JPH0570754A - 二成分型反応性ホツトメルト接着剤組成物 - Google Patents

二成分型反応性ホツトメルト接着剤組成物

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JPH0570754A
JPH0570754A JP22550791A JP22550791A JPH0570754A JP H0570754 A JPH0570754 A JP H0570754A JP 22550791 A JP22550791 A JP 22550791A JP 22550791 A JP22550791 A JP 22550791A JP H0570754 A JPH0570754 A JP H0570754A
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JP
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weight
parts
general formula
coor
copolymer
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Application number
JP22550791A
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English (en)
Inventor
Tomomoto Toda
智基 戸田
Yoshiyuki Oguchi
善之 大口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性及び耐候性の優れた二成分型反応性ホ
ットメルト接着剤組成物を得る。 【構成】 (メタ) アクリル酸アルキルエステルと、一
方の末端に(メタ) アクリロイル基を有し他方の末端に
非重合性ポリマー状セグメントを有する重合性ポリマー
と、例えば共重合可能な不飽和基を有するイソシアネー
ト化合物等とのラジカル共重合体(A)成分。(メタ)
アクリル酸アルキルエステルと、一方の末端に(メタ)
アクリロイル基を有し他方の末端に非重合性ポリマー状
セグメントを有する重合性ポリマーと、例えば共重合可
能な不飽和基を有するアルコール化合物等とのラジカル
共重合体(B)成分。上記(A)成分と(B)成分とを
溶融混合して塗布すると、溶融流動性が良く塗布が容易
で、しかも塗布固化後に両成分が反応して架橋が進行
し、最終的に非常に高い凝集力が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐熱性及び耐候性に
優れた二成分型反応性ホットメルト接着剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクリル系接着剤は、耐候性、透明性及
び接着性等において優れているため、種々の用途に幅広
く使用されている。
【0003】現在用いられているアクリル系接着剤とし
ては、溶剤型のもの或いはエマルジョン型のものが主流
である。しかし、無溶剤タイプの接着剤に対する要求が
高まるにつれて、アクリル系接着剤をホットメルト型接
着剤として用いようとする試みがなされている。
【0004】例えば、特開昭59−75975 号公報には、
(メタ) アクリル酸エステルに対し、充分高いガラス転
移温度を有する高分子モノマー( いわゆるマクロモノマ
ー) をグラフト共重合した接着剤組成物が提案されてい
る。
【0005】この先行技術では、軟らかいアクリル系主
鎖に対し硬いグラフト側鎖を結合することにより、アク
リル主鎖とグラフト側鎖の相分離構造を利用した物理的
な架橋により常温付近における接着強度及び凝集力を高
め、他方、高温下においては物理的架橋が可逆的に崩壊
して熔融することにより、ホットメルト型接着剤として
塗布することを可能としている。
【0006】一方、特開昭62−1774号公報には、ポリス
チレンブロックとポリイソプレン又はポリブタジエンブ
ロックとのブロック共重合体に、エポキシ樹脂及びその
常温硬化型硬化剤を配合したホットメルト接着剤組成物
が提案されている。
【0007】この先行技術では、ポリイソプレン又はポ
リブタジエンブロックのゴム相間に、これと非相溶の微
小なポリスチレンブロックのプラスチック相が分散し、
このプラスチック相が物理的な架橋となってゴム相を固
定して凝集力が高め、さらにエポキシ樹脂の硬化反応に
より高温での凝集力を向上させ、耐熱性を付与するもの
である。
【0008】また、特開昭61−268720号公報には、反応
性ケイ素基を有するゴム系有機重合体に、エポキシ樹脂
及びエポキシ基と反応し得る官能基と反応性ケイ素基を
有するシリコン化合物を配合した硬化性樹脂組成物が開
示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭59−
75975号公報記載のホットメルト型接着剤は、アクリル
主鎖とグラフト側鎖のミクロ相分離構造を利用した物理
的架橋により、接着強度及び凝集力を高めるものである
から、最終的な接着固化後の接着強度や高温における凝
集力が充分でない。
【0010】また、特開昭62−1774号公報記載のホット
メルト型接着剤は、エポキシ樹脂の硬化反応により最終
的に接着強度や高温における凝集力が高められるが、ブ
ロック共重合体のポリイソプレン又はポリブタジエンブ
ロックに起因して、耐候性が充分でない。
【0011】また、特開昭61−268720号公報の硬化性樹
脂組成物は常温で液状であるため、これを接着剤として
用いた場合は、貼り付け直後に凝集力が低く、これが硬
化するまで仮り止めが必要で面倒である。
【0012】この発明は、上記の問題を解決するもので
あり、その目的とするところは、初期接着強度、接着固
化後の接着強度及び高温における凝集力が高く、耐熱性
及び耐候性に優れた二成分型反応性ホットメルト接着剤
組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の二成分型反応
性ホットメルト接着剤組成物は、四つの発明から構成さ
れており、それにより上記の目的が達成される。すなわ
ち、第1の発明は、一般式CH2 =CR1 COOR
2 (式中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18
の炭化水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)アク
リル酸エステル(a) 100 重量部と、一般式CH2 =CR
3 COOR4 (式中、R3はH又はCH3 を、R4 は重
量平均分子量 2,000〜50,000でガラス転移点が50℃以上
の非重合性ポリマー状セグメントをそれぞれ示す)で示
される重合性ポリマー(b) 3〜30重量部と、ラジカル共
重合可能な不飽和基を有するイソシアネート化合物(c)
0.5 〜25重量部と、のラジカル共重合体(A);一般式
CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はCH3
を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示す)
で示される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重量部
と、一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH
又はCH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000で
ガラス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメン
トをそれぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜
30重量部と、ラジカル共重合可能な不飽和基を有するア
ルコール化合物(d) 0.5 〜20重量部と、のラジカル共重
合体(B);上記ラジカル共重合体(A)成分と、上記
ラジカル共重合体(B)成分とからなる。
【0014】第2の発明は、一般式CH2 =CR1 CO
OR2 (式中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1
〜18の炭化水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)
アクリル酸エステル(a) 100 重量部と、一般式CH2
CR3 COOR4 (式中、R3 はH又はCH3 を、R4
は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラス転移点が50℃
以上の非重合性ポリマー状セグメントをそれぞれ示す)
で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重量部と、ラジカ
ル共重合可能な不飽和基を有するイソシアネート化合物
(c) 0.5 〜25重量部と、のラジカル共重合体(A);一
般式CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はC
3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示
す)で示される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重
量部と、一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3
はH又はCH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,0
00でガラス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグ
メントをそれぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b)
3〜30重量部と、ラジカル共重合可能な不飽和基を有す
るアミノ化合物又はアミド化合物(e) 0.5 〜12重量部
と、のラジカル共重合体(C);上記ラジカル共重合体
(A)成分と、上記ラジカル共重合体(C)成分とから
なる。
【0015】第3の発明は、一般式CH2 =CR1 CO
OR2 (式中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1
〜18の炭化水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)
アクリル酸エステル(a) 100 重量部と、一般式CH2
CR3 COOR4 (式中、R3 はH又はCH3 を、R4
は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラス転移点が50℃
以上の非重合性ポリマー状セグメントをそれぞれ示す)
で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重量部と、ラジカ
ル共重合可能な不飽和基を有するエポキシ化合物(f) 0.
5 〜20重量部と、のラジカル共重合体(D);一般式C
2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はCH
3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示
す)で示される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重
量部と、一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3
はH又はCH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,0
00でガラス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグ
メントをそれぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b)
3〜30重量部と、のラジカル共重合体(E);上記ラジ
カル共重合体(D)成分と、ポリアミドアミンを含有す
る上記ラジカル共重合体(E)成分とからなる。
【0016】第4の発明は、一般式CH2 =CR1 CO
OR2 (式中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1
〜18の炭化水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)
アクリル酸エステル(a) 100 重量部と、一般式CH2
CR3 COOR4 (式中、R3 はH又はCH3 を、R4
は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラス転移点が50℃
以上の非重合性ポリマー状セグメントをそれぞれ示す)
で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重量部と、ラジカ
ル共重合可能な不飽和基を有するエポキシ化合物(f) 3
〜30重量部と、のラジカル共重合体(F);一般式CH
2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はCH3 を、
2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示す)で示
される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重量部と、
一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
量部と、下記の一般式で示される(メタ)アクリロイル
オキシ基を有するアルコキシシラン(g) 0.05〜12重量部
と、のラジカル共重合体(G);
【0017】
【化2】
【0018】(式中、R5 はH又CH3 、R6 は2価の
炭化水素基、R7 はCH3 又はC2 5 、aは1、2又
は3をそれぞれ示す。)有機錫化合物及びエポキシ樹脂
を含有する上記ラジカル共重合体(F)成分と、アミノ
基又はメルカプト基を有するアルコキシシラン及びエポ
キシ樹脂の硬化剤を含有する上記ラジカル共重合体
(G)成分とからなる。
【0019】なお、(メタ)アクリル酸エステルなる表
現は、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステル
の双方を含ませるために用いられており、以下の記載に
おいても、同様に(メタ)アクリルは、アクリル及びメ
タアクリルの双方を含むものとする。
【0020】この発明において、(メタ)アクリル酸エ
ステル(a) としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチ
ル、(メタ) アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸イソボロニル等が挙げられる。これらの
(メタ)アクリル酸エステルは単独で使用してもよく、
二種類以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0021】なお、上記(メタ) アクリル酸エステル類
のうち、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル及びメタクリル酸メチルが好適に用いられる。
重合性ポリマー(b) は、いわゆるマクロモノマーと呼ば
れ、分子の一方の末端に(メタ)アクリロイル基を有
し、他方の末端にR4で示す非重合性ポリマー状セグメン
トを有する。そして、この非重合性ポリマー状セグメン
トは、重量平均分子量が2,000 〜50,000でガラス転移点
が50℃以上である。
【0022】上記非重合性ポリマー状セグメントの重量
平均分子量が小さすぎると、得られる接着剤が軟らかく
なり塗布固化直後の凝集力が低下する。逆に、非重合性
ポリマー状セグメントの重量平均分子量が大きすぎる
と、このマクロモノマーの反応性が低下する。
【0023】それゆえ、R4で示す非重合性ポリマー状セ
グメントの重量平均分子量は2,000〜50,000に限定さ
れ、さらに好ましくは5,000 〜20,000である。また、上
記非重合性ポリマー状セグメントのガラス転移点が低く
なりすぎると、得られる接着剤が軟らかくなり塗布固化
直後の凝集力が低下するので、そのガラス転移点は50℃
以上に限定される。
【0024】重合性ポリマー(b) において、R4で示す非
重合性ポリマー状セグメントとしては、ポリスチレン及
びその誘導体、ポリメチルメタクリレート及びその誘導
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等が好適に用
いられる。このようなマクロモノマーは、例えば米国特
許第3786116 号明細書、米国特許第3842059 号明細書、
特開昭60-133007 号公報に開示されている方法により製
造することができる。また、かかるマクロモノマーは市
販されている。
【0025】上記重合性ポリマー(b) の使用量は、(メ
タ)アクリル酸エステル(a) 100 重量部に対して、3〜
30重量部、好ましくは5〜25重量部である。3重量部未
満では塗布硬化後の初期凝集力が低く、逆に30重量部を
越える場合には溶融粘度が高くなり過ぎて塗布性及び接
着性が低下する。
【0026】また、ラジカル共重合可能な不飽和基を有
するイソシアネート化合物(c) とは、ビニル基、イソプ
ロペニル基、(メタ)アクリロイル基のような不飽和二
重結合を有するイソシアネート類である。このようなイ
ソシアネート類としては、m−イソプロペニル−α,α
−ジメチルベンジルメタクリート、イソシアネートエチ
ルメタクリレート等が用いられる。
【0027】その他、アクリロイル基を有する不飽和モ
ノアルコールと、二官能性イソシアネートとの1:1付
加化合物も用いられる。この場合、不飽和モノアルコー
ルとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート等が挙げられる。また、二官能性イ
ソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト等が挙げられる。
【0028】特に、溶融粘度の安定性の点から、m−イ
ソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルメタクリー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレートとテトラメチル
キシリレンジイソシアネートとの1:1付加化合物、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートとテトラメチルキシ
リレンジイソシアネートとの1:1付加化合物が好適で
ある。
【0029】上記イソシアネート化合物(c) の使用量
は、(メタ)アクリル酸エステル(a)100 重量部に対し
て、0.5 〜25重量部、好ましくは1〜20重量部である。
0.5 重量部未満では耐熱性が低下し、逆に25重量部を越
えると溶融時の粘度が上昇する。
【0030】また、ラジカル共重合可能な不飽和基を有
するアルコール化合物(d) とは、(メタ)アクリロイル
基のような不飽和二重結合を有するアルコール類であ
る。このようなアルコール類としては、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が用い
られる。
【0031】上記アルコール化合物(d) の使用量は、
(メタ)アクリル酸エステル(a) 100重量部に対して、
0.5 〜20重量部、好ましくは1〜17重量部である。0.5
重量部未満では耐熱性が低下し、逆に20重量部を越える
と溶融時の粘度が上昇する。
【0032】また、ラジカル共重合可能な不飽和基を有
するアミノ化合物又はアミド化合物(e) とは、ビニル
基、イソプロペニル基、(メタ)アクリロイル基のよう
な不飽和二重結合を有する第1アミン、第2アミン、ア
ミド類である。このようなアミノ化合物又はアミド化合
物(e) としては、m−イソプロペニルベンジルアミン、
m−ビニルベンジルアミン、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド等が用いられる。
【0033】アミノ化合物又はアミド化合物(e) の使用
量は、(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重量部に対
して、0.5 〜12重量部、好ましくは1〜10重量部であ
る。0.5 重量部未満では耐熱性が低下し、逆に12重量部
を越えると溶融時の粘度が上昇する。
【0034】また、ラジカル共重合可能な不飽和基を有
するエポキシ化合物(f) とは、ビニル基、イソプロペニ
ル基、(メタ)アクリロイル基のような不飽和二重結合
を有するエポキシ類である。このようなエポキシ化合物
(f) としては、グリシジルメタクリレートが好適に用い
られる。
【0035】エポキシ化合物(f) の使用量は、(メタ)
アクリル酸エステル(a) 100 重量部に対して、0.5 〜20
重量部、好ましくは1〜18重量部である。0.5 重量部未
満では耐熱性が低下し、逆に20重量部を越えると溶融時
の粘度が上昇する。
【0036】また、前記の一般式で示される(メタ)ア
クリロイルオキシ基を有するアルコキシシラン(g) とし
ては、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピル
トリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピ
ルジメチルエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチ
ルトリメトキシシラン等が用いられる。
【0037】これ等の中でも、湿気硬化速度が早い点か
ら、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラ
ン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ンのようなトリメトキシシランが好適である。
【0038】上記アルコキシシラン(g) の使用量は、
(メタ)アクリル酸エステル(a) 100重量部に対して、
0.05〜12重量部、好ましくは0.07〜10重量部である。0.
05重量部未満では最終の接着強度が低く、逆に12重量部
を越えると溶融時の粘度安定性が低下する。
【0039】この発明において、前記化合物(a) 、(b)
、(c) の特定量をラジカル共重合することにより、ラ
ジカル共重合体(A)が得られる。また、前記化合物
(a) 、(b) 、(d) の特定量をラジカル重合することによ
り、ラジカル共重合体(B)が得られる。また、前記化
合物(a) 、(b) 、(e) の特定量をラジカル重合すること
により、ラジカル共重合体(C)が得られる。また、前
記化合物(a) 、(b) 、(f)の特定量をラジカル重合する
ことにより、ラジカル共重合体(D)が得られる。ま
た、前記化合物(a) 、(b) の特定量をラジカル重合する
ことにより、ラジカル共重合体(E)が得られる。ま
た、前記化合物(a) 、(b) 、(f) の特定量をラジカル重
合することにより、ラジカル共重合体(F)が得られ
る。また、前記化合物(a) 、(b) 、(g) の特定量をラジ
カル重合することにより、ラジカル共重合体(G)が得
られる。
【0040】上記のラジカル共重合体(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)、(F)、(G)は、いずれも
重量平均分子量は、10,000〜400,000 が好ましく、より
好ましくは20,000〜300,000である。重量平均分子量が1
0,000未満では、接着固化直後の初期凝集力が低くな
り、逆に400,000 を越えると、塗布作業時の粘度が高く
なり過ぎ、作業性が低下する。
【0041】上記ラジカル共重合体(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)、(F)、(G)を製造する方
法としては、例えば、溶液重合法や塊状重合法等により
製造することができる。共重合に際しては、ラジカル重
合開始剤としてパーオキサイド系又はアゾ系化合物を用
いるのが普通であるが、光または放射線等を照射して重
合してもよい。なお、上記の必須の化合物(モノマー)
のほかに、必要に応じて酢酸ビニル、スチレン、アクリ
ロニトリル等のモノマーを少量共重合させることができ
る。
【0042】また、分子量を調整するために、適当な連
鎖移動剤、例えばラウリルメルカプタンのようなメルカ
プタン類、或いはα−メチルスチレンダイマーのような
分子量調整剤を用いてもよい。特に、前記化合物(a) 、
(b)、(d) をラジカル共重合する際には、連鎖移動剤と
して2−メルカプトエタノール等のヒドロキシル基を有
するメルカプタン類を用いると、ラジカル共重合体
(B)の末端にもヒドロキシル基が導入されて耐熱性が
一層向上する。また、前記化合物(a) 、(b) 、(e)をラ
ジカル共重合する際には、連鎖移動剤として2−アミノ
エタンチオール等のアミノ基を有するメルカプタン類を
用いると、ラジカル共重合体(C)の末端にもアミノ基
が導入されて、耐熱性が一層向上する。また、前記化合
物(a) 、(b)、(g) をラジカル共重合する際には、連鎖
移動剤として3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン等のアルコキシシリル基を有するメルカプタン類を用
いると、ラジカル共重合体(G)の末端にもアルコキシ
シリル基が導入されて、耐熱性が一層向上する。
【0043】第1の発明は、上記ラジカル共重合体
(A)成分とラジカル共重合体(B)成分とからなる
が、その割合は、(A)成分20〜80重量%に対して
(B)成分80〜20重量%が好ましい。また、第2の発明
は、上記ラジカル共重合体(A)成分とラジカル共重合
体(C)成分とからなるが、この場合も、その割合は、
(A)成分20〜80重量%に対して(C)成分80〜20重量
%が好ましい。
【0044】また、第3の発明は、上記ラジカル共重合
体(D)成分と、ポリアミドアミンを含有するラジカル
共重合体(E)成分とからなるが、このポリアミドアミ
ンは、一般にエポキシ樹脂の常温硬化型硬化剤として使
用されているもので、ダイマー酸とジエチレントリアミ
ンやトリエチレンテトラミンなどのポリアミンとの縮合
により得られる樹脂状物である。
【0045】ポリアミドアミンは、ラジカル共重合体
(E)100 重量部に対してポリアミドアミン1〜50重量
部含有される。ポリアミドアミンが1重量部未満では耐
熱性が充分でなく、50重量部を越えるとラジカル共重合
体(E)との相溶性が悪くなる。そして、(D)成分と
ポリアミドアミンを含めた(E)成分との割合は、
(D)成分20〜80重量%に対してポリアミドアミンを含
めた(E)成分80〜20重量%が好ましい。
【0046】特に、反応性及び耐熱性を向上させるため
に、ラジカル共重合体(D)に公知のエポキシ樹脂を配
合するのが好ましい。このエポキシ樹脂としては、1分
子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物で、一般に
エポキシ系接着剤に使用されている樹脂が用いられる。
このようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAグ
リシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテ
ル等のグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、フタル酸ジ
グリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、グリシジル−p−オキシ安息香酸、ダイマ
ー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポ
キシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂等が用いられる。
【0047】また、第4の発明は、有機錫化合物及びエ
ポキシ樹脂を含有する上記ラジカル共重合体(F)成分
と、アミノ基又はメルカプト基を有するアルコキシシラ
ン及びエポキシ樹脂の硬化剤を含有するラジカル共重合
体(G)成分とからなる。
【0048】この有機錫化合物は、シラノール縮合反応
促進触媒として知られる公知の有機錫化合物で、ジブチ
ル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジブチル錫フ
タレート、ジオクチル錫ジラウレート等が用いられる。
また、エポキシ樹脂としては、前に述べたと同様なグリ
シジルエーテル系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系
エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂等が用いられる。
【0049】上記の有機錫化合物は、ラジカル共重合体
(F)100 重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは
0.1 〜3重量部含有される。0.01重量部未満では湿気硬
化速度が遅く、逆に5重量部を越えると溶融粘度の安定
性が著しく低下する。エポキシ樹脂は、ラジカル共重合
体(F)100 重量部に対して10〜150 重量部、好ましく
は15〜130 重量部含有される。10重量部未満では接着力
が低く、逆に150 重量部を越えるとラジカル共重合体
(F)との相溶性が著しく低下する。
【0050】また、アミノ基又はメルカプト基を有する
アルコキシシランとは、1分子中にアミノ基又はメルカ
プト基を1個以上有し且つアルコキシシリル基を1個以
上有する化合物であり、3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、(アミノエチルア
ミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、3−メル
カプトプロピルメチルジメトキシシラン等が用いられ
る。
【0051】また、上記エポキシ樹脂の硬化剤として
は、一般にエポキシ樹脂の常温硬化剤として使用されて
いるものが用いられ、例えば2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノール等のアミン類、ダイマー
酸とジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンな
どのポリアミンとの縮合により得られるポリアミドアミ
ン樹脂等が挙げられる。特に、ポリアミドアミン樹脂
は、揮発性が少ないことから好適である。
【0052】上記のアミノ基又はメルカプト基を有する
アルコキシシランは、ラジカル共重合体(G)100 重量
部に対して0.05〜10重量部含有される。0.05重量部未満
では接着剤の硬化物が脆くなり、逆に10重量部を越える
と硬化が不完全となり、いずれの場合も接着力が低くな
る。エポキシ樹脂の硬化剤は、ラジカル共重合体(G)
100 重量部に対して1〜50重量部含有される。1重量部
未満では反応後の耐熱性が充分でなく、逆に50重量部を
越えるとラジカル共重合体(G)との相溶性が低下す
る。
【0053】そして、(F)成分と(G)成分との割合
は、有機錫化合物及びエポキシ樹脂を含めた(F)成分
20〜80重量%に対してアミノ基又はメルカプト基を有す
るアルコキシシラン及びエポキシ樹脂の硬化剤を含めた
(G)成分80〜20重量%が好ましい。
【0054】なお、上記の各成分には、幅広い接着特性
を付与するために、必要に応じて可塑剤、粘着付与剤、
充填剤、酸化防止剤など、一般にホットメルト接着剤に
使用されている添加剤を配合してもよい。また、第1の
発明及び第2の発明において、二成分混合後の反応を促
進させる目的で(B)成分又は(C)成分に、ウレタン
化反応促進触媒として、有機錫化合物、例えば、ジブチ
ル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル
錫ジマレート等を添加してもよい。この場合、有機錫化
合物を(A)成分に添加することは、(A)成分の熱安
定性を低下させるので好ましくない。
【0055】この発明の二成分型反応性ホットメルト接
着剤組成物は、以上のように構成されている。そして、
この二成分型反応性ホットメルト接着剤組成物を使用す
る場合は、上記した二つの成分を窒素パージにより湿気
を遮断し100 〜180 ℃に加熱した別々の溶融タンクにそ
れぞれ投入し、それぞれ加熱ホースによりホットメルト
アプリケーターのミキシングヘッドまで供給し、均一に
混合したあと直ちにノズルから被着体上に溶融吐出させ
る方法が採用される。
【0056】また、上記した二つの成分をそれぞれ紐状
或いはロッド状に溶融成形したあと両者を撚り合わせ、
これをノズル直前にミキシングヘッドを有するホットメ
ルトアプリケーターのミキシングヘッドまで供給し、均
一に溶融混合したあと直ちにノズルから被着体上に溶融
吐出させる方法も採用される。
【0057】
【作用】この発明においては、( メタ) アクリル酸アル
キルエステル(a) に、一方の末端に(メタ) アクリロイ
ル基を有し他方の末端に非重合性ポリマー状セグメント
を有する重合性ポリマー(b) が共重合されるので、(メ
タ) アクリレートポリマー主鎖に上記の非重合性ポリマ
ー状セグメントが側鎖としてグラフトした所謂ペンダン
トグラフト共重合体が生成する。
【0058】かかるペンダントグラフト共重合体の高次
構造は、常温付近では、(メタ) アクリレートポリマー
主鎖と非重合性ポリマー状セグメント側鎖とがミクロ相
分離した構造となり、物理的架橋を呈する。それゆえ、
塗布固化直後から高い凝集力を示す。他方、高温下では
物理的架橋が消失し、流動性を有するため容易に塗布す
ることが可能となる。
【0059】また、第1の発明では、共重合体(A)に
はイソシアネート化合物(c) が共重合され、共重合体
(B)にはアルコール化合物(d)が共重合されているの
で、二つの成分が溶融混合されて塗布されると、これが
反応して塗布硬化後に両成分の架橋が進行し、最終的に
非常に高い凝集力が得られる。
【0060】また、第2の発明では、共重合体(A)に
はイソシアネート化合物(c) が共重合され、共重合体
(C)にはアミノ化合物又はアミド化合物(e) が共重合
されているので、二つの成分が溶融混合されて塗布され
ると、これが反応して塗布硬化後に両成分の架橋が進行
し、最終的に非常に高い凝集力が得られる。
【0061】また、第3の発明では、共重合体(D)に
はエポキシ化合物(f) が共重合され、共重合体(E)に
はエポキシの硬化剤であるポリアミドアミンが含有され
ているので、二つの成分が溶融混合されて塗布される
と、これが反応して塗布硬化後に両成分の架橋が進行
し、最終的に非常に高い凝集力が得られる。
【0062】また、第4の発明では、共重合体(F)に
はエポキシ化合物(f) が共重合され、これに有機錫化合
物及びエポキシ樹脂が含有され、共重合体(G)には
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルコキシシラ
ン(g)が共重合されることによりアルコキシシリル基が
導入され、これにアミノ基又はメルカプト基を有するア
ルコキシシラン及びエポキシ樹脂の硬化剤が含有されて
いるので、二つの成分が溶融混合されて塗布されると、
エポキシ基を有する共重合体(F)とエポキシ樹脂の両
方がエポキシ樹脂の硬化剤と反応して塗布硬化後に両成
分の架橋が進行する。
【0063】また、共重合体(G)は、分子中のアルコ
キシシリル基が被着体中の水分や空気中の水分による加
水分解でシラノール基を生成し、これがシラノール縮合
触媒である有機錫化合物の作用で速やかに縮合して湿気
架橋が進行する。
【0064】さらに、エポキシ基及びアルコキシシリル
基の両方と反応可能なアミノ基又はメルカプト基を有す
るアルコキシシランが含有されているので、上記の架橋
反応硬化の際に、アクリル系の硬化物とエポキシ系の硬
化物とはマクロに分離せずミクロに分散共架橋した硬化
物となり、最終的に非常に高い凝集力が得られる。
【0065】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。共重合体(A)成分〜(E)成分、及び(A') 成分〜
(E')成分の製造例 還流冷却管を付けたセパラブルフラスコに、シクロヘキ
サン100 重量部を入れ、表1〜表5に共重合組成として
示す所定重量部の化合物(モノマー、連鎖移動剤、分子
量調整剤)を添加し、均一に混合した後昇温し、シクロ
ヘキサン還流下において、重合触媒としてアゾビスイソ
ブチロニトリルを1時間ごとに0.01重量部添加し、6時
間ラジカル共重合を行い、表1〜表5に示す各共重合体
(A)〜(E)及び(A') 〜(E')の合計25種の溶液を得
た。なお、各共重合体の重量平均分子量は、GPC法に
よるポリスチレン換算分子量である。
【0066】この溶液に、表1〜表5に示した所定重量
部の配合剤(粘着付与樹脂、反応触媒、エポキシ樹脂、
酸化防止剤、ポリアミドアミン)を添加し、 130℃で溶
剤を減圧溜去して表1〜表5に示す合計25種の各共重合
体(A)成分〜(E)成分、及び(A') 成分〜(E')成分
を得た。なお、共重合体(A)成分〜(E)成分はこの
発明に含まれる共重合体成分である。共重合体成分
(A') 〜(E')成分はこの発明に含まれない共重合体成分
で、比較のために調製した。
【0067】共重合体(F)成分〜(G)成分、及び
(F') 成分〜(G')成分の製造例 還流冷却管を付けたセパラブルフラスコに、トルエン10
0 重量部を入れ、表6〜表7に共重合組成として示す所
定重量部の化合物(モノマー、連鎖移動剤、分子量調整
剤)を添加し、均一に混合した後昇温し、95℃におい
て、重合触媒としてアゾビスシクロヘキサンカルボニト
リルを1時間ごとに0.03重量部添加し、6時間ラジカル
共重合を行い、表6〜表7に示す各共重合体(F)〜
(G)、及び(F') 〜(G')の合計14種の溶液を得た。な
お、各共重合体の重量平均分子量は、GPC法によるポ
リスチレン換算分子量である。
【0068】この溶液に、表6〜表7に示した所定重量
部の配合剤(粘着付与樹脂、有機錫化合物、エポキシ樹
脂、酸化防止剤、アルコキシシラン、ポリアミドアミ
ン)を添加し、 150℃で溶剤を減圧溜去して表6〜表7
に示す合計14種の各共重合体(F)成分〜(G)成分、
及び(F') 成分〜(G')成分を得た。なお、共重合体
(F)成分〜(G)成分はこの発明に含まれる共重合体
成分である。共重合体(F')成分〜(G')成分はこの発明
に含まれない共重合体成分で、比較のために調製した。
【0069】実施例1〜3及び比較例1〜3 前記の共重合体成分A−1、A−2、A−3、A'−1、
A'−2と、共重合体成分B−1、B−2、B−3、B'−
1、B'−2とを、表8に示すように等量の割合で組み合
わせて、二成分型反応性ホットメルト接着剤組成物を調
製した。この接着剤組成物について、下記の方法で剪断
接着力及び耐熱クリープの測定を行った。その結果を表
8に示す。
【0070】(1) 剪断接着力 表面の清浄な厚さ1.5 mm×幅2cm×長さ7cmのポリカー
ボネート樹脂板に、各共重合体成分を130 ℃で溶融させ
てホットメルト塗布し、この接着剤の厚みが1mm、面積
が20mm×10mmとなるように、2枚の上記ポリカーボネー
ト樹脂板を貼り合わせて試験片を作成した。この試験片
について、貼合わせ直後と23℃×相対湿度60%で4日間
養生した後の剪断接着力を、23℃×相対湿度60%、50mm
/分の引張り速度で測定した。
【0071】(2) 耐熱クリープ 表面の清浄な厚さ1.5 mm×幅2cm×長さ7cmのポリカー
ボネート樹脂板に、各共重合体成分を130 ℃で溶融させ
てホットメルト塗布し、この接着剤の厚みが1mm、面積
が20mm×25mmとなるように、2枚の上記ポリカーボネー
ト樹脂板を貼り合わせ、23℃×相対湿度60%で4日間養
生して試験片を作成した。この試験片に、100 ℃のオー
ブン中で100 gの荷重(錘) を掛け、錘が落下する時間
を測定した。
【0072】なお、参考までに、各共重合体成分の単独
について、B型粘度計を用い、130℃又は150 ℃におけ
る溶融粘度を測定した。また、各共重合体成分の単独に
ついて、23℃×相対湿度60%で4日間養生後の剪断接着
力及び耐熱クリープを測定した。その結果は表1〜表5
に示されている。
【0073】実施例4〜6及び比較例4〜6 前記の共重合体成分A−1、A−2、A−3、A'−1、
A'−2と、共重合体成分C−1、C−2、C−3、C'−
1、C'−2とを、表7に示すように等量の割合で組み合
わせて、二成分型反応性ホットメルト接着剤組成物を調
製した。この接着剤組成物について、前記と同じ方法で
剪断接着力及び耐熱クリープの測定を行った。その結果
を表9に示す。
【0074】実施例7〜9及び比較例7〜9 前記の共重合体成分D−1、D−2、D−3、D'−1、
D'−2と、共重合体成分E−1、E−2、E−3、E'−
1、E'−2とを、表10に示すように等量の割合で組み合
わせて、二成分型反応性ホットメルト接着剤組成物を調
製した。この接着剤組成物について、前記と同じ方法で
剪断接着力及び耐熱クリープの測定を行った。その結果
を表10に示す。
【0075】実施例10〜12及び比較例10〜15 前記の共重合体成分F−1、F−2、F−3、F'−1、
F'−2、F'−3、F'−4と、共重合体成分G−1、G−
2、G−3、G'−1、G'−2、G'−3、G'−4とを、表
11に示すように等量の割合で組み合わせて、二成分型反
応性ホットメルト接着剤組成物を調製した。この接着剤
組成物について、次の方法で剪断接着力及びT型剥離力
の測定を行った。その結果を表11に示す。
【0076】なお、比較例10〜14は実施例10〜12との対
比のために示したもので、便宜上、全てを比較例として
示しているが、この比較例10〜14のうち比較例11、13、
14は前記第3の発明の実施例でもある。
【0077】(3) 剪断接着力 各共重合体成分をそれぞれ等量の割合で、150 ℃に加熱
したホットプレート上で溶融させた後、両成分を素早く
混合し、これを表面の清浄な厚さ1.5 mm×幅2cm×長さ
7cmのポリカーボネート樹脂板にホットメルト塗布し、
この接着剤の厚みが1mm、面積が20mm×10mmとなるよう
に、2枚の上記ポリカーボネート樹脂板を貼り合わせて
試験片を作成した。この試験片について、貼合わせ30分
後と23℃×相対湿度60%で14日間養生した後の剪断接着
力を、23℃及び80℃で、50mm/分の引張り速度で測定し
た。
【0078】(4) T型剥離力 各共重合体成分をそれぞれ等量の割合で、150 ℃に加熱
したホットプレート上で溶融させた後、両成分を素早く
混合し、これを表面の清浄な厚さ100 μm のポリカーボ
ネートフィルムにホットメルト塗布し、この接着剤の厚
みが1mmとなるように、2枚の上記ポリカーボネートフ
ィルムを貼り合わせ、100 ℃で1分間熱プレスして試験
片を作成した。この試験片を幅2cmに切断し、23℃×相
対湿度60%で14日間養生した後のT型剥離力を、23℃
で、200mm /分の引張り速度で測定した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【表6】
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】
【表9】
【0088】
【表10】
【0089】
【表11】
【0090】
【発明の効果】上述の通り、この発明の二成分型反応性
ホットメルト接着剤組成物は、塗布乾燥固化直後の凝集
力が高く、初期接着強度が高い。また、接着固化後に速
やかに化学架橋し、最終的に高い耐熱凝集力と接着力を
示し、耐熱性に優れる。また、アクリル系重合体を主成
分とするので耐候性に優れる。また、溶融流動性が良好
で、塗布作業性も良い。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式CH2 =CR1 COOR2(式
    中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化
    水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸
    エステル(a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するイソシアネート
    化合物(c) 0.5 〜25重量部と、のラジカル共重合体
    (A);一般式CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1
    はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基を
    それぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸エステル
    (a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するアルコール化合
    物(d) 0.5〜20重量部と、のラジカル共重合体(B);上
    記ラジカル共重合体(A)成分と、上記ラジカル共重合
    体(B)成分とからなる二成分型反応性ホットメルト接
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】 一般式CH2 =CR1 COOR2(式
    中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化
    水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸
    エステル(a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するイソシアネート
    化合物(c) 0.5 〜25重量部と、のラジカル共重合体
    (A);一般式CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1
    はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基を
    それぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸エステル
    (a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するアミノ化合物又
    はアミド化合物(e) 0.5 〜12重量部と、のラジカル共重
    合体(C);上記ラジカル共重合体(A)成分と、上記
    ラジカル共重合体(C)成分とからなる二成分型反応性
    ホットメルト接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 一般式CH2 =CR1 COOR2(式
    中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化
    水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸
    エステル(a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するエポキシ化合物
    (f) 0.5 〜20重量部と、のラジカル共重合体(D);一
    般式CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はC
    3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示
    す)で示される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重
    量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、のラジカル共重合体(E);上記ラジカル共重
    合体(D)成分と、ポリアミドアミンを含有する上記ラ
    ジカル共重合体(E)成分とからなる二成分型反応性ホ
    ットメルト接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 一般式CH2 =CR1 COOR2(式
    中、R1 はH又はCH3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化
    水素基をそれぞれ示す)で示される(メタ)アクリル酸
    エステル(a) 100 重量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 ラジカル共重合可能な不飽和基を有するエポキシ化合物
    (f) 3〜30重量部と、のラジカル共重合体(F);一般
    式CH2 =CR1 COOR2 (式中、R1 はH又はCH
    3 を、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基をそれぞれ示
    す)で示される(メタ)アクリル酸エステル(a) 100 重
    量部と、 一般式CH2 =CR3 COOR4 (式中、R3 はH又は
    CH3 を、R4 は重量平均分子量 2,000〜50,000でガラ
    ス転移点が50℃以上の非重合性ポリマー状セグメントを
    それぞれ示す)で示される重合性ポリマー(b) 3〜30重
    量部と、 下記の一般式で示される(メタ)アクリロイルオキシ基
    を有するアルコキシシラン(g) 0.05〜12重量部と、のラ
    ジカル共重合体(G); 【化1】 (式中、R5 はH又CH3 、R6 は2価の炭化水素基、
    7 はCH3 又はC2 5、aは1、2又は3をそれぞ
    れ示す。) 有機錫化合物及びエポキシ樹脂を含有する上記ラジカル
    共重合体(F)成分と、アミノ基又はメルカプト基を有
    するアルコキシシラン及びエポキシ樹脂の硬化剤を含有
    する上記ラジカル共重合体(G)成分とからなる二成分
    型反応性ホットメルト接着剤組成物。
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