JPH0568708A - 抗血栓性材料 - Google Patents
抗血栓性材料Info
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- JPH0568708A JPH0568708A JP3224727A JP22472791A JPH0568708A JP H0568708 A JPH0568708 A JP H0568708A JP 3224727 A JP3224727 A JP 3224727A JP 22472791 A JP22472791 A JP 22472791A JP H0568708 A JPH0568708 A JP H0568708A
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- acid
- fatty acid
- dimerized fatty
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Abstract
(57)【要約】
【目的】溶融成形性が良好であり、成形品の機械的物性
が優れ、しかも、成形操作等で受ける熱処理にて特に生
成し易い還元性不純物の発生が抑制された抗血栓性材料
を提供する。 【構成】二量体化脂肪酸および/またはその誘導体とジ
アミン及び/又はジカルボン酸との反応により得られる
数平均分子量1,000〜50,000のプレポリマー
と当該プレポリマーの構成成分以外のポリアミド原料ま
たはそのプレポリマーとを重縮合して得られるブロック
コポリアミド樹脂より成る。
が優れ、しかも、成形操作等で受ける熱処理にて特に生
成し易い還元性不純物の発生が抑制された抗血栓性材料
を提供する。 【構成】二量体化脂肪酸および/またはその誘導体とジ
アミン及び/又はジカルボン酸との反応により得られる
数平均分子量1,000〜50,000のプレポリマー
と当該プレポリマーの構成成分以外のポリアミド原料ま
たはそのプレポリマーとを重縮合して得られるブロック
コポリアミド樹脂より成る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗血栓性材料に関する
ものであり、詳しくは、溶融成形性が良好であり、成形
品の機械的物性が優れ、しかも、成形操作等で受ける熱
処理にて特に生成し易い還元性不純物の発生が抑制され
た抗血栓性材料に関するものである。
ものであり、詳しくは、溶融成形性が良好であり、成形
品の機械的物性が優れ、しかも、成形操作等で受ける熱
処理にて特に生成し易い還元性不純物の発生が抑制され
た抗血栓性材料に関するものである。
【0002】抗血栓性材料は、人工血管、人工臓器等、
生体内で使用される各種医療用器材等において不可欠な
材料である。従って、抗血栓性材料の溶融成形性は、具
体的な医療用器材を製造するに当って重要な物性であ
り、また、機械的物性の改良や還元性不純物の抑制は、
医療用器具としての実際の使用に当って重要である。
生体内で使用される各種医療用器材等において不可欠な
材料である。従って、抗血栓性材料の溶融成形性は、具
体的な医療用器材を製造するに当って重要な物性であ
り、また、機械的物性の改良や還元性不純物の抑制は、
医療用器具としての実際の使用に当って重要である。
【0003】
【従来の技術】従来、抗血栓性材料として各種の樹脂が
提案されているが、就中、特開昭61−155426号
にて提案されたポリ(エーテルエステルアミド)樹脂
は、生体内での長期間帯留時における抗血栓性が特に優
れている。しかしながら、上記ポリ(エーテルエステル
アミド)樹脂は、溶融成形性や成形品の機械物性および
還元性不純物に関し難点があり、その物性改善が望まれ
ている。
提案されているが、就中、特開昭61−155426号
にて提案されたポリ(エーテルエステルアミド)樹脂
は、生体内での長期間帯留時における抗血栓性が特に優
れている。しかしながら、上記ポリ(エーテルエステル
アミド)樹脂は、溶融成形性や成形品の機械物性および
還元性不純物に関し難点があり、その物性改善が望まれ
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記実情
に鑑み、前記緒物性の改善された抗血栓性材料を提供す
べく鋭意研究を重ねた結果、抗血栓性発現の重要因子で
あるミクロ相分離構造には、必ずしも、ポリエーテル鎖
が必要と言う訳ではなく、両親媒性が重要であり、従っ
て、適切な疎水性と親水性との組合せによりミクロ相分
離構造が得られて抗血栓性発現され、しかも、前記の各
物性の改善が図られるとの知見を得た。本発明は、上記
の知見を基にして更に検討を重ねた結果、完成されたも
のであり、その要旨は、二量体化脂肪酸および/または
その誘導体とジアミン及び/又はジカルボン酸との反応
により得られる数平均分子量1,000〜50,000
のプレポリマーと当該プレポリマーの構成成分以外のポ
リアミド原料またはそのプレポリマーとを重縮合して得
られるブロックコポリアミド樹脂より成ることを特徴と
する抗血栓性材料に存する。
に鑑み、前記緒物性の改善された抗血栓性材料を提供す
べく鋭意研究を重ねた結果、抗血栓性発現の重要因子で
あるミクロ相分離構造には、必ずしも、ポリエーテル鎖
が必要と言う訳ではなく、両親媒性が重要であり、従っ
て、適切な疎水性と親水性との組合せによりミクロ相分
離構造が得られて抗血栓性発現され、しかも、前記の各
物性の改善が図られるとの知見を得た。本発明は、上記
の知見を基にして更に検討を重ねた結果、完成されたも
のであり、その要旨は、二量体化脂肪酸および/または
その誘導体とジアミン及び/又はジカルボン酸との反応
により得られる数平均分子量1,000〜50,000
のプレポリマーと当該プレポリマーの構成成分以外のポ
リアミド原料またはそのプレポリマーとを重縮合して得
られるブロックコポリアミド樹脂より成ることを特徴と
する抗血栓性材料に存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
抗血栓性材料は、二量体化脂肪酸および/またはその誘
導体とを含有するポリアミド単位とこれとは異なる原料
のポリアミド単位とから成るブロックコポリアミドを主
構成単位とする。
抗血栓性材料は、二量体化脂肪酸および/またはその誘
導体とを含有するポリアミド単位とこれとは異なる原料
のポリアミド単位とから成るブロックコポリアミドを主
構成単位とする。
【0006】本発明において、二量体化脂肪酸として
は、不飽和脂肪酸を重合して得た重合脂肪酸が使用され
る。そして、不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8
〜24の二重結合または三重結合を1個以上有する一塩
基性脂肪酸が使用される。これらは、天然油脂から得ら
れるもの又は合成品であってもよい。二量体化脂肪酸の
代表例としは、リノレン酸、リノール酸の二量体が挙げ
られる。
は、不飽和脂肪酸を重合して得た重合脂肪酸が使用され
る。そして、不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8
〜24の二重結合または三重結合を1個以上有する一塩
基性脂肪酸が使用される。これらは、天然油脂から得ら
れるもの又は合成品であってもよい。二量体化脂肪酸の
代表例としは、リノレン酸、リノール酸の二量体が挙げ
られる。
【0007】市販の重合脂肪酸は、通常、二量体化脂肪
酸を主成分とし、その他の成分として、原料の脂肪酸や
三量体化脂肪酸を含有するが、二量体化脂肪酸の含有量
が70重量%以上、好ましくは95重量%以上、更に好
ましくは98重量%以上のものを使用するのがよい。斯
かる市販品はダイマー酸とも呼ばれる。二量体化脂肪酸
の含有量を高める手段としては、蒸留精製を利用するこ
とができる。なお、本発明においては、必要に応じ、重
合脂肪酸に水添処理を施し、不飽和度を下げて使用する
こともできる。また、二量体化脂肪酸の誘導体として
は、アミン末端タイプのものが挙げられ、斯かる誘導体
は、二量体化脂肪酸のカルボン酸部分をアミノ化するこ
とにより得られる。
酸を主成分とし、その他の成分として、原料の脂肪酸や
三量体化脂肪酸を含有するが、二量体化脂肪酸の含有量
が70重量%以上、好ましくは95重量%以上、更に好
ましくは98重量%以上のものを使用するのがよい。斯
かる市販品はダイマー酸とも呼ばれる。二量体化脂肪酸
の含有量を高める手段としては、蒸留精製を利用するこ
とができる。なお、本発明においては、必要に応じ、重
合脂肪酸に水添処理を施し、不飽和度を下げて使用する
こともできる。また、二量体化脂肪酸の誘導体として
は、アミン末端タイプのものが挙げられ、斯かる誘導体
は、二量体化脂肪酸のカルボン酸部分をアミノ化するこ
とにより得られる。
【0008】二量体化脂肪酸と反応してプレポリマーを
得るのに使用されるジアミンとしては、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメ
チレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタ
デカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪
族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘ
キサンジアミン、ビス−(4,4′−アミノシクロヘキ
シル)メタンのような脂環族ジアミン、キシリレンジア
ミンのような芳香族ジアミン等が挙げられる。
得るのに使用されるジアミンとしては、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメ
チレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタ
デカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪
族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘ
キサンジアミン、ビス−(4,4′−アミノシクロヘキ
シル)メタンのような脂環族ジアミン、キシリレンジア
ミンのような芳香族ジアミン等が挙げられる。
【0009】二量体化脂肪酸とジアミンとからプレポリ
マーを得るのには、ポリアミドの一般的な製造方法に準
じ、例えば、二量体化脂肪酸、ジアミン及び水を加圧容
器に仕込み、加熱して反応を開始し、所望の数平均分子
量となった時点で反応を停止すればよい。
マーを得るのには、ポリアミドの一般的な製造方法に準
じ、例えば、二量体化脂肪酸、ジアミン及び水を加圧容
器に仕込み、加熱して反応を開始し、所望の数平均分子
量となった時点で反応を停止すればよい。
【0010】本発明において、上記のプレポリマーの数
平均分子量は、末端基定量法によって測定した値として
1,000〜50,000の範囲内であることが必要で
あり、好ましくは2,000〜30,000、更に好ま
しくは3,000〜20,000の範囲である。
平均分子量は、末端基定量法によって測定した値として
1,000〜50,000の範囲内であることが必要で
あり、好ましくは2,000〜30,000、更に好ま
しくは3,000〜20,000の範囲である。
【0011】末端基定量法における末端基の測定は、例
えば、アミノ基については、プレポリマーをフェノール
に溶解して0.05N塩酸で滴定することにより、ま
た、カルボキシル基については、プレポリマーをベンジ
ルアルコールに溶解して0.1N苛性ソーダで滴定する
ことにより行なうことができる。そして、両者の総和を
全末端基とすればよい。
えば、アミノ基については、プレポリマーをフェノール
に溶解して0.05N塩酸で滴定することにより、ま
た、カルボキシル基については、プレポリマーをベンジ
ルアルコールに溶解して0.1N苛性ソーダで滴定する
ことにより行なうことができる。そして、両者の総和を
全末端基とすればよい。
【0012】プレポリマーの数平均分子量が前記の範囲
より小さい場合は、ブロックコポリアミドの形成が困難
となってミクロ相分離構造が得られず、また、前記の範
囲より大きい場合は、ブロックコポリアミドが相分離を
起こすようになって成形製品に剥離が生じるようにな
る。
より小さい場合は、ブロックコポリアミドの形成が困難
となってミクロ相分離構造が得られず、また、前記の範
囲より大きい場合は、ブロックコポリアミドが相分離を
起こすようになって成形製品に剥離が生じるようにな
る。
【0013】本発明の抗血栓性材料は、上記したプレポ
リマーと当該プレポリマーの構成成分以外のポリアミド
原料またはそのプレポリマーとを重縮合して得られるブ
ロックコポリアミド樹脂より成る。
リマーと当該プレポリマーの構成成分以外のポリアミド
原料またはそのプレポリマーとを重縮合して得られるブ
ロックコポリアミド樹脂より成る。
【0014】プレポリマーとの重縮合に使用されるポリ
アミド原料としては、3員環以上のラクタム、重合可能
なω−アミノ酸またはジカルボン酸とジアミンの反応に
よって得られる塩等が挙げられる。
アミド原料としては、3員環以上のラクタム、重合可能
なω−アミノ酸またはジカルボン酸とジアミンの反応に
よって得られる塩等が挙げられる。
【0015】ラクタム類としては、ε−カプロラクタ
ム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラ
クタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げら
れ。ω−アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、7
−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミ
ノウンデカン酸等が挙げられる。
ム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラ
クタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げら
れ。ω−アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、7
−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミ
ノウンデカン酸等が挙げられる。
【0016】ジカルボン酸としては、通常、炭素数2〜
24のジカルボン酸が使用され、具体的には、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ
オン酸、ドデカンジオン酸、トリデカジオン酸、テトラ
デカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオ
ン酸、オクタデカジオン酸、オクタデセンジオン酸、エ
イコサンジオン酸、エイコセンジオン酸、エイコサジエ
ンジオン酸、ドコサンジオン酸、2,2,4−トリメチ
ルアジピン酸のような脂肪族ジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、キシリレ
ンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸等が挙げら
れる。
24のジカルボン酸が使用され、具体的には、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ
オン酸、ドデカンジオン酸、トリデカジオン酸、テトラ
デカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオ
ン酸、オクタデカジオン酸、オクタデセンジオン酸、エ
イコサンジオン酸、エイコセンジオン酸、エイコサジエ
ンジオン酸、ドコサンジオン酸、2,2,4−トリメチ
ルアジピン酸のような脂肪族ジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、キシリレ
ンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸等が挙げら
れる。
【0017】ジアミンとしては、通常、炭素数2〜24
のジアミンが使用され、具体的には、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメ
チレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタ
デカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪
族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘ
キサンジアミン、ビス−(4,4′−アミノシクロヘキ
シル)メタンのような脂環族ジアミン、キシリレンジア
ミンのような芳香族ジアミン等が挙げられる。
のジアミンが使用され、具体的には、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメ
チレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタ
デカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪
族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘ
キサンジアミン、ビス−(4,4′−アミノシクロヘキ
シル)メタンのような脂環族ジアミン、キシリレンジア
ミンのような芳香族ジアミン等が挙げられる。
【0018】ブロックコポリアミドを得るには、ポリア
ミドの一般的な製造方法に準じて、例えば、二量体化脂
肪酸とジアミンとから得たプレポリマー、当該プレポリ
マーの構成成分以外のポリアミド原料またはそのプレポ
リマーとを加圧容器に仕込み、加熱して反応を開始し、
所望の数平均分子量となった時点で反応を停止すればよ
い。
ミドの一般的な製造方法に準じて、例えば、二量体化脂
肪酸とジアミンとから得たプレポリマー、当該プレポリ
マーの構成成分以外のポリアミド原料またはそのプレポ
リマーとを加圧容器に仕込み、加熱して反応を開始し、
所望の数平均分子量となった時点で反応を停止すればよ
い。
【0019】ブロックコポリアミド中の二量体化脂肪酸
の含有量は、1〜80重量%、好ましくは10〜50重
量%の範囲である。二量体化脂肪酸の含有量が上記の範
囲外では、両親媒性の発現上好ましくない。ブロックコ
ポリアミドの数平均分子量は、15,000〜40,0
00程度とするのがよい。本発明においては、特に、下
記の化学式[化3]([化1]と同じ)又は化学式[化
4]([化2]と同じ)で示される繰り返し構造単位を
有するブロックコポリアミドが好ましい。
の含有量は、1〜80重量%、好ましくは10〜50重
量%の範囲である。二量体化脂肪酸の含有量が上記の範
囲外では、両親媒性の発現上好ましくない。ブロックコ
ポリアミドの数平均分子量は、15,000〜40,0
00程度とするのがよい。本発明においては、特に、下
記の化学式[化3]([化1]と同じ)又は化学式[化
4]([化2]と同じ)で示される繰り返し構造単位を
有するブロックコポリアミドが好ましい。
【0020】
【化3】
【化4】
【0021】上記の各化学式中、R1 、R2 及びR3 は
炭素数2〜36の直鎖または分岐のアルキレン基、−C
O−D−CO−及び−NH−D′−NH−はそれぞれ二
量体化脂肪酸およびその誘導体部分を表わし、nは4〜
400、mは0.1〜80、xは0又は1、yは1.5
〜100の数を表わす。例えば、カプロラクタム50重
量%、二量体化脂肪酸およびジアミンの合計量50重量
%の条件を採用し、先ず、二量体化脂肪酸およびジアミ
ンとから数平均分子量1,300のプレポリマーを得、
次いで、当該プレポリマーをカプロラクタム中で重縮合
させて数平均分子量20,000のブロックコポリアミ
ドを得た場合、当該ブロックコポリアミドは、前記の化
学式[化3]において、n:88.4、m:7.5、
x:0、y:2となり、1分子鎖中にプレポリマー単位
が平均7.5個導入された6ナイロンとなる。
炭素数2〜36の直鎖または分岐のアルキレン基、−C
O−D−CO−及び−NH−D′−NH−はそれぞれ二
量体化脂肪酸およびその誘導体部分を表わし、nは4〜
400、mは0.1〜80、xは0又は1、yは1.5
〜100の数を表わす。例えば、カプロラクタム50重
量%、二量体化脂肪酸およびジアミンの合計量50重量
%の条件を採用し、先ず、二量体化脂肪酸およびジアミ
ンとから数平均分子量1,300のプレポリマーを得、
次いで、当該プレポリマーをカプロラクタム中で重縮合
させて数平均分子量20,000のブロックコポリアミ
ドを得た場合、当該ブロックコポリアミドは、前記の化
学式[化3]において、n:88.4、m:7.5、
x:0、y:2となり、1分子鎖中にプレポリマー単位
が平均7.5個導入された6ナイロンとなる。
【0022】本発明に係るブロックコポリアミドは、従
来のポリ(エーテルエステルアミド)と同様に優れた抗
血栓性を有し、従って、血液の接触下で使用される人工
血管、人工腎臓、人工心臓などを初めとする人工臓器、
更には、生体物質の吸着剤、生体接着材料、注射器、血
液バッグ、カテーテルを初めとする医療機器材料として
用いることができる。
来のポリ(エーテルエステルアミド)と同様に優れた抗
血栓性を有し、従って、血液の接触下で使用される人工
血管、人工腎臓、人工心臓などを初めとする人工臓器、
更には、生体物質の吸着剤、生体接着材料、注射器、血
液バッグ、カテーテルを初めとする医療機器材料として
用いることができる。
【0023】ブロックコポリアミド樹脂から最終成形品
を得る方法には、射出、押出、ブロー、圧縮などの各種
成形機を利用した常法の成形法が適用される。そして、
ブロックコポリアミド樹脂には、ガラス繊維、炭素繊維
のような補強剤、粘土、シリカ、アルミナ、シリカアル
ミナ、シリカマグネシア、ガラスビーズ、グラファイ
ト、石コウ等の核剤、熱安定剤、染顔料帯電防止剤、抗
酸化剤などの周知の添加剤を実用上有害でない範囲で配
合することができる。
を得る方法には、射出、押出、ブロー、圧縮などの各種
成形機を利用した常法の成形法が適用される。そして、
ブロックコポリアミド樹脂には、ガラス繊維、炭素繊維
のような補強剤、粘土、シリカ、アルミナ、シリカアル
ミナ、シリカマグネシア、ガラスビーズ、グラファイ
ト、石コウ等の核剤、熱安定剤、染顔料帯電防止剤、抗
酸化剤などの周知の添加剤を実用上有害でない範囲で配
合することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれら実施例
に限定されるものではない。なお、実施例および比較例
に記した試験片の物性測定は次の方法に従って行なっ
た。
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれら実施例
に限定されるものではない。なお、実施例および比較例
に記した試験片の物性測定は次の方法に従って行なっ
た。
【0025】(1)溶融粘度:フローテスター(島津製
作所製 CFT−500型)を用い、240℃、γ=1
00s-1の条件にて測定した。 (2)融点:示差マイクロ熱量法(昇温速度:20℃/
分) (3)還元性不純物量測定:10gの試料に脱塩水10
0gを加え、121℃×20分間加圧抽出し、得られた
抽出液20mlに0.01NKMn O4 溶液20ml及
び10%H2 SO4 1mlを加え3分間還流下加熱し
た。本水溶液にヨウ化カリウム0.1gを加え、0.0
1Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。ブランクとして空
試験液20mlを用い、同様な操作を行い、適定量の差
を過マンガン酸カリ消費量(ΔKMn O4 )とした。 (4)曲げ試験:ASTM D790に準拠
作所製 CFT−500型)を用い、240℃、γ=1
00s-1の条件にて測定した。 (2)融点:示差マイクロ熱量法(昇温速度:20℃/
分) (3)還元性不純物量測定:10gの試料に脱塩水10
0gを加え、121℃×20分間加圧抽出し、得られた
抽出液20mlに0.01NKMn O4 溶液20ml及
び10%H2 SO4 1mlを加え3分間還流下加熱し
た。本水溶液にヨウ化カリウム0.1gを加え、0.0
1Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。ブランクとして空
試験液20mlを用い、同様な操作を行い、適定量の差
を過マンガン酸カリ消費量(ΔKMn O4 )とした。 (4)曲げ試験:ASTM D790に準拠
【0026】(5)抗血栓性評価:次の方法により血小
板拡張能試験を行なった。 各例で得たブロックコポリアミド樹脂より試験フイルム
(8×8mm)を作成して試料とし、次に、検体として
血小板数を105 個/μリットルに調整したPRPを各
試料上に200μリットルづつ滴下し、室温で30分放
置し、グルタルアルデヒドで固定した。洗浄、乾燥した
後、電子顕微鏡観察により粘着した血小板の数と次の形
態分類(1、2、3)との算定を行った。 <形態分類> 1:正常状態である円盤形 2:正常状態から球状化しているが偽足を出すところま
で変形していないもの 3:偽足を伸ばしたもの
板拡張能試験を行なった。 各例で得たブロックコポリアミド樹脂より試験フイルム
(8×8mm)を作成して試料とし、次に、検体として
血小板数を105 個/μリットルに調整したPRPを各
試料上に200μリットルづつ滴下し、室温で30分放
置し、グルタルアルデヒドで固定した。洗浄、乾燥した
後、電子顕微鏡観察により粘着した血小板の数と次の形
態分類(1、2、3)との算定を行った。 <形態分類> 1:正常状態である円盤形 2:正常状態から球状化しているが偽足を出すところま
で変形していないもの 3:偽足を伸ばしたもの
【0027】実施例1〜2 200リットルのオートクレーブに、表1に示す量の二
量体化脂肪酸(二量体:98重量%、三量体:1重量
%、単量体:0.1重量%、ヘンケル社製、商品名エン
ボール1010)、ヘキサメチレンジアミン及び二量体
化脂肪酸とジアミンとの塩が75重量%水溶液となる量
の水を仕込んだ。次いで、窒素置換し、240℃×16
KG迄昇温、昇圧後、表1に示す内温および内圧で1時
間反応を行ない、表1に示す数平均分子量のプレポリマ
ーを得た。
量体化脂肪酸(二量体:98重量%、三量体:1重量
%、単量体:0.1重量%、ヘンケル社製、商品名エン
ボール1010)、ヘキサメチレンジアミン及び二量体
化脂肪酸とジアミンとの塩が75重量%水溶液となる量
の水を仕込んだ。次いで、窒素置換し、240℃×16
KG迄昇温、昇圧後、表1に示す内温および内圧で1時
間反応を行ない、表1に示す数平均分子量のプレポリマ
ーを得た。
【0028】次いで、表1に示す量の250℃に加熱し
たε−カプロラクタム中に上記のプレポリマーを投入
し、内温270℃、内圧5Kg/cm2 G(ゲージ圧、
以下、ゲージ圧をGで表す)で1時間加圧反応した後、
表1に示す圧力まで減圧して1時間重縮合反応を行なっ
た。その後、オートクレーブ中に窒素を導入して常圧に
復圧後、得られたブロックコポリアミド樹脂をストラン
ドとして抜き出してペレット化した。
たε−カプロラクタム中に上記のプレポリマーを投入
し、内温270℃、内圧5Kg/cm2 G(ゲージ圧、
以下、ゲージ圧をGで表す)で1時間加圧反応した後、
表1に示す圧力まで減圧して1時間重縮合反応を行なっ
た。その後、オートクレーブ中に窒素を導入して常圧に
復圧後、得られたブロックコポリアミド樹脂をストラン
ドとして抜き出してペレット化した。
【0029】上記のようにして得られた各ペレットを熱
水(100℃)抽出(水比3.0、50分×10回)乾
燥後、3.6オンス射出成形機(東芝機械(株)製)及
びASTMで規定する試験片成形用金型を用い、樹脂温
度240℃、金型温度60℃にて成形した。ブロックコ
ポリアミド樹脂および成形品の物性測定の結果と成形性
の観察結果とを表2に示す。
水(100℃)抽出(水比3.0、50分×10回)乾
燥後、3.6オンス射出成形機(東芝機械(株)製)及
びASTMで規定する試験片成形用金型を用い、樹脂温
度240℃、金型温度60℃にて成形した。ブロックコ
ポリアミド樹脂および成形品の物性測定の結果と成形性
の観察結果とを表2に示す。
【0030】比較例1〜2 実施例1及び2と対比するために、表1に示す通り、内
温および内圧を低くして数平均分子量が低いプレポリマ
ーを得た。次いで、得られたプレポリマーを使用し、実
施例1及び2におけると同様にして重縮合反応および成
形を行なった。物性測定の結果と成形性の観察結果とを
表2に示す。
温および内圧を低くして数平均分子量が低いプレポリマ
ーを得た。次いで、得られたプレポリマーを使用し、実
施例1及び2におけると同様にして重縮合反応および成
形を行なった。物性測定の結果と成形性の観察結果とを
表2に示す。
【0031】
【表1】 実施例1 比較例1 実施例2 比較例2 ──────────────────────────────────── <二量体化脂肪酸> 種類 エンポール 同左 同左 同左 添加量(wt%) 41.55 41.55 33.24 33.24 <ジアミン> 種類 HMDA 同左 同左 同左 添加量(wt%) 8.45 8.45 6.76 6.76 <プレポリー重合条件> 内温(℃) 240 150 240 150 内圧(kg/cm2 G) 5 6 5 6 <プレポリー分子量> 13,500 340 13,500 340 <ポリアミド原料> 種類 CL 同左 同左 同左 添加量(wt%) 50 50 60 60 <重合時減圧度mmHg> 190 210 160 160 ──────────────────────────────────── (注) エンポール:エンポール1010(ヘンケル社製商品
名) HMDA:ヘキサメチレンジアミン プレポリー分子量:数平均分子量(二量体化脂肪酸−ジ
アミン塩の値として末端基4個であるから分子量/2で
表した) CL:ε−カプロラクタム
名) HMDA:ヘキサメチレンジアミン プレポリー分子量:数平均分子量(二量体化脂肪酸−ジ
アミン塩の値として末端基4個であるから分子量/2で
表した) CL:ε−カプロラクタム
【0032】
【表2】 実施例1 比較例1 実施例2 比較例2 ──────────────────────────────────── <分析値> 溶融粘度(pois) 4,200 4,000 4,800 5,000 融点(℃) 205 178 218 202 <ΔKMnO4 > 1.01 1.04 1.21 1.25 <基礎物性> 曲げ強度(Kg/cm2 ) 160 180 220 280 曲げ弾性率(Kg/cm2 ) 3,200 3,700 4,700 6,500 <成形性(離型性)> 良好 良好 良好 良好 <成形片の剥離有無> 無し 無し 無し 無し <抗血栓性評価> 形態1 7 5 4 8 2 2 3 1 4 3 22 103 19 111 合計 31 111 24 123 ────────────────────────────────────
【0033】実施例3〜5 表3に示す条件を採用した他は、実施例1におけると同
様にして重縮合反応および成形を行なった。物性測定の
結果と成形性の観察結果とを表2に示す。
様にして重縮合反応および成形を行なった。物性測定の
結果と成形性の観察結果とを表2に示す。
【0034】
【表3】 実施例3 実施例4 実施例5 ──────────────────────────── <ニ量体化脂肪酸> 種類 エンポール 同左 同左 添加量(wt%) 58.17 24.93 24.22 <ジアミン> 種類 HMDA 同左 MXDA 添加量(wt%) 11.83 5.07 5.78 <プレポリー重合条件> 内温(℃) 240 240 240 内圧(kg/cm2 G) 5 10 10 <プレポリー分子量> 13,500 11,000 11,000 <ポリアミド原料> 種類 CL 同左 同左 添加量(wt%) 30 70 70 <重合時減圧度mmHg> 100 520 200 ────────────────────────────── (注)MXDA:メタキシリレンジアミン
【0035】
【表4】 実施例3 実施例4 実施例5 ──────────────────────────── <分析値> 溶融粘度(pois) 3,600 4,200 6,200 融点(℃) 190 216 217 <ΔKMnO4 > 0.96 1.31 1.28 <基礎物性> 曲げ強度(Kg/cm2 ) 90 280 450 曲げ弾性率(Kg/cm2 ) 1,300 7,600 11,300 <成形性(離型性)> 良好 良好 良好 <成形片の剥離有無> 無し 無し 無し <抗血栓性評価> 形態1 10 8 11 2 1 2 4 3 25 28 30 合計 36 38 45 ────────────────────────────────────
【0036】実施例6 表5に示す条件で二量体化脂肪酸とヘキサメチレンジア
ミンとを反応させて表5に示す数平均分子量のプレポリ
マーを得た。二量体化脂肪酸としては、プライポール1
009(ユニケマ社製商品名、二量体:98重量%、三
量体:1重量%、単量体:0.1重量%)を使用した。
一方、内圧2.5Kg/cm2 (G)、内温160℃の
条件下、ヘキサメチレンジアミンとアビジン酸の塩(A
H塩)の50重量%水溶液を75〜80重量%の濃度ま
で濃縮した。次いで、AH塩の濃縮液中に上記のプレポ
リマーを投入し、内温250℃、内圧13Kg/cm2
(G)で1時間、加圧反応し、その後は実施例1におけ
ると同様にしてブロックコポリアミド樹脂を得、成形を
行なった。物性測定の結果と成形性の観察結果とを表6
に示す。
ミンとを反応させて表5に示す数平均分子量のプレポリ
マーを得た。二量体化脂肪酸としては、プライポール1
009(ユニケマ社製商品名、二量体:98重量%、三
量体:1重量%、単量体:0.1重量%)を使用した。
一方、内圧2.5Kg/cm2 (G)、内温160℃の
条件下、ヘキサメチレンジアミンとアビジン酸の塩(A
H塩)の50重量%水溶液を75〜80重量%の濃度ま
で濃縮した。次いで、AH塩の濃縮液中に上記のプレポ
リマーを投入し、内温250℃、内圧13Kg/cm2
(G)で1時間、加圧反応し、その後は実施例1におけ
ると同様にしてブロックコポリアミド樹脂を得、成形を
行なった。物性測定の結果と成形性の観察結果とを表6
に示す。
【0037】比較例3 実施例6と対比するために、表5に示す通り、内温およ
び内圧を低くして数平均分子量が低いプレポリマーを得
た。次いで、得られたプレポリマーを使用し、実施例6
におけると同様にして重縮合反応および成形を行なっ
た。物性測定の結果と成形性の観察結果とを表6に示
す。
び内圧を低くして数平均分子量が低いプレポリマーを得
た。次いで、得られたプレポリマーを使用し、実施例6
におけると同様にして重縮合反応および成形を行なっ
た。物性測定の結果と成形性の観察結果とを表6に示
す。
【0038】
【表5】 (注)プライポール:プライポール1009(ユニケマ
社製商品名)
社製商品名)
【0039】
【表6】 実施例6 比較例3 ────────────────────── <分析値> 溶融粘度(pois) 3,500 3,200 融点(℃) 225 204 <ΔKMnO4 > 0.95 0.96 <基礎物性> 曲げ強度(Kg/cm2 ) 520 550 曲げ弾性率(Kg/cm2 ) 1,380 1,420 <成形性(離型性)> 良好 良好 <成形片の剥離有無> 無し 無し <抗血栓性評価> 形態1 2 2 2 5 7 3 29 68 合計 36 87 ────────────────────────────────────
【0040】比較例4 200リットルオートクレーブに、表7記載のポリアミ
ド原料を仕込み、N2 雰囲気にして密閉し、圧力一定
(10KG)で240℃に昇温し、攪拌下2時間反応を
行なった。次いで、徐々に放圧して減圧下(700tor
r)1時間反応を行なった後、表7記載のポリエーテル
とエステル化触媒を添加し、徐々に放圧して所定の圧力
迄減圧し、更に8時間反応を行なった。以下、実施例1
と同様の操作により成形を行った。物性測定の結果と成
形性の観察結果とを表8に示す。
ド原料を仕込み、N2 雰囲気にして密閉し、圧力一定
(10KG)で240℃に昇温し、攪拌下2時間反応を
行なった。次いで、徐々に放圧して減圧下(700tor
r)1時間反応を行なった後、表7記載のポリエーテル
とエステル化触媒を添加し、徐々に放圧して所定の圧力
迄減圧し、更に8時間反応を行なった。以下、実施例1
と同様の操作により成形を行った。物性測定の結果と成
形性の観察結果とを表8に示す。
【0041】
【表7】 (注)サンニックス:サンニックスPP3000(三洋
化成(株)製商品名) (分子量3000のポリプロピレンオキシド)
化成(株)製商品名) (分子量3000のポリプロピレンオキシド)
【0042】
【表8】
【0043】以上の各比較例により、次のことが
明らかである。比較例1〜3は、本願発明と同様に二量
体化脂肪酸を使用したコポリマーの例ではあるが、例え
ば、特開昭54−71191号公報等にて公知のランダ
ムコポリマーに近いコポリマーの例である。斯かるコポ
リマーは、機械的物性には問題ないが抗血栓性の点で実
施例より劣る。比較例4は、従来より知られているポリ
(エーテルエステルアミド)の例である。ポリ(エーテ
ルエステルアミド)は、抗血栓性は良好であるが機械的
物性に問題がある。
明らかである。比較例1〜3は、本願発明と同様に二量
体化脂肪酸を使用したコポリマーの例ではあるが、例え
ば、特開昭54−71191号公報等にて公知のランダ
ムコポリマーに近いコポリマーの例である。斯かるコポ
リマーは、機械的物性には問題ないが抗血栓性の点で実
施例より劣る。比較例4は、従来より知られているポリ
(エーテルエステルアミド)の例である。ポリ(エーテ
ルエステルアミド)は、抗血栓性は良好であるが機械的
物性に問題がある。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、成形性が
良好であり、成形品の機械的物性が優れ、しかも、還元
性不純物の発生が抑制された抗血栓性材料が提供され
る。従って、本発明は医療分野に寄与するところ大であ
る。
良好であり、成形品の機械的物性が優れ、しかも、還元
性不純物の発生が抑制された抗血栓性材料が提供され
る。従って、本発明は医療分野に寄与するところ大であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 才賀 信子 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 田村 光彦 北九州市八幡西区大字藤田2447番地の1 三菱化成株式会社黒崎工場内 (72)発明者 宮本 正昭 北九州市八幡西区大字藤田2447番地の1 三菱化成株式会社黒崎工場内 (72)発明者 鶴原 謙二 北九州市八幡西区大字藤田2447番地の1 三菱化成株式会社黒崎工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 二量体化脂肪酸および/またはその酸誘
導体とジアミン及び/又はジカルボン酸との反応により
得られる数平均分子量1,000〜50,000のプレ
ポリマーと当該プレポリマーの構成成分以外のポリアミ
ド原料またはそのプレポリマーとを重縮合して得られる
ブロックコポリアミド樹脂より成ることを特徴とする抗
血栓性材料。 - 【請求項2】 ブロックコポリアミド樹脂が下記の化学
式[化1]又は化学式[化2]で示される繰り返し構造
単位を有するものであることを特徴とする請求項1記載
の抗血栓性材料。 【化1】 【化2】 (上記の各化学式中、R1 、R2 及びR3 は炭素数2〜
36の直鎖または分岐のアルキレン基、−CO−D−C
O−及び−NH−D′−NH−はそれぞれ二量体化脂肪
酸およびその誘導体部分を表わし、nは4〜400、m
は0.1〜80、xは0又は1、yは1.5〜100の
数を表わす)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3224727A JPH0568708A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 抗血栓性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3224727A JPH0568708A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 抗血栓性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0568708A true JPH0568708A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16818300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3224727A Withdrawn JPH0568708A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 抗血栓性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0568708A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20190269075A1 (en) * | 2016-09-14 | 2019-09-05 | Basf Se | Agricultural film comprising a copolyamide of a diamine, a dimer acid and a lactam |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP3224727A patent/JPH0568708A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20190269075A1 (en) * | 2016-09-14 | 2019-09-05 | Basf Se | Agricultural film comprising a copolyamide of a diamine, a dimer acid and a lactam |
US11696533B2 (en) * | 2016-09-14 | 2023-07-11 | Basf Se | Agricultural film comprising a copolyamide of a diamine, a dimer acid and a lactam |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |