JP2703049B2 - ゴム混合物 - Google Patents

ゴム混合物

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JP2703049B2 JP10799889A JP10799889A JP2703049B2 JP 2703049 B2 JP2703049 B2 JP 2703049B2 JP 10799889 A JP10799889 A JP 10799889A JP 10799889 A JP10799889 A JP 10799889A JP 2703049 B2 JP2703049 B2 JP 2703049B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的疲労およびオゾンによる亀裂の発生が
極めて少ないゴム混合物に関する。さらにくわしくは、
機械的強度(たとえば、引張強度)がすぐれており、し
かも耐摩耗性が良好なゴム混合物に関する。
〔従来の技術〕
周知のごとく、エチレンを主成分とする重合体の塩素
化物は自動車部品分野、工業部品分野および家庭電気機
器分野において広く利用されている。
しかしながら、自動車部品分野において該塩素化物を
使用する場合、通常カーボンブラックを多量に添加する
ためにホース、チューブ、パッキング類の製品を製造
し、耐オゾン性試験を実施すると、しばしば亀裂が発生
する。このために製品としての信頼性に劣る欠点などが
指摘されている。このような問題を解決するためにカー
ボンブラックの種類を選定する(ストラクチャーが小さ
いもの)などの工夫をしているが、いまだ満足すべき改
良がなされていないのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のごとく、エチレンを主成分とする重合体に塩素
のみを反応させることによって得られる塩素化物にカー
ボンブラックやその他の充填剤を配合(添加)した場
合、該塩素化物が本来有する好ましい物性である耐オゾ
ン性、機械的特性などの特性を実質的に低下させるとい
う問題がある。
以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)が
なく、すなわち耐オゾン性が良好であり、かつ機械的疲
労性および機械的特性(たとえば、引張強度)がすぐ
れ、しかも耐摩耗性や耐熱性が良好である塩素化物の混
合物を得ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明にしたがえば、これらの課題は、 (A) エチレンを主成分とする重合体に塩素のみを反
応させることによって得られる塩素化物〔以下「塩素化
エチレン系重合体」と云う〕、 (B) 吸油量によるストラクチャーが150ml/100g以下
であるカーボンブラック、 (C) 有機過酸化物 および (D) ポリ塩化ビニル樹脂用可塑剤 からなり、100重量部の塩素化エチレン系重合体に対す
る混合割合は、カーボンブラックが5.0〜100重量部であ
り、かつ有機過酸化物は0.5〜10重量部であり、しかも
可塑剤は5.0〜50重量部であるが、全可塑剤中に占める
ジアリル基を有する可塑剤の混合割合は2.0〜50重量部
であるゴム混合物、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A) 塩素化エチレン系重合体 本発明において使われる塩素化エチレン系重合体は後
記のエチレンを主成分とする重合体に塩素のみを反応さ
せることによって得られる塩素化物である。
該エチレンを主成分とする重合体としては、エチレン
単独重合体、エチレンとα−オレフィンとの共重合体、
わずかの結晶分を有するエチレン−プロピレン共重合体
ならびに少なくともエチレンとα,β−不飽和ジカルボ
ン酸またはその無水物との共重合体があげられる。
エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン
との共重合はエチレンを単独重合またはエチレンと多く
とも20重量%のα−オレフィン(一般には、炭素数が多
くとも12個)とを共重合することによって得られるもの
である。その密度は一般には、0.910〜0.970g/ccであ
る。また、その分子量は少なくとも3万であり、とりわ
け5万〜70万が好適である。
また、わずかの結晶分を有するエチレン−プロピレン
共重合体のプロピレンの共重合割合は15〜40重量%であ
り、18〜40重量%が好ましく、特に20〜38重量%が好適
である。プロピレンの共重合割合が15重量%であるエチ
レン・プロピレン共重合体を使って塩素化させると、得
られる塩素化エチレン−プロピレン共重合体はゴム的な
弾性が乏しく、むしろ製品においてプラスチックライク
であり、得られる組成物のゴム的特性を発揮しない。一
方、40重量%を超えたエチレン−プロピレン共重合体を
用いて塩素化すると、塩素化のさいに得られる塩素化エ
チレン−プロピレン共重合体の粒子が大きくなり、反応
系において団塊状になるために好ましくない。
また、該エチレン−プロピレン共重合体のメルトイン
デックス〔JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以
下「MI(1)」と云う〕は0.01〜5.0g/10分であり、0.0
2〜5.0g/10分が望ましく、とりわけ0.05〜5.0g/10分が
好適である。MI(1)が0.01g/10分未満のエチレン−プ
ロピレン共重合体を使用して塩素化するならば、得られ
る塩素化エチレン−プロピレン共重合体の加工性がよく
ない。一方、5.0g/10分を超えたエチレン−プロピレン
共重合体を使って塩素化すると、塩素化エチレン−プロ
ピレン共重合体の製造時における反応効率が悪く、しか
も塩素化物の団塊化が激しい。
該エチレン−プロピレン共重合体のムーニー粘度(ML
1+4,100℃)は通常10〜180であり、10〜170が好まし
く、特に10〜150が好適である。ムーニー粘度が10未満
のエチレン−プロピレン共重合体を塩素化すれば、塩素
化中に塩素化物の団塊化が激しい。一方180を超えたエ
チレン−プロピレン共重合体を用いると、得られる塩素
化物の機械的特性はすぐれているが、ゴム的な弾性が乏
しく、むしろプラスチックライクである。
なお、該エチレン−プロピレン共重合体は、通常差動
走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter,DS
C)で測定した融解ピークが80℃以上であり、かつX線
で測定した結晶化度が3%以上であり、80〜125℃が好
ましく、特に85〜125℃が好適である。前記融解ピーク
が80℃未満では、塩素化エチレン−プロピレン共重合体
を製造するさいに塊状になり、均一な塩素化物が得られ
ないために好ましくない。
また、該エチレン−プロピレン共重合体はX線で測定
した結晶化度が3%以上であり、3〜50%が望ましく、
とりわけ3〜45%が好適である。この結晶化度が3%未
満のエチレン−プロピレン共重合体を使って塩素化する
と、塩素化の段階で塊状となり、同様に均一な塩素化物
が得られない。
さらに、該エチレン−プロピレン共重合体はゲルパー
ミエージョンクロマトグラフィー(GPC)で測定した分
子量分布の指標である重量平均分子量(w)/数平均
分子量(n)は4以上であり、4〜8が好ましい。
w/nが4未満のエチレン−プロピレン共重合体を使用
するならば、得られる塩素化物の加工性がよくないため
に好ましくない。
さらに、少なくともエチレンとα,β−不飽和ジカル
ボン酸またはその無水物との共重合体はエチレンと
「α,β−不飽和ジカルボン酸および/またはその無水
物」〔以下「コモノマー(1)」と云う〕との共重合体
でもよく、エチレンおよびコモノマー(1)のほかに、
第三共重合成分として「不飽和カルボン酸エステル、ア
ルコキシアルキルアクリレートおよびビニルエステルか
らなる群からえらばれた少なくとも一種の二重結合を有
するモノマー」〔以下「コモノマー(2)」と云う〕と
からなる多元共重合体でもよい。
コモノマー(1)のうち、α,β−不飽和ジカルボン
酸の炭素数は通常多くとも20個であり、とりわけ4〜16
個のものが好適である。該ジカルボン酸の代表例として
は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、3,6−エンドメチレン−1,2−3,6−テトラヒドロ−
シス−フタル酸(ナディック酸 )があげられる。
本願のα,β−不飽和ジカルボン酸成分のうち、前記
α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物が望ましく、なか
でも無水マレイン酸が好適である。
コモノマー(2)のうち、不飽和カルボン酸エステル
の炭素数は通常4〜40個であり、特に4〜20個のものが
好ましい。代表例としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレートなどの熱安定性のよい
ものが好ましい。
さらに、アルコキシアルキルアクリレートの炭素数は
通常多くとも20個である。また、アルキル基の炭素数が
1〜8個(好適には、1〜4個)のものが好ましく、さ
らにアルコキシ基の炭素数が1〜8個(好適には、1〜
4個)のものが望ましい。好ましいアルコキシアルキル
アクリレートの代表例としては、メトキシエチルアクリ
レート、エトキシエチルアクリレートおよびブトキシエ
チルアクリレートがあげられる。
また、ビニルエステルの炭素数は、一般には多くとも
20個(好適には、4〜16個)である。好適なビニルエス
テルの代表例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ビニルブチレート、ビニルピバレートなどがあげら
れる。
本発明のエチレン系共重合体において、コモノマー
(1)の共重合割合は0.5〜25モル%であり、1.0〜25モ
ル%が好ましく、特に1.0〜20モル%が好適である。コ
モノマー(1)の共重合割合が0.1モル%未満のエチレ
ン系共重合体を用いると、得られる塩素化物の効果を発
揮しない。一方、25モル%を超えたエチレン系共重合体
は工業的に製造するさいにコストおよび製造上問題があ
る。
本発明において、エチレン、コモノマー(1)および
コモノマー(2)からなる三元共重合体は塩素化させる
さいにブロッキングがなく、反応を容易に実施すること
ができる。さらに、得られる塩素化エチレン系共重合体
はゴム弾性および耐熱性がすぐれているために好まし
い。
また、コモノマー(2)の共重合割合は製造的にも、
コスト的にも一般には多くとも25モル%であり、0.5〜2
5モル%のものが望ましく、とりわけ1.0〜25モル%のも
のが好適である。
該エチレン系共重合体のメルトインデックス〔JIS K7
210にしたがい、条件が4で測定、以下「MI(2)」と
云う〕は0.1〜200g/10分であり、0.5〜200g/10分のもの
が好ましく、特に1.0〜150g/10分のものが好適である。
MI(2)が0.1g/10分未満のエチレン系共重合体を使う
ならば、得られる塩素化エチレン系共重合体の成形性や
混練性がよくない。一方、200g/10分を超えたエチレン
系共重合体を使用するならば、得られる塩素化エチレン
系共重合体の機械的特性がよくない。
本発明の塩素化エチレン系重合体はこれらの重合体を
塩素化させることによって得られる。塩素化はこれらの
塩素化物を製造するために一般に行なわれている水性懸
濁液中で塩素化する方法を適用することによって達成す
ることができる。
該塩素化エチレン系重合体の塩素含有量は一般には15
〜45重量%であり、17〜45重量%が望ましく、とりわけ
20〜43重量%が好適である。塩素化エチレン系重合体の
塩素含有量が15重量%未満では、製造することが、後処
理の水洗工程において水洗が困難である。
一方、45重量%を超えると、得られた塩素化エチレン
系重合体は非常に硬く、エラストマーライクでなくな
る。
また、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は成形性および
機械的強度の点から10〜150であり、10〜130が好まし
く、特に10〜120が好適である。
(B) カーボンブラック また、本発明において用いられるカーボンブラックの
吸油量によるストラクチャーは150ml/100g以下であり、
140ml/100g以下が好ましく、特に130ml/100g以下が好適
である。吸油量によるストラクチャーが150ml/100gを超
えたカーボンブラックを使用すると、加工性の点におい
て問題があり、また硬度の上昇が激しい。該カーボンブ
ラックの代表例としては、サーマルブラックおよびフォ
ーネスブラック法によって製造されるカーボンブラック
があげられる。これらのカーボンブラックについては、
カーボンブラック協会編“カーボンブラック便覧”(図
書出版社,昭和47年発行)、ラバーダイジェスト社編
“便覧,ゴム・プラスチック配合薬品”(ラバーダイジ
ェスト社,昭和49年発行)、前記“合成ゴムハンドブッ
ク”などによってそれらの製造方法および物性などがよ
く知られているものである。
(C) 有機過酸化物 さらに、本発明において使用される有機過酸化物は特
別の限定はないが、とりわけ分解温度(半減期が1分間
である温度)が120℃以上のものが望ましく、特に140℃
以上のものが好適である。好適な有機過酸化物の代表例
としては、1,1−ビス−第三級−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサンのごときケトンパーオ
キシド、2,5−ジメチルヘキサン−2;5−ジハイドロパー
オキシドのごときハイドロパーオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−第三級−ブチルパーオキシヘキサンのご
ときパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシドのご
ときジアシルパーオキシドおよびジクミルパーオキシド
のごときジアルキルパーオキシドがあげられる。
さらに、通常のゴム分野において架橋助剤として使用
されているトリアリルシアヌレートおよびトリアリルイ
ソシアヌレートのごとき多官能性物質を配合してもよ
い。
(D) ポリ塩化ビニル樹脂用可塑剤 また、本発明において使われるポリ塩化ビニル樹脂用
可塑剤はポリ塩化ビニル樹脂の可塑剤として広く用いら
れ、よく知られているものである。該可塑剤は、フタル
酸誘導体、トリメリット酸誘導体、パラフィン誘導体、
アジピン酸誘導体、セバシン酸誘導体、エポキシ誘導
体、フマル酸誘導体、マレイン酸誘導体、オレイン酸誘
導体、リン酸誘導体およびジアリル基を有するものに大
別される。これらの可塑剤については、ラバーダイジェ
スト社編「便覧,ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバ
ーダイジェスト社,昭和49年発行)の第145頁ないし第1
91頁などに物理的特性、商品名、化学名などが詳細に記
載されている。本発明においては後記の混合割合でジア
リル基を有するものが用いられる。ジアリル基を有する
可塑剤としては、グリセリンジアリルエーテル、ジアリ
ルエーテル、ジグリセロールジアリルエーテル、マレイ
ン酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソヒタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルアミン類(CH2=CHCH2NHR,R=アルキル
基) などがあげられる。
(E) 混合割合 本発明において100重量部の塩素化エチレン系重合体
に対する混合割合は下記の通りである。
カーボンブラックは5.0〜100重量部であり、5.0〜95
重量部が好ましく、特に7.0〜90重量部が好適である。
カーボンブラックの混合割合が5.0重量部未満では、ゴ
ムの補強性が劣る。一方、100重量部を超えると、補強
性は増すが、加工性がよくない。
また、有機過酸化物は0.5〜10重量部であり、1.0〜10
重量部が望ましく、とりわけ1.0〜8.0重量部が好適であ
る。有機過酸化物の混合割合が0.5重量部未満では、架
橋性が劣り、所望の製品が得られない。一方、10重量部
を超えて配合したとしても、さらに架橋性が上昇せず、
コスト的に問題がある。
さらに、可塑剤は全体として5.0〜50重量部であり、
5.0〜45重量部が好ましく、特に5.0〜40重量部が好適で
ある。可塑剤の混合割合が5.0重量部未満では、得られ
る混合物の加工性がよくない。一方、50重量部を超える
と、得られる混合物は柔軟性にすぐれているが、混合物
の製品(成形物)の表面に可塑剤がブリードアウトなど
が発生する。
また、全可塑剤中に占める前記ジアリル基を有する可
塑剤の混合割合は2.0〜50重量%であり、2.0〜45重量%
が望ましく、とりわけ2.0〜40重量%が好適である。全
可塑剤中に占めるジアリル基を有する可塑剤の混合割合
が2.0重量%未満では、カーボンブラックとの親和性を
充分に発揮することができず、しかも耐オゾン性、機械
的疲労性および耐摩耗性が満足すべきものとはいえな
い。一方、50重量%を超えると、カーボンブラックとの
親和性は増すが、以上の特性において添加した量だけの
特性を発現することができない。
(F) 混合方法、成形方法など 以上の物質の均一に配合させることによって本発明の
混合物を得ることができるけれども、さらにゴム業界お
よびプラスチック業界において一般に使われている酸
素、光、オゾンおよび熱に対する安定剤、滑剤、着色
剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、粘着不与剤、可塑剤、
シャッ解剤、硬化剤、スリップ剤、難燃化剤および帯電
防止剤のごとき添加剤を組成物の使用目的に応じて添加
してもよい。
本発明の混合物を得るにはゴム業界およびプラスチッ
ク業界において一般に行なわれている混合方法を適用す
ればよい。混合方法としてはヘンシェルミキサーのごと
き混合機を使ってドライブレンドする方法ならびにニー
ダー、バンバリー、ロールミルおよび抽出機のごとき押
出機を用いて溶融混練する方法があげられる。混合する
さい、あらかじめドライブレンドし、得られる混合物を
さらに溶融混練させることによって一層均一な混合物を
得ることができる。
このようにして得られた混合物のMI(1)は通常1.0
〜30g/10分であり、2.0〜25g/10分が好ましく、特に3.0
〜20g/10分が好適である。
このようにして得られた混合物はゴム業界およびプラ
スチック業界において一般に実施されている押出成形、
射出成形、圧縮成形、トランスファー成形およびスタン
プ成形のごとき成形法によって所望の形状を有する製品
に成形される。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、引張試験はJIS
K6301に準じてJIS No.3号ダンベルを用いてショッパー
型試験機を使用して引張強度〔以下「TB」と云う〕、伸
び率〔以下「EB」と云う〕および硬さ〔以下「HS」と云
う〕を測定した。また、耐熱老化試験は、温度が140℃
に設定されたJISギヤオーブン中にJIS No.3号ダンベル
を3日放置した後、ショッパー型引張試験機を使用し、
引張強度〔以下「TB」と云う〕、伸び率〔以下「EB」と
云う〕および硬さ〔以下「HS」と云う〕を測定し、TB,E
Bの変化率およびHSの変化率を求めた。さらに、圧縮永
久歪試験はJIS K6301に準拠して25%圧縮させ、150℃の
温度に設定されたギヤオーブン試験機を使って3日間放
置した後、試料の厚さを測定し、試料の歪み率(%)を
測定することによって行なった。
また、耐摩耗性試験はJIS K6301に準じてアクロン型
摩耗性試験機を用いて3000回摩耗させたときの摩耗量を
測定した。さらに、耐オゾン性試験はJIS K6301に準じ
て温度が40℃、オゾン濃度が50pphm、伸長率が0〜3%
の条件下でJIS25ダンベルを使用し、動的試験を行な
い、亀裂発生状況を目視で観察した。さらに、機械的疲
労性試験はデマチャー屈曲試験機を用い、温度が40℃、
伸長率が0〜100%の条件下でJIS2ダンベルを300回
/分の回転数で行ない、亀裂の発生状況と亀裂の発生時
の回数を観察した。
なお、実施例および比較例において使った塩素化エチ
レン系重合体、カーボンブラック、有機過酸化物、架橋
助剤、老化防止剤、受酸剤および可塑剤の製造、物性、
種類などを下記に示す。
〔(A)塩素化エチレン系重合体〕
塩素化エチレン系重合体として、密度が0.935g/cm3
あるエチレン系重合体(平均分子量 約20万)を水性懸
濁法で塩素化させることによって塩素化ポリエチレン
〔塩素含有量36.1重量%,非晶性,以下「塩素化物
(1)」と云う〕、プロピレンの共重合割合が22重量%
であり、かつムーニー粘度(ML1+4,100℃)が115である
エチレン−プロピレン共重合体(MI(1)1.0g/10分,
融点120℃)を水性懸濁法で塩素化させることによって
得られた塩素化エチレン−プロピレン共重合体〔ムーニ
ー粘度(ML1+4,100℃)42,塩素含有量35.4重量%,以下
「塩素化物(2)」と云う〕ならびに融点が108℃であ
り、かつMI(2)が100g/10分であるエチレン−メチル
メタクリレート−無水マレイン酸三元共重合体(メチル
メタクリレートの共重合割合18.5モル%,無水マレイン
酸の共重合割合1.5モル)を水性懸濁法で塩素化させる
ことによって得られる塩素化エチレン三元共重合体〔塩
素含有量35.1重量%,ムーニー粘度(ML1+4,100℃)32.
5,以下「塩素化物(3)」と云う〕を使った。
〔(B)カーボンブラック〕
また、カーボンブラックとして、ファーネス法で製造
されたカーボンブラック〔昭和キャボット社製,商品名
ショウブラック MAF,平均粒径35nm,吸油量105ml/100g,
以下「CB(a)」と云う〕、ファーネス法で製造したカ
ーボンブラック〔昭和キャボット社製,商品名ショウブ
ラックHAF,平均粒径27nm,吸油量135ml/100g,以下「CB
(b)」と云う〕、サーマル法で製造したカーボンブラ
ック〔旭カーボン社製,商品名旭サーマル,平均粒径10
0nm,吸油量25ml/100g,以下「CB(c)」と云う〕、吸油
量が200ml/100gであるカーボンブラック〔キャボット社
製,商品名バルカンXC−72,平均粒径30nm,以下「CB
(d)」と云う〕および吸油量が500ml/100gであるカー
ボンブラック〔デグサ社製,商品名カラークッスL,平均
粒径23nm,以下「CB(e)」と云う〕を用いた。
〔(C)有機過酸化物〕
さらに、有機過酸化物として、n−ブチル−ビス〔第
三級−ブチルパーオキシバレレート(以下「V」と云
う〕を使用した。
〔(D)架橋助剤〕
また、架橋助剤として、トリアリルイソシアヌレート
〔以下「TAIC」と云う〕を使った。
〔(E)老化防止剤〕
さらに、老化防止剤として、2,2,4−トリメチル−1,2
−ジヒドロキノリン重合物〔以下「酸化防止剤」と云
う〕を用いた。
〔(F)受酸剤〕
また、受酸剤として、酸化マグネシウム〔協和化学社
製,商品名キョーワマグ150,100メッシュパス,比表面
積150m2/g,以下「MgO」と云う〕を使用した。
〔(G)可塑剤〕
さらに、可塑剤として、トリオクチルトリメリテート
〔以下「TOTM」と云う〕、ジオクチルセバケート〔以下
「DOS」と云う〕、またジアリル基を有する可塑剤とし
て、ジアリルフタレート〔分子量241.35,密度1.17g/c
m3,沸点161℃,以下「DAP」と云う〕およびジアリルマ
レイン酸〔分子量196,密度1.030g/cm3,沸点111℃,以下
「DAM」と云う〕を使った。
実施例1〜18、比較例1〜11 第1表に種類が示されている塩素化エチレン系重合体
100重量部、第1表に種類および混合量が示されている
カーボンブラックおよび可塑剤ならびに4.0重量部の
V、3.0重量部のTAIC、0.5重量部の酸化防止剤および10
重量部のMgOをあらかじめ室温(約20℃)においてオー
プンロールを使用して20分間充分混練しながらシートを
成形した。このようにして得られた各シートを温度が17
0℃および圧力が200kg/cm2の条件で20分間熱プレスして
架橋シートを作成した。
このようにして得られた各シートの常態特性として引
張強度(TB)、伸び率(EB)および硬度(HS)ならびに
耐熱性試験として引張強度(TB)の変化率、伸び率
(EB)の変化率および硬度(HS)の変化率ならびに圧縮
永久特性(歪み率)および耐摩耗性試験を行なった。そ
れらの結果を第2表に示す。
なお、耐オゾン性試験を行なった。全実施例において
は、前記の条件で600時間も行なったが、すべてわずか
の亀裂の発生を認めることができなかった。しかし、全
比較例では、1〜2mmの亀裂が発生した。発生した時間
を第3表に示す。また、前記の条件で機械的疲労性試験
を行なった。全実施例では、すべて100万回の屈曲試験
機を用いても亀裂を認めることができなかった。しか
し、全比較例においては、この試験において100万回以
内において亀裂が発生した。亀裂が発生した回数を第3
表に示す。さらに、走査型顕微鏡を使って得られた各架
橋物のシートについて倍率が1500倍と5000倍においてシ
ートの表面を観察した。全実施例および比較例10におい
て、すべて配合したカーボンブラックと塩素化エチレン
系重合体や可塑剤との親和性がよいと考えられ、シート
の表面に存在するカーボンブラックの表面に塩素化エチ
レン系重合体や可塑剤がコーティングされ、シートの表
面に露出したカーボンブラックを認めることができなか
った。しかし、比較例10以外の比較例では、カーボンブ
ラックと塩素化エチレン系重合体や可塑剤との親和性が
よくないと考え、シートの表面にカーボンブラックが露
出し、またカーボンブラックの剥離と認められる凹みが
存在していた。
〔発明の効果〕 本発明のゴム混合物は下記のごとき効果を発揮する。
(1) 機械的強度がすぐれている。
(2) 耐摩耗性および耐熱性が良好である。
(3) 耐油性および耐寒性がすぐれている。
(4) 耐オゾン性が良好である。
(5) 永久伸性がすぐれている。
(6) 機械的疲労性が良好である。
本発明のゴム混合物は以上のごとき効果を発揮するた
めに多方面にわたって利用することができる。代表的な
用途を下記に示す。
(1) 自動車や工業用のホース、チューブ類 (2) パッキング類、シール材などの各種家庭電気機
器や自動車などの部品 (3) 自動車や工業用などの型物類(たとえば、ブー
ツ類)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) エチレンを主成分とする重合体に
    塩素のみを反応させることによって得られる塩素化物、 (B) 吸油量によるストラクチャーが150ml/100g以下
    であるカーボンブラック、 (C) 有機過酸化物 および (D) ポリ塩化ビニル樹脂用可塑剤 からなり、100重量部の塩素化物に対する混合割合は、
    カーボンブラックが5.0〜100重量部であり、かつ有機過
    酸化物は0.5〜10重量部であり、しかも可塑剤は5.0〜50
    重量部であるが、全可塑剤中に占めるジアリル基を有す
    る可塑剤の混合割合は2.0〜50重量%であるゴム混合
    物。
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