JPH0567416U - 超高圧焼結体付スローアウェイチップ - Google Patents

超高圧焼結体付スローアウェイチップ

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Publication number
JPH0567416U
JPH0567416U JP594092U JP594092U JPH0567416U JP H0567416 U JPH0567416 U JP H0567416U JP 594092 U JP594092 U JP 594092U JP 594092 U JP594092 U JP 594092U JP H0567416 U JPH0567416 U JP H0567416U
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JP
Japan
Prior art keywords
rake face
flank
brazing layer
cutting
sintered body
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Pending
Application number
JP594092U
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English (en)
Inventor
保彦 川出
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 刃先強度を高く維持しつつ二番当りを防止で
き、かつ、ロウ付け層の溶着を防止できる超高硬度焼結
体付スローアウェイチップを提供する。 【構成】 母材21の凹所25に、超高圧焼結体26a
と超硬合金26bとを積層してなる切刃体26を、その
すくい面27及び逃げ面28、29が母材21のすくい
面22及び逃げ面23、24に連続し、かつ超硬合金2
6bの下面と凹所25の底面25aとの間にロウ付け層
30を介在させて接合する。この切刃体29の逃げ面2
8、29を、切刃31、32からロウ付け層30に向か
うに従って切刃体26のすくい面27に対する傾斜角度
θ1、θ2が段階的に減少する多段面状に形成する。第1
の構成面28a、29aによって刃先角度を大きく維持
しつつ、第2の構成面28b、29bの逃げ角β゜ を増
大させて二番当りを防止し、ロウ付け層30の溶着を防
ぐ。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、超硬合金等の硬質材料からなる母材に、立方晶窒化硼素やダイヤ モンド焼結体等の超高圧焼結体と超硬合金とを積層してなる切刃体を接合した超 高圧焼結体付スローアウェイチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム等の軽合金、鋳鉄、耐熱合金あるいは工具鋼等の切削加工の分野 においては、近年、立方晶窒化硼素(以下、CBNという。)やダイヤモンド焼 結体等の超高圧焼結体と超硬合金とを高圧下で接合して切刃体を構成し、この切 刃体を超硬合金からなる母材に接合した超高圧焼結体付スローアウェイチップ( 以下、チップと略称する。)が盛んに使用されている。 図5〜図7は、この種のチップ及び該チップが装着された正面フライスの一例 を示すもので、チップ1は、略直方体状の母材2のすくい面3と逃げ面4、5と の交差稜線部に凹所6が形成され、この凹所6に、CBNやダイヤモンド焼結体 等の超高圧焼結体7aと超硬合金7bとを積層して平板状に成形してなる切刃体 7が、そのすくい面8及び逃げ面9、10を母材2のすくい面3及び逃げ面4、 5に連続させ、かつ超硬合金7bの下面7cと凹所6の底面6aとの間にロウ付 け層11を介在させて接合され、この切刃体7のすくい面8と逃げ面9、10と の交差稜線が切刃12、13とされて概略構成されている。 そして、このチップ1は、厚肉円板状の工具本体14に形成されたチップ取付 溝15に挿入されて楔部材等の拘束手段(図示略)で溝内に拘束され、これによ り正面フライスFが構成される。そして、チップ1がチップ取付溝15内に拘束 された状態において、切刃体7の切刃12、13は工具本体1の外周ないし先端 から突出せしめられ、これら切刃12、13によって被削材Wが切削加工される 。なお、図において符号16はチップ1の振れ調整を行うボルトである。
【0003】 ここで、図6及び図7に示すように、この種のチップ1では、切刃体7の逃げ 面9、10と母材2の逃げ面4、5とを、ロウ付け層11上で凸稜線を描いて折 れ曲がるように交差させていわゆる2段逃げを施し、これにより逃げ面9、10 側の逃げ角αを小さくして刃先強度を確保しつつ、逃げ面4、5側の逃げ角βを 十分に大きくしていわゆる二番当りを防止することが行われている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述したチップ1の適用範囲とされる軽合金の切削では、チップ寿 命を左右する重要な要素として溶着の防止が挙げられている。この溶着は、チッ プのすくい面や逃げ面の面粗度によってその発生頻度が異なるが、特にロウ付け 層が露出する部分では発生頻度が高くなることが指摘されている。 しかるに、上述した従来のチップ1では、刃先強度を高めるべく逃げ角αを小 さく設定するとともに、ロウ付け層11上で逃げ面を屈曲させているから、切刃 体7側の逃げ面9、10と加工面Pとの隙間が小さく、このため図8に示すよう に、切削時に発生する粉体状の切屑Cが逃げ面9、10と加工面Pとの隙間に詰 まってロウ付け層11上で溶着が生じ易い。そして、かかる溶着を放置した場合 には、図9に示すようにロウ付け層11が次第に掘り込まれて溝Gが形成され、 これによって切刃体7が剥がれてしまったり、あるいは溶着物が成長して加工面 Pが荒されるという問題が生じる。なお、この溶着の問題は、上述した正面フラ イスFに限らず、例えば図10に示すような旋削加工用のバイトB等、チップが 使用され得るあらゆる種類の切削工具に共通する。 この考案は、このような背景の下になされたもので、逃げ面を多段に屈曲させ ることによる刃先強度の向上と二番当りの防止効果を維持しつつ、ロウ付け層へ の溶着を未然に防止して、チップからの切刃体の脱落や被削材加工面の面粗度劣 化を回避できるチップを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの考案は、母材のすくい面と逃げ面との交差稜線 部に凹所が形成され、この凹所に、超高圧焼結体と超硬合金とを積層してなる切 刃体が、そのすくい面及び逃げ面を上記母材のすくい面及び逃げ面に連続させ、 かつ上記超硬合金の下面と上記凹所の底面との間にロウ付け層を介在させて接合 され、この切刃体の上記すくい面と逃げ面との交差稜線が切刃とされてなるチッ プにおいて、上記切刃体の上記逃げ面を、上記切刃から上記ロウ付け層に向かう に従って、上記切刃体の上記すくい面に対する傾斜角度が段階的に減少する多段 面状に形成したものである。
【0006】
【作用】
上記構成によれば、切刃体の逃げ面が多段面状をなすために、切刃体逃げ面の うち切刃に連なる側では逃げ角が小さくなって切刃の刃先角度が十分に確保され る。一方、切刃体逃げ面のロウ付け層に連なる側は、当該切刃体逃げ面の屈曲程 度に応じて逃げ角が増加し、被削材から十分に遠ざけられて二番当りが防止され る。そして、切刃体逃げ面のロウ付け層に連なる側の逃げ角が増加する以上、ロ ウ付け層と被削材の加工面との間の隙間が増加し、粉体状の切屑が詰まるおそれ が減少する。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。なお、本実施例は、上述 した従来のチップに対して逃げ面の構成を変更したものであり、これが装着され る工具本体の構成、及び工具本体への取付構造は図5に示す従来例と共通する。 従って、以下では、工具本体側の構成につき従来例と同一符号を付し、説明を省 略する。 図1〜図3に示すように、本実施例のチップ20は、略直方体状の母材21の すくい面22と逃げ面23、24との交差稜線部に凹所25が形成され、この凹 所25に、CBNやダイヤモンド等の超高圧焼結体26aと超硬合金26bとを 積層してなる切刃体26が、そのすくい面27及び逃げ面28、29を母材21 のすくい面22及び逃げ面23、24にほぼ面一をなすように連続させ、かつ超 硬合金26bの下面と凹所25の底面25aとの間にロウ付け層30を介在させ て接合され、この切刃体26のすくい面27と逃げ面28、29との交差稜線に 切刃31、32が形成されて概略構成されている。
【0008】 そして、図1及び図2に示すように、切刃体26の逃げ面28、29は、切刃 31、32からロウ付け層30に向かう間にすくい面27に対する傾斜角が一段 減少する多段面状に形成され、これにより逃げ面28、29は、凸稜線X、Yを 境として、それぞれ第1の構成面28a、29aと第2の構成面28b、29b との2つの構成面に区分されている。 ここで、第1の構成面28a、29aのすくい面27に対する傾斜角θ1、及 び、第2の構成面28b、29bのすくい面27に対する傾斜角θ2は、被削材 Wの材質や切削条件に応じて適宜定めて良いが、なるべくは、これら傾斜角θ1 、θ2の間にθ1−5゜ ≧θ2なる関係が成立するように定めると良い。
【0009】 また、第1の構成面28a、29aと、第2の構成面28b、29bとの境を なす凸稜線X、Yの位置も適宜変更され得るが、なるべくは、切刃体26を構成 する超高圧焼結体26aと超硬合金26bとの接合位置から凸稜線X、Yまでの 距離L1、L2が、0〜0.05mmとなるように定めると良い。
【0010】 以上のように構成されたチップ20は、切刃31、32を工具本体14の外周 ないし先端から突出させてチップ取付溝15に装着され、被削材Wの切削に供さ れる。この際、逃げ面28、29の第1の構成面28a、29aにはα゜ の逃げ 角が与えられ、第2の構成面28b、29bにはα゜ よりも一層大きな逃げ角β゜ が与えられる。
【0011】 しかして、本実施例のチップ20によれば、第1の構成面28a、29aのす くい面27に対する傾斜角θ1が、第2の構成面28b、29bの傾斜角θ2より 大きいので、第2の構成面28b、29bをそのまま切刃31、32まで延長す る場合と比較して切刃31、32の刃先角度が大きくなり、この結果、刃先強度 が高まる。その一方、切刃体26の第2の構成面28b、29bでは工具本体1 4への装着時に第1の構成面28a、29aよりも大きな逃げ角β゜ が与えられ るので、図4に2点鎖線Kで示すように、第1の構成面28a、29aのみで逃 げ面28、29を構成した場合と比較して逃げ面28、29のロウ付け層30に 連なる側が被削材Wの加工面Pから大きく遠ざかり、これにより逃げ面28、2 9と被削材Wの加工面Pとの間に粉体状の切屑が詰まるおそれが減少する。
【0012】 そして、第2の構成面28b、29bの逃げ角β゜ が十分に大きくなるために 、ロウ付け層30はこれら第2の構成面28b、29bにも増して被削材Wの加 工面Pから遠ざけられることとなり、この結果、加工面Pからロウ付け層30ま での距離S1、S2が十分確保されて切屑詰まりによるロウ付け層30の溶着が防 止され、チップ20からの切刃体26の脱落や被削材加工面Pの面粗度劣化が回 避される。
【0013】 なお、本実施例で示したチップ20の外観形状、切刃体26や母材21の寸法 形状などはあくまで一例であって、これらは必要に応じて適宜変更される。例え ば、図示の例では、切刃体26に2つの逃げ面28、29を設けているが、この ような態様に限定されず、1または3以上設けてもよい。また、逃げ面28、2 9の段数も、一段折れ曲がるものに限らず、2段あるいはそれ以上の多段形状と しても良い。さらに、逃げ面の構成面同士の交差部分を鋭利な凸稜線X、Yに形 成する必然性もなく、小さい曲率半径で丸めても良い。
【0014】 また、超高圧焼結体26aと超硬合金26bとの接合位置から凸稜線X、Yま での距離L1、L2を相互に一致させる必要もなく、L1≠L2としても良いこと勿 論である。さらに、逃げ面28、29の第1の構成面28a、29aの傾斜角θ 1 を互いに異なる角度に設定しても良く、同様に、第2の構成面28b、29b の傾斜角θ2も互いに異なる角度に設定しても良い。
【0015】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案は、切刃体の逃げ面を切刃からロウ付け層に向 かうに従って、切刃体のすくい面に対する傾斜角度が段階的に減少する多段面状 に形成したため、多段面状の逃げ面による刃先強度の向上効果と二番当りの防止 効果とを同時に実現しつつ、ロウ付け層の溶着を未然に防止して、チップからの 切刃体の脱落や被削材加工面の面粗度劣化を回避できるという優れた効果を奏す る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るチップを、図3の矢印
I方向から見た状態を示す図である。
【図2】本考案の一実施例に係るチップを、図3の矢印
II方向から見た状態を示す図である。
【図3】本考案の一実施例に係るチップを装着した正面
フライスの軸線方向断面図である。
【図4】本考案の一実施例に係るチップの使用状態を示
す図である。
【図5】従来のチップを装着した正面フライスの軸線方
向断面図である。
【図6】図5に示すチップを同図のVI方向から見た状態
を示す図である。
【図7】図5に示すチップを同図のVII方向から見た状
態を示す図である。
【図8】従来のチップの使用状態を示す図である。
【図9】従来のチップで溶着が進行した状態を示す図で
ある。
【図10】従来のチップを旋削用のバイトに転用した状
態を示す図である。
【符号の説明】
20 チップ 21 母材 25 凹所 25a 凹所の底面 26 切刃体 26a 超高圧焼結体 26b 超硬合金 27 切刃体のすくい面 28,29 切刃体の逃げ面 30 ロウ付け層 31,32 切刃 θ1,θ2 切刃体逃げ面のすくい面に対する傾斜角

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材のすくい面と逃げ面との交差稜線部
    に凹所が形成され、この凹所に、超高圧焼結体と超硬合
    金とを積層してなる切刃体が、そのすくい面及び逃げ面
    を上記母材のすくい面及び逃げ面に連続させ、かつ上記
    超硬合金の下面と上記凹所の底面との間にロウ付け層を
    介在させて接合され、この切刃体の上記すくい面と逃げ
    面との交差稜線が切刃とされてなる超高圧焼結体付スロ
    ーアウェイチップにおいて、 上記切刃体の上記逃げ面を、上記切刃から上記ロウ付け
    層に向かうに従って、上記切刃体の上記すくい面に対す
    る傾斜角度が段階的に減少する多段面状に形成したこと
    を特徴とする超高圧焼結体付スローアウェイチップ。
JP594092U 1992-02-14 1992-02-14 超高圧焼結体付スローアウェイチップ Pending JPH0567416U (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970916