JPH0569631B2 - - Google Patents
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- JPH0569631B2 JPH0569631B2 JP62245677A JP24567787A JPH0569631B2 JP H0569631 B2 JPH0569631 B2 JP H0569631B2 JP 62245677 A JP62245677 A JP 62245677A JP 24567787 A JP24567787 A JP 24567787A JP H0569631 B2 JPH0569631 B2 JP H0569631B2
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- aluminum
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Landscapes
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は、アルミニウムまたはその合金から
なるアルミニウム材のろう付方法、特にアルミニ
ウム製熱交換器の製造方法に好適に用いられるア
ルミニウム材のろう付方法に関する。 従来技術 従来、自動車用ラジエータ、カークーラー用エ
バポレータあるいはコンデンサ等のアルミニウム
製熱交換器をろう付仕様によつて製造する場合、
塩化亜鉛を添加した塩化物系のフラツクスを用い
て熱交換器用構成部材をろう付接合する方法が多
く用いられている。 しかしながら、このような塩化物系フラツクス
を用いる場合には、使用する当該フラツクスが本
質的に水溶性であり、強い吸湿性を有しているた
めに、ろう付後速やかにフラツクスの残渣を清浄
除去する必要があり、このために設備費が高くな
ると共に、工程が複雑化して多大の作業負担がか
かる欠点があつた。また、上記清浄が不完全であ
る場合はもちろん、かなり充分清浄された場合で
さえ、接合部の金属中にとり込まれたフラツクス
成分の残留により、アルミニウム部材を比較的早
期に腐食させてしまうおそれがあつた。 一方、上記のようなフラツクス洗浄を原則的に
不要とするろう付方法として、例えば特公昭58−
27037号公報に開示されるようなフツ化アルミニ
ウム(AlF3)とフツ化カリウム(KF)との共晶
錯体混合物(主にKAlF4およびK3AlF6からなる)
からなるそれ自体非腐食性のフツ化物系フラツク
スを使用してろう付する方法が提案されている。 発明が解決しようとする課題 ところが、この種のフラツクスを用いて例えば
アルミニウム製熱交換器のろう付を行なう場合、
工業的に最も一般的なフラツクスの塗布手段に準
じて、該フラツクスを水中に懸濁し、この水性懸
濁液中に熱交換器を浸漬して塗布したのち、これ
を予熱乾燥させ、その後ろう付を行なうものであ
るが、水分を乾燥させるための上記予熱乾燥操作
が面倒であるのみならず、その乾燥工程中にアル
ミニウムと水とが反応するため、必然的にアルミ
ニウム材の表面にある程度の水分を含む酸化膜が
形成され、これがろう付性を低下させるものであ
つた。また、フラツクス懸濁液を塗布した場合、
必要以上のフラツクスが付着して該フラツクスの
無駄を生じて不経済であつたばかりか、得られる
ろう付品の表面には余分なフラツクスが残留して
灰色ないし白色の不均一なシミが生じる等、真空
ろう付法による場合と較べて外観体裁に劣るばか
りか、表面処理性にも劣るという問題点を有する
ものであつた。 この発明は、上述のような従来技術の問題点を
解消すべくなされたもので、非腐食性のフツ化物
系フラツクスを用いるものであつて、そのフラツ
クスを最大限に節約しつつ、それでいて良好なろ
う付品が得られ、かつその表面に前記のような外
観不良が発生することなく、しかもろう付後の表
面処理性を良好なものとしうるアルミニウム材の
ろう付方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段 即ち、この発明は、フツ化物フラツクスを用い
るアルミニウム材のろう付方法において、炉内の
不活性ガス雰囲気中に、微粉末状のフツ化物系フ
ラツクスを該フラツクス濃度が5〜100g/m3と
なるように供給した後、このフラツクス粒子混合
不活性ガス雰囲気中で所定温度に加熱してアルミ
ニウム材のろう付を行なうことを特徴とするアル
ミニウム材のろう付方法を要旨とするものであ
る。 この発明においては、先ず従来法と同様に炉中
を不活性ガス雰囲気にする。 斯る不活性ガスとしては、N2ガスが好適に用
いられ、このN2ガスを炉中に送給することによ
り不活性ガス雰囲気にするのが一般的である。ま
た、この雰囲気は、露点が−35℃程度以下、酸素
濃度が100ppm程度以下となるように調整するこ
とが好ましい。露点を−35℃程度以下に設定する
のは、被結合部材であるアルミニウム材表面に結
露水が付着しないようにして水とアルミニウムと
の反応による酸化膜の形成を避けるためである。
また、酸素濃度を100ppm程度以下に設定するの
は、上記反応を効果的に抑制するためである。 次いで、上記不活性ガス雰囲気中に、非腐食性
である微粉末状のフツ化物系フラツクスを該フラ
ツクス濃度が5〜100g/m3となるように供給す
るものとする。 ここに用いるフツ化物系フラツクスとしては、
特に限定されるものではないが、例えばフツ化ア
ルミニウム(AlF3)成分とフツ化カリウム
(KF)成分とを共晶組成ないしそれに近い組成範
囲に含んで実質的に錯体化された錯体混合物を好
適に用いうる。また前述の如くフラツクス濃度を
5〜100g/m3の範囲に限定したのは、5g/m3
以下では所望するフラツクス効果を期待し得ずろ
う付不良の発生を招くからであり、逆に100g/
m3以上ではフラツクスが過剰となり経済的に無駄
であるばかりか、ろう付性の向上に寄与しないか
らである。 上記不活性ガス雰囲気中へのフラツクスの供給
は、微粉末状にしたフラツクスを不活性ガスと共
に送給する方法が好適に採用されうる。もつとも
必ずしもこの方法に限定されるものではない。 而して、上記フラツクス粒子混合不活性ガス雰
囲気中に被接合アルミニウム材を搬入して、ろう
付可能な所定の温度に加熱することにより、所要
のろう付を行なうものである。 発明の効果 この発明によるアルミニウム材のろう付方法
は、炉内の不活性ガス雰囲気中に、微粉末状のフ
ツ化物系フラツクスを供給して該フラツクス濃度
を5〜100g/m3に設定した後、このフラツクス
粒子混合不活性ガス雰囲気中で所定温度に加熱し
てアルミニウム材のろう付を行なうものであるか
ら、フラツクスを水中に懸濁させた水性懸濁液を
被接合アルミニウム材に塗布する従来法のよう
に、フラツクス塗布工程およびその後の予熱乾燥
工程を必要とせず、もつて工程の簡略化を図りう
るばかりか、上記予熱乾燥工程中におけるような
アルミニウムと水との反応による酸化膜の生成も
なくろう付性の向上を図ることができる。 かつまた、前記水性懸濁液を塗布する従来法の
ように必要以上のフラツクスが付着することもな
く、ろう付に必要かつ充分な量のフラツクスを供
給しうるのでフラツクスの無駄な使用を回避しえ
経済的であるのはもとより、ろう付後のろう付品
の表面に余分なフラツクスが残留することがない
ので、外観体裁および表面処理性の向上を図りう
る。 さらには、微粉末状のフラツクスを雰囲気中に
供給するものであるから、供給までの取扱いが容
易で供給量の調整も極めて簡単に行うことがで
き、フラツクス塗布工程や乾燥工程の省略化とも
相俟つて益々ろう付作業性の向上を図りうる。 実施例 実施例 1〜4 炉内にN2ガスを送給することにより、露点:
−40℃、酸素濃度:50ppmのN2ガス雰囲気に調
整した。 次いで、上記炉内に、N2ガスと共に微粉末状
のフツ化物系フラツクスを送り込み、炉内のフラ
ツクス濃度を5〜100g/m3の範囲で各種に変え
て設定した。上記フラツクスとしては、AlF3と
KFとの共晶錯体混合物からなるものを用いた。 そして、肉厚0.8mmのA1100合金押出型材より
なるチユーブ材と、A3003合金を芯材としAl−10
%Si合金を皮材とした片面クラツド率15%、厚さ
0.145mmの両面ブレージングシートよりなるフイ
ン材とをコルゲート型熱交換器に組立て、この組
立物を前記フラツクス粒子混合N2ガス雰囲気に
設定された炉内へ搬入すると共に、600℃×5分
間加熱してろう付を行つた。 従来例 5、6 前記実施例と同様のフラツクスを水に懸濁させ
て1wt%、および10wt%水性懸濁液を作り、これ
を前記実施例と全く同様の熱交換器組立物に浸漬
法により均一に塗布し、これを乾燥させた後、露
点:−40℃、酸素濃度:50ppmのN2ガス雰囲気
中で、600℃×5分間加熱してろう付を行つた。 上記各試料1〜6につき、下記の測定、検査等
をして比較を行つた。 フラツクス付着量の測定 実施例1〜4については、炉内に送給したフラ
ツクスの全量が熱交換器組立体に付着したものと
した。一方、従来例5、6については、予熱乾燥
工程後の付着量を実測した。その結果を第1表に
示した。 ろう付性の検査 各試料につき、ろう付後の状態を目視検査し、
ろう付性の良好なものを○、不良なものを×と
し、その結果を第1表に示した。 ろう付後の外観状態の検査 各試料につき、ろう付後の熱交換器を目視検査
し、表面に灰色ないし白色の不均一なシミのある
ものを△、そのようなシミのないものを○とし
て、第1表に示した。 表面処理性の検査 ろう付後の表面処理性を調べるため、前記熱交
換器組立体に代えて、A3003合金を芯材としAl−
10%Si合金を皮材とした片面クラツド率15%、厚
さ1mmの両面ブレージングシートよりなる平板を
用い、前記実施例1〜4および従来例5、6と同
一の処理を施した。そして得られた各平板にそれ
ぞれスプレー塗装を施すと共に、その表面に100
個の枡目をけがきし、テープ剥離により塗装の剥
れた枡目数を数えるいわゆる碁盤目試験を行なつ
た。その結果は第1表に示すとおりであつた。
なるアルミニウム材のろう付方法、特にアルミニ
ウム製熱交換器の製造方法に好適に用いられるア
ルミニウム材のろう付方法に関する。 従来技術 従来、自動車用ラジエータ、カークーラー用エ
バポレータあるいはコンデンサ等のアルミニウム
製熱交換器をろう付仕様によつて製造する場合、
塩化亜鉛を添加した塩化物系のフラツクスを用い
て熱交換器用構成部材をろう付接合する方法が多
く用いられている。 しかしながら、このような塩化物系フラツクス
を用いる場合には、使用する当該フラツクスが本
質的に水溶性であり、強い吸湿性を有しているた
めに、ろう付後速やかにフラツクスの残渣を清浄
除去する必要があり、このために設備費が高くな
ると共に、工程が複雑化して多大の作業負担がか
かる欠点があつた。また、上記清浄が不完全であ
る場合はもちろん、かなり充分清浄された場合で
さえ、接合部の金属中にとり込まれたフラツクス
成分の残留により、アルミニウム部材を比較的早
期に腐食させてしまうおそれがあつた。 一方、上記のようなフラツクス洗浄を原則的に
不要とするろう付方法として、例えば特公昭58−
27037号公報に開示されるようなフツ化アルミニ
ウム(AlF3)とフツ化カリウム(KF)との共晶
錯体混合物(主にKAlF4およびK3AlF6からなる)
からなるそれ自体非腐食性のフツ化物系フラツク
スを使用してろう付する方法が提案されている。 発明が解決しようとする課題 ところが、この種のフラツクスを用いて例えば
アルミニウム製熱交換器のろう付を行なう場合、
工業的に最も一般的なフラツクスの塗布手段に準
じて、該フラツクスを水中に懸濁し、この水性懸
濁液中に熱交換器を浸漬して塗布したのち、これ
を予熱乾燥させ、その後ろう付を行なうものであ
るが、水分を乾燥させるための上記予熱乾燥操作
が面倒であるのみならず、その乾燥工程中にアル
ミニウムと水とが反応するため、必然的にアルミ
ニウム材の表面にある程度の水分を含む酸化膜が
形成され、これがろう付性を低下させるものであ
つた。また、フラツクス懸濁液を塗布した場合、
必要以上のフラツクスが付着して該フラツクスの
無駄を生じて不経済であつたばかりか、得られる
ろう付品の表面には余分なフラツクスが残留して
灰色ないし白色の不均一なシミが生じる等、真空
ろう付法による場合と較べて外観体裁に劣るばか
りか、表面処理性にも劣るという問題点を有する
ものであつた。 この発明は、上述のような従来技術の問題点を
解消すべくなされたもので、非腐食性のフツ化物
系フラツクスを用いるものであつて、そのフラツ
クスを最大限に節約しつつ、それでいて良好なろ
う付品が得られ、かつその表面に前記のような外
観不良が発生することなく、しかもろう付後の表
面処理性を良好なものとしうるアルミニウム材の
ろう付方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段 即ち、この発明は、フツ化物フラツクスを用い
るアルミニウム材のろう付方法において、炉内の
不活性ガス雰囲気中に、微粉末状のフツ化物系フ
ラツクスを該フラツクス濃度が5〜100g/m3と
なるように供給した後、このフラツクス粒子混合
不活性ガス雰囲気中で所定温度に加熱してアルミ
ニウム材のろう付を行なうことを特徴とするアル
ミニウム材のろう付方法を要旨とするものであ
る。 この発明においては、先ず従来法と同様に炉中
を不活性ガス雰囲気にする。 斯る不活性ガスとしては、N2ガスが好適に用
いられ、このN2ガスを炉中に送給することによ
り不活性ガス雰囲気にするのが一般的である。ま
た、この雰囲気は、露点が−35℃程度以下、酸素
濃度が100ppm程度以下となるように調整するこ
とが好ましい。露点を−35℃程度以下に設定する
のは、被結合部材であるアルミニウム材表面に結
露水が付着しないようにして水とアルミニウムと
の反応による酸化膜の形成を避けるためである。
また、酸素濃度を100ppm程度以下に設定するの
は、上記反応を効果的に抑制するためである。 次いで、上記不活性ガス雰囲気中に、非腐食性
である微粉末状のフツ化物系フラツクスを該フラ
ツクス濃度が5〜100g/m3となるように供給す
るものとする。 ここに用いるフツ化物系フラツクスとしては、
特に限定されるものではないが、例えばフツ化ア
ルミニウム(AlF3)成分とフツ化カリウム
(KF)成分とを共晶組成ないしそれに近い組成範
囲に含んで実質的に錯体化された錯体混合物を好
適に用いうる。また前述の如くフラツクス濃度を
5〜100g/m3の範囲に限定したのは、5g/m3
以下では所望するフラツクス効果を期待し得ずろ
う付不良の発生を招くからであり、逆に100g/
m3以上ではフラツクスが過剰となり経済的に無駄
であるばかりか、ろう付性の向上に寄与しないか
らである。 上記不活性ガス雰囲気中へのフラツクスの供給
は、微粉末状にしたフラツクスを不活性ガスと共
に送給する方法が好適に採用されうる。もつとも
必ずしもこの方法に限定されるものではない。 而して、上記フラツクス粒子混合不活性ガス雰
囲気中に被接合アルミニウム材を搬入して、ろう
付可能な所定の温度に加熱することにより、所要
のろう付を行なうものである。 発明の効果 この発明によるアルミニウム材のろう付方法
は、炉内の不活性ガス雰囲気中に、微粉末状のフ
ツ化物系フラツクスを供給して該フラツクス濃度
を5〜100g/m3に設定した後、このフラツクス
粒子混合不活性ガス雰囲気中で所定温度に加熱し
てアルミニウム材のろう付を行なうものであるか
ら、フラツクスを水中に懸濁させた水性懸濁液を
被接合アルミニウム材に塗布する従来法のよう
に、フラツクス塗布工程およびその後の予熱乾燥
工程を必要とせず、もつて工程の簡略化を図りう
るばかりか、上記予熱乾燥工程中におけるような
アルミニウムと水との反応による酸化膜の生成も
なくろう付性の向上を図ることができる。 かつまた、前記水性懸濁液を塗布する従来法の
ように必要以上のフラツクスが付着することもな
く、ろう付に必要かつ充分な量のフラツクスを供
給しうるのでフラツクスの無駄な使用を回避しえ
経済的であるのはもとより、ろう付後のろう付品
の表面に余分なフラツクスが残留することがない
ので、外観体裁および表面処理性の向上を図りう
る。 さらには、微粉末状のフラツクスを雰囲気中に
供給するものであるから、供給までの取扱いが容
易で供給量の調整も極めて簡単に行うことがで
き、フラツクス塗布工程や乾燥工程の省略化とも
相俟つて益々ろう付作業性の向上を図りうる。 実施例 実施例 1〜4 炉内にN2ガスを送給することにより、露点:
−40℃、酸素濃度:50ppmのN2ガス雰囲気に調
整した。 次いで、上記炉内に、N2ガスと共に微粉末状
のフツ化物系フラツクスを送り込み、炉内のフラ
ツクス濃度を5〜100g/m3の範囲で各種に変え
て設定した。上記フラツクスとしては、AlF3と
KFとの共晶錯体混合物からなるものを用いた。 そして、肉厚0.8mmのA1100合金押出型材より
なるチユーブ材と、A3003合金を芯材としAl−10
%Si合金を皮材とした片面クラツド率15%、厚さ
0.145mmの両面ブレージングシートよりなるフイ
ン材とをコルゲート型熱交換器に組立て、この組
立物を前記フラツクス粒子混合N2ガス雰囲気に
設定された炉内へ搬入すると共に、600℃×5分
間加熱してろう付を行つた。 従来例 5、6 前記実施例と同様のフラツクスを水に懸濁させ
て1wt%、および10wt%水性懸濁液を作り、これ
を前記実施例と全く同様の熱交換器組立物に浸漬
法により均一に塗布し、これを乾燥させた後、露
点:−40℃、酸素濃度:50ppmのN2ガス雰囲気
中で、600℃×5分間加熱してろう付を行つた。 上記各試料1〜6につき、下記の測定、検査等
をして比較を行つた。 フラツクス付着量の測定 実施例1〜4については、炉内に送給したフラ
ツクスの全量が熱交換器組立体に付着したものと
した。一方、従来例5、6については、予熱乾燥
工程後の付着量を実測した。その結果を第1表に
示した。 ろう付性の検査 各試料につき、ろう付後の状態を目視検査し、
ろう付性の良好なものを○、不良なものを×と
し、その結果を第1表に示した。 ろう付後の外観状態の検査 各試料につき、ろう付後の熱交換器を目視検査
し、表面に灰色ないし白色の不均一なシミのある
ものを△、そのようなシミのないものを○とし
て、第1表に示した。 表面処理性の検査 ろう付後の表面処理性を調べるため、前記熱交
換器組立体に代えて、A3003合金を芯材としAl−
10%Si合金を皮材とした片面クラツド率15%、厚
さ1mmの両面ブレージングシートよりなる平板を
用い、前記実施例1〜4および従来例5、6と同
一の処理を施した。そして得られた各平板にそれ
ぞれスプレー塗装を施すと共に、その表面に100
個の枡目をけがきし、テープ剥離により塗装の剥
れた枡目数を数えるいわゆる碁盤目試験を行なつ
た。その結果は第1表に示すとおりであつた。
【表】
【表】
以上の結果より、本発明によれば、少量のフラ
ツクスにもかかわらず良好なろう付が行われるば
かりか、得られたろう付品はその外観体裁が良好
であり、かつ表面処理性にも優れたものであるこ
とを確認し得た。
ツクスにもかかわらず良好なろう付が行われるば
かりか、得られたろう付品はその外観体裁が良好
であり、かつ表面処理性にも優れたものであるこ
とを確認し得た。
Claims (1)
- 1 フツ化物系フラツクスを用いるアルミニウム
材のろう付方法において、炉内の不活性ガス雰囲
気中に、微粉末状のフツ化物系フラツクスを該フ
ラツクス濃度が5〜100g/m3となるように供給
した後、このフラツクス粒子混合不活性ガス雰囲
気中で所定温度に加熱してアルミニウム材のろう
付を行うことを特徴とするアルミニウム材のろう
付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24567787A JPS6487058A (en) | 1987-09-28 | 1987-09-28 | Method for brazing aluminum material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24567787A JPS6487058A (en) | 1987-09-28 | 1987-09-28 | Method for brazing aluminum material |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2238682A Division JPH0751274B2 (ja) | 1990-09-07 | 1990-09-07 | アルミニウム材のろう付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS6487058A JPS6487058A (en) | 1989-03-31 |
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1987
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