JPH0577252U - 装飾部材の被膜構造 - Google Patents

装飾部材の被膜構造

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JPH0577252U
JPH0577252U JP2456592U JP2456592U JPH0577252U JP H0577252 U JPH0577252 U JP H0577252U JP 2456592 U JP2456592 U JP 2456592U JP 2456592 U JP2456592 U JP 2456592U JP H0577252 U JPH0577252 U JP H0577252U
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JP
Japan
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titanium
decorative
coating
decorative member
film
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Pending
Application number
JP2456592U
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English (en)
Inventor
一巳 浜野
信夫 伊東
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、チタンまたはチタン合金からなる装
飾部材への装飾被膜の密着性の向上と、装飾被膜の剥離
処理を行った時でも装飾部材の表面が侵されることのな
い装飾部材の被膜構造を提供するものである。 【構成】チタンまたはチタン合金からなる装飾部材1
と、該装飾部材1の表面に、チタン、金、タンタル、プ
ラチナの中の一つで形成された被膜2と、該被膜2の表
面に形成された装飾被膜3とよりなるものである。 【効果】チタンまたはチタン合金からなる装飾部材と硬
質な装飾被膜との密着性が向上し、装飾被膜を剥離した
場合でも装飾部材の表面は侵されあれることがなくなっ
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、チタンまたはチタン合金からなる装飾部材の表面に乾式メッキで形 成した被膜構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、チタンまたはチタン合金からなる装飾部材の表面に形成された被膜構造 は、一般的に窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタン、酸窒化チタン等の装飾被 膜が乾式メッキであるイオンプレーティング、スパッタリング等で形成されてい た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記装飾部材の表面に形成された窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタン、酸 窒化チタン等の装飾被膜は硬度が高く被膜の密着が悪く、被膜形成前の前処理( 洗浄等)を十分に行っていないと剥離の問題がでやすかった。また、装飾部材の 表面に形成した装飾被膜の一部に剥離が生じたり、目的の色調が得られなかった 場合、装飾被膜を剥離し、再び装飾部材の表面に装飾被膜を形成しなければなら ない。この窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタン、酸窒化チタン等の装飾被膜 の剥離方法は、70〜95℃の温度に加熱された濃度15〜60容量パーセント の硝酸水溶液に浸漬して行っているため、チタンまたはチタン合金からなる装飾 部材の場合、表面が侵されてあれてしまい、装飾被膜の再生前にあれた装飾部材 の表面を研磨、ホーニング、バレル、切削等の処理を行わなければならず非常に 手間が掛かっていた。
【0004】 本考案の目的は、上記問題点を解決し、装飾被膜の密着性の向上と、装飾被膜 の剥離処理を行った時でも装飾部材の表面が侵されることのない装飾部材の被膜 構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の構成は、チタンまたはチタン合金からなる装飾部材と、該装飾部材の 表面に、チタン、金、タンタル、プラチナの中の一つで形成された被膜と、該被 膜の表面に形成された装飾被膜とよりなることを特徴とする装飾部材の被膜構造 。
【0006】
【実施例】
以下図面により本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。図1は装飾部材 の表面に形成された被膜構造を示す要部断面図、図2は他の実施例で装飾部材の 表面に形成された被膜構造を示す要部断面図である。
【0007】 (実施例1) チタン製時計ケースの装飾部材1を洗浄後、乾式メッキであるイオンプレーテ ィグ装置の真空槽内に取り付ける。真空槽内を排気後、アルゴンガスを導入し、 圧力5×10-5Torrにし、装飾部材1に−50Vの電位の加速電圧を印加し、ア ルゴンイオンで前記装飾部材1の表面をイオンボンバード・クリーニングをする 。次に、真空槽内を圧力5×10-4Torrに保持し、その後、適当な加速電圧で電 子ビームを金属チタンの蒸発源に照射してチタンを気化させ、真空槽内に配設し た装飾部材1の表面にチタン被膜2を1μm形成させる。
【0008】 次に、反応ガスとして窒素ガスを導入し、アルゴンガスと窒素ガスの混合ガス として真空槽内を圧力5×10-3Torrに保持する。その後、適当な加速電圧で電 子ビームを金属チタンの蒸発源に照射してチタンを気化させ、真空槽内に設けた イオン化機構により、チタン蒸気と窒素ガスをイオン化し反応させて、窒化チタ ンとし、前記チタン被膜2の表面に窒化チタン被膜を1μmの膜厚で形成し、金 色で硬質の装飾被膜3を得る。
【0009】 このようにして得られた硬質な装飾被膜3は、装飾部材1と前記装飾被膜3と の間にチタン被膜2が形成されているので、内部応力の高い装飾被膜3もチタン 被膜2により応力が緩和され、装飾部材1に密着良く形成されている。また、装 飾被膜3に色調不良や密着不良がでた場合、チタン製時計ケースの装飾部材1を 再生するため硝酸水溶液に浸漬し、装飾被膜3を剥離する。この結果、装飾被膜 3は装飾部材1よりきれいに剥離されると共に、チタン被膜2により装飾部材1 の表面は侵されあれることなく剥離前の表面品質を有していた。
【0010】 (実施例2) チタンとアルミニウムとよりなるチタン合金製メガネフレームの装飾部材3を 洗浄し、イオンプレーティング装置の真空層内にセットする。実施例1と同様に 装飾部材4の表面をイオンボンバード・クリーニングを行う。次に、真空槽内を 圧力5×10-4Torrに保持し、その後、適当な加速電圧で発生する電子ビームを 蒸発源の金に照射して金を気化させ、真空槽内に配設した装飾部材4の表面に金 被膜5を0.5μm形成させる。
【0011】 次に、反応ガスとして窒素ガスとエチレンガスを導入しアルゴンガスとの混合 ガスとして真空槽内を圧力5×10-3Torrに保持する。その後、適当な加速電圧 で電子ビームを金属チタンの蒸発源に照射してチタンを気化させ、真空槽内に設 けたイオン化機構により、チタン蒸気と窒素ガスとエチレンガスをプラズマ中で イオン化し反応させて、炭窒化チタンとし、前記金被膜5の表面に炭窒化チタン 被膜を1μmの膜厚で形成し、グレー色で硬質の装飾被膜6を得る。
【0012】 このようにして得られた硬質な装飾被膜6は、装飾部材4と前記装飾被膜6と の間に金被膜5が形成されているので、内部応力の高い装飾被膜6も金被膜5に より応力が緩和され、装飾部材4に密着良く形成されている。また、装飾被膜6 に色調不良や密着不良がでた場合、実施例1と同様に装飾被膜6を硝酸水溶液に よりきれいに剥離することができると共に、金被膜5により装飾部材4の表面は 侵されあれることなく剥離前の表面品質を有している。
【0013】 尚、上記実施例では、装飾部材と装飾被膜との間にチタン被膜または金被膜を 形成させたが、タンタル被膜またはプラチナ被膜を形成させても同様の効果が得 られる。また装飾被膜に窒化チタン、炭窒化チタンの他に、周期率表の4a、5 a、6a族元素の窒化物、炭化物、窒炭化物、窒炭酸化物の中の少なくとも1つ よりなるものでも良い。また、各被膜の形成にイオンプレーティング法で行った が、真空蒸着法、スパッタリング法でも良く、これらの組合せでも良いことは言 うまでもない。
【0014】
【考案の効果】
上記の様に本考案によれば、チタンまたはチタン合金からなる装飾部材と装飾 被膜との間に、チタン、金、タンタル、プラチナの中の一つで形成された被膜が 形成されているので、内部応力の高い硬質な装飾被膜も応力が緩和され、装飾部 材への密着が著しく向上し剥離も殆どなくなった。また、装飾部材を再生するた め装飾被膜を剥離した場合でも、装飾被膜を容易に剥離できると共に、装飾部材 の表面は侵されあれることなく剥離前の表面品質を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例で装飾部材の表面に形成された
被膜構造を示す要部断面図である。
【図2】本考案の他の実施例で装飾部材の表面に形成さ
れた被膜構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 装飾部材 2 チタン被膜 3 装飾被膜 4 装飾部材 5 金被膜 6 装飾被膜

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタンまたはチタン合金からなる装飾部材
    1と、該装飾部材1の表面に、チタン、金、タンタル、
    プラチナの中の一つで形成された被膜2と、該被膜2の
    表面に形成された装飾被膜3とよりなることを特徴とす
    る装飾部材の被膜構造。
JP2456592U 1992-03-24 1992-03-24 装飾部材の被膜構造 Pending JPH0577252U (ja)

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