JPH0577601A - 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール - Google Patents

配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール

Info

Publication number
JPH0577601A
JPH0577601A JP3952891A JP3952891A JPH0577601A JP H0577601 A JPH0577601 A JP H0577601A JP 3952891 A JP3952891 A JP 3952891A JP 3952891 A JP3952891 A JP 3952891A JP H0577601 A JPH0577601 A JP H0577601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
magnesium
film
light alloy
bond compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3952891A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tsunoda
憲治 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Washi Kosan Co Ltd
Original Assignee
Washi Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Washi Kosan Co Ltd filed Critical Washi Kosan Co Ltd
Priority to JP3952891A priority Critical patent/JPH0577601A/ja
Publication of JPH0577601A publication Critical patent/JPH0577601A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム、又はマグネシウムなどの軽合
金製車輌用ホイールに於いて耐食性を向上させるため
に、強力な密着力をもつ皮膜を形成する。 【構成】 ホイールの金属元素との間で化合物を形成さ
せるために、キレート化剤を用いて、配位結合を行わし
め、又、これらの上層部に有機質の厚い膜を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム、マグネ
シウムなどの金属を主体とする軽合金からなる車輌用部
材の中で特にホイールの防錆を目的としての皮膜が、ホ
イールを構成する金属元素と化合物を形成して強固な密
着力を有してなる軽合金製車輌用ホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】軽合金製車輌用ホイールはその軽量性と
意匠性から今日広く使用されており、その殆どのものは
アルミニウム合金が使用されている。アルミニウムの表
面処理技術は多岐に亘りその防錆技術はほぼ確立されて
いる。すなわち酸洗い、中和工程、湯洗いなどの化成処
理を行ったのちクロメート処理によって適切な酸化皮膜
を形成し、その上に密着力の強いエポキシ樹脂系のプラ
イマーをほどこして後、アクリル、ウレタン等の化粧層
を構成したホイールが提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日自動車業界は、環
境汚染、エネルギーの節約、高速走行性能の向上から、
さらに軽量ホイールの供給が要望され、マグネシウム合
金によるホイールが切望されている。このマグネシウム
合金製ホイールは過去において一時期実用化されたので
あるが、材料の高価なこと、加工技術の困難さ、防錆技
術の不足などから、次第に主体はアルミ合金製ホイール
に移行し現在に至っている。
【0004】今日、マグネシウム合金に対する加工技術
は大きな発展をとげ、利用分野も多岐に亘り、材料費も
実用に供しうる範囲となったのであるが、防錆技術にお
いては未だ確立をみていない。一応実用に供されている
方法としては、クロメート法、陽極酸化法などがある
が、ホイールのように過酷な条件下で使用される製品に
おいてはより安定な方法が期待されている。いずれにし
ても、マグネシウムがきわめて腐食しやすい金属であ
り、異種金属と接触する場合は必ず腐食される。従っ
て、マグネシウム金属の表面は強力な密着力をもつ電気
的絶縁物の層を形成する必要があり、その厚さも10μ
m以上が要求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】一般的にマグネ
シウムに対する防錆膜としては、代表的なクロメート処
理法はクロム酸マグネシウム酸化物膜を、陽極酸化法で
は、酸化マグネシウムと酸化アルミニウムの複合物膜を
形成するのであるがこれらの金属本体(ホイール)への
密着力は、共有結合、イオン結合などの力によるもので
特に問題はない。しかしながら、形成された膜はかたく
て柔軟性に欠ける欠点がある。ホイールのように走行中
たえず曲げ応力を受ける場合、膜の強度は維持され難
い。又、チッピングによる損傷を受けた場合ある程度の
膜厚を要するが10μm以上にもなるとクラックの心配
がある。又これら酸化膜は黒、茶、緑などの色彩を有し
ており金属加工面の美しさを強調するようなホイールに
於いては透明な保護膜も要求される。
【0006】本発明においては以上のような問題点に鑑
み、ホイール本体の金属と直接結合する配位結合性化合
物を塗料化して用い、透明感のある保護皮膜を提供する
ものでホイールのたわみに対して追随性のあるものとな
っている。又、前記皮膜の上層に意匠性を高めるため
に、有機高分子膜を被着したものである。
【0007】
【実施例1】図1に示すように鍛造されたマグネシウム
合金製ホイール1をショットブラストにより汚物を除去
し、所定寸法に機械加工し、苛性ソーダ、リン酸ソーダ
などからなる浴組成の洗浄液にて、ph11以上に保
ち、温度90℃にして5分間浸漬後、温水すすぎを行
い、取り出して充分に乾燥させる。次にイソプロピルア
ルコールに浸漬し吊り下げ具で中空に放置し、充分乾燥
させる。次いで、シリコン70%、アクリル30%の樹
脂に、金属元素をアルミニウムとするキレート化剤を添
加してよく混練し、フォードカップ4号にて30秒の粘
度に調整しエヤレススプレーにて20μmの厚さに全面
塗装を行い、熱風乾燥炉炉内温度140℃にて30分間
乾燥し焼付け、配位結合性化合物皮膜2とした。取り出
して室内に放置し1時間後に、2mm角目のゴバン目をカ
ッターにて100目作り、ガムテープを充分密着させて
45°の角度に急激に引き上げたところ脱落個所は皆無
であった。この強力な密着力は、マグネシウム金属とキ
レート化剤により配位結合が充分行われ、かつ樹脂の有
機物との結合が充分であると判断される。仕上り感は樹
脂部が透明であり、ホイールの金属面を直視することが
できた。
【0008】
【実施例2】実施例1において、140℃雰囲気乾燥途
中において、乾燥機投入後10分で取り出し、表面温度
60℃に減じたところで、所定色のアクリルシリコン塗
料を約100μmの厚さに塗布し、指触乾燥後80℃雰
囲気で10分加熱し更に15分150℃雰囲気に置い
て、充分乾燥、硬化させて有機高分子膜3とした。取り
出して室内に放置し、1時間後に同様の密着テストを行
ったが異常はみとめられなかった。
【0009】本発明は主にマグネシウム合金の問題点と
して説明されているが、アルミニウム合金にも適用して
支障はない。又、本発明は車輌用ホイールとして記述さ
れたのであるが、この技術思想は、他の分野のアルミニ
ウム、又はマグネシウム合金を素材とする製品の防錆、
着色に対しても利用できることはいうまでもない。
【0010】
【発明の効果】従来のように金属表面に化成処理を行っ
て酸化物皮膜を形成する必要がなく、柔軟性のある、透
明あるいは有色のきわめて密着力の強い保護皮膜をホイ
−ルの表面に被着させることができたので、軽合金性ホ
イ−ルの品質を高めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホイールのリム外周部の一部を示す断
面図
【符号の説明】
1 マグネシウム合金製ホイール 2 配位結合性化合物皮膜 3 有機高分子膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム、又はマグネシウムなどを
    主体とする軽合金からなるホイールの表面に、ホイ−ル
    素材のアルミニウム、又はマグネシウムなどの金属元素
    と配位結合性化合物を形成する組成物による皮膜を有し
    ているアルミニウム、又はマグネシウムなどの軽合金製
    車輌用ホイール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車輌用ホイ−ルにおける
    皮膜の上層に有機高分子膜を被着している軽合金製車輌
    用ホイール
JP3952891A 1991-02-08 1991-02-08 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール Pending JPH0577601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3952891A JPH0577601A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3952891A JPH0577601A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0577601A true JPH0577601A (ja) 1993-03-30

Family

ID=12555547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3952891A Pending JPH0577601A (ja) 1991-02-08 1991-02-08 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0577601A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001032339A1 (en) * 1999-11-01 2001-05-10 Kosei Aluminum Co., Ltd. Mirror surface finishing

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001032339A1 (en) * 1999-11-01 2001-05-10 Kosei Aluminum Co., Ltd. Mirror surface finishing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004524957A (ja) 艶出し効果を付与する腐食耐性コーティング
JP2009534522A (ja) 防食加工され、特に極めて光沢のある支持体を、このように防食加工された支持体とともに製造する方法
KR20010024006A (ko) 금속 기재의 부식 방지법 및 조성물
CN107253343A (zh) 车灯装饰条的制备方法
DK488987A (da) Lagdannende passivering ved multimetalmetoden
JP2002088492A (ja) アルミホイールの塗装方法
JPH0577601A (ja) 配位結合性化合物を皮膜した軽合金製車輌用ホイール
JP2000282251A (ja) アルミニウム基材及びアルミニウム合金基材の塗装方法並びに塗装物
US4208223A (en) Method of painting aluminum surfaces
JPH11226490A (ja) ガラスまたは陶磁器の表面に漆を塗装する方法
JP4785225B2 (ja) 自動車用アルミ合金ホイール塗装の前処理方法
US4808238A (en) Selective coating of and coating removal from metal parts particularly construction parts for aircraft
JPS63149387A (ja) インキの密着性が良好な塗装下地皮膜を有するキヤツプ用アルミニウム材料
JP2883507B2 (ja) 塗装金属体およびその製造方法
CN110201868A (zh) 一种油漆套色贴耐高温贴纸涂装工艺
JPH0250984A (ja) 金胎漆器製品の製造方法
DE69930163D1 (de) Polymetallat und heteropolymetallat zur passivierungsbeschichtung metallischer oberflächen
JP2002103517A (ja) 透明樹脂被覆ステンレス鋼製部材
JPS637877A (ja) 塗料密着性にすぐれたステンレス鋼の表面処理方法
JPS5998774A (ja) アルミ部品の塗装方法
JPH02141232A (ja) 着色セラミツク塗装鋼板及びその製造方法
JPS63197577A (ja) 塗装方法
JPS63317678A (ja) 装飾ステンレス部品の製造方法
JPS5872455A (ja) 印刷蒔絵の転写方法
JPS5910276B2 (ja) 溶融亜鉛メツキ品の粉体塗装方法