JPH0571054B2 - - Google Patents

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JPH0571054B2
JPH0571054B2 JP20962285A JP20962285A JPH0571054B2 JP H0571054 B2 JPH0571054 B2 JP H0571054B2 JP 20962285 A JP20962285 A JP 20962285A JP 20962285 A JP20962285 A JP 20962285A JP H0571054 B2 JPH0571054 B2 JP H0571054B2
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JP
Japan
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polyether
acid
mol
component
polyethylene terephthalate
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JP20962285A
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JPS6268848A (ja
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Kazufumi Hirobe
Hidekazu Oohara
Akyoshi Somemya
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP20962285A priority Critical patent/JPS6268848A/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、射出成形用ポリエテル共重合体組成
物に関する。さらに詳しくは、低分子量のポリエ
ステル、特定のポリエーテルおよび特定のポリエ
ーテル誘導体をセグメントとして含むポリエステ
ル共重合体をベースとし、結晶化核剤および強化
充填剤を含有する低温金型を用いた射出成形が可
能であり、耐熱性に優れ、高温下における機械強
度の低下が小さく、表面外観の優れた射出成形用
ポリエステル共重合体組成物に関する。 〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕 テレフタル酸を主体とするジカルボン酸または
そのエステル形成性誘導体と、エチレングリコー
ルを主体とするジオールまたはそのエステル形成
性誘導体とからえられる高分子量線状ポリエチレ
ンテレフタレートは、高軟化点を有し、耐熱性、
耐薬品性、耐光性をはじめ、優れた電気的性質や
物理的・機械的性質を有することから、繊維、フ
イルム、成形品として広く使用されている。 かかるポリエチレンテレフタレートは、結晶化
速度が遅いため、射出成形を行なうばあいには
140℃以上の金型温度が必要である。 この欠点を改良して低温金型で成形が行なえる
ように、各種の結晶化促進剤を導入する方法が知
られてる。 たとえば特公昭48−4097号公報、特公昭48−
4098号公報では有機酸金属塩の添加、特開昭53−
65354号公報では脂肪族オリゴエステルの添加、
特開昭54−150458号公報ではポリアルキレングリ
コール類のエポキシ化物の添加、特公昭55−
47058号公報、特公昭55−47059号公報では可塑剤
とアイオノマーの添加など、種々の方法が提案さ
れている。 しかしながら、これら結晶化促進剤を添加した
ポリエチレンテレフタレートは、90℃程度の金型
温度で成形できるものでは耐熱性および耐湿性が
わるく、逆に耐熱性および耐湿性を改良できるも
のでは100℃以上の金型温度が必要である。 一方、結晶化促進剤として、ソフトセグメント
を共重合により導入して結晶化速度を改善するこ
とも知られている。 たとえばジヤーナル・オブ・ポリマー・サイエ
ンス、第8巻、1頁(1952)にはポリエチレング
リコールを共重合する方法、ジヤーナル・オブ・
ポリマー・サイエンス、第14巻、15頁(1954)に
はビスフエノール類のエチレンオキシド付加重合
体を共重合する方法、さらに特開昭58−138753号
公報にはビスフエノール類のアルキレンオキシド
付加重合体を2分子以上縮合したものを共重合す
る方法が開示されている。また特公昭47−13138
号公報にはポリテトラメチレングリコールを共重
合する方法が提案されている。 これらはソフトセグメントを共重合させること
により、分子の易動度を増して結晶化速度を高め
る方法である。確かに90〜110℃の金型温度での
成形性という観点からは改善効果を有するもの
の、90℃未満の金型のばあいには、やはり成形
性、耐熱性および耐湿性のバランスを欠き、とく
に60〜85℃といつた金型温度では成形体の外観が
劣り、射出成形用樹脂として実用に耐えるものは
未だえられていないのが実状である。 従来より低分子量ポリエチレンテレフタレート
の結晶化速度の大きいことが知られているが、引
張強度をはじめとする物性が低いがゆえにかえり
見られていない。 本発明は、本来の低分子量ポリエチレンテレフ
タレートが有する大きな結晶化速度を阻害するこ
となく、樹脂としての実用に耐えうるものを見出
すことを目的としてなされたものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、驚くべきことに、低分子量ポリエチ
レンテレフタレートを特定のポリエーテル化合物
および特定のポリエーテル誘導体により連結した
ポリエステル共重合体に、結晶化核剤および強化
充填剤を配合することにより、60〜85℃の低温金
型を用いて成形性、耐熱性、耐湿性および表面外
観が良好で、これらのバランスに優れた射出成形
用材料がえられることが見出されたことによりな
されたものであり、 (1)(A) 固有粘度0.15〜0.38を有するポリエチレン
テレフタレート、 (B) (A)成分に対し35〜80モル%の平均分子量
300〜2000を有するポリエーテル、および (C) (A)成分に対し10〜80%の少なくとも1個の
有機酸金属塩を有するポリエーテル誘導体 をセグメントとして含有するポリエステル共重
合体100部(重量部、以下同様)に対し、 (2) 結晶化核剤0.01〜10部および (3) 強化充填剤0〜200部 含む射出成形用ポリエステル共重合体組成物に関
する。 〔実施例〕 本発明に用いる(A)成分であるポリエチレンテレ
フタレートとは、少なくとも90モル%がテレフタ
ル酸であるジカルボン酸成分と少なくとも90モル
%がエチレングリコールであるジオール成分とか
ら直接エステル化反応あるいはエステル交換反応
により得られるものであり、0.15〜0.38、好まし
くは0.20〜0.35の固有粘度(フエノール/テトラ
クロロエタン=50/50(重量比)、濃度0.5%、25
℃)を有するものである。 ジカルボン酸成分ののこりの0〜10モル%は炭
素数6〜14の他の芳香族ジカルボン酸、炭素数4
〜8の脂肪族カルボン酸、炭素数8〜12の脂環式
ジカルボン酸またはこれらの混合物であつてもよ
い。このようなジカルボン酸成分の例としては、
フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、4,4′−ジフエニルジカルボン酸、
ジフエニルエタン−4,4′−ジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸などがあげられる。 また、ジオール成分ののこりの0〜10モル%は
炭素数3〜10の脂肪族ジオール、炭素数6〜15の
脂環式ジオール、炭素数6〜12芳香族ジオールま
たはこれらの混合物であつてもよい。このような
ジオール成分の例としては、プロパン−1,3−
ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン
−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオー
ル、シウロヘキサン−1,4−ジメタノール、
2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、
2,2−イス(4′−ヒドロキシシクロヘキシル)
−プロパン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフエ
ニル)プロパン、ハイドロキノンなどがあげられ
る。 さらに、ジカルボン酸成分およびジオール成分
の10モル%以下の量のオキシカルボン酸、たとえ
ばε−オキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸な
どが共重合されていてもよい。また、3価または
4価のアルコール、あるいは3塩基性酸または4
塩基性酸で分岐されていてもよく、このような分
岐剤の例としては、トリメシン酸、トリメリツト
酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールなどがあげられる。 前記ポリエチレンテレフタレートの固有粘度が
0.15未満のばあいには、後述する(B)成分であるポ
リエーテルの量が増大しすぎ、物性およびそのバ
ランスの優れた組成物がえられず、0.38をこえる
ばあいには、えられるポリエステル共重合体は通
常のポリエチレンテレフタレートと同様の結晶化
速度しか示さなくなる。 本発明に用いる(B)成分のポリエーテルとは、2
官能性のポリエーテル化合物であつて平均分子量
が300〜2000、好ましくは400〜1500のものであ
る。このような具体例としては、たとえばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシ
ド−プロピレンオキキド共重合体(ランダムおよ
び(または)ブロツクのもの)、エチレンオキシ
ド−テトラヒドロフラン共重合体(ランダムおよ
び(または)ブロツクのもの)、プロピレンオキ
シド−テトラヒドロフラン共重合体(ランダムお
よび(または)ブロツクのもの)といつたポリア
ルキレングリコール類、一般式:
【化】 (式中、Aは炭素数1〜8の置換または非置換の
アルキレン基、−O−、−S−、−SO2−または−
CO−などの2価の基、R1、R2はH、炭素数1〜
5の置換または非置換のアルキル基、l、mは1
〜4の整数を表わす)で示されるビスフエノール
類にエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよ
びテトラヒドロフランの1種以上を付加してめら
れるビスフエノール類のアルキレンオキシド付加
重合体、前述のポリアルキレングリコール類のジ
グリシジルエーテルといつたような化合物などが
あげられる。これらは単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。これらの中ではポリエチレ
ングリコールのようなポリアルキレングリコー
ル、ビスフエノール類のアルキレンオキシド付加
重合体が好ましく、えられる組成物の低温金型に
よる成形性、耐熱性および耐熱性がよく、かつそ
れらのバランスをよくすることを目的とするばあ
いには、とくにビスフエノール類のアルキレンオ
キシド付加重合物が適している。 これらポリエーテルの平均分子量が300未満の
ばあいには、ポリエーテルを介して2分子の前記
ポリエチレンテレフタレートが結合したときに、
単にポリエチレンテレフタレートの分子量を2倍
にしたことと同じで結晶化速度が低下する。平均
分子量が2000をこえるばあいには、ポリエチレン
テレフタレートの結晶化速度は大きく保たれる
が、ポリエーテルの使用量が増大するため、耐熱
性、耐湿性などの物性をよく、かつそれらのバラ
ンスをよく保つことができなくなる。 前記ポリエーテルの共重合量は、それ自身の平
均分子量および前記ポリエチレンテレフタレート
の分子量によつて変化するため一概にいえない
が、通常ポリエチレンテレフタレートのモル数に
対して35〜80モル%、好ましくは40〜75モル%、
さらに好ましくは45〜60モル%の範囲で使用され
る。該量が35モル%未満のばあいには結晶化促進
効果が顕著でなく、80モル%をこえるばあいには
耐湿性などの物性バランスが低下する。 本明細書にいうポリエチレンテレフタレートの
モル数とは、“デイ・マクロモレクラレ・ヘミー”
第26巻、226頁(1958)記載の次式: I.V.(dl/g)= 2.1×10-4×n0.82 (式中、I.V.は固有粘度、nは数平均分子量を
表わす)から数平均分子量を算出したものにもと
づくものである。 本発明に用いる(C)成分である少なくとも1個の
有機酸金属塩を有するポリエーテル誘導体とは、
主たる繰返し単位が−OR3−(R3はC1〜C18の2
価の炭化水素基)で示されるもので、代表的には
一般式: R4〔(OR3)nOR5p (式中、R4は水素またはp価の有機基、R3はC2
〜C4の脂肪族炭化水素基、nは0または正の整
数、R5は水素または有機酸金属塩を含有する基、
ただし1分子中少なくと1つのR5は有機酸金属
塩である、pは1〜6の正の整数である)で示さ
れるものである。 かかるポリエーテル誘導体は、たとえば単官能
あるいは多官能のアルコールのポリオオキシアル
キレンを、必要に応じて塩基性触媒または酸触媒
の存在下、多価カルボン酸無水物でエステル化
後、残りのカルボン酸を金属塩化することによつ
てもらえるし、また、たとえば単官能あるいは多
官能アルコールのポリオキシアルキレンからなる
ものとスルホン酸あるいはリン酸の金属塩を含有
するハロゲン化物とを必要に応じて触媒の存在下
で反応せしめることなどによつてもえられる。 かかるポリエーテル誘導体の具体例としては、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、エチレン
オキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、ビ
スフエノール類のアルキレンオキシド付加重合体
などのモノコハク酸エステルカリウム塩、モノフ
タル酸エステルナトリウム塩、カルシウム塩、亜
鉛塩、アルミニウム塩、モノ(テトラブロモ)フ
タル酸エステルナトリウム塩、モノトリメリツト
酸エステルナトリウム塩、モノメトキシポリエチ
レングリコールのモノトリメリツト酸エステルモ
ノナトリウム塩、グリセリン−アルキレンオキサ
イド付加物、トリメチロールプロパン−アルキレ
ンオキサイド付加物、ペンタエリスリトール−ア
ルキレンオキサイド付加物のモノ、ジあるいはト
リフタル酸エステルナトリウム塩、およびモノ、
ジあるいはトリ(テトラブロモ)フタル酸エステ
ルナトリウム塩、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサ
イド共重合体、多価アルコール−アルキレンオキ
サイド付加物などのモノ、ジ、トリあるいはテト
ラフエニルエーテルのスルホン酸もしくはリン酸
ナトリウム塩、カルシウム塩などがあげられる。 もちろん、ポリエーテル誘導体としては、上記
に例示したものに限定されるものではない。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。 これら有機酸金属塩を有するポリエーテル誘導
体を(B)成分とともに共重合することによつて、本
発明の組成物からの成形体の表面外観は著しく改
善される。これは、低ガラス転移点のポリオキシ
アルキレン鎖が相溶性よくポリエステル中に共重
合することにより、ポリエステル鎖の易動性の向
上と核剤成分である有機酸金属塩の効果とが相ま
つて発現されるものと推定される。 ポリエーテル誘導体の分子量の範囲は、とくに
ポリエステル鎖との相溶性の観点から200〜20000
が好ましく、300〜5000がさらに好ましい。 ポリエーテル誘導体の使用量は結晶化促進効果
の水準からみて、通常前記ポリエチレンテレフタ
レートのモル数に対して10〜80モル%、好ましく
は20〜60モル%である。該量が10%モル%未満の
ばあいには表面外観が改良されず、80モル%をこ
えるばあいには、耐熱性、耐湿性などの物性がよ
く、またそれらのバランスをよくうることができ
なくなる。 ポリエーテル誘導体中の金属含量はポリオキシ
アルキレンの種類や分子量、配合する熱酸化防止
剤の種類、量などにより異なるが、通常0.01〜20
重量%、好ましくは1〜10重量%である。有機酸
金属塩の中では、ポリエチレンテレフタレートと
の相溶性、結晶化促進効果、熱酸化防止剤との相
乗的熱酸化安定効果などの点から、カルボン酸金
属塩、とくに芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩
が好ましい。また、テトラブロモフタル酸モノエ
ステルナトリウム塩などのごとき含ハロゲン有機
酸金属塩を有するポリオキシアルキレン化合物
は、表面特性の改善とともに難燃性の向上および
高水準の熱酸化安定性の実現という効果を併有す
るもので好ましいものである。 本発明においては、(A)成分であるポリエチレン
テレフタレート、(B)成分である(A)成分に対し35〜
80モル%のポリエーテルおよび(C)成分である(A)成
分に対し10〜80モル%のポリエーテル誘導体をセ
グメントとして含有するポリエステル共重合体を
用いることが必須である。 ポリエチレンテレフタレートおよびポリエーテ
ルよりなる共重合体、ポリエチレンテレフタレー
トおよびポリエーテル誘導体よりなる共重合体の
いずれかのばあいにも、60〜85℃の低温金型にお
ける成形性、耐熱性、耐湿性および表面外観に優
れた組成物をうるという本発明の目的は達せられ
ない。 本発明に用いるポリエステル共重合体には、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエーテルおよび
ポリエーテル誘導体にもとづくセグメント総重量
に対して15重量%以下、好ましくは10重量%以下
の範囲で他の共重合体セグメント成分および(ま
たは)他の重合体を併用してもよい。 前記のごとき共重合体セグメント成分の具体例
としては、たとえば脂肪族ポリエステルオリゴマ
ー、ポリシロキサン化合物、末端水酸基を有する
ポリ共役ジエンなどがあげられ、他の重合体の具
体例としては、たとえばポリブチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート、ポリアミドなどがあげ
られる。 本発明に用いる結晶化核剤としては、一般に知
られている下記のごとき各種の結晶化核剤があげ
られる。 (1) 有機酸金属塩を有するポリオキシアルキレン
化合物 たとえばポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサ
イド共重合体などのジコハク酸エステルカリウ
ム塩、ジフタル酸エステルナトリウム塩、カル
シウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩、ジ(テト
ラブロモ)フタル酸エステルナトリウム塩、モ
ノメトキシポリエチレングリコールのモノトリ
メリツト酸エステルナトリウム塩、グリセリン
−アルキレンオキサイド付加物、トリメチロー
ルプロパン−アルキレンオキサイド付加物のト
リフタル酸エステルナトリウム塩、およびトリ
(テトラブロモ)フタル酸エステルナトリウム
塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、
エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共
重合体のジスルホン酸エステルナトリウム塩、
ジリン酸エステルナトリウム塩またはジ亜リン
酸エステルナトリウム塩、グリセリンまたはト
リメチロールプロパンのアルキレンオキサイド
付加物などのトリスルホン酸エステルナトリウ
ム塩、トリリン酸エステルナトリウム塩、トリ
亜リン酸エステルナトリウム塩、カルシウム塩
など。 (2) イオン性共重合体 α−オレフインまたは芳香族オレフインとα
−β−不飽和カルボン酸との共重合体の塩をさ
し、たとえばエチレン/マレイン酸共重合体の
ナトリウム塩、カリウム塩あるいは亜鉛塩、エ
チレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム
塩、カリウム塩あるいは亜鉛塩、エチレン/イ
タコン酸共重合体のナトリウム塩、カリウム塩
あるいは亜鉛塩、スチレン/マレイン酸無水物
共重合体のナトリウム塩、カリウム塩あるいは
亜鉛塩などがあげられる。カルボン酸は一部が
中和されただけでもよく、完全に中和されてい
てもよい。 また、α−オレフインとα、β−不飽和カル
ボン酸の共重合体は、第3成分としてアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ルといつたアクリル酸エステルが共重合されて
いてもよい。 (3) 有機酸塩類 たとえば酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、p−t−ブチル安息香酸ナトリウム、フタ
ル酸水素ナトリウム、フタル酸2−ナトリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、パルミ
チン酸ナトリウムなどがあげられる。 (4) 不活性無機物 たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、
珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、硫酸カル
シウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、クレ
ー、タルク、カオリン、アルミナ、シリカなど
があげられる。 これら結晶化核剤の添加量はポリエステル共
重合体100部に対して0.01〜10部であり、結晶
化核剤の種類により有利に選択すればよい。前
述のポリエステル共重合体自身の結晶化速度が
大きいため、少量の添加で充分な効果をうるこ
とができる。該量が0.01部未満では、充分な添
加効果がえられず、10部をこえる引張強度をは
じめとする物性を低下せしめる。 本発明に用いる強化充填剤としては、たとえば
ガラス繊維、鉱物繊維、炭素繊維、炭化珪素繊
維、炭化硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏
繊維、マイカ、タルク、カオリン、クレー、アス
ベスト、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸
カルシウムなどがあげられるが、とくにガラス繊
維、マイカ、タルク、鉱物繊維が好ましく、これ
は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。また樹脂との親和性を向上させるためにシラ
ンカツプリング剤などの表面処理剤で表面処理し
て用いてもよい。 強化充填剤はポリエステル共重合体100部に対
し0〜200部、好ましくは1〜120部の範囲で用い
られる。 従来、充填剤、とくにガラス繊維を配合すると
成形体表面に充填剤が露出して表面外観を著しく
損うが、本発明に用いるポリエステル共重合体に
おいてはほとんど表面外観を損うことなく機械的
強度が増大されうる。 前記組成物には、通常の結晶化促進剤、たとえ
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、エチレ
ンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体な
どのモノまたはジノニルフエニルエーテル、オク
チルフエニルエーテル、オレイルエーテル、パル
ミチルエーテルといつた炭化水素基を有するポリ
オキシアルキレン化合物;ネオペンチルグリコー
ルジベンゾエート、ジオクチルフタレートトリフ
エニルフオスフエート、ブタン−1,3−イオー
ルアジペートオリゴマー、ブタン−1,4−ジオ
ールアジペートオリゴマー、ヘキサン−1,6−
ジオールアジペートオリゴマー、ジブチルセバケ
ート、ジオクチルセバケートといつた可塑剤;ベ
ンゾフエノンといつた有機ケトン;ジフエニルス
ルホンといつた有機スルホン;N−エチル−トル
エンスルホンアミド、N−ステアリル−トルエン
スルホンアミドといつた有機スルホンアミド;ラ
ウリルニトリル、エシルニトリルといつた有機ニ
トリルなどを併用してもよい。 さらに必要に応じて、通常の難燃剤、難燃助剤
を用いて難燃性を付与してもよく、各種のポリマ
ーやゴムなどを用いて、機械的・電気的物性を改
良してもよく、少量の熱酸化防止剤、光安定剤、
顔料、染料、滑剤などの他の添加剤を物性を損な
わない程度に添加配合してもよい。 かくして60〜85℃の低温金型における成形性、
耐熱性、高温下における機械強度および表面外観
などに優れ、それらのバランスに優れた射出成形
用材料がえられる。 以下に実施例をあげて本発明の組成物を説明す
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。 なお試験片の引張強度はASTM D638、熱変
形温度(1/16″厚さ、18.6Kg/cm2加重)はASTM
D648に準拠して測定、耐熱性は熱重量分析を260
℃、空気中で行ない、1時間後の重量減少率にて
評価、耐湿性は70℃相対湿度100%のオーブン中
に3日間放置したのちの引張強度保持率にて評
価、表面外観は金型温度70℃での成形品を目視判
定した。 実施例 1 〔η〕=0.30dl/gのポリエチレンテレフタレ
ートに対してビスフエノールAのエチレンオキシ
ド付加重合体(ビスフエノールA/エチレンオキ
シド≒1/16(モル比)、平均分子量1000)を50モ
ル%およびポリエチレングリコールモノフタル酸
エステルNa塩(平均分子量373)を25モル%添加
して共重合させた。えられたポリエステル共重合
体100部に、繊維長3mmのガラス繊維45部、酸化
防止剤(イルガノツクス1330、チバイガギー社
製)0.5部、エチレン−メタクリル酸共重合体
(エチレン/メタクリル酸=85/15(重量比))の
60%Na塩3部を押出機にて混合してペレツト化
したのち、金型温度70℃にて射出成形し、試験片
をえ、評価した。 えられた試験片は熱変形温度、耐熱性、耐湿
性、金型離型性を維持しつつ、表面外観に優れた
ものであつた。結果を第1表に示す。 実施例2および比較例1〜2 実施例1で用いたポリエチレングリコールモノ
フタル酸エチルNa塩の添加量を第1表に示すよ
うに変更したほかは、実施例1と同様にして試験
片を作製して評価した。結果を第1表に示す。
【表】
【表】 実施例 3 〔η〕=0.20dl/gのポリエチレンテレフタレ
ートに対して、平均分子量600のポリエチレング
リコール75モル%およびポリエチレングリコール
モノトリメツト酸エステル2Na塩(平均分子量
640)35モル%を添加して共重合させた。えられ
たポリエステル共重合体100部、繊維長3mmのガ
ラス繊維70部、p−t−ブチル安息香酸Na0.3
部、酸化防止剤(イルガノツクス1330、チバガイ
ギー社製)0.5部を押出機にて混合ペレツト化し
たのち、70℃の金型温度にて射出成形して試験片
をえ、評価した。 えられた試験片は引張強度、熱変形温度、耐熱
性、耐湿性、金型離型性を良好に維持しつつ、表
面外観に優れたものであつた。結果を第2表に示
す。 実施例 4〜5 実施例3で用いたポリエチレングリコールモノ
トリメツト酸エステル2Na塩を35モル%用いたか
わりに、エチレンオキシド−プロピレンオキシド
ブロツク共重合体(エチレンオキシド/プロピレ
ンオキシド=20/80(重量比))のモノフタル酸エ
ステルNa塩(平均分子量823)を20モル%とした
もの(実施例4)およびビスフエノールAのエチ
レンオキシド付加重合体のモノフタル酸エステル
Na塩(平均分子量573)を35モル%としたもの
(実施例5)を用いたほかは、実施例3と同様に
して試験片を作製して評価した。 えられた試験片は引張強度、熱変形温度、耐熱
性、耐湿性、金型離型性を良好に維持しつつ、表
面外観に優れたものであつた。結果を第2表に示
す。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は60〜85℃程度の低温金型を用
いて成形性よく射出成形することができ、えられ
た成形品は熱変形温度が高く、耐熱性、耐湿性お
よび表面外観が良好で、一般的な機械的特性も良
好なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1)(A) 固有粘度0.15〜0.38を有するポリエチ
    レンテレフタレート、 (B) (A)成分に対し35〜80モル%の平均分子量
    300〜2000を有するポリエーテル、および (C) (A)成分に対し10〜80モル%の少なくとも1
    個の有機酸金属塩を有するポリエーテル誘導
    体 をセグメントとして含有するポリエステル共重
    合体100重量部に対し、 (2) 結晶化核剤0.01〜10重量部および (3) 強化充填剤0〜200重量部 を含む射出成形用ポリエステル共重合体組成物。 2 (B)成分のポリエーテルがポリアルキレングリ
    コールおよびビスフエノール類のアルキレンオキ
    シド付加重合体から選ばれたポリエーテルである
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 有機酸金属塩がカルボン酸金属塩である特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。
JP20962285A 1985-09-20 1985-09-20 射出成形用ポリエステル共重合体組成物 Granted JPS6268848A (ja)

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