JPH0570648A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH0570648A
JPH0570648A JP23305991A JP23305991A JPH0570648A JP H0570648 A JPH0570648 A JP H0570648A JP 23305991 A JP23305991 A JP 23305991A JP 23305991 A JP23305991 A JP 23305991A JP H0570648 A JPH0570648 A JP H0570648A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
resin composition
parts
weather resistance
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Pending
Application number
JP23305991A
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English (en)
Inventor
Kotaro Tsuboi
康太郎 坪井
Hiroshi Kakei
博志 加計
Masanobu Omoto
正信 大元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物性を低下することなく、透明性を保持し、
耐候性の優れた塩化ビニル系樹脂成形物用樹脂組成物。 【構成】 粒径1〜50nmの酸化セリウムが塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して、0.05〜2重量部含
まれている塩化ビニル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐候性及び透明性に
優れた塩化ビニル系樹脂成形物用の塩化ビニル系樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、耐候性、耐水性、
機械的強度などに優れ、難燃性であり、その成形物は、
波板、雨樋、デッキ材、窓枠などの屋外に用いられる建
材などの各種用途に広く使用されている。
【0003】しかし、塩化ビニル系樹脂成形物といえど
も、屋外で長時間使用すればやはり色が褪せたり、物性
が低下する。このため、塩化ビニル系樹脂成形物の耐候
性を更に向上する方法として、(1)ベンゾフェノン系
やベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を塩化ビニ
ル系樹脂中に添加する方法、(2)特開平3−2825
2号公報に開示されているように、塩化ビニル系樹脂成
形物の表面に耐候性のよいメチルメタクリレート樹脂
(PMMA)などのアクリル系樹脂から成形された樹脂
フィルムを積層する方法、(3)塩化ビニル系樹脂成形
物の表面に耐候性のよい塗料を塗工する方法などが知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(1)
の紫外線吸収剤を使用する方法は、紫外線吸収剤自体が
光や熱により揮発したり、変質して劣化するため、耐候
性向上効果を長期間にわたって保持することは困難であ
った。さらに、劣化した紫外線吸収剤は成形物の透明性
を阻害するという問題もあった。
【0005】また、上記(2)、(3)の方法のように
塩化ビニル系樹脂成形物の表面に耐候性の優れた層を形
成する方法は、樹脂フィルムの積層工程や塗料塗工工程
のような煩瑣な工程を必要とするため経済的でなかっ
た。
【0006】この発明は、これらの点に鑑み、積層工程
や塗工工程などの煩瑣な工程を必要とせず、塩化ビニル
系樹脂成形物の機械的強度や透明性を長期にわたって保
持できる、耐候性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の塩化ビニル系
樹脂組成物は、平均粒径1〜50nmの酸化セリウムが
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.05〜2重
量部含有されていることを特徴としている。
【0008】この発明において用いられる塩化ビニル系
樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルを
主成分としこれと共重合可能な他の一種または二種以上
のモノマーとの共重合体、後塩素化ポリ塩化ビニル、ま
たはこれらの重合体の混合物があげられる。
【0009】上記塩化ビニルと共重合可能なモノマーと
しては、エチレン、プロピレン、1−ブチレンなどのα
−オレフィン類、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニルなど
のビニル系モノマー、スチレン、α−メチルスチレンな
どのスチレン系モノマー、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メチル
メタクリレートなどの(メタ)アクリレート系モノマ
ー、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミドな
どのN−置換マレイミドモノマー、セシルビニルエーテ
ル、塩化ビニリデンなどがあげられる。
【0010】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチ
ルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一
酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート−一
酸化炭素共重合体、ポリウレタンなどに塩化ビニルをグ
ラフト重合したグラフト共重合体であってもよい。
【0011】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は特に
限定されないが、500未満であると強度的に十分な成
形物が得られないし、1500を超えると成形性能が劣
るので、一般的には平均重合度500〜1500の塩化
ビニル系樹脂が好適に使用される。
【0012】この発明において使用される酸化セリウム
は、上記のとおり、1〜50nmの平均粒径のものであ
る。平均粒径が50nmを超えると塩化ビニル系樹脂成
形物の透明性が低下し、平均粒径が1nm未満であると
長期の耐候性を保持するのに多量の添加が必要になるの
で経済的でないばかりか成形時の分散性が低下するから
である。
【0013】また、酸化セリウムの添加量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して2重量部を超えると塩化
ビニル系樹脂成形物の透明性が悪くなり、0.05重量
部未満では長期にわたる耐候性向上が認められないか
ら、上記のとおり、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して0.05〜2重量部とされる。
【0014】この発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、
その物性に好ましくない影響を与えない範囲で、安定
剤、滑剤、加工助剤、改質剤、酸化防止剤、可塑剤、充
填剤、紫外線吸収剤などが併用添加される。
【0015】例えば、安定剤としては、オクチル錫マレ
ート、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫マレートポリ
マーなどの有機錫系安定剤、二塩基性ステアリン酸鉛、
三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸鉛などの鉛系安定剤、バ
リウム−亜鉛、カルシウム−亜鉛などの複合安定剤及び
無機安定剤などがあげられ、滑剤としては、ステアリル
アルコールなどのアルコール系滑剤、ポリエチレンワッ
クス、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの有機金属系滑剤などがあげられる。また、加
工助剤としては、メチルメタアクリレート−アクリルニ
トリル−スチレン共重合体、メチルメタアクリレートな
どのアクリル系加工助剤などがあげられ、改質剤として
は、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重
合体などがあげられ、酸化防止剤としは、ビスフェノー
ルA、ブチルヒドロキシトルエンなどがあげられ、可塑
剤としては、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−
2−エチルヘキシルアジペートなどがあげられ、充填剤
としては、炭酸カルシウム、タルクなどがあげられ、紫
外線吸収剤としては、サリシレートエステル、ベンゾエ
ートエステル、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤などがあげられる。
【0016】
【実施例】次に、この発明を実施例を参照してさらに説
明する。以下、重量部は部という。
【0017】実施例1〜4 次の配合組成に、表1に示すとおりの粒径の酸化セリウ
ムをそれぞれ表1に示すとおりの割合で添加し、これを
10lスーパーミキサー(川田製作所)で混合した後、
8インチ径の2本ロ−ルを用いて180℃で3分間混練
して厚さ1mmのシ−トを作成した。このシートを重ね
合わせ、180℃で3分間予熱した後、圧力50kg/
cm2 4分間プレスして厚さ2mmの試験片を得た。
【0018】 ポリ塩化ビニル(平均重合度1030) 100部 ジオクチル錫メルカプト(TVS8831:日東化成社製) 3.5部 ビオクチル錫マレートポリマー(TVS8813:日東化成社製)0.4部 ステアリン酸カルシウム(SC−100:堺化学社製) 0.5部 アクリクル系加工助剤 1.0部 (メタブレンP−700:三菱レーヨン社製) メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン系改質剤 5部 (メタブレンC−100:三菱レーヨン社) ポリエチレンワックス 0.2部 (ハイワックス4202E、三井石油化学工業社製) この試験片について、透明性をカラーコンピーターで測
定し、さらにサンシャインカーボンアークにて300時
間照射した後の色調変化を測定した。
【0019】これらの結果は表1に示すとおりであっ
た。比較例1 酸化セリウムを使用しなかったこと以外は、実施例1と
同様にした。その結果は表1に示したとおりであった。
【0020】比較例2〜5 表1に示すとおりの酸化セリウムを使用した以外は、実
施例1と同様にした。その結果は表1に示したとおりで
あった。
【0021】比較例6 酸化セリウムの代わりに平均粒径110nmの2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノンを塩化ビニル系樹
脂100部に対して0.3部使用した以外は、実施例1
と同様にした。その結果は表1に示したとおりであっ
た。
【0022】比較例7 酸化セリウムの代わりに平均粒径550nmの2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールを塩化ビニ
ル系樹脂100部に対して0.1部使用した以外は、実
施例1と同様にした。その結果は表1に示したとおりで
あった。
【0023】
【表1】
【0024】この結果から明らかなとおり、この発明の
塩化ビニル系樹脂組成物による成形物は、透明性が損な
われることがなく、サンシャインカーボンアークの照射
による透明性の低下が極めて少なく、耐候性に優れてい
た。
【0025】これに対し、比較例1及び3の塩化ビニル
系樹脂組成物による成形物は、初期の透明性は優れてい
るものの、サンシャインカーボンアークの照射による色
調変化が著しく、耐候性に劣り、比較例2の酸化セリウ
ムを多量に添加したものは、耐候性は優れているものの
初期の透明性が低下した。また、比較例5〜7は耐候
性、透明性とも十分でなかった。
【0026】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の塩化ビニ
ル系樹脂組成物を使用すれば、透明性及び耐候性の優れ
た成形物が得られる。したがって、建材などの屋外に使
用される各種成形物用の塩化ビニル系樹脂組成物として
好適に使用される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1〜50nmの酸化セリウムが
    塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.05〜2重
    量部含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂
    組成物。
JP23305991A 1991-09-12 1991-09-12 塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH0570648A (ja)

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JP23305991A JPH0570648A (ja) 1991-09-12 1991-09-12 塩化ビニル系樹脂組成物

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180055847A (ko) * 2015-09-23 2018-05-25 로디아 오퍼레이션스 소수성으로 개질된 세륨 옥사이드 입자 및 이의 용도

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180055847A (ko) * 2015-09-23 2018-05-25 로디아 오퍼레이션스 소수성으로 개질된 세륨 옥사이드 입자 및 이의 용도
JP2018530650A (ja) * 2015-09-23 2018-10-18 ローディア オペレーションズ 疎水的に改質された酸化セリウム粒子およびそれらの使用

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