JPH05764U - 蒸着装置 - Google Patents
蒸着装置Info
- Publication number
- JPH05764U JPH05764U JP4545191U JP4545191U JPH05764U JP H05764 U JPH05764 U JP H05764U JP 4545191 U JP4545191 U JP 4545191U JP 4545191 U JP4545191 U JP 4545191U JP H05764 U JPH05764 U JP H05764U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 反応容器に設けた透光窓を介する光学的測温
方法によって基材温度を測定する構成とされた蒸着装置
において、成膜過程において反応容器内に生成される反
応析出物の影響を抑えて、基材温度の測定精度を高め
る。 【構成】 反応容器(1) 内の透光窓(4) と基材Mとの間
に、一方の開口端を透光窓(4) を囲撓して反応容器(1)
内壁に接続させ、他方の開口端を基材M方向に向けて開
口させた筒状のフード(5) を配設すると共に、このフー
ド(5) に、反応容器壁(1) を貫通して外部の不活性ガス
供給手段(7) に連結されたガス導入管(6)を設ける。 【効果】 フード内に清浄な不活性ガスを充満させて、
反応析出物が透光窓と基材との間で浮遊して透光性を低
めることを抑制すると共に、透光窓に達して付着するこ
とを防いで、透光窓を介する基材温度の測定精度を高め
ることができる。
方法によって基材温度を測定する構成とされた蒸着装置
において、成膜過程において反応容器内に生成される反
応析出物の影響を抑えて、基材温度の測定精度を高め
る。 【構成】 反応容器(1) 内の透光窓(4) と基材Mとの間
に、一方の開口端を透光窓(4) を囲撓して反応容器(1)
内壁に接続させ、他方の開口端を基材M方向に向けて開
口させた筒状のフード(5) を配設すると共に、このフー
ド(5) に、反応容器壁(1) を貫通して外部の不活性ガス
供給手段(7) に連結されたガス導入管(6)を設ける。 【効果】 フード内に清浄な不活性ガスを充満させて、
反応析出物が透光窓と基材との間で浮遊して透光性を低
めることを抑制すると共に、透光窓に達して付着するこ
とを防いで、透光窓を介する基材温度の測定精度を高め
ることができる。
Description
【0001】
本考案は、熱CVD(化学気相蒸着)法により基材表面にセラミックスや金属 などの成膜を行う蒸着装置に関するものである。
【0002】
熱CVD(化学気相蒸着)法により基材表面にセラミックスや金属などの成膜 を行おうとした場合、基材温度を正確に知り制御する必要がある。
【0003】 熱CVD法にて成膜を行う蒸着装置としては、反応容器全体を外部から加熱す る、いわゆるHot Wall型と呼ばれる方式のものと、基材近辺のみを加熱して反応 容器自体は加熱しない、いわゆる Cold Wall型と呼ばれる方式のものとがある。
【0004】 Hot Wall型の蒸着装置においては、反応容器内に比較的均一な温度分布が得ら れるため、熱電対を用いて基材付近のガスの温度を測定することにより基材温度 を知ることができる。
【0005】 一方、 Cold Wall型の蒸着装置においては、熱電対を用いて基材温度を測定し ようとした場合、この熱電対を基材に接触させる必要がある事や、高温における 基材と熱電対との間の反応の問題がある事などの理由から、反応容器壁に設けた 耐熱ガラス製などの透光窓を通して、光高温計によって基材温度を測定する方法 が一般的に採用されている。
【0006】
ところで、 Cold Wall型の蒸着装置は、反応容器全体を加熱しないことから、 反応容器の内壁面には析出反応が起こり難く、基材表面のみに析出が行え、かつ 装置を小型化することが可能である。更にまた、Hot Wall型の蒸着装置では基材 温度を反応容器の耐熱温度以上に上げることができず、その成膜温度が反応容器 の材料によって制約を受けるに対して、 Cold Wall型の蒸着装置では基材のみを 非常に高温にすることが可能である点など、Hot Wall型の蒸着装置に比べて多く の利点を有している。
【0007】 しかしながら、透光窓を通しての光学的測温方法に依存する上記従来の Cold Wall型の蒸着装置では、成膜中に生じる反応析出物の付着による透光窓内面の曇 りによって、あるいは基材表面に蒸着せずに反応容器内の基材と透光窓との間を 漂う反応析出物によって、基材からの放射光の透光を妨げられ、基材温度を正確 に測定することが困難となり、その結果、基材温度を所定範囲内の温度に制御で きず、所期の成膜が得られなくという問題をしばしば引き起こしていた。
【0008】 本考案は、上記従来技術の問題点を解消すべくなされたものであって、成膜過 程における反応容器内の透光窓と基材との間を、反応析出物の影響を抑えた透光 性の高い状態として、基材温度を光学的測温方法によって正確に測定することの できる蒸着装置を提供することを目的とする。
【0009】
上記の目的を達成するために、本考案は以下の構成とされている。すなわち、 本考案に係る蒸着装置は、被蒸着体としての基材を収容する反応容器に透光窓を 設け、この透光窓を介する光学的測温方法によって基材温度を測定する構成とさ れた蒸着装置において、反応容器内の透光窓と基材との間に、一方の開口端を透 光窓を囲撓して反応容器内壁に接続させ、他方の開口端を基材方向に向けて開口 させた筒状のフードを配設すると共に、このフードに、反応容器壁を貫通して外 部の不活性ガス供給手段に連結されたガス導入管を設けたものである。
【0010】
本考案の蒸着装置では、反応容器内の透光窓と基材との間に、筒状のフードを 配設すると共に、このフードに反応容器壁を貫通して外部の不活性ガス供給手段 に連結されたガス導入管を設けるので、このフード内に清浄な不活性ガスを所定 の圧力、流量で導入して充満させることによって、成膜過程において生成された 反応析出物が、透光窓と基材との間で浮遊して透光性を低めることを抑制すると 共に、透光窓に達して付着することを防いで、透光窓を介した光学的測温方法に よる基材温度の測定精度を高めることができる。 また、透光窓と基材との間に配設されるフードは、その一方の開口端を透光窓 を囲撓して反応容器内壁に接続させ、他方の開口端を基材方向に向けて開口させ ているので、透光窓を介する光学的測温を妨げることがない。
【0011】 なお、フード内に導入されれる不活性ガスは、当該フード内における圧力を、 反応容器内の原料ガスの圧力よりも僅少に高く維持できる程度の圧力および流量 でもって導入されれば良く、導入する不活性ガスとしては、成膜過程における基 材および原料ガスに対して不活性で析出反応しない種類のガスであって、例えば 、アルゴンガス、ヘリウムガス、水素ガスなどが用いられる。
【0012】
以下に、本考案の実施例を図を参照して説明する。〔図1〕は本考案の実施例 の蒸着装置を示す概要上断面図である。
【0013】 〔図1〕において、(1) は反応容器であって、この反応容器(1) は、図外のガ ス供給装置に連結された原料ガス導入管(2) を介して原料ガスGを導入すると共 に、その内部に装入・配置された基材Mを、ここでは図示を省略した常套の直接 通電手段または高周波誘導加熱手段により加熱し、この基材M表面に目的とする セラミックス膜や金属膜および有機膜等の蒸着・成膜を行うものとされている。 また、その成膜過程で生成するガスおよび未反応の原料ガスGは、ガス排出管 (3) を介して図外のガス回収装置に向けて排出される。
【0014】 (4) は透光窓であって、この透光窓(4) は、基材Mを視野内における位置の反 応容器(1) 壁に設けられた開口に、耐熱ガラスを気密に嵌着させてなる。本実施 例の蒸着装置では、蒸着温度を管理・制御するための基材Mの温度の測定は、こ の透光窓(4) を介して光高温計(パイロメータ)を用いて行う。
【0015】 (5) はフードであって、このフード(5) は、比較的薄肉の耐熱金属板から形成 された筒状体で、反応容器(1) 内の透光窓(4) と基材Mとの間に、その一方の開 口端を透光窓(4) を囲撓して反応容器(1) の内壁に接続させ、他方の開口端を基 材M方向に向けて開口させて配設されている。また、このフード(5) には、反応 容器(1) 壁を貫通して、外部の不活性ガス供給装置(7) に連結されたガス導入管 (6) が設けられている。
【0016】 上構成の実施例の蒸着装置では、基材Mに成膜を行うに際して、不活性ガス供 給手段(7) から成膜反応に関与しない清浄な不活性ガスG’、例えば、アルゴン ガス、ヘリウムガス、水素ガスなどを、ガス導入管(6) を介してフード(5) 内に 送給して充満させる。また、不活性ガス供給装置(7) からの不活性ガスG’は、 フード(5) 内における圧力を、反応容器(1) 内に導入された原料ガスGの圧力よ りも僅少に高く維持できる程度の圧力および流量でもって送給される。 一方、フード(5) 内から反応容器(1) 内に流出した不活性ガスG’は、反応容 器(1) のガス排出管(3) を介して排出される。
【0017】 このようにして成膜を行う本実施例の蒸着装置では、透光窓と基材との間に配 設されたフード内に、反応容器内の原料ガスの圧力よりも高い圧力の清浄な不活 性ガスを充満させるので、成膜過程において生成された反応析出物が、透光窓と 基材との間で浮遊して透光性を低めることを抑制すると共に、透光窓に達して付 着することを防ぐことができ、透光窓を介した光学的測温方法による基材温度の 測定精度を高めることができる。
【0018】
以上に述べたように、本考案に係る蒸着装置によれば、従来の蒸着装置に比べ て、より正確に基材温度を知ることができるので、基材温度を所定範囲内の温度 に正確に制御して、目的とする蒸着膜を最も望ましい温度条件下で成膜すること が可能となる。
【図1】本考案の実施例の蒸着装置を示す概要上断面図
である。
である。
(1) --反応容器 (2) --原料ガス導入管 (3) --ガス排出管 (4) --透光窓 (5) --フード (6) --ガス導入管 (7) --不活性ガス供給装置 G --原料ガス G’--不活性ガス M --基材
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 被蒸着体としての基材を収容する反応容
器に透光窓を設け、この透光窓を介する光学的測温方法
によって基材温度を測定する構成とされた蒸着装置にお
いて、反応容器内の透光窓と基材との間に、一方の開口
端を透光窓を囲撓して反応容器内壁に接続させ、他方の
開口端を基材方向に向けて開口させた筒状のフードを配
設すると共に、このフードに、反応容器壁を貫通して外
部の不活性ガス供給手段に連結されたガス導入管を設け
たことを特徴とする蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4545191U JPH05764U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4545191U JPH05764U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 蒸着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05764U true JPH05764U (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=12719712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4545191U Withdrawn JPH05764U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05764U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011231388A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-11-17 | Nuflare Technology Inc | 成膜装置および成膜方法 |
-
1991
- 1991-06-17 JP JP4545191U patent/JPH05764U/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011231388A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-11-17 | Nuflare Technology Inc | 成膜装置および成膜方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19950907 |