JPH0575578U - 弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハウジング内に設けられた弁体が全閉時には
弁座部に当接して流体通路を遮断し、全開時には弁座部
から離間して流体通路を開口する弁装置において、全開
時に圧力空気が流通する時に発生する気流音の消音を図
る。 【構成】 ハウジング１内に形成された流体通路を弁座
部１４に当接離間するように動作される弁体１１によっ
て遮断および開口され、流体通路の開口時該流体通路を
圧力気体が流通する弁装置において、ハウジング１内及
び流体通路内の少なくともいずれか一方に吸音材２０を
設置したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、弁装置に関し、更に詳細にはハウジング内に設けられた弁体が、全 閉時には弁座部に当接して流体通路を遮断し、全開時には弁体が弁座部から離間 して流体通路を開口する弁装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、内燃機関用過給圧制御弁装置に設けられる弁装置の一例として、図９に 示されるものが知られている。図９において、１は円筒状のハウジング、２はハ ウジング１に突設され、過給機（図示せず）の下流側に連通した流体通路である バイパス配管、３は過給機上流側に連通したバイパス配管、４はハウジング１の 上部に取付けられたケース、５はケース４に取り付けられ、スロットル弁（図示 せず）の下流と連通したニップルをそれぞれ示している。

【０００３】 更に、６は第１のホルダ７と第２のホルダ８との間に挟まれ、周縁部がハウジ ング１とケース４とに挟持されたダイアフラム、９は一端が第１のホルダ７に当 接されて、ケース４内に設けられたスプリング、１０は一端が第１及び第２のホ ルダ７，８に固着され、他端が円板状の弁体１１に固着されたロッド、１２はボ ス１５の内部に設けられ、ロッド１０を案内するブッシュをそれぞれ示している 。

【０００４】 次に、上述のように構成された従来の過給圧制御弁装置の動作について説明す る。自動車の中及び高負荷運転状態においては、スロットル弁は全開状態に近く 、また過給機の過給効果によって、スロットル弁の上流側及び下流側は共に高正 圧状態にあり、ニップル５に通じた圧力室１３の内部には正圧が印加され、ダイ アフラム６にはスプリング９により弁体１１の閉弁方向の付勢力が働き、弁体１ １が弁座部１４に当接し、弁体１１は完全閉弁状態にある。

【０００５】 中及び高負荷運転状態からスロットル弁が急閉弁する減速運転に変化すると、 スロットル弁の下流側の圧力は高負圧に変化して圧力室１３は高負荷となる。す ると、弁体１１がスプリング９の弾発力に逆らって上動し、開弁するため、スロ ットル弁の上流側の異常昇圧は防止される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述のように構成された従来の過給圧制御弁装置においては、 弁体１１が弁座部１４から離間し、圧力空気が流通すると気流音が発生するとい う問題があった。

【０００７】 本考案の目的は、かかる従来の弁装置における問題点を解決するためになされ たもので、消音性能に優れた弁装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ハウジング内に設けられた弁体が、全閉時には弁座部に当接して流 体通路を遮断し、全開時には弁座部から離間して、流体通路を開口する弁装置に おいて、前記ハウジング内及び上記流体通路内の少なくともいずれか一方に吸音 材を備えたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

本考案に係る弁装置においては、弁体が開弁したとき圧力空気により気流音が 発生するが、この気流音は吸音材により消音される。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の弁装置を図に示された実施例について説明する。図１はこの考 案の一実施例を示す断面図であり、従来装置を示す図９と同一又は相当部分は同 一符号を付し、その詳細な説明を省略する。

【００１１】 図１において、２０は例えばスポンジ，ガラスウール等で形成された吸音材で あり、図２に示されるようにリング状を呈し、この吸音材２０はボス１５の下面 に設けられている。この吸音材２０は多孔質であり、音の振動エネルギーをこの 多孔質により吸音、減少させ、消音させるものである。従って、この弁装置の場 合には、弁体１１が開弁し、圧力空気が流通したときに気流音が発生すると、ボ ス１５の下面に設けられた多孔質製の吸音材２０が音の振動エネルギーを吸収し て該気流音を減少させ、消音する。その際において、吸音材２０による消音特性 は図３に示されるようになり、この特性は吸音材の種類により決定される。

【００１２】 図４は本考案の他の実施例を示し、この実施例ではボス１５の下面に吸音材２ ０が設けられると同時にボス１５に共鳴型消音器２１が圧入等により固定されて いる。この共鳴型消音器２１は図５に示されるように中央部にボス１５を挿通さ せる嵌合穴２１ａを備える円形の底板２１ｂとその外周部に立設した壁部２１ｃ とから形成され、リング状の底板２１ｂには複数の穴２１ｄが形成されている。 そして、吸音材２０は壁部２１ｃで囲まれた凹状空間内に配置されている。

【００１３】 このように、吸音材２０と共鳴型消音器２１とを併用することにより、消音特 性は図６に示されるように更によくなる。但し、図６に示される消音特性は共鳴 型消音器の設定と吸音材の種類により決定される。

【００１４】 なお、前述の実施例では、吸音材２０をボス１５の下面に設置したが、吸音材 ２０を図７に示されるように弁体１１の上面に設けてもよく、また図８に示され るように吸音材２０をバイパス配管３の内周壁に設けても同様の効果を奏する。

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の弁装置によれば、ハウジング内及び流体通路内 のいづれか一方に吸音材を設けるという簡単な構成により、弁体が開弁したとき に発生する気流音が、吸音材により消音されるため非常に静かな動作が保障され る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る弁装置を示す断面図で
ある。

【図２】本考案の弁装置に設置される吸音材を示す斜視
図である。

【図３】図２に示される吸音材の消音特性を示す特性図
である。

【図４】本考案の他の実施例に係る弁装置を示す断面図
である。

【図５】図４に示される実施例において用いられる共鳴
型消音器を示す斜視図である。

【図６】図２に示される吸音材と図５に示される共鳴型
消音器とを併用した場合の消音特性を示す特性図であ
る。

【図７】本考案の更に他の実施例に係る弁装置を示す断
面図である。

【図８】本考案の更に他の実施例に係る弁装置を示す断
面図である。

【図９】従来の内燃機関用過給圧制御弁装置を示す断面
図である。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ バイパス管 ３ バイパス管 ６ ダイアフラム ９ スプリング １０ ロッド １１ 弁体 １２ ブッシュ １３ 圧力室 １４ 弁座部 １５ ボス ２０ 吸音材 ２１ 共鳴型消音器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング内に形成された流体通路と、
   該流体通路の途中に形成された弁座部と、前記ハウジン
   グ内に設けられ、全閉時に前記弁座部に当接して前記流
   体通路を遮断し、全開時には前記弁座部から離間して前
   記流体通路を開口し、該流体通路に圧力気体を流通させ
   る弁体とを備え、前記ハウジング内及び前記流体通路内
   の少なくともいずれか一方に吸音材を設置したことを特
   徴とする弁装置。