JPH0572856B2 - - Google Patents

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JPH0572856B2
JPH0572856B2 JP9414289A JP9414289A JPH0572856B2 JP H0572856 B2 JPH0572856 B2 JP H0572856B2 JP 9414289 A JP9414289 A JP 9414289A JP 9414289 A JP9414289 A JP 9414289A JP H0572856 B2 JPH0572856 B2 JP H0572856B2
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JP
Japan
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copolymer
propylene
heat
crystalline
hydrogenated
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JP9414289A
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JPH02272038A (ja
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Tadao Ishibashi
Kazuhiro Yamada
Takashi Kuroda
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Priority to CA002012729A priority patent/CA2012729C/en
Priority to US07/498,417 priority patent/US5079273A/en
Priority to KR1019900004638A priority patent/KR100187785B1/ko
Priority to SK1953-92A priority patent/SK195392A3/sk
Priority to CS901721A priority patent/CZ282266B6/cs
Priority to CS921953A priority patent/CZ282444B6/cs
Priority to EP95110619A priority patent/EP0678373A3/en
Priority to AU53028/90A priority patent/AU624696B2/en
Priority to EP90303740A priority patent/EP0391740B1/en
Priority to DE69027618T priority patent/DE69027618T2/de
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Priority to AU23586/92A priority patent/AU650779B2/en
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は熱収縮性発泡成形物およびその製造方
法に関する。さらに詳しくは、特定のプロピレ
ン・α−オレフイン共重合体と特定の高軟化点水
素化シクロペンタジエン系樹脂からなる組成物を
用いた熱収縮性発泡成形物およびその製造方法に
関する。 (従来の技術およびその問題点) 従来、熱収縮性を有する発泡シート、発泡フイ
ルム等の発泡成形物は、包装材料や結束材料とし
て、またガラス瓶、プラスチツク瓶、金属缶等の
容器のラベルまたは破瓶予防の保護膜として容器
の周囲または底部に装着され、瓶の薄肉化や美麗
な印刷によるデイスプレイ効果を利用した用途に
使用されている。この発泡成形物の原料としては
従来、ポリスチレンを使用したものが主流であつ
たが、ポリスチレンはその原料特性から衝撃に弱
くて脆ろく、熱収縮性発泡成形物製造の際の延伸
時に、その脆さが原因でテンター等の掴み具等で
延伸破断しやすく、製品として得られた発泡成形
物も、例えばビン等のラベル用に装着した場合、
その瓶の洗浄工程や充填工程、更に輸送工程等で
該発泡成形物が破損したり、瓶を落下させたりす
ると保護膜である該発泡成形物が弱く、脆いため
に破壊した瓶が広く飛散し、危険が伴う等の欠点
を有することが広く知られている。 このポリスチレン系発泡成形物の欠点を解消す
るものとして、例えば特公昭62−22787号公報、
特公昭62−33251号公報には、プロピレンを主成
分とするエチレン・プロピレン共重合体と特定の
弾性改質用重合体および分解型発泡剤を配合した
組成物を用いて横延伸してなる横方向に熱収縮性
を有する発泡成形物が提案されており、また、特
開昭62−13440号公報にはプロピレン系重合体と
高密度ポリエチレンおよび分解型発泡剤を配合し
た組成物からなる熱収縮性発泡フイルムが提案さ
れている。しかし、これら公知の発泡成形物はい
ずれも分解型発泡剤を用いて溶融押出し時に該共
重合体の融点以上の高温で該発泡剤を発泡させた
成形物であり、発泡セルが不均一であつたり、延
伸時に破断したり、表面荒れが大きくなつて、美
麗な印刷が得られない等の欠点がある。またポリ
スチレン等に比して熱収縮率も低い等問題点があ
り、プロピレン系共重合体の用途拡大の大きな障
害となつていた。 (発明が解消しようとする課題) 本発明者らは、これら従来の欠点を解消した熱
収縮性発泡成形物およびその製造方法について
種々検討した結果、特定のプロピレン系共重合体
に特定の高軟化点水素化シクロペンタジエン系樹
脂を特定量配合し、延伸することによつて分解型
発泡剤を使用せずとも改良された熱収縮性を有
し、かつ、微細な発泡セルを有し、かつ、表面光
沢の優れた熱収縮性発泡成形物が得られることを
見いだし本発明に到達した。 (課題を解決するための手段) すなわち本発明は、 (1) 結晶融点が150℃以下の結晶性プロピレン・
α−オレフイン共重合体に対し、軟化点(環球
法)160℃以上の水素化シクロペンタジエン系
樹脂を5〜40重量%配合した組成物を溶融混練
し、該溶融混練物を少なくとも一方向に延伸し
てなり、その密度が0.85以下、100℃における
熱収縮率が10%以上であることを特徴とする熱
収縮性発泡成形物。 (2) 結晶融点が150℃以下の結晶性プロピレン・
α−オレフイン共重合体に対し、軟化点(環球
法)160℃以上の水素化シクロペンタジエン系
樹脂を5〜40重量%配合した組成物を、溶融押
出し法にて原反シートを作成した後該共重合体
の融点より10℃以上低い温度で少なくとも一方
向に3倍以上延伸することを特徴とする熱収縮
性発泡成形物の製造方法。 (3) 結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体
が、プロピレン成分を70重量%以上含有し、メ
ルトフローレート(MFR)が0.1〜10の結晶性
エチレン・プロピレンランダム共重合体、同結
晶性プロピレン・ブテン−1共重合体、同結晶
性エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体
もしくは同結晶性エチレン・プロピレン・ヘキ
セン−1共重合体であることを特徴とする前記
1項もしくは2項記載の熱収縮性発泡成形物も
しくはその製造方法。 (4) 水素化シクロペンタジエン系樹脂が、シクロ
ペンタジエンまたはジシクロペンタジエンの重
合体、またはシクロペンタジエンまたはジシク
ロペンタジエンと芳香族炭化水素との共重合体
の水素化物であることを特徴とする前記1項も
しくは2項記載の熱収縮性発泡成形物もしくは
その製造方法。 (5) プロピレン・α−オレフイン共重合体の結晶
融点と水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟化
点(環球法)との差が20℃以上の該共重合体と
該水素化樹脂とからなる組成物を用いることを
特徴とする前記1項もしくは2項記載の熱収縮
性発泡成形物もしくはその製造方法。 に関するものである。 本発明で用いる結晶性プロピレン・α−オレフ
イン共重合体は、プロピレンとエチレンまたは炭
素数4〜10のα−オレフインとの二元以上の共重
合体であつて結晶融点が150℃以下のものである。
このうち、プロピレン成分を70重量%以上含有
し、プロピレンとエチレンまたは炭素数4〜8の
α−オレフインとの結晶性ランダム共重合体であ
つて、結晶融点が120〜145℃のものが特に好まし
い。結晶融点が150℃を越えるものは延伸温度を
高くする必要があり、得られた発泡成形物は収縮
性、発泡度ともに不足し本発明には好ましくな
い。 なお、ここで言う結晶融点とは走査型差動熱量
計を用いて窒素雰囲気中で10mgの試料を10℃/分
の速度で昇温して得られる結晶の融解に伴う吸熱
カーブのピーク温度を指す。かかる共重合体は共
重合工程で、コモノマー成分であるエチレンまた
は窒素数4〜10のα−オレフインをランダム的に
共重合させ、かつ、その含有量を一定量以上に制
御することによつて得られ、例えばエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体の場合は共重合体のラ
ンダムネスによつて若干変動するが、エチレンの
共重合割合が2.5〜3重量%を越えると結晶融点
が150℃以下の結晶性共重合体になる。 なお、2段階以上の多段重合により第1段階に
おいて多量のプロピレンを重合させ、ついで第2
段階以降においてプロピレンとエチレンとをラン
ダム共重合させて得られるエチレン・プロピレン
ブロツク共重合体は結晶融点が一般に150℃以上
(他に副ピークとして125〜130℃前後に小ピーク
が出る)であるが、多段重合におけるプロピレン
の単独重合をやめて第1段階目から前記の如くプ
ロピレンとエチレンとをランダム共重合させ、つ
いで第2段階以降でもプロピレンとエチレンとを
ランダム共重合させたいわゆるランダム・ブロツ
ク共重合体も結晶融点が150℃以下の結晶性共重
合体となり、本発明において用いることができ
る。 本発明で用いる上記の共重合体は、主成分のプ
ロピレンと、エチレンまたは炭素数4以上のα−
オレフインとを通常結晶性ポリプロピレンの重合
用に用いられる触媒、例えばチーグラー・ナツタ
触媒等の存在下に公知の方法でランダム共重合さ
せることによつて得ることができる。 このような共重合体の具体例としては、結晶性
エチレン・プロピレン共重合体、結晶性プロピレ
ン・ブテン−1共重合体、エチレン・プロピレ
ン・ブテン−1共重合体、エチレン・プロピレ
ン・ヘキセン−1共重合体等があげられる。 また、該共重合体はそのメルトフローレート
(MFR)が0.1〜20のものが好ましく、0.3〜10の
範囲が特に好ましい。 本発明でプロピレン・α−オレフイン共重合体
に添加する水素化シクロペンタジエン系樹脂は、
石油ナフサなどのスチームクラツキングなどから
得られるシクロペンタジエン、ジシクロペンタジ
エンおよびその多量体もしくはそれらのアルキル
置換体またはそれらの混合物等を主成分とするシ
クロペンタジエン系留分を溶剤の存在下または不
存在下に、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下
で、好ましくは220℃以上の温度で、重合系を液
相に保持し得る圧力下で、数時間以上熱重合して
得られるシクロペンタジエン系樹脂、またはシク
ロペンタジエン系留分とモノビニル芳香族炭化水
素またはインデン類等の芳香族炭化水素類とを同
様に熱共重合して得られる共重合体またはそれら
の混合物である。 このシクロペンタジエ留分等の重合は、一段で
も良いが、高軟化点化を効率良く実施する等を目
的に二段階以上の重合をすることもできる。 こうして得られたシクロペンタジエン系重合体
または共重合体を従来公知の方法、すなわち、パ
ラジウム、ニツケル、コバルト等の金属またはそ
の酸化物等の触媒を用い、溶剤の存在下150℃以
上の温度で、10Kg/cm2以上の圧力下で水素化して
得た水素化シクロペンタジエン系樹脂のうち、そ
の軟化点(環球法)が160℃以上の高軟化点樹脂
である。この軟化点が160℃に達しないものは、
延伸物の発泡化が不足し、150℃以下では、全く
発泡が生ぜず、透明な収縮フイルムしか得られな
い。 プロピレン・α−オレフイン共重合体に本発明
と類似の石油樹脂または水素化石油樹脂を添加し
た収縮フイルムは特開昭62−4735号公報に記載さ
れているが、該公報に記載されている軟化点80〜
150℃の石油樹脂または水素化石油樹脂の添加さ
れたフイルムは全く発泡されていないし、同様目
的の特開昭62−62846号に記載されているごとく
屈折計で複屈折が測定評価し得る程透明なものし
か得られないので本発明の目的には全く使用でき
ない。 この軟化点(環球法)が160℃以上の水素化シ
クロペンタジエン系樹脂のうち、その経済性(生
産性)、プロピレン・α−オレフイン共重合体と
の相溶性、得られる発泡成形物特性等から勘案す
ると、軟化点165〜200℃、臭素価20以下のもの
が、加工安定性にも優れ、微細な均一発泡セルを
形成し易く、かつ、白色度表面光沢の優れた発泡
成形物が容易に得られるので特に好ましい。 本発明で用いる組成物は、上記の結晶性プロピ
レン・α−オレフイン共重合体に対し、水素化シ
クロペンタジエン系樹脂を5〜40重量%配合す
る。該樹脂の添加量が5重量%未満では発泡が不
充分で、得られた発泡成形物の緩衝効果が不足
し、40重量%を越えると成形自に押出しムラが生
じ易く延伸ムラ等の原因となり、均一な製品が得
られない。発泡性、生産性および製品物性から7
〜25重量%の範囲が特に好ましい。 また、該水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟
化点は160℃以上で、かつ、該水素化シクロペン
タジエン系樹脂の軟化点と該共重合体の融点との
差が10℃以上あることが必要であり、このどちら
の要件が欠けても本発明の目的とする熱収縮性発
泡成形物は得られない。すなわち、該水素化シク
ロロペンタジエン系樹脂の軟化点が160℃未満の
場合は、該共重合体の結晶融点との差がたとえ10
℃以上であつても発泡が不足し、軟化点が150℃
以下のものでは軟化点と結晶融点との差に関係無
く透明化し、発泡が生じない。また、該水素化シ
クロペンタジエン系樹脂の軟化点が160℃以上で
も該共重合体の結晶融点との差が10℃未満では熱
収縮性が不足し、使用できない。 該水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟化点が
160℃以上、望ましくは165℃以上で、かつ、その
軟化点と該共重合体の結晶融点との差が20℃以上
のものを用いるのが特に好ましい。 本発明で用いる上記の組成物中には、必要に応
じてポリプロピレンに添加することが公知な各種
添加剤、例えば加工安定剤、酸化防止剤、滑剤、
スリツプ剤、帯電防止剤及び各種ポリマー類を配
合してもよい。勿論、更に発泡度を向上させるた
めにアゾジカルボンアミド等の分解型発泡剤を併
用しても良いが、本発明は、分解型発泡剤を用い
ずに発泡させるのが特徴であり、溶融押出条件を
制約させないためにも添加しない方が望ましい。 該組成物を製造する方法は、通常のブレンダー
またはミキサー等で混合することによつて容易に
得ることができるが、押出機、バンバリーミキサ
ー等を用いて溶融混練しペレツト状の組成物とし
て用いるのが特に好ましい。また、該共重合体ま
たは他の樹脂に該水素化シクロペンタジエン系樹
脂を多量に添加し、マスターバツチ化した後該共
重合体と所定配合比になるように配合し混合組成
物として用いる方法も有用である。 こうして得られた組成物は、溶融押出法にて原
反を作成した後、公知の方法で該共重合体の融点
以下の温度で公知の方法で一軸ないし二軸延伸す
ることによつて本発明の目的とする熱収縮性発泡
成形物が得られる。 延伸方法としては、ロール延伸、オーブン延
伸、熱板延伸等の公知の一軸タテ延伸法、テンタ
ー法でのヨコ延伸法それらを組合せた二軸延伸
法、チユーブ状物の一軸ないし二軸延伸法等同時
および逐次二軸延伸等の公知のいずれの延伸方法
でもよいが、その延伸時の原反温度が、用いた組
成物中の該水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟
化温度より20℃以上、望ましくは30℃以上低い温
度下で延伸することによつて、発泡度、均一性共
に優れた製品を得ることができる。 なお、オーブン内での延伸等では加熱源の熱風
温度を該共重合体の融点以上に設定することがあ
るが、結晶性共重合体をその融点以上の温度で実
質的に延伸・配向させることは不可能であり、こ
の場合は、該結晶性共重合体の熱伝導と延伸用原
反の厚みと加熱時間との関係で、延伸用原反の実
温度は融点に達していない状態にあることが重要
であり、本発明でいう延伸温度は、この延伸用原
反の実温度を言うものである。 該共重合体の融点より10℃以上低い温度で少な
くとも一方向に3倍以上延伸することによつて本
発明の目的とする熱収縮性発泡成形物が得られる
が、ガラス瓶等の保護およびデイスプレーを目的
としたラベル用には縦または横方向に一軸方向に
3〜7倍延伸した一軸延伸物が望ましく、また不
規則な形状や多数の内容物を集積しタイトに包装
する収縮包装に用いる場合にはチユーブラー法で
縦・横両方向に3倍以上同時延伸した二軸延伸物
が特に望ましい。 本発明で用いる組成物は、水素化シクロペンタ
ジエン系樹脂が押出時には溶融し共重合体中に均
一にミクロ分散し、延伸前の原反では全く発泡し
ていないが、延伸温度が水素化シクロペンタジエ
ン系樹脂の軟化点より充分に低いために延伸時に
ガラス状の固化状態にあり、延伸の際に共重合体
は延伸されるが水素化シクロペンタジエン系樹脂
は延伸されないため、共重合体と該水素化シクロ
ペンタジエン系樹脂の界面に剥離が発生し、無数
のミクロボイドが発生して成形品内部に空〓を有
するいわゆる発泡成形物として得られるものであ
り、溶融押出時に発泡剤を分解させ、その分解ガ
スで発泡セルを形成させる従来の発泡成形物とは
異なり、微細均一な発泡セルを有する発泡成形物
が得られる。 本発明で得られる熱収縮性発泡成形物は、その
密度が0.85以下、100℃における収縮率が10%以
上である。密度0.85を超えると発泡成形物として
緩衝効果、不透明度が不充分であり、熱収縮率が
10%未満では実用的に収縮性が不足する。 本発明で得られた熱収縮性発泡成形物には必要
に応じて空気、酸素、窒素等の雰囲気下でコロナ
処理、プラズム処理等の表面処理を施すこともで
きる。また、該発泡成形物の表面に印刷したり多
種材料をラミネートすることもできる。 (実施例) 以下、実施例、比較例によつて本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り制約されるものではない。なお、明細書中およ
び以下の実施例、比較例で用いた特性値の評価方
法は以下の方法で行つた。 (1) 軟化点(環球法):JIS K 2207による。(単
位;℃) (2) 臭素価:JIS K 2543−1979による。試料
100g中の不飽和成分に付加される臭素のg数
をいう。 (3) 密 度:成形物1m2当たりの重量を測定し、
1cm2当たりに換算し、厚みcmで除した値。(単
位;g/cm3) (4) 全光線透過率:JIS K 6714による。 (5) メルトフローレート(MFR):JIS K 7210
−1976の試験条件14(230℃、2.16Kgf)によ
る。(単位:g/10mm) (6) 熱収縮率:幅10mm、長さ100mmの短冊状サン
プルを切り取り、温度100℃のシリコン浴中に
30秒間浸漬後のサンプルの長さ(L)を測定し、次
式により算出した。 熱収縮率(%)={(100−L)/100}×100 実施例 1 結晶融点が140℃、MFR=4.5、エチレンの共
重合割合が4.5重量%の結晶性エチレン・プロピ
レンランダム共重合体粉末に対し、酸化防止剤と
してBHT0.10重量%およびステアリン酸カルシ
ウム0.1重量%および軟化点170℃、臭素価16の水
素化シクロペンタジエン系樹脂を20重量%配合
し、ヘンシエルミキサーで混合した後、押出機を
通して220℃で溶融混合し、冷却・カツトしてペ
レツト状の組成物を得た。得られた組成物をそれ
ぞれ口径65mmの押出機および幅30cmのTダイを用
いて230℃の温度で溶融押出し、40℃の冷却ロー
ルで冷却し、厚み0.2mmの原反シートを得た。こ
のシートは、密度0.91であり発泡はしていなかつ
た。この原反シートを100℃に保つた2組のニツ
プロールの間で縦方向に5.3倍延伸したのち80℃
の温度で5%弛緩しつつ熱処理したのち巻取り縦
一軸延伸フイルムを得た。得られたフイルムは微
細均一な発泡セルを有し、表面光沢に富んだ不透
明な発泡体であり、密度0.55、全光線透過率15
%、延伸方向の収縮率18%であつた。 実施例 2〜6、比較例 1〜6 結晶融点130℃、MFR=2.0、エチレンの共重
合割合が4.0重量%、ブテン−1の共重合割合が
4.5重量%の結晶性エチレン・プロピレン・ブテ
ン−1三元共重合体粉末に対し、酸化防止剤とし
てBHT0.1重量%、チババイギー社製イルガノツ
クス1010 0.1重量%、ステアリン酸カルシウム
0.1重量%および後述の第1表に示す炭化水素樹
脂粉末を同表記載の添加割合で配合し、ヘンシエ
ルミキサー(商品名)で混合したのち二軸押出機
を用いて230℃で溶融混合し、冷却・カツトして
ペレツト状の組成物を得た。得られた組成物をそ
れぞれ直径40mmの単軸押出機および300mm幅のT
ダイを用いて240℃で溶融押出し、40℃に保つた
鏡面冷却ロールで急冷して厚み1.0mmの未延伸原
反シートを得た。得られた原反シートの密度を第
1表に示す。次に、この原反シートを正方形に切
断しパンタグラフ型二軸延伸装置を用いて110℃
の温度で予熱したのち同温度で縦・横同時二方向
におのおの5.2倍延伸し、同温度で10秒間熱処理
してそれぞれの二軸延伸フイルムを得た。得られ
たフイルムの特性値を第1表に併記した。 第1表に示すごとく、三元共重合体のみのフイ
ルム(比較例1)、水素化脂環族炭化水素樹脂、
水素化ポリテルペン等の水素化樹脂および軟化点
が160℃未満の水素化シクロペンタジエン系樹脂
を添加したフイルム(比較例2〜6)は、その密
度、全光線透過率からあきらかなごとく通常公知
の延伸フイルムでしかないが、軟化点160℃以上
の水素化シクロペンタジエン系樹脂を添加した本
発明の延伸フイルム(実施例1〜5)は、全光線
透過率が低く不透明化しており、その密度から微
細発泡されていることがわかり、また三元共重合
体のみに比して熱収縮率も改善されており、きわ
めて特徴のある新規な発泡成形物であることがわ
かる。 比較例 7 実施例1で用いた組成物の三元共重合体を結晶
融点163℃、MFR 4.0の結晶性ポリプロピレンに
代え、同様に押出機で溶融混合してペレツト状の
組成物とした後、同様に原反シートを成形し、同
様にパンタグラフ型二軸延伸装置を用いて縦・横
同時二方向におのおの5.2倍延伸し10秒間熱処理
して二軸延伸フイルムを得た。ただし、予熱およ
び延伸温度は実施例の温度では低すぎて延伸破断
し、フイルムが得られないため予熱、延伸および
熱処理共に温度は151℃で行つた。得られた延伸
フイルムは密度0.87、全光線透過率72%、熱収縮
率6%で半透明状であり、いずれの性能も不充分
であつた。
【表】
【表】 (発明の効果) 本発明の熱収縮性発泡成形物は、従来の分解型
発泡剤を用いて得られた熱収縮性発泡成形物にく
らべて発泡セルが均一であり、表面が平滑であつ
て光面光沢に優れており、美麗な印刷が可能であ
る。従つて、包装材料や結束材料としてガラス
瓶、プラスチツク瓶、金属缶等の容器のラベルま
たは破瓶予防の保護膜として好適に用いることが
できる。 また、本発明の製造方法によれば、上述の如き
優れた特性を有する熱収縮性発泡成形物を容易
に、かつ効率よく製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結晶融点が150℃以下の結晶性プロピレン・
    α−オレフイン共重合体に対し、軟化点(環球
    法)160℃以上の水素化シルロペンタジエン系樹
    脂を5〜40重量%配合した組成物を溶融混練し、
    該溶融混練物を少なくとも一方向に延伸してな
    り、その密度が0.85以下、100℃における熱収縮
    率が10%以上であることを特徴とする熱収縮性発
    泡成形物。 2 結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体
    が、プロピレン成分を70重量%以上含有し、メル
    トフローレート(MFR)が0.1〜10の結晶性エチ
    レン・プロピレンランダム共重合体、同結晶性プ
    ロピレン・ブテン−1共重合体、同結晶性エチレ
    ン・プロピレン・ブテン−1共重合体もしくは同
    結晶性エチレン・プロピレン・ヘキセン−1共重
    合体であることを特徴とする請求項1記載の熱収
    縮性発泡成形物。 3 水素化シクロペンタジエン系樹脂が、ジクロ
    ペンタジエンまたはジシクロペンタジエンの重合
    体、またはシクロペンタジエンまたはジシクロペ
    ンタジエンと芳香族炭化水素との共重合体の水素
    化物であることを特徴とする請求項1記載の熱収
    縮性発泡成形物。 4 プロピレン・α−オレフイン共重合体の結晶
    融点と水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟化点
    (環球法)との差が20℃以上の該共重合体と該水
    素化樹脂とからなる組成物を用いることを特徴と
    する請求項1記載の熱収縮性発泡成形物。 5 結晶融点が150℃以下の結晶性プロピレン・
    α−オレフイン共重合体に対し、軟化点(環球
    法)160℃以上の水素化シクロペンタジエン系樹
    脂を5〜40重量%配合した組成物を、溶融押出し
    法にて原反シートを作成した後該共重合体の結晶
    融点より10℃以上低い温度で少なくとも一方向に
    3倍以上延伸することを特徴とする熱収縮性発泡
    成形物の製造方法。 6 結晶性プロピレン・α−オレフイン共重合体
    が、プロピレン成分を70重量%以上含有し、メル
    トフローレート(MFR)が0.1〜10の結晶性エチ
    レン・プロピレンランダム共重合体、同結晶性プ
    ロピレン・ブテン−1共重合体、同結晶性エチレ
    ン・プロピレン・ブテン−1共重合体もしくは同
    結晶性エチレン・プロピレン・ヘキセン−1共重
    合体であることを特徴とする請求項5記載の熱収
    縮性発泡成形物の製造方法。 7 水素化シクロペンタジエン系樹脂が、シクロ
    ペンタジエンまたはジシクロペンタジエンの重合
    体、またはシクロペンタジエンまたはジシクロペ
    ンタジエンと芳香族炭化水素との共重合体の水素
    化物であることを特徴とする請求項5記載の熱収
    縮性発泡成形物の製造方法。 8 プロピレン・α−オレフイン共重合体の結晶
    融点と水素化シクロペンタジエン系樹脂の軟化点
    (環球法)との差が20℃以上の該共重合体と該水
    素化樹脂とからなる組成物を用いることを特徴と
    する請求項5記載の熱収縮性発泡成形物の製造方
    法。
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