JPH0578326U - リベッティングマシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 封じ込める蓋板にがたつきが発生しないよう
にする。 【構成】 リベッティングマシンに於ける成型工具９内
の軸芯に出没自在の押しピン１１を組み込むと共に、こ
の押しピンに下方への突出力を付与し、屈曲部の成型に
よる蓋板の封じ込み以前から封じ込み作業の終了迄の間
に押しピンにより蓋板を押え込む。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、リベッティングマシンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図５に示すように、筒状体３１の端縁内周全面に設けてある環状段部３ ２に蓋板３３を落し込み、そして、筒状体３１の端縁環状段部３２の外側全縁を 内方に屈曲して蓋板３３の抱き込み屈曲部３４を成型するには、まず、テーブル 上に治具を用いて筒状体３１を保持する。 上記の筒状体３１の環状段部３２には、蓋板３３が前もって落し込んである。

【０００３】 次に、シリンダの伸長作用によりドライブスピンドルと共に成型工具を降下さ せながら、筒状体３１の端縁に成型工具の成型ローラを押し当てると、ローラの 旋回により筒状体の端縁を内方に屈曲しながら図６に示すように蓋板３３の抱き 込み屈曲部３４を成型する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のようなリベッティングマシンによると、蓋板の抱き込み屈曲部を成型す るとき、蓋板の押え込みがないため、環状段部の底面に蓋板の押し付けを維持し ながら屈曲部を成型することができない。 このため、蓋板にがたつきが発生する。

【０００５】 特に、筒状体内に蓋板の落し込みにより圧縮するバネなどの弾性部材を組み込 んである場合は、弾性部材により蓋板が押し戻されて、環状段部に蓋板を封じ込 むことができない。

【０００６】 また、蓋板に押しピンの先が当接したとき、蓋板を共回りさす現象が起生する 。 このため、方向性（回り）のある蓋板であれば、共回り現象によって位置すれ が発生する問題があった。

【０００７】 さらに、押しピンと蓋板との接触部分にスリップが発生するため、蓋板に傷が 付く問題もあった。

【０００８】 そこで、この考案の課題は、蓋板を押えつつ屈曲部を成型すると共に、蓋板が 共回りしないようにしたリベッティングマシンを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は、モーターにより回転され、シリン ダの作用により昇降するスピンドルの下端に複数の成型ローラを保持する成型工 具を設け、また、テーブル上に端縁の内周環状段部に蓋板を落し込んである筒状 体を支持させ、上記スピンドルの降下により上記筒状体の上端縁に上記成形ロー ラの成型部を押し当てると共に、前記成型ローラの旋回により上記筒状体の上縁 を内方に屈曲して前記蓋板の周縁に抱き込み屈曲部を成型するようにしたリベッ ティングマシンにおいて、上記成型工具の軸芯に出没する押しピンを組み込むと 共に、この押しピンに下方への突出力を付与したを採用したものである。

【００１０】 また、モーターにより回転され、シリンダの作用により昇降するスピンドルの 下端に成型ローラを保持する成型工具を設け、また、テーブル上に端縁の内周環 状段部に蓋板を落し込んである筒状体を支持させ、上記スピンドルの降下により 上記筒状体の上端縁に上記成型ローラの成型部を押し当てると共に、前記成型ロ ーラの旋回により上記筒状体の上縁を内方に屈曲して前記蓋板の周縁抱き込み屈 曲部を成型するようにしたリベッティングマシンにおいて、上記成型工具の軸芯 に出没する押しピンを組み込むと共に、この押しピンに下方への突出力を付与し 、また、上記押しピンの途中にスラストベアリングを介在した構成を採用したも のである。

【００１１】

【作用】

まず、テーブル上に治具を用いて蓋板の落し込みずみ筒状体を保持する。

【００１２】 次に、シリンダに伸長方向の圧力を作用させてスピンドルと共に成型工具を降 下すると、まず、蓋板の上面中心に押しピンの下端が当接して蓋板を押え込むと 共に、成型工具の降下続行により付与突出力に抗して押しピンを押し戻しながら 蓋板の押え込みを維持し、そして、筒状体の上端縁に成型ローラが当接すると、 成型ローラの旋回により筒状体の上縁を内方に屈曲して、蓋体の周縁抱き込み屈 曲部を成型する。

【００１３】 なお、成型後にシリンダに収縮方向の圧力を作用させてスピンドルと共に成型 工具を上昇させる。 成型工具の上昇にともない付与突出力により押しピンを突出させる。

【００１４】 また、蓋板の上面に押しピンの下端を当接したとき、成型工具の回転により押 しピンに共回り現象が起生しても、押しピンの途中に介在してあるスラストベア リングにより阻止される。

【００１５】

【実施例】

以下、この考案に係る実施例を添付図面に基づいて説明する。

【００１６】 （第１実施例） 図１に示すように、テーブル２付座台１にコラム３を立設すると共に、このコ ラム３には、モーター４により回転され、かつシリンダ５の収縮、伸長作用によ り昇降するスピンドル６が設けられている。

【００１７】 上記のスピンドル６は、シリンダ５のピストン軸７の軸芯に貫通させて共に昇 降するように軸承してある。上記のモーター４は、ピストン軸７の上端に回転し ないよう据え付けて、ピストン軸７と共に昇降するようになっている。

【００１８】 また、スピンドル６の下端には、複数の成型ローラ８の保持成型工具９が設け られている。

【００１９】 上記の成型ローラ８は、図２に示すように、成型工具９の下端内に外周の下部 成型工具９の下端面から突出するようピン１０を介し二個並列状に取付け、成型 ローラ８の外周片方のコーナー全周に設けてある弧状の凹入成型部８’により成 型する。

【００２０】 さらに、成型工具９の軸芯には、出没自在に貫通すると共に、下方に突出力の 付与した押しピン１１が設けられている。

【００２１】 上記の押しピン１１に付与する突出力は、図２に示すように成型工具９の軸芯 下端面から上方に小径孔１２及びこの小径孔１２に連通する大径孔１３を設けて 、この大径孔１３の下端内に上端の抜止め鍔１４を嵌め込んで小径孔１２に押し ピン１１を昇降自在に挿入し、大径孔１３内に組み込んで大径孔１３の上位端面 と鍔１４とに両端を当接したバネ１５により行なう方式と、図３に示すように、 成型工具９の下端面からスピンドル６の上端面に連通する透孔１６を設けて、こ の透孔１６に昇降自在（ニードルベアリング１７によりガイドされるように押し ピン１１を貫通すると共に、押しピン１１の上端に下向き加圧シリンダ１８を接 続し、またシリンダ５の上端据え付け座１９に金具２０を介し下向き加圧シリン ダ１８の回転を（押しピン１１も適宜方法で回転を止めておく）止める方式とが ある。

【００２２】 なお、シリンダ５の上方に下向き加圧シリンダ１８を配置する関係上、図に示 すようにシリンダ５の直上にモーター４を配置することができないため、座１９ にモーター４’を据え付け、プーリと、プーリ間にかけ渡すベルトとから成る伝 達機構２１を介しスピンドル６を回転するようになっている。

【００２３】 上記のように構成すると、テーブル２上に治具を介し蓋板３３の落し込み筒状 体３１を保持し、次に、シリンダ５の伸長によりスピンドル６と共に成型工具９ を降下すると、まず、蓋板３３に或は図２に示す蓋板３３の突軸３３’に押しピ ン１１の下端が当接するので、環状段部３２の底に蓋板３３を押し付けると共に 、成型工具９の降下続行によりバネ１５や下向き加圧シリンダ１８による付与突 出力に抗して押しピン１１を押し戻しながら蓋板３３の押え込みを続行し、そし て、筒状体３１の上端縁に成型ローラの成型部８’が当接すると、成型ローラの 旋回により筒状体３１の上縁を内包に屈曲して蓋板３３の周縁抱き込み屈曲部３ ４を成型（図６に示す）する。

【００２４】 なお、成型工具９及びスピンドル６に押しピン１１を貫通させてあるので、押 しピン１１の共回りが回避される。

【００２５】 （第２実施例） 第２実施例の成型ローラ８付成型工具９及びバネ１５を介し下向きの突出力を 付与した押しピン１１は、第１実施例と同様につき説明を省略する。

【００２６】 図４に示すように、押しピン１１の途中には、スラストベアリング２２が介在 されている。 上記のスラストベアリング２２は、図示の場合、大径孔１３内の鍔１４とバネ １５の下位端の受座２３との間に介在してある。

【００２７】 上記のように構成すると、蓋板３３の上面に押しピン１１の下端を当接したと き、成型工具９の回転により押しピン１１に共回り現象が起生しても、スラスト ベアリング２２により阻止される。

【００２８】

【効果】

以上のように、この考案に係るリベッティングマシンによれば、成型軸による 蓋板の抱き込み屈曲部を成型する直前に押しピンにより蓋板を押え込むようにし てあるので、環状段部の底に周縁を押し付けてがたつきのない蓋板の封じ込めが できる。

【００２９】 また、筒状体にバネが組み込んであっても、バネを圧縮して蓋板を封じ込むこ とができる。

【００３０】 さらに、押しピンの途中にスラストベアリングを介在してあるので、押しピン の共回り現象がない。 このため、蓋板の共回りや、蓋板の押しピン接触部分に傷が付くような問題を なくすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施例の側面図

【図２】成型工具の縦断拡大正面図

【図３】押しピンの他の実施例を示す縦断正面図

【図４】第２実施例の成型工具の正面図

【図５】蓋板を落し込んだ筒状体の縦断正面図

【図６】蓋板を封じ込んだ縦断正面図

【符号の説明】

１ 座台 ２ テーブル ３ コラム ４ モーター ５ シリンダ ６ スピンドル ７ ピストン軸 ８ 成型ローラ ８’成型部 ９ 成型工具 １０ ピン １１ 押しピン １２ 小径孔 １３ 大径孔 １４ 鍔 １５ バネ １６ 透孔 １８ 下向き加圧シリンダ １９ 座 ２０ 金具 ２１ 伝達機構 ２２ スラストベアリング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 モーターにより回転され、シリンダの作
   用により昇降するスピンドルの下端に複数の成型ローラ
   を保持する成型工具を設け、また、テーブル上に端縁の
   内周環状段部に蓋板を落し込んである筒状体を支持さ
   せ、上記スピンドルの降下により上記筒状体の上端縁に
   上記成形ローラの成型部を押し当てると共に、前記成型
   ローラの旋回により上記筒状体の上縁を内方に屈曲して
   前記蓋板の周縁に抱き込み屈曲部を成型するようにした
   リベッティングマシンにおいて、上記成型工具の軸芯に
   出没する押しピンを組み込むと共に、この押しピンに下
   方への突出力を付与したことを特徴とするリベッティン
   グマシン。
2. 【請求項２】 モーターにより回転され、シリンダの作
   用により昇降するスピンドルの下端に成型ローラを保持
   する成型工具を設け、また、テーブル上に端縁の内周環
   状段部に蓋板を落し込んである筒状体を支持させ、上記
   スピンドルの降下により上記筒状体の上端縁に上記成型
   ローラの成型部を押し当てると共に、前記成型ローラの
   旋回により上記筒状体の上縁を内方に屈曲して前記蓋板
   の周縁抱き込み屈曲部を成型するようにしたリベッティ
   ングマシンにおいて、上記成型工具の軸芯に出没する押
   しピンを組み込むと共に、この押しピンに下方への突出
   力を付与し、また、上記押しピンの途中にスラストベア
   リングを介在したことを特徴とするリベッティングマシ
   ン。