JPH0570616A - 樹脂成形体の導電性改質方法 - Google Patents

樹脂成形体の導電性改質方法

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JPH0570616A
JPH0570616A JP3074096A JP7409691A JPH0570616A JP H0570616 A JPH0570616 A JP H0570616A JP 3074096 A JP3074096 A JP 3074096A JP 7409691 A JP7409691 A JP 7409691A JP H0570616 A JPH0570616 A JP H0570616A
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JP
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resin
compound
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complex
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JP3074096A
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Shuichi Fujiwara
藤原秀一
Kenji Motogami
本上憲治
Shigeo Mori
茂男 森
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Kanto Jidosha Kogyo KK
Kanto Auto Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂成形体の物性を害することなく、また着
色の問題を生ずることなく、樹脂成形体の導電性を著し
く改良しうる方法を提供する。 【構成】 樹脂成形体原料に、下記一般式 【化1】 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Yは活性水素
基、kは1〜12の整数、Eは下記一般式 【化2】 (nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基、又はアルキルアリール基である) で示され
るユニットAとアルキレンオキシドからなるユニットB
の共重合体である〕で示される骨格を有する有機化合物
を架橋反応させた有機高分子化合物とこれらに可溶性の
電解質塩との錯体を練り込み、その混練物を成形した
後、得られた樹脂成形体の表面をプラズマ処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂成形体の導電性改質
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の樹脂成形体の導電性改質方法とし
ては、カーボンブラック、カーボンファイバー、導電性
マイカ等を樹脂に練り込む方法がある。しかしながら、
このような従来の樹脂成形体の導電性改質方法にあって
は、カーボンブラック等の導電性物質を多量に練り込ま
なければ導電性の向上にはつながらないため、樹脂成形
体の物性低下を避けることはできず、また、黒色等の着
色の問題もあり、その用途には限りがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来法の欠点を解消し、樹脂成形体の物性を害すること
なく、また着色の問題を生ずることなく、樹脂成形体の
導電性を著しく改良しうる方法を提供することを課題と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂成形体原
料に、下記一般式:
【0005】
【化3】
【0006】〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Y
は活性水素基、kは1〜12の整数、Eは下記一般式:
【0007】
【化4】
【0008】(nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20の
アルキル基、アリール基、又はアルキルアリール基であ
る)で示されるユニットAとアルキレンオキシドからな
るユニットBの共重合体である〕で示される骨格を有す
る有機化合物を架橋反応させた有機高分子化合物とこれ
らに可溶性の電解質塩との錯体を練り込み、その混練物
を成形した後、得られた樹脂成形体の表面をプラズマ処
理することを特徴とする。
【0009】本発明では、樹脂成形体原料として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、A
BS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、フェノール樹脂等、表面抵抗値の高い樹脂がいずれ
も使用できる。
【0010】次に、このような樹脂に、そのまま又は錯
体の一成分として練り込まれる有機高分子化合物は、
式で示される有機化合物を架橋したものであるが、かか
る有機化合物は活性水素含有化合物にグリジシルエーテ
ル類とアルキレンオキシド類を重合反応させたものであ
る。
【0011】上記活性水素含有化合物としては、例え
ば、メタノール、エタノール等のモノアルコール;エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール等のジアルコール;グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ソルビトール、シュークローズ、ポリグリ
セリン等の多価アルコール;ブチルアミン、2−エチル
ヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン、アニリン、ベンジルアミン、フェニレンジアミン
等のアミン化合物;ビスフェノール−A、ハイドロキノ
ン等のフェノール性活性水素化合物;モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン等の一分子中に異種の活性水
素含有基を有する化合物等が含まれ、特にアルコール類
の使用が好ましい。次に、このような活性水素含有化合
物と反応させるグリシジルエーテル類としては、例え
ば、下記式で示されるアルキル−又はアリール−又はア
ルキルアリール−ポリエチレングリコールグリシジルエ
ーテル類
【0012】
【化5】
【0013】(但し、R及びnは一般式と同じ)を挙
げることができる。代表的なものとしては、Rが例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖ア
ルキル基;イソプロピル基、sec-ブチル基、tert- ブチ
ル基等の分枝アルキル基;フェニル基、ナフチル基、ノ
ニルフェニル基、トリル基、ベンジル基等のアリール又
はアルキルアリール基等であるものが挙げられ、中でも
nが1〜15、Rの炭素数が1〜12であるものが好まし
い。
【0014】更に、グリシジルエーテル類と同様に反応
させるアルキレンオキシド類としては、例えば、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-エポキシブタ
ン、1,2-エポキシペンタン、1,2-エポキシヘキサン、1,
2-エポキシヘプタン、1,2-エポキシオクタン、1,2-エポ
キシノナン等の炭素数9までのα−オレフィンオキシ
ド、更に炭素数10以上のα- オレフィンオキシド、スチ
レンオキシド類等が挙げられ、中でも炭素数2〜20のα
−オレフィンオキシドの使用が好ましい。アルキレンオ
キシド類は2種以上併用されてもよい。
【0015】一般式で示される有機化合物中に含まれ
るグリシジルエーテル類(ユニットA)とアルキレンオ
キシド類(ユニットB)の量的な関係は、特に制限され
ないが、ユニットAの数をL、ユニットBの数をmとし
た場合、Lは1〜230 、mは1〜300 の整数であること
が好ましく、L/(L+m) ≧0.1 であるのが特に好まし
い。ユニットA及びBの配列順序に関しても、格別の制
限はなく、ユニットA及びBがランダムに配列しても或
いはブロック型に配列しても差支えない。
【0016】グリシジルエーテル類及びアルキレンオキ
シド類を反応させる場合に使用する触媒としては、ソジ
ウムメチラート、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸リチウム
等の塩基性触媒が一般的であるが、ボロントリフルオラ
イドのような酸性触媒やトリメチルアミン、トリエチル
アミンのようなアミン系触媒も有用である。
【0017】前記有機化合物の架橋としては、イソシア
ネート架橋、エステル架橋等の方法が挙げられ、それぞ
れの架橋に用いられる架橋剤としては、イソシアネート
架橋の場合、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート
(2,4-TDI) 、2,6-トリレンジイソシアネート(2,6-TDI)
、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI) 、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソボロンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、
トリス(イソシアネートフェニル) チオホスフェート、
リジンエステルトリイソシアネート、1,8-ジイソシアネ
ート-4- イソシアネートメチルオクタン、1,6,11- ウン
デカントリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリ
イソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネー
ト、ビューレット結合HMDI、イソシアヌレート結合HMD
I、トリメチロールプロパン TDI3モル付加物、又はこ
れらの混合物等が挙げられ、エステル架橋の場合、例え
ば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、イタコン酸、トリメリト酸、ピロメリット酸、
ダイマー酸等の多価カルボン酸、前記多価カルボン酸の
モノメチルエステル、ジメチルエステル、モノエチルエ
ステル、ジエチルエステル、モノプロピルエステル、ジ
プロピルエステル、モノブチルエステル、ジブチルエス
テル等の多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物、
前記多価カルボン酸の酸無水物等が挙げられる。
【0018】イソシアネート架橋を行う場合、その反応
は、例えば、イソシアネート類と有機化合物をNCO/OH当
量比1.5 〜0.5 の範囲で混合し、温度80〜150 ℃で1時
間から5時間行う。
【0019】また、エステル架橋を行う場合、その反応
は、例えば、エステル化反応又はエステル交換反応は官
能比として有機化合物と多価カルボン酸、その低級アル
キルエステル化物、又はその酸無水物を1:2 〜2:1 で混
合し、温度120 ℃〜250 ℃、10-4〜10Torrの条件下で行
う。
【0020】更に、式で示される有機化合物と錯体を
構成する可溶性電解質塩としては、例えば、LiI 、LiC
l、LiClO4、LiSCN 、LiBF4 、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC6F
13SO3、LiCF3CO2、LiHgI3、NaI 、NaSCN 、NaBr、KI、C
sSCN 、AgNO3 、CuC12Mg(ClO4)2などの少なくともLi、N
a、K 、Cs、Ag、Cu又はMgの1種を含む無機イオン塩、
ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム、ナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスル
ホン酸カリウム等の有機イオン塩が挙げられる。このよ
うな可溶性電解質塩の添加量に関しては、特に制限はな
いが、有機化合物に対して0.5 〜10wt%程度であるのが
好ましい。
【0021】なお、式で示される有機化合物と可溶性
電解質塩との錯体の使用量は、樹脂成形体原料に対し
て、1〜30wt%、特に1〜10wt%であるのが好ましい。
【0022】次に、式で示される有機化合物と可溶性
電解質塩との錯体を形成させる方法としては、予め水、
メタノール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、アセトン、塩化メチレン等、上記有機化合物 (ポリ
エーテル) と相溶性の高い単独又は混合溶液に可溶性電
解質塩を溶解させ、この溶液とポリエーテルを均一に混
合し、錯体溶液を調整した後、溶媒を除去し、錯体を得
る方法が好ましい。しかし、場合によっては、式で示
される有機化合物と可溶性電解質塩をそれぞれ樹脂成形
体原料に練り込み、樹脂成形体原料中で錯体を形成して
もよい。
【0023】このような錯体を、樹脂成形体原料に練り
込む方法としては二軸式押出し機、熱ロール式等、一般
的に用いられる方法がいずれも使用でき、樹脂成形体の
成形方法としても射出成形、押出し成形、カレンダー加
工、圧縮成形、SMC法等がいずれも使用できる。
【0024】プラズマ処理は、高周波放電、マイクロ波
放電等で低圧の酸化性ガス、例えば酸素、又はこれに窒
素、アルゴン等を混入させたガスを励起して活性ガスを
発生させ、これを被処理物(成形体)の表面に接触させ
る方法を用いるが、その際の圧力は通常0.1〜5Torr、
好ましくは0.2〜1.0Torrであり、温度は40〜100
℃程度であり、処理時間は10秒〜10分程度でよい。
なお、処理ガスは、酸素18〜90容量%であるのが好
ましい。
【0025】作用 このような本発明において、樹脂に練り込まれた上記錯
体の可溶性電解質塩のカチオンが式で示される有機化
合物の主鎖スパイラル構造内を移動するだけでなく、側
鎖エーテル結合酸素を介して分子内を移動でき、また、
主鎖セグメント運動による分子間移動に加えて、側鎖セ
グメント運動によって橋かけ的に分子間移動が可能とな
るため、本発明では、製品に、高いイオン導電性を生
じ、樹脂全体の表面抵抗値を低下させることができる。
また、これらの錯体に用いる有機化合物を架橋反応によ
って高分子量にすることにより、低分子量の有機化合物
(ポリエーテル) の使用が可能となり、あわせて、アル
キレンオキシド類と共重合することにより、多種多様な
樹脂に対する相溶性をポリマー骨格の面から向上させる
ことができる。このような点からより優れた導電性を有
する品質のよい樹脂成形体を得ることができるのであ
る。
【0026】
【実施例】
実施例1 ブチルアミン30g を出発物質として触媒に水酸化カリウ
ム6g を用いて、まず、エチレンオキシド2290g を反応
させ、次いで、下記式に示す
【0027】
【化6】
【0028】n-ブチルジエチレングリコールグリシジル
エーテル1000g を反応させて、脱塩精製を行ない、式
(但し、置換基等は下記の通り)で示される、分子量71
73 (水酸基価より算出) の有機化合物2662gを得た。
【0029】
【化7】
【0030】減圧ニーダー中に上記有機化合物1000g 、
架橋剤としてテレフタル酸ジメチル38.8g 及びフレーク
状水酸化カリウムの10%水溶液1g を加え、1Toorの減
圧下で200 ℃まで昇温させ、メタノールを除去しながら
反応させて、上記有機化合物のY部分が下記の架橋結合
で架橋された有機高分子量化合物を得た。
【0031】
【化8】
【0032】有機高分子量化合物は、高速液体クロマト
グラフィーで測定したところ、その平均分子量は約100,
000 であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノー
ル1Kgに溶解し、この溶液と過塩素酸リチウム25gをメ
タノール100gに溶解した溶液を混合し、撹拌して均一な
溶液にした後、該溶液中のメタノールを減圧トッピング
し、錯体を得た。この錯体30g とポリプロピレン樹脂1
Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分間混練し、この混練物
を同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレス法
で、成形(230mm ×230mm ×3mm) し、得られた成形体
の表面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、窒
素11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1
分間プラズマ処理して、テストピースを作成した。
【0033】実施例2 エチレングリコール30gを出発物質とし、触媒に水酸化
カリウム6gを用いて、まず下記式に示す
【0034】
【化9】
【0035】メチルジエチレングリコールグリシジルエ
ーテル1680g を反応させ、次に1,2-エポキシブタン720g
を反応させて脱塩精製を行ない、式(但し、置換基等
は下記の通り)で示される分子量5025(水酸基価より算
出) の有機化合物1904g を得た。
【0036】
【化10】
【0037】減圧ニーダー中に上記有機化合物1000g 、
架橋剤としてテレフタル酸ジメチル38.8g 及びフレーク
状水酸化カリウムの10%水溶液1gを加え、1Torrの減
圧下で200 ℃まで昇温させ、メタノールを除去しながら
反応させて、実施例1と同様の架橋結合をした有機高分
子量化合物を得た。有機高分子量化合物は、高速液体ク
ロマトグラフィーで測定したところ、その平均分子量は
約100,000 であった。上記有機高分子量化合物500gをメ
タノール1Kgに溶解し、この溶液と過塩素酸リチウム25
gをメタノール100gに溶解した溶液を混合し、撹拌して
均一な溶液にした後、該溶液中のメタノールを減圧トッ
ピングし、錯体を得た。この錯体70g とポリプロピレン
樹脂1Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分間混練し、この
混練物を同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレ
ス法で成形 (230mm ×230mm ×3mm) し、得られた成形
体の表面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、
窒素11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで
1分間プラズマ処理して、テストピースを作成した。
【0038】実施例3 グリセリン20g を出発物質とし、触媒に水酸化カリウム
9gを用いて、エチレンオキシド650gと、プロピレンオキ
シド650gと、下記式に示す
【0039】
【化11】
【0040】フェニルエチレングリコールグリシジルエ
ーテル1950g を混合したものを反応させて、脱塩精製を
行ない、式 (但し、置換基等は下記の通り) で示され
る、分子量13,248 (水酸基価より算出) の有機化合物26
43g を得た。
【0041】
【化12】
【0042】上記有機化合物500gと架橋剤としてヘキサ
メチレンジイソアネート(HMDI)をNCO/OH当量比1.0 で反
応させ、上記有機化合物のY部分に下記の架橋結合を有
する有機高分子量化合物を得た。
【0043】
【化13】
【0044】有機高分子量化合物は高速液体クロマトグ
ラフィーで測定したところ、その平均分子量は約150,00
0 であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノール
1Kgに溶解し、この溶液と過塩素酸ナトリウム25g をメ
タノール100gに溶解した溶液と混合し、撹拌して均一な
溶液にした後、該溶液中のメタノールを減圧トッピング
し、錯体を得た。この錯体50g とポリプロピレン樹脂1
Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分間混練し、この混練物
を同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレス法で
成形 (230mm ×230mm ×3mm) し、得られた成形体の表
面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、窒素11
容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1分間
プラズマ処理して、テストピースを作成した。
【0045】実施例4 1,4-ブタンジオール20g を出発物質とし、触媒に水酸化
カリウム12gを用いて、まず、エチレンオキシド1400g
と炭素数12のα- オレフィンオキシド1400gの混合物を
反応させた後、次に下記式に示す
【0046】
【化14】
【0047】n−ヘキシルドデカエチレングリコールグ
リシジルエーテル1500g を反応させて、脱塩精製を行な
い、式(但し、置換基等は下記の通り)で示される、
分子量11,416 (水酸基価より算出) の有機化合物3570g
を得た。
【0048】
【化15】
【0049】上記有機化合物500gと架橋剤として4,4'-
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI) をNCO/OH当量
比1.0 で反応させて、上記有機化合物のY部分に下記の
架橋結合を有する有機高分子量化合物を得た。
【0050】
【化16】
【0051】有機高分子量化合物は高速液体クロマトグ
ラフィーで測定したところ、その平均分子量は約120,00
0 であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノール
1Kgに溶解し、この溶液とチオシアン酸カリウム25g を
アセトン200gに溶解した溶液と混合し、撹拌して均一な
溶液にした後、該溶液中のメタノール・アセトンの有機
溶媒を減圧トッピングして錯体を得た。この錯体50g と
ポリプロピレン樹脂1Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分
間混練し、この混練物を同温度で2分間、50Kg/cm2の加
圧による熱プレス法で成形(230mm × 230mm×3mm)
し、得られた成形体の表面をガス流量6.75リットル/
分、酸素89容量%、窒素11容量%、圧力0.2mmHg、温度
40℃、出力1200Wで1分間プラズマ処理して、テストピ
ースを作成した。
【0052】比較例 ポリプロピレン樹脂1Kgを、二軸押出し機で180 ℃10分
間練り、同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレ
ス法で成形(230mm× 230mm×3mm)し、得られた成形体の
表面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、窒素
11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1分
間プラズマ処理して、テストピースを作成した。
【0053】試験結果 実施例1〜4及び比較例で得たテストピースはいずれも
物性及び外観において大差なく、その表面抵抗値及び引
張降伏強さについて測定した結果は次の通りであった。 表面抵抗(Ω) 引張降伏強さ(Kg/cm2) 実施例1 2.5×1012 315 実施例2 1.8×1012 320 実施例3 2.4×1012 322 実施例4 2.8×1012 318 比較例 2 ×1016以上 330 〔表面抵抗値の測定方法〕YHP(横河ヒューレットパッカ
ード) 社製の超絶縁抵抗計4329A 型を用いて印加電圧50
0Vで電圧をかけてから30秒後の表面抵抗を測定した。
【0054】
【発明の効果】本発明では、従来導電性に問題があると
された樹脂を使用して、その樹脂の物性及び色相を実質
的に害することなく、著しく導電性を改良した成形体を
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体原料に、下記一般式 【化1】 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Yは活性水素
    基、kは1〜12の整数、Eは下記一般式 【化2】 (nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
    アリール基、又はアルキルアリール基である) で示され
    るユニットAとアルキレンオキシドからなるユニットB
    の共重合体である〕で示される骨格を有する有機化合物
    を架橋反応させた有機高分子化合物とこれらに可溶性の
    電解質塩との錯体を練り込み、その混練物を成形した
    後、得られた樹脂成形体の表面をプラズマ処理すること
    を特徴とする樹脂成形体の導電性改質方法。
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