留出油であり、JIS1号軽油、JIS2号軽油、J
IS3号軽油、JIS特3号軽油;通常の原油から水素
化脱硫工程を経て製造される脱硫軽油;この水素化脱硫
軽油と直留軽油(水素化脱硫工程前の軽油)をブレンド
して得られる軽油留分から得られるJIS1号軽油、J
IS2号軽油、JIS3号軽油、JIS特3号軽油があ
げられる。また、上記の各種軽油留分に蒸留残査、エク
ストラクト等を混合して製造されるA重油があげられ
る。本発明の流動性改良剤は上記燃料油に0.005〜
0.2wt%添加し使用される。
【0016】また、本発明の燃料油は、他の公知の添加
剤を含有して良い。これらの公知の添加剤としては、清
浄剤(ブチルアミンのエチレンオキサイド付加物、ブタ
ノールのエチレンオキサイド付加物)、潤滑性向上剤
(グリセリンモノリノレート、ダイマー酸など)、酸化
防止剤が挙げられる。
【0017】以下実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、燃料油の低温での流動性は流動点(JIS K22
69)、およびフィルター目詰温度(JIS K228
8)で評価した。流動点およびフィルター目詰温度が低
いほど低温での流動性が優れている。また、エチレン−
酢酸ビニル−ネオノナン酸ビニルおよび/またはネオデ
カン酸ビニル共重合体、および、エチレン−酢酸ビニル
共重合体の数平均分子量は蒸気圧浸透法により、重量平
均分子量および分子量分布はポリスチレンを標準試料と
するゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測
定した。また、酢酸ビニルとネオノナン酸ビニルおよび
/またはネオデカン酸ビニルのそれぞれの含量および合
計含量はそれぞれ熱分解ガスクロマトグラフィーおよび
ケン化法により求めた。
【0018】製造例1〜5、比較製造例1〜6 表−1に示すようにエチレン−飽和カルボン酸ビニルエ
ステル共重合体(EVAと略)と、付加物(G−EVA
と略)と、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(P
MAと略)を混合し白灯油の50重量%溶液とした低温
流動性向上剤を作成した。エチレン−飽和カルボン酸ビ
ニル共重合体は、住友化学工業株式会社(スタビノール
R)、米国カンタム社、独国ヘキストAG社(ドジフロ
R)が市販しているものを購入し使用した。また、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体の不飽和ジカルボン酸エス
テルは、米国アライド社、日本ユニカー株式会社から市
販されているエチレン−酢酸ビニル共重合体にマレイン
酸ジ−2−エチルエキシル他をジクミルパーオキサイド
を触媒にグラフト付加させ作成した。さらに、アルキル
基の炭素数が10〜22であるアルキル(メタ)アクリ
レート共重合体は、石津製薬株式会社から販売されてい
る、アルキル(メタ)アクリレート単量体を、白灯油中
50重量%の単量体濃度で、アゾビスイソブチロニトリ
ルを有機ラジカル発生触媒として単量体量の0.5重量
%使用し、作成した。
【0019】
【表1】 EVA−1:エチレン−酢酸ビニル(33.1重量%)−ネオノナン酸ビニル (9.8重量%)共重合体、数平均分子量3,000、分子量分 布2.8、分岐度4.2、ケン化法によるビニルエステル含量3 9.2重量% EVA−2:エチレン−酢酸ビニル(34.4重量%)−ネオノナン酸ビニル (4.8重量%)共重合体、数平均分子量3,000、分子量分 布2.5、分岐度4.2、ケン化法によるビニルエステル含量3 7.5重量% EVA−3:エチレン−酢酸ビニル(33.0重量%)共重合体、数平均分子 量3,000、分子量分布3.2、分岐度6.2 G−EVA−1:酢酸ビニル含量13重量%、数平均分子量5,000のエチ レン酢酸ビニル共重合体のマレイン酸ジ−2−エチルヘキシ ル重量比1/1付加物 G−EVA−2:酢酸ビニル含量24重量%、数平均分子量5,000のエチ レン酢酸ビニル共重合体のマレイン酸ジブチル重量比2/1 付加物 G−EVA−3:酢酸ビニル含量7重量%、数平均分子量5,000のエチレ ン酢酸ビニル共重合体のマレイン酸ジ−2−エチルヘキシル 重量比1/3付加物 PMA−1:ドデシルメタクリレート10重量%、ミリスチルメタクリレート 20重量%、セチルメタクリレート30重量%、ステアリルメタ クリレート40重量%からなる共重合体、重量平均分子量100 ,000 PMA−2:セチルメタクリレート40重量%、ステアリルメタクリレート4 0重量%、エイコシルメタクリレート10重量%、ベヘニルメタ クリレート10重量%からなる共重合体、重量平均分子量90, 000 PMA−3:2−エチルヘキシルアクリレート2重量%、オレイルメタクリレ ート3重量%、セチルメタクリレート50重量%、ステアリルメ タクリレート40重量%、N−ビニルピロリドン5重量%からな る共重合体、重量平均分子量80,000
【0020】実施例1〜15 表−2〜表−4に製造例1〜5の低温流動性向上剤を溶
解した燃料油の低温特性(CFPP)を示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】実施例16〜19 表−5に実施例2と実施例3で作成した燃料油を9/
1、1/1、1/9(容量比)で混合した燃料油のCF
PP測定結果、および、実施例8と実施例9で作成した
燃料油を1/1(容量比)で混合した燃料油のCFPP
測定結果を示す。
【0025】
【表5】
【0026】比較例1〜10 比較製造例で作成した低温流動性向上剤を添加した燃料
油の低温特性(CFPP)を表−6および表−7に示
す。
【0027】
【表6】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例番号 |比較例1|比較例2|比較例3|比較例4|比較例5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 基|残留炭素付与剤 |なし |蒸留残査|エクストラクト |なし |蒸留残査 | | | | 等 | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |蒸留試験 初留点| 202| 同左 | 同左 | 206| 同左 |(℃) 10%| 233| 同左 | 同左 | 246| 同左 | 90%| 342| 同左 | 同左 | 357| 同左 | 終点 | 371| 同左 | 同左 | 382| 同左 |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |ワックス量(%)| | | | | | C25以上 |0.43| 同左 | 同左 |0.62| 同左 | 雲り点−10℃|1.52| 同左 | 同左 |2.95| 同左 |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |雲り点(℃) | −0| − | −0| 2| − 油|PP (℃) |−5.0|−7.5|−5.0|−2.5|−10.0 |CFPP(℃) |−3 |−6 |−3 |−3 |−8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 低温流動性向上剤 |R-FI4 |R-FI4 |R-FI4 |R-FI2 |R-FI2 添加量(ppm)| 300| 300| 300| 300| 300 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 低温特性 | | | | | CFPP(℃) |−10 |−6 |−4 |−11 |−8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0028】
【表7】
【0029】比較例11〜14 表−8に比較例2と比較3で作成した燃料油を9/1、
1/1、1/9(容量比)で混合した燃料油のCFPP
測定結果、および、実施例8と実施例9で作成した燃料
油を1/1(容量比)で混合した燃料油のCFPP測定
結果を示す。
【0030】
【表8】
【0031】
【発明の効果】以上の実施例および比較例から明らかな
とおり、ディーゼル軽油、残留炭素付与剤として蒸留残
査を利用したA重油および残留炭素付与剤としてエクス
トラクト等を利用した淡色A重油のいずれにも効果のあ
る低温流動性向上剤は無かったが、エチレン−飽和カル
ボン酸ビニルエステル共重合体と、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の不飽和ジカルボン酸エステル付加物と、ア
ルキル基の炭素数が10〜22であるアルキル(メタ)
アクリレート共重合体からなる燃料油用低温流動性向上
剤は、いずれの評価油に対してもCFPPを有意に降下
させることができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステ
    ル共重合体(A)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
    (b1)の不飽和ジカルボン酸エステル(b2)付加物
    (B)と、アルキル基の炭素数が10〜22であるアル
    キル(メタ)アクリレート共重合体(C)からなる燃料
    油用低温流動性向上剤。
  2. 【請求項2】 共重合体(A)が、50〜75重量%の
    エチレンと5〜40重量%の酢酸ビニルと1〜25重量
    %のネオノナン酸ビニルおよび/またはネオデカン酸ビ
    ニルとの共重合体であり、該共重合体の数平均分子量が
    500〜5,000、分子量分布が4.0以下である請
    求項1記載の流動性向上剤。
  3. 【請求項3】 (C)が、アルキル基の炭素数が17以
    上のアルキル(メタ)アクリレート単量体を構成単位と
    して30重量%以上含有するものである請求項1または
    2記載の流動性向上剤。
  4. 【請求項4】 (A)、(B)、(C)合計重量に対し
    (A)が40〜95重量%、(B)が4〜50重量%、
    (C)が1〜20重量%である請求項1〜3のいずれか
    記載の流動性向上剤。
  5. 【請求項5】 エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステ
    ル共重合体(A)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
    (b1)の不飽和ジカルボン酸エステル(b2)付加物
    (B)からなり、該(A)が、50〜75重量%のエチ
    レンと5〜40重量%の酢酸ビニルと1〜25重量%の
    ネオノナン酸ビニルおよび/またはネオデカン酸ビニル
    との共重合体であり、該共重合体の数平均分子量が50
    0〜5,000、分子量分布が4.0以下である燃料油
    用低温流動性向上剤。
  6. 【請求項6】 共重合体(A)中の酢酸ビニルとネオノ
    ナン酸ビニルおよび/またはネオデカン酸ビニルの合計
    含量が35〜50重量%である請求項2〜5のいずれか
    記載の流動性向上剤。
  7. 【請求項7】 共重合体(A)が数平均分子量1,00
    0〜4,000、分子量分布が2.5以下、アセチル基
    のメチル基以外に主鎖メチレン基100個あたり10個
    以下のメチル末端側鎖を有する請求項2〜6のいずれか
    記載の流動性向上剤。
  8. 【請求項8】 (b1)が、数平均分子量500〜1
    0,000であり、酢酸ビニル含量が5〜30重量%の
    エチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項1〜7のい
    ずれか記載の流動性向上剤。
  9. 【請求項9】 (b2)が、マレイン酸ジ−2−エチル
    ヘキシルまたはフマル酸ジ−2−エチルヘキシルである
    請求項1〜8のいずれか記載の流動性向上剤。
  10. 【請求項10】 (B)中の(b1)/(b2)の比が
    2/1〜1/5(重量比)である請求項1〜9のいずれ
    か記載の流動性向上剤。
  11. 【請求項11】 エチレン−飽和カルボン酸ビニルエス
    テル共重合体(A)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
    (b1)の不飽和ジカルボン酸エステル(b2)付加物
    (B)と、アルキル基の炭素数が10〜22であるアル
    キル(メタ)アクリレート共重合体(C)と基油からな
    る燃料油。
  12. 【請求項12】 エチレン−飽和カルボン酸ビニルエス
    テル共重合体(A)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
    (b1)の不飽和ジカルボン酸エステル(b2)付加物
    (B)と基油からなり、該(A)が、50〜75重量%
    のエチレンと5〜40重量%の酢酸ビニルと1〜25重
    量%のネオノナン酸ビニルおよび/またはネオデカン酸
    ビニルとの共重合体であり、該共重合体の数平均分子量
    が500〜5,000、分子量分布が4.0以下である
    燃料油。
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