JPH056788A - 回転モータまたは発電機用ブラシ - Google Patents

回転モータまたは発電機用ブラシ

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Publication number
JPH056788A
JPH056788A JP24566491A JP24566491A JPH056788A JP H056788 A JPH056788 A JP H056788A JP 24566491 A JP24566491 A JP 24566491A JP 24566491 A JP24566491 A JP 24566491A JP H056788 A JPH056788 A JP H056788A
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JP
Japan
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brush
nickel
coating layer
vibration
generator
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Pending
Application number
JP24566491A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotake Wada
尚武 和田
Hisatoshi Ito
久敏 伊藤
Hiroyuki Noguchi
博之 野口
Toshihiro Kurita
敏広 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH056788A publication Critical patent/JPH056788A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転モータまたはスリップリングの凹凸等に
よるブラシ10の振動を速やかに減衰させて、ブラシ1
0の接触圧を安定に保ち、一定の回転速度を得る。 【構成】 回転モータまたは発電機用のブラシ10とし
て、ばね性を有する銅合金からなる基材11の表面に、
コミュテータ6またはスリップリングとの接触部13を
除く全ての部分に、ニッケル、ニッケル合金またははん
だからなる被覆層12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は回転モータまたは発電
機用のブラシ、特に制振性に優れた回転モータまたは発
電機用ブラシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は回転モータまたは発電機の例とし
て、直流モータを示す一部を切欠いた正面図である。図
において、1はモータ、2はそのケーシング、3はこの
ケーシング2に固定された固定子、4はこの固定子3に
対向して設けられた回転子、5はこの回転子4を貫通す
るように設けられたシャフト、6はこのシャフト5の一
端部に固着されたコミュテータで、回転子4のコイル7
に電気的に接続している。10はコミュテータ6にばね
圧により接触して給電するブラシで、ケーシング2に固
定され、ターミナル8に電気的に接続している。
【0003】上記のモータ1は、ターミナル8から給電
することにより、ブラシ10からコミュテータ6を経て
回転子4のコイル7に電流が分配され、回転子4が回転
する。
【0004】図1はブラシの斜視図である。ブラシ10
はばね性を有する金属によりフォーク状に形成されてい
る。従来のブラシ10は厚さ0.1mm前後のベリリウ
ム銅、Cu−Ni−Sn系合金等の導電性および弾性を
有する銅合金の板材が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転モータまた
は発電機用のブラシは以上のように構成されているの
で、回転子側のコミュテータ6の表面の凹凸等により、
ブラシ10が振動し、コミュテータ6とブラシ10間で
安定した接触圧を保つことができず、結果的にモータ1
等の回転速度が一定しないという問題点があった。
【0006】このため、従来は、ブラシ10にダンパー
等の制振材を付加してこの振動を抑える工夫や、コミュ
テータ6の回転速度とばね荷重の関係を調整して、ブラ
シの振動対策を図ってきた。制振材を付加する例とし
て、はんだ等の他の金属をブラシの基部等に帯状に付加
したブラシがある(例えば特開平1−183080号、
特開昭63−257437号)。
【0007】しかしながら、このようなブラシは共振周
波数を変えることにより防振を行うものであるため、完
全な防振を行うことはできない。また制振材の配置等を
含めた全体の形状が防振性に影響するため、材質や形状
等の変更により制振性が変化するなどの問題点があっ
た。
【0008】また接触子用材料として銅合金にはんだめ
っきを施したものが提案されているが(特開昭63−2
277号、同63−239790号)、これははんだ付
性を改善するためのものであり、制振性は考慮されてい
ない。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、振動に対する減衰性に優れ、
コミュテータまたはスリップリングとの安定した接触圧
を保つことができる回転モータまたは発電機用ブラシを
得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回転モー
タまたは発電機用ブラシは、回転モータまたは発電機用
のブラシにおいて、ばね性を有する銅合金からなる基
材、およびこの基材のコミュテータまたはスリップリン
グとの接触部を除くほぼ全ての表面に形成されたニッケ
ル、ニッケル合金もしくははんだからなる被覆層を有す
るものである。
【0011】
【作用】この発明による回転モータまたは発電機用ブラ
シにおいては、縦弾性係数が大きく、ばね性を有する銅
合金基材の表面に、ニッケル、ニッケル合金もしくはは
んだ被覆層を設けたため、振動の減衰性が優れている。
【0012】ブラシに振動が加わると、縦弾性係数が大
きい銅合金の基材は加振力に対して大きな変形を示そう
とし、かつばね性を有するので、振動を継続しようとす
る応力が加わり、振動の減衰は小さい。これに対し、ニ
ッケルまたはニッケル合金被覆層は加振力による変位に
対して十分な伸びを示し、かつ被覆層自体の内部応力に
より振動を妨げるように働く。また縦弾性係数が小さい
はんだ被覆層は加振力に対する変形を小さく抑えようと
働き、弾性限界を越える加振力が加わった場合でも、延
性に富んでいるため脆性破壊を起こさず、銅合金基材の
復元力に追随して元に戻る。したがって、ブラシに加わ
った振動はすぐに減衰し、制振性が優れている。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図2は実施例のブラシを示す図1のA−A断面図、
図3はモータに装着した状態を示す断面図であり、図1
および図8と同一符号は同一または相当部分を示す。
【0014】ブラシ10は導電性およびばね性を有する
銅合金からなる基材11と、この基材11の表面を覆う
ように一体的に形成されたニッケル、ニッケル合金もし
くははんだからなる被覆層12とからなる。被覆層12
はニッケル、ニッケル合金またははんだの単層からなる
ものでもよく、ニッケル下地はんだ層のように複数層か
らなるものでもよい。被覆層12は基材11のコミュテ
ータ6との接触部13を除くほぼ全面に形成されてい
る。このようなブラシ10はブラシ支持材14に取付け
られて、モータ1のケーシング2に装置されている。
【0015】モータ1はターミナル8から給電すること
により、ブラシ10からコミュテータ6を経て回転子4
のコイル7に電流が分配され、回転子4が回転する。こ
のときブラシ10は銅合金からなる基材11を覆うよう
に被覆層12がほぼ全面に形成されているため、ブラシ
10に加わる振動は減衰し、優れた制振性が得られる。
【0016】上記のブラシ10としてSn6重量%、N
i9重量%、残部Cuからなる厚さ0.1mmの銅合金
からなる基材11に、通常の電解脱脂、酸処理後、被覆
層12を形成し、ブラシ10を得た。被覆層12として
は、公知の硫酸めっき浴により、公知の方法でニッケル
を5μmの厚さに電気めっきしたニッケル被覆層(実施
例1)、ニッケルを0.2μmの厚さにめっき後公知の
ホウフッ化はんだめっき浴により公知の方法でSn60
重量%、Pb40重量%の組成のはんだを5μmの厚さ
に電気めっきしたニッケル下地はんだ被覆層(実施例
2)、および上記はんだを5μmの厚さに電気めっきし
たはんだ被覆層(実施例3)を形成した。
【0017】次にこれらのブラシ10の振動減衰効果を
確認するため、はんだ被覆層12を形成していない同じ
組成からなる銅合金基材11のみからなるブラシ10を
比較例1として、下記の振動試験を行った。
【0018】図4は上記の試験装置を示すブロック図
で、図において、21は一端に上記バネ材より得た試料
としてのブラシ10を固定し、振動を加える加振器、2
2はこの加振器21と接続し、加振器21にトリガーパ
ルスを送るパルス発生器、23はこのパルス発生器22
と接続し、パルス発生器22に信号を送るとともに、上
記加振器21により共振しているブラシ10の変位を検
出するフォトニックセンサ24からの信号を受ける波形
解析装置、25はこの波形解析装置23で解析した指定
遅延時間後の波形の出力信号を表示するシンクロスコー
プ、26は上記波形解析装置23と接続し、波形解析装
置23の出力する波形データを受け、ブラシ10の減衰
係数を計算するコンピュータである。
【0019】このような試験装置に対し、実施例1〜3
および比較例1として、それぞれ7mm×50mmの寸
法のブラシ10を試料とし、試験に供した。上記の振動
試験装置による試験を、実施例1〜3および比較例1に
ついてそれぞれ15回繰り返し、平均値を求めた。その
結果を表1に示す。
【0020】
【0021】また実施例1〜3によるブラシ10を試料
とした時の減衰波形を図5〜7に示し、比較例1による
ブラシ10を試料とした時の減衰波形を図9に示す。
【0022】以上の結果より、この発明の実施例のブラ
シ10は、比較例のものに対し5倍以上の大きな減衰係
数を示し、大きな減衰効果が得られることが確認され
た。また実施例2と実施例3の比較では、はんだ単体の
被膜層よりも下地にニッケルを施したはんだ被覆層の方
が効果大であることが確認された。すなわち、この発明
によればニッケルをべースとした上記被覆層を設けるこ
とにより大きな減衰効果が得られることが確認された。
【0023】またはんだからなる制振材をブラシ10の
基部等に帯状に形成する場合は、振動周波数が減少し
て、共振周波数が変化するが、振幅は変化せず、振動の
減衰効果はない。一方、基材11のほぼ全面にはんだ被
覆層12を形成することにより、振動の減衰効果が得ら
れる。
【0024】上記の減衰効果を発揮するためには、はん
だの組成は少なくとも10重量%以上のPbを含有して
いることが必要であり、望ましくは30重量%以上のP
bを含有するのがよい。またニッケル合金としては、ニ
ッケル−鉄合金(Ni/Fe=18/1〜10/1)、
ニッケル−リン合金(リン含量2〜15重量%)などが
使用できる。
【0025】被覆層の厚さに関しては、充分な減衰効果
を得るためには少なくとも基材の厚さの1%以上の厚さ
を有することが必要である。1%よりも薄い被覆層で
は、被覆層の脆性破壊を招く恐れがある。被覆層の厚さ
を厚くすることは大きな減衰効果が期待できるが、剛性
の強まりを生じ、ばね性を失い易いとともに、慣性重量
が大きくなってブラシの機能に悪影響を及ぼすので、被
覆層の厚さは基材の厚さの15%以下であることが必要
である。通常、被覆層の厚さは、基材の厚さの5%以上
10%以下が望ましい。またニッケル下地はんだ被覆層
におけるニッケル下地の厚さは基材の0.25〜1%が
好ましい。
【0026】基材となる銅合金としては、導電性および
ばね性を有するものであればよく、例えばリン青銅、ベ
リリウム銅、Cu−Ni−Sn合金等の従来よりブラシ
に用いられていた銅合金が使用可能である。
【0027】なお、上記説明では、この発明の実施例に
よるブラシに用いる材料として、電気めっき法で被覆層
を形成した試料の場合について述べたが、他の方法、例
えば溶融めっき法により被覆した材料を用いてもよい。
しかし、均一な厚さの被覆でなければ、振動モードが偏
る危険性があるので、被覆の均一性が高い電気めっき法
の方が有利である。
【0028】また上記実施例では直流モータの例を示し
たが、交流モータでもよく、この場合はコミュテータ6
はスリップリングになる。さらに上記の説明は回転モー
タについて行ったが、発電機の場合も同様に適用可能で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、銅合金基
材のコミュテータまたはスリップリングとの接触部を除
くほぼ全ての表面に特定の被覆層を形成したので、コミ
ュテータまたはスリップリングの凹凸等によるブラシ振
動を速やかに減衰させて、ブラシの接触圧を安定に保つ
ことができ、一定の回転速度が得られるなどの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および従来例のブラシの斜視図。
【図2】実施例のブラシを示す図1のA−A断面図。
【図3】実施例のブラシの装着状態を示す断面図。
【図4】試験装置のブロック図。
【図5】実施例1の波形図。
【図6】実施例2の波形図。
【図7】実施例3の波形図。
【図8】モータの一部を切欠いた正面図。
【図9】従来例の波形図。
【符号の説明】
1 モータ 3 固定子 4 回転子 6 コミュテータ 10 ブラシ 11 基材 12 被覆層 13 コミュテータとの接触部 14 ブラシ支持材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 敏広 神奈川県相模原市宮下一丁目1番57号 三 菱電機株式会社相模製作所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転モータまたは発電機用のブラシにお
    いて、ばね性を有する銅合金からなる基材、およびこの
    基材のコミュテータまたはスリップリングとの接触部を
    除くほぼ全ての表面に形成されたニッケル、ニッケル合
    金もしくははんだからなる被覆層を有することを特徴と
    する回転モータまたは発電機用ブラシ。
JP24566491A 1990-10-30 1991-09-25 回転モータまたは発電機用ブラシ Pending JPH056788A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24566491A JPH056788A (ja) 1990-10-30 1991-09-25 回転モータまたは発電機用ブラシ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-292635 1990-10-30
JP29263590 1990-10-30
JP24566491A JPH056788A (ja) 1990-10-30 1991-09-25 回転モータまたは発電機用ブラシ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH056788A true JPH056788A (ja) 1993-01-14

Family

ID=26537340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24566491A Pending JPH056788A (ja) 1990-10-30 1991-09-25 回転モータまたは発電機用ブラシ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH056788A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5744892A (en) * 1995-09-06 1998-04-28 Nippondenso Co., Ltd. Brush and slip ring arrangement of an AC generator
KR100987268B1 (ko) * 2008-02-20 2010-10-12 손경오 교류전동기용 카본브러쉬의 코팅층 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5744892A (en) * 1995-09-06 1998-04-28 Nippondenso Co., Ltd. Brush and slip ring arrangement of an AC generator
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