JP2017155093A - ポリ塩化ビニル樹脂組成物及びそれを用いた電線・ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】安定剤を比較的多量に配合しても、耐寒性と耐摩耗性を低下させることなく両特性をバランス良く向上させることのできるポリ塩化ビニル樹脂組成物及び該ポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いた電線・ケーブルを提供すること。【解決手段】ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、可塑剤として炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルを20〜100質量部及び安定剤を5〜20質量部含有するポリ塩化ビニル樹脂組成物とする。【選択図】図1
Description
本発明は、電線を被覆する電気絶縁材料として有用なポリ塩化ビニル樹脂組成物、及びそれを用いた電線及びケーブルに関する。
一般に、自動車のワイヤーハーネスや電子機器等に使用される電線を被覆する絶縁体としては、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とする樹脂組成物(以下、「ポリ塩化ビニル樹脂組成物」という)が用いられている。このポリ塩化ビニル樹脂組成物は、十分な電気絶縁性、柔軟性、耐熱性、耐寒性、機械的物性(強度等)、低コスト性等の特性を有するものとされている。ポリ塩化ビニル樹脂組成物に前記特性を付与するために、ポリ塩化ビニル樹脂組成物には可塑剤や安定剤等が配合されており、その種類や配合量によって所望の特性を得ている。
中でも、近年、高温下での長期の使用に耐え得る耐熱老化性と共に、耐寒性、耐摩耗性を有する塩化ビニル樹脂組成物が求められている。
耐熱老化性を得るための手段として、トリメリット酸エステル系の可塑剤を用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、アルキル基(R)の50%以上がn−アルキル基であるトリメリット酸エステル系可塑剤30〜100重量部と炭酸カルシウム0.5〜30重量部を配合した可塑化塩化ビニル樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2には、平均重合度が1300以上のポリ塩化ビニル100重量部と、トリメリット酸エステルあるいはピロメリット酸アルキルエステルの1種あるいは2種以上の可塑剤10〜50重量部と、ケイ酸鉛5〜20重量部の混合物から成るポリ塩化ビニル組成物が提案されている。
耐熱老化性を得るための手段として、トリメリット酸エステル系の可塑剤を用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、アルキル基(R)の50%以上がn−アルキル基であるトリメリット酸エステル系可塑剤30〜100重量部と炭酸カルシウム0.5〜30重量部を配合した可塑化塩化ビニル樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2には、平均重合度が1300以上のポリ塩化ビニル100重量部と、トリメリット酸エステルあるいはピロメリット酸アルキルエステルの1種あるいは2種以上の可塑剤10〜50重量部と、ケイ酸鉛5〜20重量部の混合物から成るポリ塩化ビニル組成物が提案されている。
しかしながら、上記従来の技術においても依然、耐熱老化性と耐寒性、耐摩耗性の両立は改善の余地があり、例えば、特許文献1において、n−アルキル基の炭素数によっては特性の低下がみられ、例えば、n−アルキル基の炭素数が少ない場合は耐摩耗性が低下し、炭素数が多くなると耐寒性が低下するという問題があった。また、耐熱性を高めて耐熱老化性を確保するために安定剤を多く配合すると、耐寒性、耐摩耗性が低下するという問題があった。
したがって、本発明は、安定剤を比較的多量に配合しても、耐寒性と耐摩耗性を低下させることなく両特性をバランス良く向上させることのできるポリ塩化ビニル樹脂組成物及び該ポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いた電線・ケーブルを提供することにある。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、可塑剤としてn−アルキル基の炭素数が特定のトリメリット酸エステルを用いることで上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の(1)〜(4)の通りである。
(1)ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、可塑剤として炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルを20〜100質量部及び安定剤を5〜20質量部含有することを特徴とするポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(2)前記安定剤が、Ca−Zn系安定剤、錫系安定剤及びバリウム系安定剤からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(3)導体と該導体の外側に被覆された絶縁層からなり、前記絶縁層が前記(1)又は(2)に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物で形成されていることを特徴とする電線。
(4)前記(3)に記載の電線を有することを特徴とするケーブル。
(1)ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、可塑剤として炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルを20〜100質量部及び安定剤を5〜20質量部含有することを特徴とするポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(2)前記安定剤が、Ca−Zn系安定剤、錫系安定剤及びバリウム系安定剤からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(3)導体と該導体の外側に被覆された絶縁層からなり、前記絶縁層が前記(1)又は(2)に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物で形成されていることを特徴とする電線。
(4)前記(3)に記載の電線を有することを特徴とするケーブル。
本発明によれば、炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルと安定剤を配合することにより、耐熱性を向上させて優れた耐熱老化性を有するとともに、優れた耐寒性と耐摩耗性を有する塩化ビニル樹脂組成物を得ることができる。
したがって、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を用いて、耐熱性、耐寒性及び耐摩耗性がバランス良く向上した電線・ケーブルを得ることができる。
したがって、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を用いて、耐熱性、耐寒性及び耐摩耗性がバランス良く向上した電線・ケーブルを得ることができる。
以下、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物及びそれを用いた電線・ケーブルについてさらに詳細に説明する。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂と、可塑剤としての炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルと、安定剤とを含有する。
(ポリ塩化ビニル樹脂)
ポリ塩化ビニル樹脂は本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物のベース樹脂として用いられる。塩化ビニル樹脂としては、特に限定されず、従来公知の樹脂を用いることができる。例えば、塩化ビニルのホモポリマーや、塩化ビニルと他の共重合可能なモノマーとの共重合体として塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などを用いることができる。また、これらの樹脂に、必要に応じてエチレン−酢酸ビニル共重合体や塩素化ポリエチレンなどを混合して用いてもよい。
ポリ塩化ビニル樹脂は本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物のベース樹脂として用いられる。塩化ビニル樹脂としては、特に限定されず、従来公知の樹脂を用いることができる。例えば、塩化ビニルのホモポリマーや、塩化ビニルと他の共重合可能なモノマーとの共重合体として塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などを用いることができる。また、これらの樹脂に、必要に応じてエチレン−酢酸ビニル共重合体や塩素化ポリエチレンなどを混合して用いてもよい。
塩化ビニル樹脂の平均重合度は、熱安定性、耐寒性および成形加工性の観点から800〜3000であることが好ましく、1000〜2000であることがより好ましい。
なお、塩化ビニル樹脂の平均重合度は、JIS K 6720:1999に準拠して求めることができる。
なお、塩化ビニル樹脂の平均重合度は、JIS K 6720:1999に準拠して求めることができる。
本発明では、可塑剤として、炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルを用いる。炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルは、樹脂組成物に柔軟性を与えるだけでなく、耐熱性や耐寒性に優れ、ポリ塩化ビニル樹脂組成物中に安定剤を比較的多量に含有させても、その耐寒性、耐摩耗性を低下させることがない。炭素数が8以下のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルでは塩化ビニル樹脂組成物の耐摩耗性が低下する場合があり、炭素数が10以上のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルでは塩化ビニル樹脂組成物の耐寒性が低下する場合があり、いずれの場合も本発明の所望の効果を得られない場合がある。
炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルの含有量は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、20〜100質量部であり、40〜70質量%であることが好ましい。炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルの含有量がポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して20質量部未満では、塩化ビニル樹脂組成物の耐寒性が低下する場合がある。また、100質量部を超えると耐摩耗性が低下する場合があるため、塩基ビニル樹脂組成物に優れた耐熱性を付与すると共に耐寒性と耐摩耗性をバランス良く備えるためには、炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルの含有量は20〜100質量部とする。
本発明において、本発明の効果を損なわない限り、一般的にポリ塩化ビニル樹脂に対して使用される従来公知の可塑剤を用いてもよい。従来公知の可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、フマル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、イタコン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等のエステル化合物が挙げられる。
安定剤は、塩化ビニル樹脂組成物の耐熱性を向上させるために含有される。安定剤としては、一般的にポリ塩化ビニル樹脂に対して使用される従来公知の安定剤を用いることができる。
安定剤としては、例えば、Ca−Zn系安定剤、錫系安定剤、バリウム系安定剤等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
安定剤としては、例えば、Ca−Zn系安定剤、錫系安定剤、バリウム系安定剤等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
Ca−Zn系安定剤としては、例えば、2−エチルヘキシル酸、安息香酸、イソデカン酸、クエン酸、ソルビン酸などの高級脂肪酸のカルシウム塩類及び2−エチルヘキシル酸、イソデカン酸、ネオデカン酸などの高級脂肪酸の亜鉛塩類等を挙げることができる。具体的に、Ca−Zn系安定剤として、株式会社ADEKA製「RUP−103」(商品名)等の市販品が使用できる。
錫系安定剤としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫メチルカプチド等が挙げられる。
バリウム系安定剤としては、例えば、ステアリン酸バリウム,オレイン酸バリウム,ラウリン酸バリウム等の脂肪酸バリウム塩や安息香酸バリウム,m−トルイル酸バリウム,p−tert−ブチル安息香酸バリウム等の芳香族カルボン酸バリウム塩、塩基性炭酸バリウムの様な塩基性塩、ジステアリルフォスフェイトのバリウム塩等のリン酸エステルバリウム塩等が挙げられる。
本発明において、本発明の効果がさらに高まるという観点から、Ca−Zn系安定剤を用いることが好ましい。
錫系安定剤としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫メチルカプチド等が挙げられる。
バリウム系安定剤としては、例えば、ステアリン酸バリウム,オレイン酸バリウム,ラウリン酸バリウム等の脂肪酸バリウム塩や安息香酸バリウム,m−トルイル酸バリウム,p−tert−ブチル安息香酸バリウム等の芳香族カルボン酸バリウム塩、塩基性炭酸バリウムの様な塩基性塩、ジステアリルフォスフェイトのバリウム塩等のリン酸エステルバリウム塩等が挙げられる。
本発明において、本発明の効果がさらに高まるという観点から、Ca−Zn系安定剤を用いることが好ましい。
安定剤の含有量は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、5〜20質量部であり、10〜20質量%であることが好ましい。安定剤の含有量がポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、5質量部未満では耐熱性が向上しない虞があり、20質量部を超えると著しい耐熱性の向上が見られず、コストアップとなる虞がある。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物には、上述の必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で充填剤、滑剤、難燃剤、加工助剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を配合してもよい。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カオリンクレー等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、エステル系滑剤等が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイト類等の金属水酸化物、ポリリン酸化合物、芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル等のリン系難燃剤、メラミン系化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物等の窒素系難燃剤が挙げられる。
加工助剤としては、例えば、樹脂材料等に添加されるパラフィン系油、アロマチック系油、ナフテン系油等の石油系油が挙げられる。
着色剤としては、「顔料便覧(日本顔料技術協会編)」に記載されている一般的な無機顔料や有機顔料を用いることができる。例えば、無機顔料としては、チタンイエロー等のチタンを含む(複合)金属酸化物、酸化亜鉛、酸化鉄、硫化亜鉛、三酸化アンチモン等が挙げられる。有機顔料はフタロシアニン系、アンスラキノン系、キナクリドン系、アゾ系、イソインドリノン系、キノフタロン系、ペリノン系、ペリレン系等の顔料が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチレート系化合物、置換トリル系化合物、金属キレート系化合物等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、アルキルリン酸エステル、ケイ酸化合物等が挙げられる。
本発明の塩化ビニル樹脂組成物の製造方法としては、従来公知の方法により製造することができる。例えば、ポリ塩化ビニル樹脂に対して、炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルと安定剤を所定の含有量となるように添加し、溶融混練することにより製造することができる。
原料の溶融混練には、例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等が用いられる。
原料の溶融混練には、例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等が用いられる。
なお、ポリ塩化ビニル樹脂、炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステル、安定剤及び必要に応じて用いるその他の成分の添加順序や添加のタイミングは任意であり、全成分を一括投入してもよいし、逐次に添加してもよい。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を成形して、絶縁体やシース等の導体の被覆材として用いることにより、本発明の電線・ケーブルを得ることができる。
本発明の電線は、導体と該導体を被覆する被覆層とを備え、この被覆層が、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物によって形成される。被覆層は一層でもよく、二層以上で構成されていてもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る電線の概略断面図であり、図2(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係るケーブルの概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態における電線1は、導体10と、該導体10の周縁を覆う、被覆層5としての絶縁体11とを備える。また、図2(a)に示すように、本実施形態におけるケーブル2は、導体10と、該導体10の周縁を絶縁体11とシース21からなる被覆層5で覆うように構成されている。また、ケーブル2は、図2(b)に示すように、束ねられた複数の電線1(1a,1b,1c)と、束ねられた複数の電線1の周縁を覆う、被覆層5としてのシース21とを備える構成であってもよい。
図1に示すように、本実施形態における電線1は、導体10と、該導体10の周縁を覆う、被覆層5としての絶縁体11とを備える。また、図2(a)に示すように、本実施形態におけるケーブル2は、導体10と、該導体10の周縁を絶縁体11とシース21からなる被覆層5で覆うように構成されている。また、ケーブル2は、図2(b)に示すように、束ねられた複数の電線1(1a,1b,1c)と、束ねられた複数の電線1の周縁を覆う、被覆層5としてのシース21とを備える構成であってもよい。
導体10は、1本の素線のみであってもよく、複数本の素線を束ねて形成したものであってもよい。導体10の材料としては、例えば、銅、メッキされた銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電性金属を用いることができる。
本発明において、被覆層5は少なくとも一層からなり、被覆層5の少なくとも最外層が本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物より形成されることが好ましい。すなわち、図1においては、絶縁体11が本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物より形成され、図2(a)及び図2(b)においては、少なくともシース21が本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物より形成されることが好ましい。なお、図2(a)及び図2(b)における絶縁体11も本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物より形成されていても構わない。
電線・ケーブルの作製方法は、公知の方法に従い行うことができ、例えば、一般的な押出成形法を採用することができる。
例えば、導体10を構成する銅等の素線上に、単軸押出機や二軸押出機等の押出機により本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を押出被覆して絶縁体11を形成することにより電線1が得られる。ケーブル2は、このようにして得られた電線1を1本ないしは複数本束ねて、それらの外部に本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を押出被覆してシース21を形成することにより得られる。
例えば、導体10を構成する銅等の素線上に、単軸押出機や二軸押出機等の押出機により本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を押出被覆して絶縁体11を形成することにより電線1が得られる。ケーブル2は、このようにして得られた電線1を1本ないしは複数本束ねて、それらの外部に本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を押出被覆してシース21を形成することにより得られる。
本発明の電線1及びケーブル2において、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物により形成された被覆層は、常温における引張強さが12MPa以上、引張伸びが200%以上であることが好ましい。また、140℃で600時間加熱した後の引張強さ残率が85%以上、引張伸び残率が80%以上であることが好ましい。このように常温時における引張強さと引張伸び、及び加熱処理後の引張強さ残率と引張伸び残率が前記範囲であると、耐寒性と耐摩耗性を低下させることなく両特性をバランス良く向上させることができるという効果を奏する。
なお、引張強さ及び引張伸び、並びに引張強さ残率と引張伸び残率はJIS K6723に準拠して計測できる。
なお、引張強さ及び引張伸び、並びに引張強さ残率と引張伸び残率はJIS K6723に準拠して計測できる。
また、本発明の電線1及びケーブル2において、被覆層の耐寒温度が−20℃以下であることが好ましい。耐寒温度が−20℃以下であると、電線・ケーブルが優れた耐寒性を有することができる。なお、耐寒温度は、JIS K6723に準拠し、脆化温度を測定することにより計測できる。
また、本発明の電線1及びケーブル2において、低温(−15℃)時の被覆層のねじれ角度が20°以上であることが好ましい。ねじれ角度が20°以上であると、電線・ケーブルに優れた柔軟性を付与することができる。なお、柔軟性はJIS K6924−2に準拠し、所定温度でのねじれ角度を測定することにより計測できる。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。なお、単に「部」とあるのは質量部を意味する。
(実施例1〜11及び比較例1〜17)
表1に示す配合量に従い、塩化ビニル樹脂に各成分を添加し、100℃で1時間放置した後、160℃でのロール混練と180℃での圧縮プレスにより所定の厚さのシートを作製した。
表1に示す配合量に従い、塩化ビニル樹脂に各成分を添加し、100℃で1時間放置した後、160℃でのロール混練と180℃での圧縮プレスにより所定の厚さのシートを作製した。
(1)引張伸び・引張強さ
JIS K6723に準拠し、常温(15〜25℃)での引張強さと引張伸びを測定した。引張強さと引張伸びは、引張強さが12MPa以上のものを「〇」、12MPa未満のものを「×」と評価し、引張伸びが200%以上のものを「〇」、200%未満のものを「×」と評価した。
また、JIS K6723に準拠し、耐熱性の試験として、140℃で600時間加熱処理後の引張強さ残率と引張伸び残率を測定し、耐油性として、油処理後の絶縁体の引張強さ残率と引張伸び残率を測定した。
耐熱性の試験は、ギヤ−オーブン140℃にて600時間放置後に引張試験を実施する。耐熱性の評価は、引張強さ残率が85%以上のものを「〇」、85%未満のものを「×」と評価し、引張伸び残率が80%以上のものを「〇」、80%未満のものを「×」と評価した。
そして、耐油性の試験は、具体的には、試料を85℃の油槽に4時間浸漬して取り出し、23℃にて24時間放置後に引張試験を実施する。耐油性の評価は、引張強さ残率が85%以上のものを「○」、85%未満のものを「×」評価し、引張伸び残率が80%以上のものを「〇」、80%未満のものを「×」と評価した。
JIS K6723に準拠し、常温(15〜25℃)での引張強さと引張伸びを測定した。引張強さと引張伸びは、引張強さが12MPa以上のものを「〇」、12MPa未満のものを「×」と評価し、引張伸びが200%以上のものを「〇」、200%未満のものを「×」と評価した。
また、JIS K6723に準拠し、耐熱性の試験として、140℃で600時間加熱処理後の引張強さ残率と引張伸び残率を測定し、耐油性として、油処理後の絶縁体の引張強さ残率と引張伸び残率を測定した。
耐熱性の試験は、ギヤ−オーブン140℃にて600時間放置後に引張試験を実施する。耐熱性の評価は、引張強さ残率が85%以上のものを「〇」、85%未満のものを「×」と評価し、引張伸び残率が80%以上のものを「〇」、80%未満のものを「×」と評価した。
そして、耐油性の試験は、具体的には、試料を85℃の油槽に4時間浸漬して取り出し、23℃にて24時間放置後に引張試験を実施する。耐油性の評価は、引張強さ残率が85%以上のものを「○」、85%未満のものを「×」評価し、引張伸び残率が80%以上のものを「〇」、80%未満のものを「×」と評価した。
(2)耐寒性
JIS K6723に準拠し、試験電線の被覆層の耐寒性試験を行った。この試験において測定される脆化温度に基づいて耐寒温度を決定した。耐寒温度が−20℃以下であると、耐寒性に優れると評価できる。
JIS K6723に準拠し、試験電線の被覆層の耐寒性試験を行った。この試験において測定される脆化温度に基づいて耐寒温度を決定した。耐寒温度が−20℃以下であると、耐寒性に優れると評価できる。
(3)柔軟性
25℃(常温)と−15℃における柔軟性を試験した。JIS K6924−2に準拠し、試験電線の被覆層の柔軟性を試験した。25℃において、被覆層のねじれ角度が100°以上であり、−15℃において、被覆層のねじれ角度が20°以上のものが柔軟性に優れると評価できる。
25℃(常温)と−15℃における柔軟性を試験した。JIS K6924−2に準拠し、試験電線の被覆層の柔軟性を試験した。25℃において、被覆層のねじれ角度が100°以上であり、−15℃において、被覆層のねじれ角度が20°以上のものが柔軟性に優れると評価できる。
(4)耐摩耗性
試験電線の被覆層の耐摩耗性を、スガ摩耗試験機「NUS−ISO03」(商品名、スガ試験機株式会社製)を用いて評価した。試験条件は、荷重500gfで5往復とした。試験後の外観を目視観察し、摩耗が認められないものを「〇」、摩耗が認められたものを「×」と評価した。
試験電線の被覆層の耐摩耗性を、スガ摩耗試験機「NUS−ISO03」(商品名、スガ試験機株式会社製)を用いて評価した。試験条件は、荷重500gfで5往復とした。試験後の外観を目視観察し、摩耗が認められないものを「〇」、摩耗が認められたものを「×」と評価した。
表1及び表2の結果から、実施例1〜11は可塑剤として炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルと安定剤を所定量含有するものであり、絶縁体の引張伸び・引張強さに優れ、耐寒性、柔軟性及び耐摩耗性にも優れており、絶縁体の特性がバランスよく向上されていた。
これに対し、比較例1〜17は、絶縁体の引張伸び・引張強さ、耐寒性、柔軟性及び耐摩耗性の何れかが所望の評価が得られず、耐熱性と耐寒性、耐摩耗性のバランスを確保することが出来なかった。
これに対し、比較例1〜17は、絶縁体の引張伸び・引張強さ、耐寒性、柔軟性及び耐摩耗性の何れかが所望の評価が得られず、耐熱性と耐寒性、耐摩耗性のバランスを確保することが出来なかった。
1 電線
2 ケーブル
5 被覆層
10 導体
11 絶縁体
21 シース
1a,1b,1c 電線
2 ケーブル
5 被覆層
10 導体
11 絶縁体
21 シース
1a,1b,1c 電線
Claims (4)
- ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、可塑剤として炭素数が9のn−アルキル基を有するトリメリット酸エステルを20〜100質量部及び安定剤を5〜20質量部含有することを特徴とするポリ塩化ビニル樹脂組成物。
- 前記安定剤が、Ca−Zn系安定剤、錫系安定剤及びバリウム系安定剤からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
- 導体と該導体の外側に被覆された絶縁層からなり、前記絶縁層が請求項1又は請求項2に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物で形成されていることを特徴とする電線。
- 請求項3に記載の電線を有することを特徴とするケーブル。
Priority Applications (1)
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