JPH056903Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、クリーム状化粧料を収納する化粧料
容器に関する。

「従来の技術」 この種容器の最新のものとして、通常の化粧用
コンパクトタイプの扁平、薄形の外容器内に、ク
リーム状化粧料を充填する同じく扁平、薄形の内
容器を格納し、この内容器の内蓋に吐出弁を設け
ておき、この内蓋を回動操作し内部の化粧料を圧
迫してこれを吐出弁から内蓋上に押出すよう構成
し、主として携帯と扱いに便なるようにしたもの
がある。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来方式では、クリーム状化粧料は内蓋を
片手で掴んで回動するので、押出し量を必要な量
に調整するのがむずかしく、出し過ぎる傾向があ
り、出し過ぎると無駄になつてしまう。

本考案は、クリーム状化粧料を小量の一定量ず
つ小出しでき、従つて常に押出し量を必要量に調
整できる便利な化粧料容器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の化粧料容器は、後端縁で枢着した外皿
４と片開きの外蓋５を有し、これらの前端部間に
係合突起６，７による止め金を設け、かつ外皿４
前面部に止め金解錠用の押ボタン８を設けた外容
器１と、クリーム状化粧料収納用の内皿９及び、
上面部を皿状の形状とし、かつ中央部に吐出弁１
０を設けて内皿９に液密に螺合装着した内蓋１１
を有し、外周面に送りねじ１２を形成して前記外
容器１に格納された内容器２と、前記外皿４の周
壁一部に復帰ばね１３により外方に付勢されて挿
通装着され、押込み操作で先端の爪１４により送
りねじ１２を介し内容器２の内皿９または内蓋１
１を回転して化粧料１５を圧迫し、吐出弁１０を
開弁して内蓋１１上に押出す化粧料押出し用押ボ
タン３とで構成している。

「作用」 上記構成において、クリーム状化粧料の使用に
当つては、まず解錠用押ボタン８の押込み操作で
止め金を解錠して外蓋５を開蓋し、この後化粧料
押出し用押ボタン３を復帰ばね１３に抗し押込
む。

すると、押ボタン３先端の爪１４が送りねじ１
２を介し内皿９または内蓋１１を回動し、この回
動が内部のクリーム状化粧料を圧迫する方向なの
で、化粧料１５は吐出弁１０を開弁して内蓋１１
上面に押出される。よつて、この化粧料１５を使
用すればよい。

この場合、押ボタン３の押込み量は一定なので
爪車による前記回動量も一定であり、クリーム状
化粧料１５の押出し量も小量の一定量となる。従
つて所要回数押ボタン３押込み操作により常に定
量の必要量を押出すことができる。

「実施例」 本考案の化粧料容器は、外容器１にクリーム状
化粧料充填用の密閉形内容器２を格納し、全体形
状を通常の化粧用コンパクトタイプの扁平、薄形
としたものにおいて、爪車機構の化粧料押出し用
押ボタン３を設け、この押ボタン３の押込み操作
で内容器２の内皿９または内蓋１１を回動し、こ
の回動でクリーム状化粧料１５を圧迫して小量の
一定量ずつ小出しする構成とした点に特徴を有す
る。

第１の実施例（第１図乃至第３図ａ，ｂ） 外容器１は通常の角形化粧用コンパクトタイプ
の扁平、薄形の形状で、外皿４上面に、ヒンジ１
６で後端縁に枢着した片開きの外蓋５がある。外
皿４周壁前面部中央にブロツク状凹部を凹設し、
この凹部の前向き壁面に止め金の係合突起６を突
設し、またこの凹部に解錠用押ボタン８を枢支配
設し、さらにこの凹部の左隣りの前部周壁の一部
を上面から切欠き溝１７を形成している。また外
蓋５の前部裏面から係合部材１８を垂設し、この
部材１８下部に止め金の係合突起７を突設してい
る。従つて、押ボタン８下部を押込むと、この押
ボタン８が回動し、この回動で足１９，１９が外
蓋５前部を押上げ止め金を解錠する。２０は鏡を
示す。

内容器２は、丸形の内皿９上面を外形が角形の
内蓋１１で螺合装着した密閉形のものである。

内皿９は、周壁２１の上部外面にねじ２２を形
成し、また底部周面から外向きフランジを突設
し、このフランジ外周面に送りねじ１２を形成
し、前記外皿４底板上に回動可能に設置してあ
る。

内蓋１１は、前記内皿９に内嵌する丸皿状の頂
板２３の周縁から、内皿９外面のねじ２２に螺合
する周壁２４を垂下し、この周壁２４の中間部外
面から角形の外枠２５を垂設した形状で、外枠２
５を前記外皿４に内嵌して回動不能に取付けてあ
る。また頂板２３の中心部に円形溝を凹形し、こ
の円形溝の中央に取付孔２６を明け、この取付孔
２６の縁部両側に吐出孔２７，２７を切欠き、取
付孔２６に吐出弁１０を取付けている。また外枠
２５は、前面枠左側の前記溝１７に対応した個所
を下面から溝２８を切欠き、この部分の左右に対
峙した両側に案内レール２９，２９を設け、また
奥部右側にばね受け３０を垂下し、さらに上壁前
部寄り裏面にストツパ３１を垂設している。尚、
頂板２３の裏面周縁には一部断面がＵ形の円環状
の軟質材３２を取付け、内皿９との嵌合の密着性
をよくし液密化している。また内皿９と内蓋１１
の螺合用ねじは逆ねじである。

前記吐出弁１０は、取付孔２６に挿入係止され
る軸部３３上部周縁から外方に肉薄の円板状の弁
体３４を張り出したもので、吐出孔２７，２７を
上面から塞いでいる。

化粧料押出し用押ボタン３は、背面が開放され
た角形箱状のボタン部３５の背後開口部左側縁か
ら基板３６を介し内曲りの爪１４を延出した形状
のもので、背後端が前記ばね受け３０で支えられ
る復帰ばね１３を内装して前記溝１７，２８に外
方に付勢されて挿通組込まれ、ことのき上面の係
止突起３７が前記ストツパ３１に係止してボタン
部３５が外方に突出した状態になつている。また
ボタン部３５の右側面と基板３６の左側面に案内
レール２９，２９に係合する溝３８，３８があ
り、押ボタン３は安定して前後動するようになつ
ている。

即ち、この押ボタン３を復帰ばね１３に抗し押
込むと、爪１４が送りねじ１２を介し内皿９を回
動し、この回動で内皿９は上昇移動するので内部
のクリーム状化粧料１５を圧迫し、この圧迫で化
粧料１５は吐出弁１０を開弁して内蓋１１上面に
押出される。尚、３９はパフを示す。

第２の実施例（第４図、第５図） この実施例は、内蓋１１外周面に送りねじ１２
を形成し、内蓋１１を押ボタン３で回動させるよ
うにした例である。このため、内蓋１１は外枠２
５を省いて丸形とし、一方内皿９側に角形の外枠
２５を設け、この外枠２５により外皿４に内嵌装
着して回動不能としている。従つて、内皿９と内
蓋１１の螺合は正常ねじである。

上記各部は、復帰ばね１３を除き合成樹脂材で
成形製作される。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、外容器１にクリーム
状化粧料充填用の密閉形内容器２を格納し、全体
形状を通常の化粧用コンパクトタイプの扁平、薄
形とした化粧料容器において、爪車機構の化粧料
押出し用押ボタン３を設け、この押ボタン３の押
込み操作で内容器２の内皿９または内蓋１１を回
動し、この回動で内部のクリーム状化粧料１５を
圧迫し、吐出弁１０を介し小量の一定量ずつ小出
しする構成としたので、出し過ぎることなく、常
に定量の必要量を押出し注出することができ、従
つて無駄が生じず、しかも操作しやすい化粧料容
器が提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図ａ，ｂは本考案化粧料容器の
第１の実施例を示し、第１図は分解斜視図、第２
図は縦断面図、第３図ａ，ｂは上面図と正面図、
第４図と第５図は第２の実施例の縦断面図と上面
図である。 １……外容器、２……内容器、３……化粧料押
出し用押ボタン、４……外皿、５……外蓋、９…
…内皿、１１……内蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後端縁で枢着した外皿４と片開きの外蓋５を有
   し、これらの前端部間に係合突起６，７による止
   め金を設け、かつ外皿４前面部に止め金解錠用の
   押ボタン８を設けた外容器１と、クリーム状化粧
   料収納用の内皿９及び、上面部を皿状の形状と
   し、かつ中央部に吐出弁１０を設けて内皿９に液
   密に螺合装着した内蓋１１を有し、外周面に送り
   ねじ１２を形成して前記外容器１に格納された内
   容器２と、前記外皿４の周壁一部に復帰ばね１３
   により外方に付勢されて挿通装着され、押込み操
   作で先端の爪１４により送りねじ１２を介し内容
   器２の内皿９または内蓋１１を回転して化粧料１
   ５を圧迫し、吐出弁１０を開弁して内蓋１１上に
   押出す化粧料押出し用押ボタン３とからなる化粧
   料容器。