JPH0572685U - 電池ケースの取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 二輪車用部品に使用される電池ケースの脱落
を防止することである。 【構成】 電池が収納された電池ケース３がヘッドラン
プ本体１の電池ケース収納部４に挿入される。電池ケー
ス３の挿入につれて収納部４のストッパ保持部２４に保
持されたストッパ２３の突起Ｂ２７は、開口２０を介し
て下方に移動する。電池ケース３の収納が完了するとス
トッパ２３の突起Ａ２５は、突起Ｂ２７と共に上方に復
帰し、電池ケース３のくぼみ２６に嵌合して電池ケース
３の移動を阻止する。その状態でヘッドランプ本体１が
自転車に固定されたブラケット７に取付けられると、ブ
ラケット７の突起部２１がストッパ２３の突起Ｂ２７の
移動を阻止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は電池ケースの取付装置に関し、特に二輪車用部品のヘッドランプ等 に用いられる電池ケースの取付装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６は従来の自転車用部品に取付けられるヘッドランプの構造を示した断面図 である。図を参照して、ヘッドランプ本体１の左側部分には、レンズ部５を介し て前方を照射する電球１７が格納されており、図面右側においては、その内部に 電池が収納されている電池ケース３がヘッドランプ本体１の電池ケース収納部４ に収納されている。

【０００３】 一方、自転車のハンドル等に固定されるブラケット７は、ピン９を中心として 回動自在の取付ピースＡ１１と取付ピースＢ１３とから構成され、これらの取付 ピースは、ボルト１４を介してハンドル等に締付けられる。ヘッドランプ本体１ と、ブラケット７とは、ブラケット７の上面に設けられたレール状の突起部２１ と、ヘッドランプ本体１の下面に設けられた溝部１９とが嵌合することによって 摺動自在に取付けられる。ヘッドランプ本体１の電池ケース収納部４の下面のス トッパ保持部２４と、収納された電池ケース３の挿入部３３の下面との間にスト ッパ２３が設けられている。ストッパ２３は、硬質ゴム等の弾性体より形成され ており、突起Ａ２５を中心とした断面が逆Ｖ字形状したものである。

【０００４】 次に電池ケース３のヘッドランプ本体１への着脱動作について説明する。 電池をその内部に収納した後、電池ケース３は、ヘッドランプ本体１の電池ケ ース収納部に徐々に挿入される。電池ケース３が挿入される前の状態では、スト ッパ２３の突起Ａ２５は、上方に位置しているが、電池ケース３の挿入によって その端部が突起Ａ２５に接触すると、ストッパ２３はその弾性に反して、突起Ａ ２５が下方に移動する。この状態で、電池ケース３の挿入が完了すると、ストッ パ２３の突起Ａ２５に対応する位置に電池ケース３の挿入部３３に設けられたく ぼみ２６が位置する。そしてその位置で、ストッパ２３の突起Ａ２５は電池ケー ス３のくぼみ２６に嵌合し、ストッパ２３の形状は元の状態に復帰する。これに よって、電池ケース３の、ヘッドランプ本体１からの脱落は、ストッパ２３の弾 性作用によって阻止されることになる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の電池ケースの取付装置であっては、ストッパ２３の弾性力 によってのみ、電池ケース３のヘッドランプ本体１からの脱落が阻止されていた 。したがって、ヘッドランプ本体１に強い振動等が与えられ、電池ケース３の脱 落方向に大きな力が加わり、その力がストッパ２３の弾性力を超える場合、電池 ケース３が、ヘッドランプ本体１から脱落してしまう恐れがある。

【０００６】 この考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、自転車用部品 等に大きな振動等が加わっても、容易に電池ケース３が脱落しない電池ケースの 取付装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る電池ケースの取付装置は、二輪車の部品に固定される取付部品 と、取付部品に取外し自在に嵌合する二輪車用部品と、二輪車用部品の収納部に 挿入自在であって、その内部に電池が収納される電池ケースと、収納部の一部と 取付部品に嵌合する部分との間に設けられ、電池ケースが収納されるにつれて取 付部品に嵌合する部分の方向にその突起部が移動し、電池ケースの収納が完了し た時点で突起部が元の位置に復帰することで電池ケースに設けられた凹部に嵌合 し、電池ケースの収納部からの脱落を防止するストッパとを備え、電池ケースが 収納部に収納された状態で二輪車用部品が取付部品に嵌合されたとき、取付部品 の一部がストッパの突起部の移動を阻止するものである。

【０００８】

【作用】 この考案においては、電池ケースが収納部に収納された状態で二輪車用部品が 取付部品に嵌合されたとき、取付部品の一部はストッパの突起部の移動を阻止す る。

【０００９】

【実施例】

図２はこの考案の一実施例によるヘッドランプ本体と自転車の部品に取付けら れるブラケットの構成を示す図であり、図３は図２のＩＩＩ−ＩＩＩラインから 見た背面図である。

【００１０】 図２を参照して、ヘッドランプ本体１は、その前面に設けられた電球によって 発せられた光を前方に照射するためのレンズ部５と、レンズ部５と反対方向の位 置に収納される電池ケース３が取付けられており、その下部には、その一部に嵌 合部２８が形成された溝部１９が形成されている。

【００１１】 一方、ブラケット７は、ピン９を中心として回動自在の取付ピースＡ１１およ び取付ピースＢ１３と、これらの取付ピース同士を締付けるボルト１４と、ボル ト１４の締付にあたって、自転車のハンドル等に堅固にブラケット７を固定する ための取付ゴム１２と、ヘッドランプ本体１の溝部１９に嵌合するレール状の突 起部２１と、突起部２１の一部に設けられ、ヘッドランプ本体１の溝部１９に形 成された嵌合部２８に嵌合する突起部２２と、突起部２２を図において紙面貫通 方向に移動させるレバー１５とから構成される。ヘッドランプ本体１の自転車等 への取付は、自転車のハンドル等に固定されたブラケット７に対してそのレール 状の突起部２１に、ヘッドランプ本体１の溝部１９を摺動させるように嵌合させ ることによって行なわれる。この嵌合によって突起部２２と嵌合部２８との嵌合 も行なわれる。これによって、ヘッドランプ本体１がブラケット７に取付けられ る。ヘッドランプ本体１をブラケット７から取外すには、レバー１５を図３にお いて、右方向に移動させることによって、突起部２２と嵌合部２８との嵌合が解 除され、これによって、溝部１９をレール状の突起部２１に対して摺動させるこ とによってヘッドランプ本体１をブラケット７から取外すことができる。

【００１２】 図１は図３のＩ−Ｉライン方向の断面図であって、ヘッドランプ本体１とブラ ケット７とが嵌合された状態の断面構造を示している。図４は図１の断面図に対 応したものであって、ヘッドランプ本体１と、電池ケース３と、ブラケット７と 、ストッパ２３とを取外した状態の各々の断面構造を示している。

【００１３】 これらの図を参照して、この考案の一実施例による電池ケースの取付装置の内 部構造について説明する。

【００１４】 ヘッドランプ本体１の電球１７周りの構成は従来のものと同様であり、電池ケ ース３の構造も従来のものと同一である。この実施例においては、ストッパ２３ の構造が従来例とは異なっている。すなわち、ストッパ２３は硬質ゴム等の弾性 体で形成されている点は従来例と同一であるが、突起Ａ２５が形成されている方 向と反対方向に、突起Ｂ２７が形成されている点である。そして、ヘッドランプ 本体１の電池ケース収納部４の下面のストッパ保持部２４に、ストッパ２３の突 起Ｂ２７に対応する開口２０が設けられている。従来例であれば、ストッパ２３ は、ヘッドランプ本体１の電池ケース収納部４内に完全に収納されていたのに対 し、この実施例においては、ストッパ２３の突起Ｂ２７は、開口２０を介して外 部すなわち溝部１９に面することになる。ブラケット７の構造は従来例で示した ものと基本的に同一である。

【００１５】 図５は図１の構造において、電池ケース３が挿入される際の内部の変化状態を 示した図である。

【００１６】 次に図５および図１を参照して、電池ケース３をヘッドランプ本体１の電池ケ ース収納部４に収納する際の内部の変化について説明する。

【００１７】 図５の（１）に示すように、電池ケース３が収納部４に徐々に挿入されて、電 池ケース３の挿入部３３の先端がストッパ２３の突起Ａ２５に接触する。これに よって、ストッパ２３の突起部Ａ２５はその弾性力に反して下方向に移動しよう とする。この場合、突起Ｂ２７も同様に下方向に移動しようとするが、ストッパ 保持部２４には突起Ｂ２７に対応する開口２０が形成されているため、突起Ｂ２ ７の下方への移動は阻止されることはない。

【００１８】 そして、電池ケース３の収納部４への挿入が完了すると、突起Ａ２５に対して 挿入部３３に形成されたくぼみ２６がその位置に対応するため、下方に下げられ ていた突起Ａ２５はストッパ２３の弾性力でくぼみ２６に嵌合し、ストッパ２３ は電池ケース３が挿入される以前の状態に復帰する。この状態を示したのが図５ の（２）である。この状態では、図で示されているように、ストッパ２３の突起 Ｂ２７は、元の位置に戻るため、ストッパ保持部２４から溝部１９側へ突き出す ことはなく、ストッパ保持部２４の下面と同一平面上にその位置が保持される。

【００１９】 図５の（２）の状態で、ヘッドランプ本体１がブラケット７に取付けられた状 態を示したのが図１である。図から明白なように、ヘッドランプ本体１の下面の ストッパ保持部２４は、ブラケット７の上面のレール状の突起部２１と密着する ことになる。したがって、この状態では、ストッパ２３の突起Ｂ２７は、もはや 下方向に移動することができず、これは結局、ストッパ２３の突起Ａ２５と電池 ケース３の挿入部３３に形成されたくぼみ２６との嵌合が堅固に保持されること を意味する。したがって、ヘッドランプ本体１とブラケット７との取付が解除さ れない限り、電池ケース３はヘッドランプ本体１から脱落する恐れがない。

【００２０】 なお、上記実施例では、自転車用部品としてヘッドランプを対象としているが 、電池ケースを使用するその他の二輪車用部品にも同様に適用できることは言う までもない。

【００２１】

【考案の効果】

この考案は以上説明したとおり、電池ケースが収納部に収納された状態で二輪 車用部品が取付部品に嵌合されたとき、取付部品の一部がストッパの突起部の移 動を阻止するので、堅固に電池ケースが二輪車用部品に取付けられ走行中の電池 ケースの脱落の恐れが防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による二輪車用部品の取付
状態を示す断面構造図である。

【図２】この考案の一実施例による二輪車用部品と自転
車への取付部品との外観を示す図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩライン方向から見た外観
図である。

【図４】図１の自転車用部品をそれぞれ分離した場合の
断面構造図である。

【図５】図１の自転車用部品において、電池ケース３を
装着する際の内部の変化状態を示した断面構造図であ
る。

【図６】従来の自転車用部品の内部構造を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１ ヘッドランプ本体 ３ 電池ケース ７ ブラケット １９ 溝部 ２０ 開口 ２１ レール状の突起部 ２３ ストッパ ２５ 突起Ａ ２６ くぼみ ２７ 突起Ｂ なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二輪車の部品に固定される取付部品と、 前記取付部品に取外し自在に嵌合する二輪車用部品と、 前記二輪車用部品の収納部に挿入自在であって、その内
   部に電池が収納される電池ケースと、 前記収納部の一部と前記取付部品に嵌合する部分との間
   に設けられ、前記電池ケースが収納されるにつれて前記
   取付部品に嵌合する部分の方向にその突起部が移動し、
   前記電池ケースの収納が完了した時点で前記突起部が元
   の位置に復帰することで前記電池ケースに設けられた凹
   部に嵌合し、前記電池ケースの前記収納部からの脱落を
   防止するストッパとを備え、 前記電池ケースが前記収納部に収納された状態で前記二
   輪車用部品が前記取付部品に嵌合されたとき、前記取付
   部品の一部が前記ストッパの前記突起部の移動を阻止す
   る、電池ケースの取付装置。