JP3706208B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は耐熱老化性が良好で色相並びに加工時の初期着色防止性に優れる塩化ビニル系樹脂組成物、および耐熱老化性、耐油性、その他耐熱電線用途に適した諸特性を有する塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
可塑剤により可塑化された塩化ビニル樹脂は柔軟性や引張特性などの優れた機械的物性を有するため、電線、ホース或いは建材等の多くの分野で利用されている。しかしながら、汎用の可塑剤により可塑化された塩化ビニル樹脂は、高温下に曝されることにより可塑剤が揮発し、柔軟性や伸びが容易に損なわれる。また、塩化ビニル樹脂の熱劣化によっても同様な機械的物性の低下がおこる。このような高度な耐熱老化性を得るための手段として、トリメリット酸エステル系或いはピロメリット酸エステル系の可塑剤を用いる方法が知られているが、原料に直鎖率の低いアルコールを用いた可塑剤では得られる耐熱老化性は十分とは言えない。
【0003】
また、熱安定剤として珪酸鉛系化合物を使用することにより耐熱老化性が向上する(特開平2−155942号公報)ことが知られているが、珪酸鉛系化合物の単独使用では色相や加工時の初期着色防止性が劣る。さらに、上記のような耐熱性可塑剤を用いた場合、耐油性が劣るという問題も生じる。また、電線用途特に自動車電線用途では、耐熱性付与の手段として通常架橋技術が採用されているが、そのための装置や工数増の問題があり、架橋以外の方法としてトリメリット酸エステル系或いはピロメリット酸エステル系可塑剤の使用が検討されているが、耐油性、耐寒性、耐摩耗性、硬度など自動車電線に要求されるその他の特性を総合的に満足させる塩化ビニル系樹脂組成物は見出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の第1の目的は、耐熱老化性が良好で色相並びに加工時の初期着色防止性に優れる塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、さらに耐油性にも優れる塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。さらに第3の目的は、特に耐熱老化性、耐油性に優れかつ電線用途に適した耐摩耗性、耐寒性、適度の硬度等の諸特性を有する耐熱電線用途に好適な塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールを原料として得られるピロメリット酸エステルからなる多価カルボン酸エステル系可塑剤30〜50重量部、塩基性珪酸鉛0.1〜20重量部、金属石鹸0.1〜10重量部、および25℃での粘度が1,000cps以上のポリエステル系可塑剤3〜20重量部が配合されてなり、前記可塑剤の合計量が35〜60重量部であり、かつ全可塑剤中のポリエステル系可塑剤の割合が重量比で0.1〜0.4の範囲にあることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル単独重合体及び塩化ビニル系共重合体であり、その製造方法は、従来公知の重合方法で行われ、例えば懸濁重合法等が挙げられる。
ここで塩化ビニル系共重合体の例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン等の炭素数2〜30のα−オレフィン類、アクリル酸およびそのエステル類、メタクリル酸およびそのエステル類、マレイン酸およびそのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテル等のビニル化合物、ジアリルフタレート等の多官能性モノマーおよびこれらの混合物と塩化ビニルモノマーとの共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレン、ブチルゴム、架橋アクリルゴム、ポリウレタン、ポリブタジエン−スチレン−メチルメタクリレート(MBS)、ポリブタジエン−アクリロニトリル−(α−メチル)スチレン(ABS)、スチレンブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートおよびこれらの混合物へ塩化ビニルモノマーをグラフトしたグラフト共重合体等が挙げられる。
【0007】
本発明では、塩化ビニル系樹脂の可塑剤として、炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールを原料として得られるピロメリット酸エステルからなる多価カルボン酸エステル系可塑剤を必須成分として用いる。この可塑剤の原料として用いるアルコールの炭素数が8未満であると、得られる耐熱老化性は不十分になり、10より大きい場合には塩化ビニル系樹脂に対する親和性が極端に劣るため加工時のゲル化不良を引き起こす。又、直鎖率が90%未満では得られる耐熱老化性は不十分になる。炭素数8〜10、直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールを原料とする多価カルボン酸エステルが耐熱老化性の点で好適であり、多価カルボン酸エステル系可塑剤として、ピロメリット酸エステルが最適である。
【0008】
上記多価カルボン酸エステル系可塑剤は、上述の炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールとピロメリット酸とを通常のエステル化法によりエステル化して得られるものであり、その添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、30〜50重量部である。添加量が30重量部未満では得られる組成物の柔軟性が乏しく、耐熱老化性も不十分である。50重量部より多い場合はブリード或いは加工時のゲル化不良を引き起こすため好ましくない。
【0009】
電線用途の場合の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、30〜50重量部が好ましく、30〜45重量部が最も好ましい。添加量が30重量部未満では得られる組成物の柔軟性が乏しく、被覆材として伸び特性に劣り、耐熱老化性、耐寒性も不十分である。50重量部より多い場合は硬度、耐摩耗性が不十分となる傾向にある。本発明で用いられる塩基性珪酸鉛は、例えばPbOとSiO2の混合物を溶融し、冷却後粉砕した物であり、その混合比はPbO/SiO2=90/10〜60/40(重量比)の範囲が望ましい。また、その添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部である。添加量が0.1重量部未満では得られる耐熱老化性が不十分になり、20重量部を越えると伸び等の機械的物性が損なわれるため好ましくない。
【0010】
本発明で用いられる金属石鹸としては、例えば、バリウム、マグネシウム、鉛、カルシウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ナトリウム、錫等の金属のラウリン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、フタル酸塩、安息香酸塩、アジピン酸塩、マレイン酸塩等を挙げることができるが、これらは塩基性塩であっても構わない。さらにこれらの中でもステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛が好ましく用いられ、これらは単独もしくは二種以上を組み合わせて併用しても良く、必要に応じて多数種を組み合わせることにより、色相改善並びに初期着色防止性向上の効果は大きい。また、これら金属石鹸の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部である。0.1重量部未満では色相改善及び初期着色防止性向上の効果が不十分になり、10重量部を越えると加工成形時のゲル化不良を引き起こす。
【0011】
本発明において、塩基性珪酸鉛と金属石鹸を併用することで色相並びに加工時の初期着色防止性を向上させているが、それは、塩化ビニル樹脂の加工温度では塩基性珪酸鉛が溶融せず分散性が悪いため、比較的融点が低く塩化ビニル樹脂内での分散性の良い金属石鹸を添加することで、塩基性珪酸鉛単独使用の場合に生じる塩化ビニル樹脂内での局所的な分解を抑制できるためであると考える。
本発明の目的である耐油性向上には、上述のピロメリット酸エステルからなる多価カルボン酸エステル系可塑剤に加えポリエステル系の可塑剤を添加することが重要である。ここでポリエステル系の可塑剤としては、例えば、アジピン酸と1,3−ブタンジオールおよび2−エチルヘキサノールを通常のエステル化法によりエステル化して得られる物で、25℃での粘度が1000cps以上の物が好ましく、2000cps以上であれば更に好ましい。25℃での粘度が1000cps未満では満足な耐油性が得られない。
【0012】
このようなポリエステル系可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、3〜20重量部である。3重量部未満では耐油性の改善効果が不十分になり、又、20重量部を越えるとブリード或いは加工時のゲル化不良を引き起こす。
【0013】
JIS C 3406やJASO D 611の規格に合格する一般耐熱電線用途では、120℃で120時間加熱し、屈曲後、1000Vに1分間耐える電線としての耐熱性が要求される(後述するシートでの試験で加熱後伸び残率70%以上に相当)ほか、所定の耐油性、耐摩耗性、耐寒性、適度の硬度等が要求される。そのために必要な多価カルボン酸エステル系可塑剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して30〜50重量部である。30重量部未満では耐熱老化性が不足し、50重量部を越えると耐磨耗性に劣る。また、可塑剤の合計量が35重量部以下では耐寒性が劣り60重量部以上では硬度が低下し、電線として使用できない。また、ポリエステル系可塑剤の全可塑剤量に占める割合は重量比で0.4以下であり、重量比が0.4を越えると耐熱老化性が不十分となる。
【0014】
特にJASO D 608の規格に合格する高耐熱性自動車電線用途では、120℃で168時間加熱し屈曲後1000Vに1分間耐える電線としての高度の耐熱性が要求される(後述するシートでの試験で加熱後伸び残率80%以上に相当)ほか、所定の耐油性、耐摩耗性、耐寒性、適度の硬度等が要求される。そのために、多価カルボン酸エステルとして、炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールを原料として得られるピロメリット酸エステルを塩化ビニル系樹脂100重量部に対して30〜50重量部配合する。30重量部未満では耐熱老化性が不足し、50重量部を越えると耐磨耗性に劣る。また、ピロメリット酸エステルとポリエステル系可塑剤の合計量が35重量部以下では耐寒性が劣り、60重量部以上では硬度が低下し、電線として使用できない。
【0015】
上記の配合条件を満たす組成物を用いることにより、電線用途として合格するためのシート試験による合格基準である160℃で200時間加熱後の伸び残率70%以上(一般耐熱用途)もしくは80%以上(耐熱自動車用途)、浸油後の伸び残率85%以上、耐寒性−20℃以下、耐磨耗性40回以上、硬度88〜98を達成することができる。なお、本発明における塩化ビニル系樹脂組成物は必要に応じ、上記以外の可塑剤、安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤、顔料、加工助剤等の通常塩化ビニル系樹脂に用いられている添加剤を本発明における効果を損なわない範囲で適宜配合して用いても良い。例えば、電線の絶縁材料やシース材料などの被覆材に用いるときには、難燃剤として三酸化アンチモンなどを、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度配合して難燃化を図るとよい。また、本発明における塩化ビニル系樹脂組成物によれば、所期の目的である耐熱老化性向上が達成されるが、さらなる耐熱性向上等の物性を改善する目的で従来公知の架橋技術を併用することもできる。
【0016】
本発明における塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂に、上述の炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和のアルコールを原料として得られるピロメリット酸エステルからなる多価カルボン酸エステル系可塑剤と塩基性珪酸鉛および金属石鹸、さらに25℃での粘度が1000cps以上のポリエステル系可塑剤を、例えば、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンブレンダー等の攪拌機により攪拌・配合された配合粉として、或いはその配合粉を、例えばコニカル二軸押出機、パラレル二軸押出機、単軸押出機、コニーダー型混練機、ロール混練機等の混練機により造粒したペレットとして得ることができる。また、本発明における塩化ビニル系樹脂組成物を導体上に被覆して電線とするには、従来公知の押出機を備えた押出被覆装置を用いればよく、例えば、押出機170〜195℃、クロスヘッド部180℃の設定温度で、線速350〜450m/分程度の電線製造が可能である。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するがこれらは本発明の範囲をなんら制限するものではない。尚、実施例により得られたプレスシートの色相の評価と、加熱後伸び残率の測定は下記に示す方法による。
・色相:シートを目視により評価したものである。
・加熱後伸び残率:シートの加熱前と160℃のギヤオーブンで200時間加熱後の引張伸び率をJIS−K7113に準ずる引張試験法にて測定し、加熱後の引張伸び率を加熱前の引張伸び率にて除して算出した。
・浸油後伸び残率:シートの加熱浸油前と120℃に加熱したJIS−K6301に規定されるNo.1油に8時間浸した後、引張伸び率をJIS−K7113に準ずる引張試験法にて測定し、加熱後の引張伸び率を加熱前の引張伸び率にて除して算出した。
【0018】
さらに、電線として使用する条件としての耐寒性、耐摩耗性、硬度についての評価はプレスシートを用い下記に示す方法による。
・耐寒性:JIS−K6723に準ずる耐寒性試験法にて媒体はエタノールを使用して測定を行った。
・耐磨耗性:JASO D 611−86に準じブレード往復法試験にて、ブレード荷重を1500gとし、ブレードとアングル型試験台とがサンプルを挟み通電するに至るまでの往復回数を磨耗回数として測定することにより評価した。
・硬度:JIS−K6301に準ずる定荷重式硬さ試験法にて測定を行った。
【0019】
まず、比較例1〜5について具体的に説明する。
【0020】
比較例1
平均重合度2000の塩化ビニル単独重合体100重量部に、原料アルコールの直鎖率が10%であるテトラオクチルピロメリテート50重量部と、PbO/SiO 2 (重量比 )が85/15である塩基性珪酸鉛10重量部と、ステアリン酸鉛1重量部と、ステアリン酸バリウム1重量部をヘンシェルミキサーにて135℃になるまで混合し、得られた組成物を180℃のロール混練機にて15分間混練した後、180℃のプレス成形機にて50kg/cm 2 の圧力で4分間プレスし、厚さ1mmのシートを得て物性を測定した。色相は良好であったが加熱後の伸び残率が低く、耐熱老化性が不十分であった。結果を表1に示す。
【0021】
比較例2
可塑剤である原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートを用い、その添加量を250重量部とした他は比較例1と同様にしてヘンシェルミキサーでの混合を行ったが、135℃になるまで混合しても可塑剤が塩化ビニル系樹脂粉に十分に吸収されず、結果としてロール混練機での混練が出来なかった。
【0022】
比較例3
可塑剤である原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートを用い、PbO/SiO2 が85/15である塩基性珪酸鉛を添加しなかった他は比較例1と同様にしてシートを得て物性を測定した。色相は良好であったが加熱後の伸び残率が低く、耐熱老化性が不十分であった。結果を表1に示す。
【0023】
比較例4
可塑剤である原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートを用い、ステアリン酸鉛及びステアリン酸バリウムを添加しなかった他は比較例1と同様にしてシートを得て物性を測定した。加熱後の伸び残率は良好であったが色相が著しく悪化し、赤血色であった。結果を表1に示す。
【0024】
比較例5
可塑剤である原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートを用い、ステアリン酸鉛を用いずにステアリン酸バリウムを20重量部とした他は比較例1と同様にして、シートを作成するためロール混練機による混練を行ったところ、ロールへの巻き付きが起こらず混練できなかった。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1の結果から、比較例3および4のように、塩基性珪酸鉛と金属石鹸とを併用しない組成物では、耐熱老化特性が著しく劣っていたり成形時の着色があったりして使用に耐えないものであることがわかる。
【0027】
次に、実施例8〜9、実施例11〜12、実施例14、16および比較例6〜13について具体的に説明する。
【0028】
実施例8
平均重合度2000の塩化ビニル単独重合体100重量部に、原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテート50重量部と、PbO/SiO2(重量比)が85/15である塩基性珪酸鉛10重量部と、ステアリン酸鉛1重量部と、ステアリン酸バリウム1重量部と、アジピン酸、1,2−ブタンジオールおよび2−エチルヘキサノールを原料として得られる25℃での粘度が3000cpsのポリエステル系可塑剤10重量部をヘンシェルミキサーにて135℃になるまで混合し、得られた組成物を180℃のロール混練機にて15分間混練した後、180℃のプレス成形機にて50kg/cm2の圧力で4分間プレスし、厚さ1mmのシートを得た。
【0029】
この得られたシートは成形時の初期着色も無く白色であった。次いで160℃のギヤオーブンで200時間シートを加熱し、加熱後伸び残率を測定するに当たり加熱前と後の引張伸び率を測定したところ各々264%、310%であり、その加熱後伸び残率は85%であった。また浸油後伸び残率の測定に際し、120℃に加熱したJIS−K6301に規定されるNo.1油に8時間浸した後、引張伸び率を測定したところ各々279%、310%であり、その浸油後伸び残率は90%であった。耐熱老化性、耐油性は良好であった。結果を表2に示す。
【0030】
実施例9
原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートを30重量部用いた他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。結果を表2に示す。
【0031】
実施例11
ステアリン酸鉛を添加しなかった他は実施例8と同様にしてシートを得たところ目視では殆ど確認できないくらいの薄い黄色の着色が見られたが、製品として問題のない範囲であった。次いでシートを加熱して加熱後伸び残率を、またシートの浸油後伸び残率を測定した。結果を表2に示す。
【0032】
実施例12
PbO/SiO2が85/15である塩基性珪酸鉛を3重量部とした他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。結果を表2に示す。
【0033】
実施例14
平均重合度2000の塩化ビニル単独重合体に代え、塩化ビニル樹脂部の平均重合度が700で、且つモノマー比で酢酸ビニルの含有量が4.5%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体100重量部を用いた他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。結果を表2に示す。
【0034】
実施例16
25℃での粘度が3000cps以上のポリエステル系可塑剤を20重量部とした他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。結果を表2に示す。
【0035】
比較例6
原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートに代え、原料アルコールの直鎖率が10%であるテトラオクチルピロメリテート50重量部を用いた他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。色相は良好であったが加熱後の伸び残率が低く、耐熱老化性が不十分であった。結果を表3に示す。
【0036】
比較例7
可塑剤である原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートの添加量を250重量部とした他は実施例8と同様にしてヘンシェルミキサーでの混合を行ったが、135℃になるまで混合しても可塑剤が塩化ビニル系樹脂粉に十分に吸収されず、結果としてロール混練機での混練が出来なかった。
【0037】
比較例8
PbO/SiO2が85/15である塩基性珪酸鉛を添加しなかった他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。色相は良好であったが加熱後の伸び残率および浸油後伸び残率ともに低く、耐熱老化性ならびに耐油性が不十分であった。結果を表3に示す。
【0038】
比較例9
ステアリン酸鉛及びステアリン酸バリウムを添加しなかった他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。加熱後の伸び残率は良好であったが色相が著しく悪化し、赤血色であった。結果を表3に示す。
【0039】
比較例10
ステアリン酸鉛を用いずにステアリン酸バリウムを20重量部とした他は実施例8と同様にして、シートを作成するためロール混練機による混練を行ったところ、ロールへの巻き付きが起こらず混練できなかった。結果を表3に示す。
【0040】
比較例11
25℃での粘度が3000cps以上のポリエステル系可塑剤を用いなかった他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。浸油後伸び残率が低く、耐油性が不十分であった。結果を表3に示す。
【0041】
比較例12
25℃での粘度が3000cps以上のポリエステル系可塑剤を150重量部とした他は実施例8と同様にしてヘンシェルミキサーでの混合を行ったが、135℃になるまで混合しても可塑剤が塩化ビニル系樹脂粉に十分に吸収されず、結果としてロール混練機での混練が出来なかった。結果を表3に示す。
【0042】
比較例13
アジピン酸、1,2−ブタンジオールおよび2−エチルヘキサノールを原料として得られる25℃での粘度が3000cpsのポリエステル系可塑剤に代えて25℃での粘度が500cpsのポリエステル系可塑剤10重量部を用いた他は実施例8と同様にしてシートを得て物性を測定した。浸油後伸び残率が低く、耐油性が不十分であった。結果を表3に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
表2、表3の結果から、実施例8〜9、11〜12、14、16の組成物は、いずれも加熱後伸び残率70%以上であり良好な耐熱老化性を示すとともに、成形時の初期着色防止性も良好であり、特に比較例11や比較例13と実施例との対比により高粘度のポリエステル系可塑剤を配合することで耐油性向上が達成されていることがわかる。
【0046】
次いで、特に電線用途に適した塩化ビニル系樹脂組成物およびそれを用いた電線を提供するための発明について、以下の実施例17〜19、22〜29および比較例14〜22により具体的に説明する。
【0047】
実施例17〜19
表4に示した配合割合にしたがって、平均重合度が2000の塩化ビニル単独重合体に、多価カルボン酸エステル系可塑剤として原料アルコールの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートに加え、原料アルコールの直鎖率が95%であるトリオクチルトリメリテートを、全可塑剤中のトリオクチルトリメリテートの割合が重量比で0.3以下となるよう、さらに25℃での粘度が3000cpsのポリエステル系可塑剤を
全可塑剤中の割合が0.4以下となるようにそれぞれ配合した他は、実施例8と同様の方法で混練後プレス成形して、厚さ0.5mm、1mm、2mm、12mmのシートを得た。1mm厚のシートを用いて、実施例8と同様にして成形時の色相評価および加熱後伸び残率と浸油後伸び残率の測定を、また、2mm厚のシートを用いて耐寒性、0.5mmのシートを用いて耐摩耗性、12mm厚のシートを用いて硬度をそれぞれ測定した。結果を表4に示す。
【0048】
比較例14、15
表4に示した配合割合にしたがって、実施例17〜19と同様の方法で各厚さのシートを得て物性を測定した。結果を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
表4の結果から、実施例17〜19の組成物はいずれも、加熱後伸び残率70%以上の耐熱老化性、浸油後伸び残率85%以上の耐油性、−20℃以下の耐寒性、摩耗回数40回以上の耐摩耗性、88〜98の範囲の硬度を示し、一般耐熱電線用途で必要とする諸特性を満足するものであることがわかる。また、実施例17のように、トリメリット酸エステル量、ポリエステル系可塑剤量を少な目に調整することにより、自動車用耐熱架橋電線の規格を満足する高度の耐熱性も実現できることがわかる。一方、比較例14の組成物はポリエステル系可塑剤の全可塑剤中の割合が0.5と多いため加熱後の伸び残率が65%と低く、また、比較例15の組成物もトリオクチルトリメリテートの全可塑剤中の割合が0.5と多いため加熱後の伸び残率が60%と低くなっており、一般耐熱電線用途で必要とされる耐熱老化性が得られないことがわかる。
【0051】
実施例22〜29、比較例16〜22
表5および表6に示した組成割合にしたがって、多価カルボン酸エステル系可塑剤として、原料アルコーの直鎖率が95%であるテトラオクチルピロメリテートのみを用いた他は、実施例17〜19と同様にして厚さ0.5mm、1mm、2mm、12mmのシートを得た。得られたシートを用いて、実施例17と同様、成形時の色相評価をし、加熱後伸び残率、浸油後伸び残率、耐寒性、耐摩耗性および硬度をそれぞれ測定した。実施例の結果を表5に、比較例の結果を表6にそれぞれ示す。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
表5の結果から、実施例22〜29の組成物はいずれも、加熱後伸び残率80%以上の耐熱老化性、浸油後伸び残率85%以上の耐油性、−20℃以下の耐寒性、摩耗回数40回以上の耐摩耗性、88〜98の範囲の硬度を示し、自動車用耐熱電線用途で必要とする諸特性(JASO D 608)を満足するものであることがわかる。一方、表6の結果から、比較例16、20の組成物のように全可塑剤中に占めるポリエステル系可塑剤の配合割合が多過ぎると加熱後伸び残率(耐熱老化性)が不十分となり、比較例21、22の組成物のように少な過ぎると浸油後伸び残率(耐油性)が不十分となることがわかる。また、比較例17、18、19の組成物のようにポリエステル系可塑剤の配合割合を適量としても全可塑剤量が多すぎると、耐摩耗性、硬度が不足し電線用途としての必要特性を満足しないことがわかる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、耐熱老化性が良好で色相並びに加工成形時の初期着色防止性に優れる塩化ビニル系樹脂組成物を提供できる。また、耐熱老化性が良好で色相並びに加工成形時の初期着色防止性さらには耐油性に優れる塩化ビニル系樹脂組成物を提供できる。特に耐熱電線用途に適した耐熱性、耐油性のほか電線として必要とされる耐寒性、耐摩耗性、適度の硬度等の諸特性を満足する塩化ビニル系樹脂組成物を提供できる。
Claims (1)
- 塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、炭素数が8〜10で直鎖率が90%以上の飽和脂肪族アルコールを原料として得られるピロメリット酸エステルからなる多価カルボン酸エステル系可塑剤30〜50重量部、塩基性珪酸鉛0.1〜20重量部、金属石鹸0.1〜10重量部、および25℃での粘度が1,000cps以上のポリエステル系可塑剤3〜20重量部が配合されてなり、前記可塑剤の合計量が35〜60重量部であり、かつ全可塑剤中のポリエステル系可塑剤の割合が重量比で0.1〜0.4の範囲にあることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
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