JPH0578034B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は一般的には看板に関するものである。
より具体的には、本発明は三次元効果を示す看板
に関するものである。本発明は、限定的に述べる
のではないが、特に腐食されたり刻印された外観
を与える看板に対して有用である。

（発明の背景） 長年にわたつて、看板が作られ多くの種々雑多
な目的のために用いられてきた。更には、看板に
おいて用いることの出来る多くの図案並びにその
メツセージを表わす無限の態様はひとえに看板製
作者の想像力と技術によつてのみ制限されるもの
である。他方において、特定の看板の実際の構造
並びに看板を作る方法はそんなに多くない。最も
基礎的な構造において、看板は基板を有してお
り、この上にメツセージが塗られ、彫られ、成形
され、あるいは又他の方法で設置される。場合に
よつては、真に有効ならしめるため、看板は単に
メツセージをかわすだけ以上のことをすべきであ
る。すなわち看板は装飾内であるべきだし、幾分
の美観的要素も備えているべきである。

宣伝のためしばしば用いられる一つのありふれ
た看板の形態は（例えばガラスのような）透明な
基板を有しており、この上にメツセージ及び図案
が配される。ガラス基板の場体には看板に特別の
美観的効果を与えるため時として蝕刻法が用いら
れる。当業界において周知の如く、蝕刻はガラス
基板の特定の領域を酸を用いて切削乃至腐食する
ことにより達成される。蝕刻法は幾つかの工程が
必要であり、比較的高価である。

幾らかの美的効果を加えるべく看板の製造にお
いて用いられる別の方法は刻印法である。蝕刻と
同様にして刻印も又当業界周知である。より具体
的には、シートの表面の一部分を持上げたり膨脹
させることによりレリーフを表わすときに用いら
れる。しばしばガラスが刻印されたシートに対す
る上層として用いられ、同シートが保護され、支
持される。

蝕刻法及び刻印法のどちらも広く用いられてお
り、それぞれが美的外観を与える看板に対してユ
ニークな特徴を提供するのに役立つている。重要
なことであるが、蝕刻又は刻印された製品は別々
で基本的に両立しない工程を実施することから得
られる。本発明は、しかしながら、基本的に同一
のプロセスを用いることにより蝕刻されたガラス
又は刻印されたシートを含んだ外観を与える看板
を製造することが出来るということを認識してい
る。

前述に鑑み、本発明の一つの目的は看板にして
それが蝕刻されたガラスを含む外観を与える看板
を提供することである。本発明の別の目的は刻印
されたシートを含む外観を与える看板を提供する
ことである。本発明の更に別の目的は蝕刻された
ガラスか又は刻印されたシートを含んだ外観を与
えることの出来る看板を製造する方法を提供する
ことである。本発明の更に別の目的はそれぞれ使
用及び実施が容易である看板及びその製造方法で
あつて、しかもそれらの意図する目的に対してコ
スト効率の良い看板及びその製造方法を提供する
ことである。

（発明の要約） 透明な基板を備えた新規な看板の一つの好まし
い実施例は粘性インキの極厚肉リツジ又は層を有
しており、同層は基板の一表面上に堆積された意
図する図案の外観を形成する。具体的には、イン
キのリツジを用いて前記図案の縁取りを行なうか
又は図案全体をインキの連続層とすることも出来
る。前記インキリツジは一様に平滑とするか又は
織物状の模様を持つたものとすることが出来る
が、どちらにするかは該当する図案に対する所望
の美的効果が刻印の外観なのかそれとも蝕刻の外
観なのかによる。同様にして、前記インキ層は同
様の目的で一様に平滑とするか又は選択的に織物
状のものとすることが出来る。更には、前記極厚
肉リツジ又は極厚肉層に用いられるインキは無色
透明又は彩色のものとすることが出来る。

前記インキリツジを基板上に堆積するのに先立
つて、前記極厚肉インキ層ではなく比較的に薄肉
の彩色インキ層を基板の諸部分上に配置し、所望
の図案を確立するのに用いることが出来る。前記
インキリツジはかくして基板上に堆積させ、図案
のエツジの特定部分に重ね合わせることが可能と
なる。

一方の側上に薄肉の透明な接着剤を備えたシー
ト又は箔が基板の表面上に押圧されるが、この際
インキリツジは前記シートと基板の間に配設され
る。重要な事であるが、前記シート又は箔は前記
インキリツジに適合し、基板の表面に固着し、看
板の構造体を形成する。

以下付図を参照して本発明の好ましい実施例を
説明する。

（好ましい実施例の説明） 最初第１図を参照すると、看板が示されてお
り、全体として１０で示されている。第１図に示
すように、看板１０は当業界で周知のガラス又は
プラスチツクのような透明な材質から作ることの
出来る基板１２を有することが出来る。更には基
板１２は無色又は彩色のものであつても良い。本
発明の目的に対しては、基板１２は好ましくはそ
の上部表面１４が看板１０の表面として用いられ
る透明材料のシート又は層として形成されるのが
良い。従つて、第２図及び第３図において最も良
く示すように、基板１２も又頂部表面１４と反対
側の底部表面１６を備えている。

第１図を第２図、第３図及び第４図と比較参照
することにより、看板の製作者の希望により任意
の形状により底部表面１６上に図案を配置可能で
あることが理解されよう。第１図に示すりんごの
図案１８及び山の図案２０は単に例示のためのも
のである。より具体的には、第１図を第２図と比
較参照すると、図案１８は比較的薄肉のインク層
２２を所望の形状（例えばりんご）において配置
することによつて作られていることが理解されよ
う。極めて厚肉のインクリツジ２４も又インク層
２２のエツジ２６に重なるよう表面１６上に堆積
されている。

本発明によれば、層２２及びリツジ２４の両者
に用いられるインクは比較的粘度が高く、比較的
短時間（例えば６秒間）の間に硬化可能である。
より詳細には、前記インクは紫外線で硬化可能な
るのが好ましい。更には、前記インクはエナメ
ル、エポキシ及びアクリルインキのように当業界
周知のインクであつて比較的粘性の高いものとす
べきである。また、前記インキは無色又は彩色の
選択をすることが出来る。例えば図案１８のイン
キ層２２は彩色とし、図案１８のインキリツジ２
４は無色とすることが出来る。

重要な事であるが、リツジ２４は例外的に又は
極端に厚肉でなければならない。本発明の目的に
対しては、インキリツジ２４は、ほぼ1.27mm
（0.05インチ）の厚さよりも厚くなければならな
い。しかしながら、この厚味は変更可能であり、
外見に対する所望の視認性に応じて増減すること
が可能である。一般的に言えば、周知のシルクス
クリーン法を用いてインキリツジ２４を表面１６
上に堆積する時には、１インチ当り60ラインのメ
ツシユが所望が結果を達成するであろう。このメ
ツシユは極厚インキ堆積物が必要とされる時には
いつでも用いることが出来る。リツジ２４と異な
り、インキ層２２は比較的薄肉のものとすること
が出来る。実際インキ層２２は0.025mm（0.001イ
ンチ）程度の薄肉とすることが出来る。この結果
はほぼ300ライン／インチの線密度のメツシユを
用いたシルクスクリーン法によつて得ることが出
来る。地方、とりあえず第４図を参照すると、層
２２全体を極端に厚肉とすることも出来る。かく
して、りんごの図案１８を一様に持上げることが
可能である。

第２図において最も良く示すように、インキ層
２２及びインキリツジ２４が表面１６上に堆積さ
れて図案１８が形成され、インキが適当に硬化し
た後において、シート２８が図案１８を同シート
と表面１６の間にはさんだ状態で表面１６に取付
けられる。シート２８は紙、プラスチツク又は金
属箔の如き適当な物質から作ることが可能であ
る。しかしながら、シート２８はその一方の側に
おいて表面１６及び図案１８の両者に付着する薄
肉で透明な接着剤を備えている必要があり、シー
ト２８はインキリツジ２４によつて生じた形状に
適合するのに十分な可撓性を備えていなければな
らない。当業者ならば理解するように、（図示せ
ぬ）ローラを用いてシート２８を基板１２に押厚
せしめ、インキ層２２及びインキリツジ２４によ
つて表面１６上に生じた裂け目を充満することが
可能である。加えるに、基板１２又はシート２８
はこのプロセスを促進するために加熱してやるこ
とが可能である。

第３図において、インキ層２２は省略可能なる
ことが理解される。図示のように、図案２０は単
に所望の図案形状をインキリツジ９０で輪郭付け
することによつて製作することが出来る。従つて
図案２０に与えられるべき色はシート２８又は基
板１２において用いられる色彩から得られること
になる。

次に第５図及び第６図を参照すると、本発明に
おけるインキリツジは幾つかの形状のものとする
ことが出来る。用いられる具体的形状は所望され
る特定の美的効果に依存する。第５図からわかる
ように、インキリツジ２４は一様かつ平滑になる
よう形成される。インキリツジ２４について示し
たような形状は図案が刻印された様子を生じさせ
るために用いられる。具体的には、本明細書に従
つて看板１０上の図案１８は刻印されたリンゴの
ように見える。平滑かつ一様なインキリツジ（例
えばインキリツジ２４）は又インキ層２２のエツ
ジ２６が斜切されたか上昇されたかの様子を与え
る。

異なる美的効果を得るために、織成模様３２を
形成したインキリツジ３０を用いることが出来
る。具体的には、第６図においてインキリツジ３
０について示したような模様３２は基板１２の表
面１６が腐食されたような外観を与える。模様３
２は単に例示のためのものであり、本発明の範囲
内において、この目的のため他の模様を用いるこ
とが出来る。

本発明によれば、看板１０の製造は最初粘性の
ある紫外線により硬化可能なインキの極めて厚肉
のリツジ又は層を所望の図案内において透明基板
１２の表面１６上に堆積することによつて行なわ
れる。もしも刻印された外観を備えた図案を得た
いならば、極厚肉のインキリツジ２４又は一様に
平滑なインキ層２２が基板１２の表面１６上に堆
積される。他方、もしも腐食の外観を与えたい場
合には、模様３２を備えたインキリツジ３０が基
板１２の表面１６上に堆積される。同様にして、
腐食の外観を与えるために、極厚肉層２２のエツ
ジ２６に模様３２を形成させることが可能であ
る。

インキ層２２、インキリツジ２４又はインキリ
ツジ３０を基板１２上に堆積させるための方法は
シルクスクリーン法によるのが好ましい。シルク
スクリーン法によれば、極厚肉の層、リツジ又は
インキをほぼ60ライン／インチのメツシユスクリ
ーンを用いて基板１２上に堆積することが出来
る。前記極厚肉リツジ又はインキの層は次にイン
キを硬化させる目的でほぼ６秒間紫外線照射にさ
らされる。

前記極厚肉インキリツジ２４を基板１２上に堆
積する以前に、所望の図案からなる基本形状体内
に極厚肉層の代りに紫外線により硬化可能な薄肉
層を配置することが可能である。インキのこの薄
肉層は前述したのと同一のシルクスクリーン法を
用いて適用することが可能である。薄肉層に対し
ては、しかしながら300ライン／インチのメツシ
ユの方が多分より適している。もしも薄肉層２２
が適用される場合には、層２２はインキリツジ２
４又はインキリツジ３０を確立させた図案のエツ
ジに堆積するのに先立つて硬化作業のため紫外線
の照射を受ける。

インキが硬化したならば、一方の側上に薄肉の
透明接着剤を備えたシート２８が、前記紫外線で
硬化するインクが基板１２と同シートの間にはさ
まれた状態で基板１２に押圧される。この押圧手
順はローラを用いて行なうことが可能であり、こ
うすればインキの堆積により基板１２の表面１６
上に誘起された全ての裂け目内にシート２８が充
満することが保証される。更には、前記押圧手順
はシート２８をしてインキ堆積物となじませるべ
く実施される。前記手順を容易ならしめるため、
基板１２又はシート２８又は両者を加熱すること
が出来る。

看板の種々の製造的部品に対する彩色は幾つか
の方法の一つによつて提供することが出来る。ま
ず、前記インキ自体が無色透明又は彩色のもので
あることが出来る。同様にして、透明基板１２を
無色又は彩色のものとすることが出来る。更に
は、シート２８を彩色することが出来る。明らか
に、本発明にとつて可能なる種々の色の組合せ及
び順列はひとえに看板製作者の想像力にのみ依存
する。

ここに図示し、詳細を説明した透明基板を備え
た特定の看板は前述の目的を完全に達成し、前述
の利点を提供することが出来るが、同看板は単に
本発明の好ましい実施例を例示するためのもので
あり、特許請求の範囲による以外ここに示した構
造乃至図案の詳細には何らの制限も加えられるも
のではないということを理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は看板の正立面図、第２図は第１図の線
２−２に沿つて眺めた看板の横断面図、第３図は
第１図の線３−３に沿つて眺めた看板の横断面
図、第４図は第１図の線２−２に沿つて眺めた看
板の代替的実施例の横断面図、第５図はインキリ
ツジの頂部の正立面図、第６図はインキリツジの
代替的実施例の頂部の正立面図である。 １２……基板、１６……表面、１８，２０……
図案、２２……インキ層、２４……インキリツ
ジ、２８……シート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 看板であつて、 表面を備えた透明基板と、 エツジを備える図案における前記表面上に加え
   られるインキの層と、 前記図案のエツジにおける前記表面上に加えら
   れるインキ極厚肉リツジと、 前記インキ層とインキリツジを間にはさんだ状
   態で前記表面に適合するよう同表面に接着された
   シートとを有する看板。 ２ 請求項１に記載の看板において、前記基板の
   前記表面は平坦であることを特徴とする看板。 ３ 請求項１に記載の看板において、前記基板は
   無色透明なガラスであることを特徴とする看板。 ４ 請求項１に記載の看板において、前記インキ
   リツジは前記図案の前記エツジに重なり合つてい
   ることを特徴とする看板。 ５ 請求項１に記載の看板において、前記インキ
   リツジは織物状になつていることを特徴とする看
   板。 ６ 請求項１に記載の看板において、前記層及び
   前記リツジのための前記インキは紫外線照射によ
   つて硬化可能なることを特徴とする看板。 ７ 請求項１に記載の看板において、前記シート
   はその一方の側において前記表面に接着させるた
   めの透明接着剤を備えた箔を有していることを特
   徴とする看板。 ８ 看板であつて、 一つの表面を備えた透明基板と、 一つの図案案内で前記表面に加えられる極厚肉
   のインキ層と、 シートにして、前記インキ模様と適合し、かつ
   前記図案が前記シートと基板の間にある状態で前
   記表面に付着可能なシートとを有する看板。 ９ 請求項８に記載の看板において、前記基板が
   ガラスであることを特徴とする看板。 １０ 請求項８に記載の看板において、前記基板
   が平坦であることを特徴とする看板。 １１ 請求項８に記載の看板において、前記イン
   キが無色透明であることを特徴とする看板。 １２ 請求項８に記載の看板において、前記イン
   キが彩色されていることを特徴とする看板。 １３ 請求項８に記載の看板において、前記図案
   は一つのエツジを備えており、該エツジは織物状
   のものであることを特徴とする看板。 １４ 請求項８に記載の看板において、前記イン
   キは紫外線照射によつて硬化可能なることを特徴
   とする看板。 １５ 請求項８に記載の看板において、前記シー
   トはその一方の側において前記表面に付着するた
   めの透明な接着剤を備えた箔を有していることを
   特徴とする看板。 １６ ガラス看板の製造方法であつて、 極厚肉のインキリツジを予め選択された図案内
   においてガラス基板の表面上に堆積する段階と、 インキリツジを硬化させる段階と、 接着剤シートを、前記インキリツジが同シート
   と基板の間にくるようにして基板の表面に押圧せ
   しめ、同シートをインキリツジに適合させ、基板
   に接着せしめる段階とを有するガラス看板の製造
   方法。 １７ 請求項１６に記載の方法において、更に前
   記基板上にインキ層を加えて一つのエツジを備え
   た図案を形成する段階と、 前記インキリツジを前記基板上に堆積して、前
   記エツジと重なり合わせる段階と、 前記インキリツジを硬化させる段階と、 前記押圧段階中において前記シートを前記リツ
   ジと適合させる段階とが含まれていることを特徴
   とするガラス看板の製造方法。 １８ 請求項１７に記載の方法において、更に前
   記押圧段階の以前において前記基板を加熱する中
   間段階が含まれていることを特徴とするガラス看
   板の製造方法。