JPH0575165A - ホモ接合型GaInP系発光素子材料およびその製造方法 - Google Patents

ホモ接合型GaInP系発光素子材料およびその製造方法

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JPH0575165A
JPH0575165A JP26105891A JP26105891A JPH0575165A JP H0575165 A JPH0575165 A JP H0575165A JP 26105891 A JP26105891 A JP 26105891A JP 26105891 A JP26105891 A JP 26105891A JP H0575165 A JPH0575165 A JP H0575165A
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gainp
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thin film
type gainp
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JP26105891A
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Shigeo Maeda
重雄 前田
Shinichi Watabe
信一 渡部
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/0206Substrates, e.g. growth, shape, material, removal or bonding
    • H01S5/0211Substrates made of ternary or quaternary compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • H01S5/32Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures
    • H01S5/323Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser
    • H01S5/32308Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser emitting light at a wavelength less than 900 nm
    • H01S5/32325Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser emitting light at a wavelength less than 900 nm red laser based on InGaP

Abstract

(57)【要約】 【目的】 GaInP系混晶を発光層とする面発光型の発光
素子材料の発光輝度を向上させる。 【構成】 GaAsP基板1上にn型GaInP薄膜層2および
p型GaInP薄膜層3を順次成長させ、さらにyo−yo溶質
供給法により、p型GaInP厚膜層4を成長させる。その
後、GaAsP基板1を研磨或いはエッチング(選択エッチ
ング)により除去する。 【効果】 n型GaInP薄膜層2は、発光自己吸収性が低
く発光の取り出し効率が向上する。また、発行自己吸収
性の低いn型GaInP層をある程度の膜厚にすることによ
り電流拡散性を向上させ、従って高輝度化が期待でき
る。さらにp型GaInP厚膜層4はyo−yo溶質供給法によ
り容易に成長させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光ダイオード(LE
D)や半導体レーザ(LD)などの面発光型の発光素子
材料であって、直接遷移型のIII −V族系半導体結晶材
料であるGaInP混晶からなるホモ接合型発光素子材料、
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】III-V族の三元合金の化合物半導体材料
であるGaInP系混晶は、窒化物を除くIII −V族化合物
半導体中で最大の直接遷移型バンドギャップを有し、赤
色発光はもちろんのこと緑色〜赤色の光を放射する発光
素子を構成する最も有利な材料である。例えば、図6に
示すように、GaAsP基板61上にn型GaInP薄膜層62およ
びp型GaInP薄膜層63を順次成長させたものが黄緑色L
EDとして利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電極からpn接合界面
までの距離、即ち図6に於いてはp型GaInP薄膜層63を
ある程度の膜厚にすることにより、電流拡散性が良好と
なり、高輝度化が期待できるのであるが、p型GaInP薄
膜層63の発光自己吸収性のため、厚膜としても高輝度化
は期待できなかった。逆に、p型GaInP薄膜層63を薄膜
とした場合、発光自己吸収は減少するものの、電流拡散
性が悪くなり高輝度化は期待できなかった。
【0004】そこで、発光自己吸収性の低いn型GaInP
薄膜層を最上層として形成すれば、発光取り出し効率を
向上させることができる。この際、pn接合を形成する
ためには基板の伝導型はp型とする必要があるが、p型
のGaAsP混晶は通常、市販されておらず、n型GaInP薄
膜層を最上層とした構造は実現化できなかった。以上の
実情に鑑み、本発明は、GaInP系混晶を発光層とする面
発光型の発光素子材料の高輝度化を図ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の発光素子材料のGaInP薄膜層上に、さらに厚膜のp型
GaInP層を成長させて、GaAsP基板を除去することによ
り、上記課題が悉く解決されることを見出し、本発明を
完成するに到ったものである。
【0006】即ち、本発明の発光素子材料は、p型GaIn
P基板上に、少なくともn型GaInP薄膜層が形成されて
なる構造を有するものである。また、本発明の製造方法
は、GaAsP基板上に形成されたn型GaInP薄膜層上に、
従来既知の液相エピタキシャル成長法、特に好ましくは
yo−yo溶質供給法により、厚膜のp型GaInP層を成長さ
せた後、該GaAsP基板を除去することを特徴とするもの
である。
【0007】本発明に於いてp型GaInP基板は、p型Ga
InP厚膜層と同一である。また、p型GaInP厚膜層は、
n型GaInP薄膜層と同一組成の混晶層であり、GaAsP基
板に格子整合するものであれば、所望の発光波長により
適宜選択することができる。具体的な混晶組成は、GaP
のモル分率で表すと0.50〜1.00、好ましくは0.51〜0.75
であり、より好ましくは0.60〜0.74である。尚、本発明
に於いてGaInP薄膜層を構成する混晶は、Alの含有量の
低いAlGaInP混晶からAlを含まないGaInP混晶までを包
含する。
【0008】p型GaInP厚膜層の膜厚は、100 μm以
上、好ましくは100 〜500 μm、より好ましくは100 〜
200 μmとする。その理由は、100 μm未満では基板と
しての機能が付与されないためであり、500 μm以下が
望ましいのは、余りに厚い層を成長させるのはコスト高
となるだけでなく、発光自己吸収をなるべく少なくする
ためである。
【0009】n型GaInP薄膜層の膜厚は、電流拡散性の
観点から、5〜45μm、好ましくは10〜30μm、より好
ましくは10〜20μmとするのが適当である。本発明に係
る発光素子材料に於いては、p型GaInP基板とn型GaIn
P薄膜層との間に、p型GaInP薄膜層を介在させてもよ
く、その膜厚は特に制限されないが、通常1〜45μm、
好ましくは1〜10μmとするのが適当である。
【0010】n型GaInP薄膜層には、Si,S,Te,Sn,
Seなどのドナー不純物が、p型GaInP薄膜層には、Be,
Cd,Mg,Znなどのアクセプタ不純物がそれぞれ添加され
る。n型GaInP薄膜層およびp型GaInP薄膜層に添加さ
れるドーパントの量は 1017〜1019cm-3程度、好ましく
は1018cm-3程度である。添加されるドーパントの量は、
成長する温度における偏析係数および設定キャリヤー濃
度によって決まる。
【0011】GaAsP基板とは、バルクのGaPまたはGaAs
基板上に、GaAsx 1-x で表わされる一定組成の混晶を
成長させた基板を意味する。このGaAsP一定組成層と基
板との間に、格子不整合を緩和するためのGaAsP組成傾
斜層を介在させてもよい。GaAsP組成傾斜層は、例えば
GaP基板上に成長させる場合には、GaPのモル分率の高
い混晶から徐々に低い混晶へと、また、GaAs基板の場合
には、逆にGaPのモル分率の低い混晶から徐々に高い混
晶へと階段的な多層構造或いは連続的な組成勾配構造の
層を成長させることにより、形成される。
【0012】以上、本発明材料の構成について説明した
が、以下に本発明に係る発光素子材料の製造方法につい
て説明する。 〔第一工程〕まず、GaAsP基板上にn型GaInP薄膜層を
成長させる。この際、GaAsP基板の混晶比は、n型GaIn
P薄膜層と格子整合するように適宜決定され、このn型
GaInP薄膜層の混晶比は、目的の発光波長に応じたバン
ドギャップを有するように適宜選択される。このn型Ga
InP薄膜層上に、さらにp型GaInP薄膜層を成長させ
て、或いは拡散によりn型GaInP薄膜層の一部をp型に
反転させて、pn接合を形成してもよい。
【0013】GaInP薄膜層をエピタキシャル成長させる
方法として、従来既知の気相成長(クロライド法,ハラ
イド法),MOVPE(有機金属気相エピタキシャル成
長法),MBE(分子線エピタキシャル成長法),LP
E(液相エピタキシャル成長法)から選ばれる方法が採
用され、他にyo−yo溶質供給法(静岡大学電子工学研究
所研究報告21,(1986),119「yo−yo溶質供給法による半
導体結晶の成長」、特開昭63-81989号公報、特開平1-31
5174号公報、特願平2-80330 号明細書参照)によっても
成長させることができる。LPEの中でも、特にスライ
ドボード法により行うことが層の均一性を保持する点で
望ましい。
【0014】スライドボード法にて成長させる場合、n
型およびp型GaInP薄膜層を一連の工程として連続的に
成長させることができ、通常インジウム(In)を溶媒と
し適当なドーパントを混入して、ガリウム(Ga)と燐化
インジウム(InP)あるいは燐化ガリウム(GaP)とIn
Pを加えた溶液を作製し、この溶液を既知の手段によっ
て基板上に順次成長させることができる。この際、In溶
媒中に加えるInPとGaPまたはGaとInPの分量は、前述
した如くこれらの溶液から析出するそれぞれのGaInP成
長層の混晶組成がGaPのモル分率で0.51〜0.75の範囲に
なるようにすればよい。しかし、In溶媒中にGaとInPを
加えた溶液ではメルトバックが生じるため、InPとGaP
の溶液でGaInP薄膜層を作製する方がより好ましい。
【0015】〔第二工程〕次に、n型またはp型GaInP
薄膜層上に、yo−yo溶質供給法,温度差法などのLPE
(液相エピタキシャル成長法)にて、p型GaInP厚膜層
(以下単に「厚膜層」と略称することもある。)を成長
させる。厚膜層の成長に際し、通常のLPE(徐冷法な
ど)の場合、一回の成長では30μm程度が限度であり、
成長工程を何度も繰り返さなければならない。これに対
してyo−yo溶質供給法では、一回の成長で通常のLPE
よりも厚膜に成長させることができ効率的である。
【0016】yo−yo溶質供給法とは、エピタキシャル層
の原料であるGaInP系合金を下側に、GaAsP基板の成長
面を下向きにして原料のGaInP系合金と対向するように
基板を配置し、これらGaInP系合金とGaAsP基板との間
に例えばInPとGaPとを飽和溶解したIn溶液を挿入し、
溶液の温度を上下することで、基板面にGaInP厚膜層を
成長させる方法である。溶液の温度とGaInP厚膜層の成
長の関係は次のようになる。まず、挿入した溶液を冷却
して(この時の温度をTとする)過飽和状態とする。溶
液からGaInP系結晶が析出するが、溶液より比重が小さ
いため、上方に移動し、GaAsP基板上により多くのGaIn
P系結晶が成長する。そして、所定時間温度Tを保持し
た後、溶液をT′まで昇温する。溶液は次第に未飽和状
態になるが、比重差の効果で下側配置のGaInP系合金か
らの溶解が主に起こる。所定時間温度T′で保持した
後、温度をTまで冷却する。以下、この温度サイクルを
数回繰り返して、基板に所望の厚さのGaInP厚膜層を成
長させる。本発明に於いては、Tは通常700 〜800 ℃、
好ましくは740 〜780 ℃であり、T′は通常750 〜900
℃、好ましくは770 〜820 ℃である。また、T′℃に保
持する時間は、通常1〜100 分、好ましくは2〜10分で
ある。温度サイクルは、通常2〜100 回、好ましくは4
〜25回である。
【0017】温度差法によるLPEとは、飽和溶液を基
板に接触させる際に、溶液中に一定の温度差を設けるも
のであり、基板接触側を他の部位より低温に設定する
と、溶解度の差から密度勾配が発生し、密度勾配を駆動
力とした溶質の物質移動によって基板上にGaInP厚膜層
を成長させる方法である。本発明に於いては、上記の溶
液を用いることができ、下側にGaInP系合金を配置し、
該基板と該溶液の上部とに、1〜50℃好ましくは4〜25
℃の温度差を既知の方法にて形成し、該基板の温度を70
0 〜850 ℃、好ましくは750 〜820 ℃に設定することに
よりGaInP厚膜層を成長させることができる。成長層の
厚みは、成長時間で制御される。GaInP厚膜層にはBe,
Cd,Mg,Znなどのアクセプタ不純物を5×1016〜1×10
19cm-3程度ドーピングする。
【0018】〔第三工程〕以上の工程の後、GaAsP基板
を除去して、GaInP厚膜層を基板とする。GaAsP基板の
除去は、研磨,エッチングなどの常套手段によって行わ
れる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る発光素子材料の製造例を
図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る
製造方法の工程を説明するための発光素子材料の断面図
であり、図中1はGaAsP基板,2はn型GaInP薄膜層,
3はp型GaInP薄膜層,4はp型GaInP厚膜層をそれぞ
れ示す。また、図2は、スライドボード法に使用される
結晶成長装置の概略を示す。
【0020】まず、GaPのモル分率で表すと0.05〜0.45
の混晶組成のGaAsP を、(100) または(111) の面方位の
GaPまたはGaAs基板上に成長させたGaAsP基板1を用意
する。基板の混晶比は、設定したGaInP混晶の組成に格
子整合する組成から一意に決まる。このGaAsP基板1を
用いてスライドボード法により、n型GaInP薄膜層2お
よびp型GaInP薄膜層3を成長させる。図2に示す如き
結晶成長装置のスライダ13に、該GaAsP基板1をセット
する。そして化学エッチングおよび洗浄によって清浄化
した所定量のIn,InP,GaP およびSeなどのドナー不純
物をスライドボート10の溶液溜11aに挿入する。同様に
溶液溜11bには、p型GaInP薄膜層3を成長させるため
の所定量のIn,InP,GaPおよびZnなどのアクセプタ不
純物を挿入する。なお、溶液溜11a,11bに挿入する材料
として、それぞれ予め適当な方法を用いて充分に混合し
たSe-In-Ga-P合金,Zn-In-Ga-P合金を用いても差し支え
ない。
【0021】具体的な仕込量の例を挙げれば、n型GaIn
P薄膜層2に於いては、In3gに対してInP60mg,GaP
40mg,Se 0.05〜0.2mg、p型GaInP薄膜層3に於いて
は、In3gに対してInP60mg,GaP40mg,Zn 0.01〜0.
1mgを仕込む。溶液溜11a,11b にこれらの材料を挿入し
た後、燐などの揮発を防止するためにフタ16を溶液溜11
a,11b にそれぞれ取付ける。
【0022】スライドボート10は、たとえばパラジウム
膜を透過させるなど適当な方法で精製された高純度水
素、あるいは高純度窒素やアルゴンなどの不活性ガスを
通じた石英管15内に設置されている。石英管15内に残留
酸素や水蒸気が存在しないよう、充分上記ガスを通じた
後、電気炉12によってそれぞれの層の成長温度より多少
高い温度、たとえば2〜20℃程度高い温度に当該成長用
材料を加熱し、かつその温度で一定時間(たとえば2〜
4時間)保つことによって、それぞれの成長用溶液の均
質化をはかる。
【0023】しかる後、n型GaInP薄膜層の成長開始温
度たとえば820 ℃まで適当な速度0.01〜2.0℃/分で徐
々に冷却する。このときn型GaInP薄膜層の成長用のIn
溶液が、GaInPが飽和あるいはほぼ飽和に近い過飽和の
状態となるように、該仕込み組成は調製されている。そ
の後、スライダ操作棒17を用いてスライダ13を動かし、
GaAsP基板1を溶液溜11aの真下に移動させ、溶液溜11
a内の成長溶液とGaAsP基板1とを接触させる。
【0024】溶液は適当な速度たとえば0.01〜2.0℃/
分で徐冷されているので、溶液中ではGaInPが過飽和に
なり、それがGaAsP基板1上に析出されて、n型GaInP
薄膜層2が成長する。この層が適当な厚み、たとえば20
μm程度になった時点でスライダ13を動かし、GaAsP基
板1を溶液溜11bの真下に移動させて、p型GaInP薄膜
層3の成長を行なう。厚みが所定の値、たとえば10μm
程度になった時点で再びスライダ13を動かし、溶液溜11
bの成長溶液をデバイス層3の表面から離れさせて、両
者が接触しないようにすることによって成長を終了す
る。このようにして、所定のGaInP混晶組成たとえばGa
Pを70モル%含む組成のn型およびp型GaInP薄膜層2,
3 を得ることができる。
【0025】以上の製造例に於いては、p型GaInP薄膜
層3を成長させているが、n型GaInP薄膜層2にBe,C
d,Mg,Znなどのアクセプタ不純物を拡散し、層2の一
部の伝導型をp型に反転させてpn接合を形成させるこ
ともできる。このp型GaInP薄膜層3は、必ずしも形成
させる必要はなく、LPE法(特にyo−yo溶質供給法)
により、p型GaInP厚膜層4を成長させ、図3に示すよ
うにpn接合を形成させることも可能である。
【0026】以下にn型およびp型GaInP薄膜層2,3 を
成長させたGaAsP基板(以下、「ヘテロ接合GaAsP基板
1′」という。)上に、yo−yo溶質供給法にて、p型Ga
InP厚膜層4を成長させる工程を示す。
【0027】図4は、yo−yo溶質供給法に用いられる結
晶成長装置の概略断面図である。図中、20は適当な材
料、例えば高純度カーボンを用いたボートで、その一部
にピストン19を挿入できるようにしたシリンダを備えて
いる。成長を始める前には、In−Ga−P溶液6′用の材
料がこのシリンダ内に仕込まれている。
【0028】14,14′は石英管16内へ雰囲気ガスを導入
するためのガス配管系である。フランジ13′はピストン
19を可動できるようにした気密シールを当該フランジの
ピストン貫通部に備えている。24は基板1のホルダー兼
成長用ボートの蓋、22はガス抜兼過剰な溶液の逃路、23
は過剰となった溶液の受皿である。尚、図示はされてい
ないが、このカーボンボートには無機物質の含浸ならび
にB2 3 による封止によって、基板,原料合金および
溶液から揮発性の高いP(燐)が蒸発によって失われな
いように工夫が施されてある。但し、図中のgは重力の
方向を示す。
【0029】エピタキシャル成長に用いる原料5は、Ga
Pまたは目的組成(混晶比y)よりもGaP側のモル分率
であるGaz In1-zP合金(z>y)でもよい。例えば、
組成がGaPのモル分率で0.7であるGaInP合金5を用い
て、ヘテロ接合型GaAsP基板1′を上側に、GaInP合金
5を下側に各々配置する。GaInP合金5には、アクセプ
タ不純物としてBe,Cd,Mg,Znなど(好適にはZn)が添
加されている。
【0030】用いる溶液は800 ℃に於いて、GaPのモル
分率で0.7の組成のGaInP混晶を析出するように調製さ
れている。具体的にはIn3g中にInPが60mg,GaPが40
mg,Znが 0.01〜0.1mg溶解した溶液を用いる。
【0031】まず図4の電気炉10に通電して昇温し、80
0 ℃に達した後、そこで1〜5時間程度一定温度に保持
して、ボート20のシリンダ内に挿入してある溶液6′を
十分に均一化する。勿論、この溶液の均一化の熱処理は
800 ℃よりも高い温度で行っても差し支えない。この場
合には、均一化の熱処理後に800 ℃まで徐冷して次の操
作に備えるものとする。
【0032】以上のようにして溶液の均一化処理が終了
した後、ピストン19を操作して当該溶液をヘテロ接合型
GaAsP基板1′と原料GaInP合金5との間に注入する。
その後、適当な時間温度を保持した後、適当な徐冷速
度、例えば0.1〜2℃/分で、770 ℃まで冷却して10分
間保持する。次に、0.5℃/分の速度で800 ℃まで昇温
して、適当な時間温度を保持した後、上記と同様に冷却
する。この1回のサイクルにより、GaPのモル分率で0.
7のp型GaInP混晶層4が約15μm成長する。本実施例
に於いては、20回のサイクルにより約300 μmのp型Ga
InP混晶(厚膜)層4を成長させる。
【0033】本実施例に於いては、図1に示すように、
n型およびp型GaInP薄膜層2,3 を順次成長させた後、
p型GaInP厚膜層4を成長させている。n型およびp型
GaInP薄膜層2,3 は、p型GaInP厚膜層4と同様に、yo
−yo溶質供給法による成長も可能であり、これらGaInP
薄膜層2,3 の成長に引き続いてyo−yo溶質供給法によ
り、p型GaInP厚膜層4を成長させることができる。
【0034】次に、図5に示すように、GaAsP基板1を
研磨或いは化学エッチング(選択エッチング)などによ
り除去して、AuZn/Auなどのp側電極E1,AuGeNi/Au
などのn側電極E2を、真空蒸着などの手段によって設
ける。
【0035】本実施例では、種子結晶基板としてGaAsP
の(100)面あるいは(111) 面を使う例で説明したが、そ
の他任意の面を使用することができる。また、オフ基板
であってもジャスト基板であってもよいが、望ましくは
1〜5度のオフアングルを持った基板の方が表面モホロ
ジーは良好である。
【0036】
【発明の効果】本発明の発光素子材料は、発光面(外
層)が発光自己吸収性の低いn型GaInP層であるため、
発光の取り出し効率が向上する。また、発光自己吸収性
の低いn型GaInP層をある程度の膜厚にすることによ
り、電流拡散性を向上させ、従って高輝度化が期待でき
る。
【0037】また、本発明の製造方法は以下のような効
果を奏する。 従来法による発光素子材料上に、p型GaInP厚膜層
を成長させ、GaAsP基板を除去するだけであるから、容
易に製造することができる。 エピタキシャル成長法がLPE、好ましくはyo−yo
溶質供給法であるから、厚膜のGaInP系層を容易に成長
させることができる。 GaAsP基板上のエピタキシャル成長層は同一組成
(混晶比)の混晶であるから、連続的な成長が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の工程を説明するための発光素子材
料の断面図である。
【図2】スライドボード法を実施する際に使用される結
晶成長装置の概略断面図である。
【図3】本発明に係る発光素子材料の変更実施例を示す
断面図である。
【図4】yo−yo溶質供給法を実施する際に使用される結
晶成長装置の概略断面図である。
【図5】本発明に係る発光素子材料を用いたLEDの一
例を示す断面図である。
【図6】従来の発光素子材料の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 :GaAsP基板 2 :n型GaInP薄膜層 3 :p型GaInP薄膜層 4 :p型GaInP厚膜層(基板) E1 :p側電極 E2 :n側電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型GaInP基板上に、少なくともn型Ga
    InP薄膜層が形成されてなる構造を有する発光素子材
    料。
  2. 【請求項2】 GaAsP基板上に形成されたn型GaInP薄
    膜層上に、液相エピタキシャル成長法によりp型GaInP
    厚膜層を成長させた後、該GaAsP基板を除去することを
    特徴とする発光素子材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 該液相エピタキシャル成長法が、yo−yo
    溶質供給法である請求項2記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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