JP2825924B2 - 抗血栓性材料 - Google Patents

抗血栓性材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抗血栓性材料に関するものであり、詳しく
は、溶融成形性が良好であり、成形品の機械的物性が優
れ、しかも、成形操作等で受ける熱処理にて特に生成し
易い還元性不純物の発生を抑制した抗血栓性材料に関す
るものである。
抗血栓性材料は、人工血管、人工臓器等、生体内で使
用される各種医療用器材等において不可欠な材料であっ
て、上記成形性は、具体的な医療用器材を製造するに当
って重要な物性であり、また、上記機械的物性,還元性
不純物は、医療用器具としての実際の使用に当って問題
となるものである。
〔従来の技術および解決すべき課題〕
従来の抗血栓性材料としては、各種の樹脂が提案され
ているが、就中、特開昭61−155426号にて提案されたポ
リ(エーテルエステルアミド)樹脂は、生体内での長期
間帯留時における抗血栓が特に優れている。
しかしながら、上記ポリ(エーテルエステルアミド)
樹脂は、溶融成形性や成形品の機械物性および還元性不
純物に関し難点があり、その物性改善が望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記実情に鑑み、前記諸物性の改善さ
れた抗血栓性材料を提供すべき鋭意研究を重ねた結果、
ポリ(エーテルアミド)の末端に一定割合以上の炭化水
素基を導入するならば、ポリ(エーテルエステルアミ
ド)と同様に優れた抗血栓性を維持し、前記各物性の改
善がなされた抗血栓性材料が得られるとの知見を得た。
本発明は、上記知見を基に完成されたものであり、そ
の要旨は、ポリ(エーテルアミド)の末端に炭化水素基
を導入し、該炭化水素基の数が全末端基(炭化水素基、
アミノ基及び/又はカルボキシル基)の数に対し5〜10
0%であり、平均分子量が約10,000〜100,000である末端
炭化水素化ポリ(エーテルアミド)樹脂より成ることを
特徴とする抗血栓性材料に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の抗血栓性材料は、ポリエーテル成分とポリア
ミド成分とを連結したポリ(エーテルアミド)を主構成
単位とする。
ポリ(エーテルアミド)は、例えば末端にアミノ基及
び/又はカルンボキシル基を有するポリエーテルと末端
にカルボキシル基及び/又はアミノ基を有するポリアミ
ドとを縮合反応にてアミド結合させることにより容易に
得ることができる。
末端にアミノ基及び/又はカルボキシル基を有するポ
リエーテルは、例えば、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、等のアルキレンオキシドやテトラヒドロフラ
ンを開環重合してポリエチレンオキシド、ポリプロピレ
ンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド等のポリエー
テルを得、これの末端ヒドロキシル基をアミノ基及び又
はカルボキシル基に置換ることにより容易に得られる。
上記のアミノ基置換の方法としては、ヒドロキシル基
の直接アミノ化またはシアノエチル化した後、還元アミ
ノ化する方法が挙げられ、カルボキシル基置換の方法と
しては、酸化カルボニル化による方法が挙げられる。
本発明においては、原料ポリエーテルとしては、両末
端にアミノ基を有するポリエーテル(a)又は両末端に
カルボキシル基を有するポリエーテル(b)が好適に使
用される。
H2N−R1OR2OnR3−NH2 (a) HOOC−R1OR2OnR3−COOH (b) 上記一般式中、アルキレン基を表わすR1,R2及びR
3は、アルキレンオキシド又はヒドロフランによる直鎖
又は分岐のアルキレン基であり、通常、その炭素数は2
〜4である。また、整数nは特に限定されないが、0〜
180、好ましくは0〜60程度である。
一方、末端にカルボキシル基およびアミノ基を有する
ポリアミドは、3員環以上のラクタムの開環重縮合、重
合可能なω−アミノ酸の重縮合またはジカルボン酸とジ
アミンの重縮合によって直接得ることができる。
ラクタムとしては、具体的には、ε−カプロラクタ
ム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラ
クタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げられ
る。
重合可能なω−アミノ酸としては、通常、炭素数2〜
25のω−アミノ酸が使用され、具体的には、6−アミノ
カプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン
酸、11−アミノウンデカン酸等が挙げられる。
ジカルボンとしては、通常、炭素数2〜24のジカルボ
ン酸が使用され、具体的には、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカン
ジオン酸、トリデカジオン酸、テトラデカジオン酸、ヘ
キサデカジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、オクタデカ
ジオン酸、オクタデセンジオン酸、エイコサンジオン
酸、エイコセンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、ド
コサンジオン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸のよう
な脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸のような脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、キシリレンジカルボン酸のような
芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
また、ジアミンとしては、通常、炭素数2〜24のジア
ミンが使用され、具体的には、エチレンジアミン、トリ
メチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ベンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジ
アミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジ
アミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタデカメチ
レンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキ
サメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、シクロヘ
キサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、ビス
−(4,4′−アミノシクロヘキシル)メタンのような脂
環式ジアミン、キシリレンジアミンのような芳香族ジア
ミン等が挙げられる。
このようなポリアミドの具体例としては、例えば、ナ
イロン4、6、7、8、11、12、6.6、6.9、6.10、6.1
1、6.12、6T、6/66、6/12、6/6T等が挙げられる。
本発明においては、上記のような各種ポリアミドを原
料として使用し得るが、両末端にカルボキシル基を有す
るポリアミド(c)又は両末端にアミノ基を有するポリ
アミド(d)が好適に使用される。
上記一般式(c)で示される両末端カルボキシル基の
ポリアミドは、ラクタムの開環重縮合等による基本ポリ
アミドに前述をジカルボン酸を付加させることにより得
られ、また、上記一般式(d)で示される両末端アミノ
基のポリアミドは、同基本ポリアミドに前述のジアミン
を付加させることにより得られる。
上記一般式(c)及び(d)中、アルキレン基を表わ
すR4は、前述のラクタム又はω−アミノ酸によるもので
あり、通常、その炭素数は2〜24である。また、同様に
アルキレン基を表わすR6は、前述のジカルボン酸又はジ
アミンによるものであり、通常、その炭素数は2〜24で
ある。また、整数mは特に限定されないが、1〜400、
好ましくは1〜120程度である。
一方、ジカルボン酸とジアミン重縮合によるポリアミ
ドは、いずれかの原料を理論量以上使用することによ
り、直接、両末端カルボキシル基のポリアミド(e)又
は両末端アミノ基のポリアミド(f)を得ることができ
る。
上記一般式(e)及び(f)中、R5は、ジアミンによ
るアルキレン基を、R4及びR6はジカルボン酸又はジアミ
ンによるアルキレン基を表わし、いずれのアルキレン基
も、その炭素数は2〜22である。
本発明の抗血栓性材料の主構成単位をなすポリ(エー
テルアミド)は、好適には、前述のような末端にアミノ
基又はカルボキシル基を有するポリエーテルと末端にカ
ルボキシル基又はアミノ基を有するポリアミドとを縮合
させて得られるが、代表的な主構成単位は、下記一般式
(I)又は(II)で示される繰り返し構造単位を有す
る。
(式中、R1〜R6,n,mは前記と同義であり、Xは0又は
1の整数を表す) 上記一般式〔I〕は、前述の一般式(a)で示される
両末端アミノ基のポリエーテルと一般式(c)及び
(e)で示される両末端カルボキシル基のポリアミドと
を縮合させて得られる繰り返し構造単位であり、一般式
〔II〕は、前述の一般式(b)で示される両末端カルボ
キシル基のポリエーテルと一般式(d)及び(f)で示
される両末端アミノ基のポリアミドとを縮合させて得ら
れる繰り返し構造単位である。
ポリ(エーテルアミド)を構成するポリエーテル単位
とポリアミド単位の割合は、広範囲から任意に選択し得
るが、機械的強度および柔軟性のバランスの観点から、
ポリエーテル単位の割合は、5〜75重量%、好ましくは
10〜50重量%の範囲とされる。
上記一般式〔I〕及び〔II〕において、ポリエーテル
構造単位とポリアミド構造単位とのアルキレン基の炭素
数の組合せには、特に制限はないが、ポリエーテル構造
単位に対してミクロ相分離構造を与える組合せが好まし
く、これにより、一層高い抗血栓性が得られる。このよ
うな組合せとしては、例えば、R3がオクタメチレン基、
R4がヘキサメチレン基である組合せが挙げられる。
本発明の抗血栓性材料は、前述のようなポリ(エーテ
ルアミド)を使用し、その末端に、一定割合以上の炭化
水素を導入し、末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)
となした点に特徴がある。
ポリ(エーテルアミド)の炭化水素化は、ポリ(エー
テルアミド)の末端基であるアミノ基及びカルボキシル
基にモノカルボン酸及び/又はモノアミンを反応させる
ことにより行われる。
モノカルボン酸としては、通常、炭素数2〜23程度の
モノカルボン酸が使用され、具体的には、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、エナトン酸、カプリル酸、ペラルゴン
酸、カプリル酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキン酸、ペヘン酸、ミリストレイン
酸、オレイン酸、リノール酸のような脂肪族モノカルボ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸、メチルシクロヘキサ
ンカルボン酸のような脂環式モノカルボン酸、安息香
酸、トルイン酸、エチル安息香酸、フェニル酢酸のよう
な芳香族モノカルボン酸等が挙げられる。なお、反応
中、上記酸と同じ役割を果し得る相当する誘導体、例え
ば酸無水物、エステル、アミドなども使用することがで
きる。
一方、モノアミンとしては、通常、炭素数1〜22程度
の各種モノアミンが使用さ、具体的には、メチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ペンチルアミン、
ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2
−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミ
ン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルア
ミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキ
サデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルア
ミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、オクタデシ
レンアミンのような脂肪族モノアミン、シクロヘキシル
アミン、メチルシクロヘキシルアミンのような脂環式モ
ノアミン、ベンジルアミン、β−フェニルエチルアミン
のような芳香族モノアミン等が挙げられる。
上記炭化水素化反応により、ポリ(エーテルアミド)
の末端アミノ基及び/又はカルボキシル基には炭化水素
基導入剤として使用したモノカルボン酸及び/又はモノ
アミンに対応する炭化水素基が導入される。
炭化水素基としては、炭素数6〜22の炭化水素基が好
ましく、より好ましくは炭素数10〜20、特に好ましくは
炭素数16〜20の炭化水素基である。
炭化水素基の導入割合は、これが余りにも少ないと本
発明の目的とするポリ(エーテルアミド)の物性改善を
達成し得ないため、全末端基(炭化水素基、アミノ基及
び/又はカルボキシル基)に対し、5重量%以上、好ま
しくは10%以上にする必要がある。そして、炭化水素基
の完全導入は実質困難であるので、導入割合は通常95重
量%以下、好ましくは90重量%以下とされる。
本発明に係る末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)
の数平均分子量は、一般には約10,000〜100,000、好ま
しくは15,000〜50,000の範囲である。
本発明に係る末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)
の製造は、公知の縮合反応により行うことができる。先
ず、ポリアミド原料から目的とするポリアミドを得、次
いで、これに、末端基を適宜変性した前述のポリエーテ
ルを添加して縮合反応を行う。炭化水素化反応に使用さ
れるモノカルボン酸及び/又はモノアミンは、上記縮合
反応開始時から減圧下の反応を始めるまでの任意の段階
で添加することができる。また、モノカルボン酸とモノ
アミンとを併用するときは同時に加えても、別々に加え
てもよい。
本発明の末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)樹脂
は、従来のポリ(エーテルアミド)と同様に、優れた抗
血栓性を有し、従って、血液の接触下で使用される人工
血管、人工腎臓、人工心臓などをはじめとする人工臓
器、さらには生体物質の吸着剤・生体接着材料・注射
器、血液バッグ、カテーテルをはじめとする医療機器材
料として用いることができる。
最終成形品を得るには、射出,押出,ブロー,圧縮な
どの各種成形機に供給して常法に従って成形される。
また本発明の末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)
樹脂には、ガラス繊維、炭素繊維のような補強剤、粘
土、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、シリカマグネ
シア、ガラスビーズ、グラファイト、石コウなどの核
剤、熱安定剤、染顔料帯電防止剤、抗酸化剤などの周知
の添加剤を実用上有害でない範囲で配合することができ
る。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限りこれら実施例に限定さ
れるものではない。
なお、実施例および比較例に記した試験片の物性測定
は次の方法に従って行なった。
1)引張試験;ASTM D638に準拠 2)曲げ試験;ASTM D790に準拠 3)アイゾット衝撃試験;ASTM D256に準拠 4)末端基分析; 炭化水素基は、試料を塩酸を用いて加水分解後、ガス
クロマトグラフィーにより測定した。
アミノ基は、試料をフェノールに溶解し、0.05N塩酸
で滴定して測定した。
カルボキシル基は、試料をベンジルアルコールに溶解
し、0.1N苛性ソーダで滴定して測定した。
5)相対粘度; ウベローデ粘度管を用い、m−クレゾール中1%濃度
で求めた(30℃)。
6)末端炭化水素化率; より計算した。
7)還元性不純物量測定; 10gの試料に脱塩水100gを加え、121℃×20分間加圧抽
出し、得られた抽出液20mlに、0.01N KMnO4溶液20ml 10
%H2SO41mlを加え3分間還流下加熱した。本水溶液にヨ
ウ化カリウム0.1gを加え、0.01Nチオ硫酸ナトリウムで
滴定した。ブランクとして空試験液20mlを用い、同様な
操作を行い、適定量の差を過マンガン酸カリ消費量(Δ
KMnO4)とした。
8)抗血栓性評価; 実施例中の記載の方法により評価した。
実施例1〜5 200のオートクレーブに、表−1記載のポリアミド
原料を仕込み、N2雰囲気にして密閉し、圧力一定(100K
G)で240℃に昇温し、撹拌下2時間反応を行った。
次いで、表−1記載の変性ポリエーテル及び末端炭化
水素化剤を添加し、撹拌下2時間加圧反応を行った。そ
の後、徐々に放圧して所定の圧力迄減圧し、更に2時間
反応を行った。
撹拌を止め、N2を導入して常圧に復圧後、ストランド
として抜き出してペレット化した。
このようにして得られたペレットを熱水(100℃)抽
出(水比3.0,50分×10回)乾燥後、3.6オンス射出成形
機(東芝機械(株)製)及びASTMで規定する試験片成形
用金型を用いて樹脂温度240℃、金型温度60℃にて成形
した。得られた成形品の諸物性を測定し、その結果を成
形性の観察結果と共に表−2に示す。
なお、表−2中の数平均分子量(n)は、本発明の
ポリ(エーテルアミド)樹脂は、末端炭化水素化剤量
(μeq/g)と分析可能な末端基(NH2,COOH)(μeq/g)
とで全末端基を構成するため、化学的末端基法を採用
し、次式より求めた値である。
また、次の方法により、血小板拡張能試験を行った。
各実施例で得た末端炭化水素化ポリ(エーテルアミ
ド)樹脂より試験フイルム(8×8mm)を作成して試料
とし、次に、検体として血小板数を105個/μに調製
したPRPを各試料上に200μづつ滴下し、室温で30分放
置し、グルタルアルデヒドで固定した。
洗浄、乾燥した後、電子顕微鏡観察により粘着した血
小板の数と、形態分類(I、II、III)の算定を行っ
た。
<形態分類> I:正常状態である円盤形 II:正常状態から球状化しているが偽足を出すところま
で変形していないもの III:偽足を伸ばしたもの 上記の試験結果、いずれの実施例で得られた末端炭化
水素化ポリ(エーテルアミド)樹脂も抗血栓性は良好で
あった。
なお、参考迄に、代表例として、実施例1で得られた
末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)樹脂についての
上記の試験結果の詳細を表−3に示す。また、ポリプロ
ピルフイルム及びエバールフイルム(共に8×8mm)に
ついての結果も併記する。
表−3の結果から明らかなように、末端炭化水素化ポ
リ(エーテルアミド)樹脂は、従来のポリ(エーテルエ
ステルアミド)樹脂と同様に、他の樹脂に比較して優れ
た抗血栓性を示す。
比較例1〜3 200オートクレーブに表−1記載のポリアミド原料
を仕込み、N2雰囲気にして密閉し、圧力一定(10KG)で
240℃に昇温し、撹拌下2時間反応を行った。
次いで、徐々に放圧して減圧下(700torr)1時間反
応を行った後、表−1記載のポリエーテルとエステル化
触媒を添加し、徐々に放圧して所定の圧力迄減圧し、8
時間反応を行った。
以下実施例と同様の操作により成形を行い、得られた
成形品の諸物性等を測定し、その結果を表−2に示す。
なお、比較例で得られたポリ(エーテルエステルアミ
ド)については、NH2,COOHの他にOH末端基を有している
ため、化学的末端基法により正確なnを算出すること
は困難であるので、その記載は、n及びm値と共に省略
した。
〔発明の効果〕 以上説明した本発明によれば、成形性が良好であり、
成形品の機械的物性が優れ、しかも、還元性不純物の発
生が抑制された抗血栓性材料が提供され、従って、本発
明は医療分野に寄与するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 光彦 福岡県北九州市八幡西区大字藤田2447番 地の1 三菱化成株式会社黒崎工場内 (72)発明者 宮本 正昭 福岡県北九州市八幡西区大字藤田2447番 地の1 三菱化成株式会社黒崎工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 33/00 A61L 31/00 A61L 29/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ(エーテルアミド)の末端に炭化水素
    基を導入し、該炭化水素基の数が全末端基(炭化水素
    基、アミノ基及び/又はカルボキシル基)の数に対し5
    〜100%であり、平均分子量が約10,000〜100,000である
    末端炭化水素化ポリ(エーテルアミド)樹脂より成るこ
    とを特徴とする抗血栓性材料。
  2. 【請求項2】炭化水素基の炭素数が6〜22であることを
    特徴とする請求項第1項記載の抗血栓性材料。
  3. 【請求項3】ポリエーテル単位の割合が5〜75重量%で
    あることを特徴とする請求項第1項又は第2項記載の抗
    血栓性材料。
  4. 【請求項4】ポリ(エーテルアミド)が下記一般式
    〔I〕又は〔II〕で示される繰り返し構造単位を有する
    ものであることを特徴とする請求項第1項ないしは第3
    項のいずれかに記載の抗血栓性材料。 (一般式〔I〕又は〔II〕中、R1,R2及びR3は炭素数2
    〜4の直鎖または分岐のアルキレン基、R4,R5及びR6
    炭素数2〜24の直鎖または分岐のアルキレン基を表わ
    し、nは0〜180、mは1〜400、xは0又は1の整数を
    表わす)
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