JP2007290057A - 超高圧焼結体切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】高硬度材、非鉄金属又は非金属の切削加工において、広範な切削条件において効果的な切屑処理を可能にし、さらに、切削抵抗を小さくした超高圧焼結体切削工具を提供する。
【解決手段】工具本体20の上面20aのコーナ部21に固着された超高圧焼結体製の切刃部材30には、すくい面31と逃げ面32との交差稜線部に、コーナ33a及び該コーナ33aからそれぞれ延びる一対の直線切刃33bからなる切刃33が形成され、上記切刃部材30のすくい面31のコーナ部21の内側には、すくい面31から上方に向かって立ち上がるチップブレーカ突起40が設けられた超高圧焼結体切削工具において、側面視において、切刃33には、コーナ33aと、該コーナ33aの2等分線Bとが交差するコーナ先端34から両側に離間するにつれ、漸次低くなる下り傾斜部35aを設け、平面視において、チップブレーカ突起40のブレーカ壁面41を、直線切刃33bに対してほぼ平行な方向に延在させた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも切刃部及びチップブレーカ突起が超高圧焼結体からなるチップブレーカ付き超高圧焼結体切削工具に関するものである。
例えば40〜60HRC程度の硬度をもつ浸炭焼入鋼や高周波焼入鋼などの高硬度材の仕上げ切削に用いる工具として、図7及び図8に図示するように、切刃に立方晶型窒化硼素等を主成分とする超高硬度焼結体を採用した切削工具が用いられている。図7に図示した切削工具は、工具本体1となるスローアウェイチップの台金の先端コーナ部に座溝2を設け、そこに超高硬度焼結体3を接合したものである。超高硬度焼結体3をその後部が落ち込む方向に傾け、座溝2の面の一部でブレーカ壁が構成されている。図8に図示した切削工具は、立方晶型窒化硼素を主成分とする超高硬度焼結体3及びこれを接合した工具本体1の各上面と側面の交差部に高さHの面取部8を設け、超高硬度焼結体3には刃先をh芯下りさせるチップブレーカ5を設け、Hとhの関係はH>hとし、刃先部に面取部8の面の一部で構成される強化処理用の面取部6を生じさせたものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−155702号公報
高硬度材の切削加工においては、例えば40HRC程度未満の硬度をもつ炭素鋼や合金鋼等の切削加工にくらべ、切削抵抗の切込み深さ方向の分力である背分力が大きくなるため、びびり、発熱、切刃のチッピング又は欠損が発生しやすい問題があった。
図7に図示した切削工具においては、切刃に沿う方向のすくい角、いわゆる切刃傾き角が正になっているので、上記背分力を減少させる。しかし、切刃の刃先からブレーカ壁面の立ち上がり位置までの距離が大きいことから、仕上げ加工時に生成する切屑が長く伸びてしまうため、切削条件の設定範囲が狭く、仕上げ切削では効果的な切屑処理が望めない、又は、台金の座溝2の立ち上がり面で形成されたブレーカ壁面は切屑の衝突によって摩耗しやすいため、良好な切屑処理を維持し難いといった問題があった。
図8に図示した切削工具において、チップブレーカ5が上面に対して平行に形成されているため、切刃傾き角が0°であり、背分力の増大に起因するびびり、発熱、切刃7のチッピング又は欠損が発生する問題があった。また、チップブレーカ5を予定の切込み深さに対応した範囲に形成する必要があり、上記予定の切込み深さより小さい切込み深さでは、切屑がチップブレーカ5の立ち上がり壁面に接触しないため効果的な切屑処理が望めなかった。
一方、アルミニウム合金等の非鉄金属や樹脂等の非金属の切削加工においては、刃先に切屑が凝着しやすいため加工面の面粗さが悪化する問題があった。
図7に図示した切削工具のように切刃傾き角を正とした場合、切れ味が良くなり刃先に切屑が凝着することが抑制され加工面の面粗さは向上するものの、仕上げ加工では、効果的な切屑処理は望めず、切屑が長く伸びて加工面に擦過する又は噛み込まれる問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、高硬度材、非鉄金属又は非金属の切削加工において、広範な切削条件において効果的な切屑処理を可能にし、さらに、切削抵抗を小さくした超高圧焼結体切削工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。すなわち、工具本体(20)の上面(20a)のコーナ部(21)には、ダイヤモンド又は立方晶窒化硼素の少なくとも一方を含有した超高圧焼結体からなる切刃部材(30)が固着され、少なくとも上記切刃部材(30)の上面に形成されたすくい面(31)と、周面に形成された逃げ面(32)との交差稜線部に切刃(33)が形成されてなる超高圧焼結体切削工具において、
上記切刃(33)は、上記コーナ部(21)に設けられた平面視円弧状をなすコーナ(33a)と、このコーナ(33a)からそれぞれ延びる一対の直線切刃(33b)とから構成され、上記コーナ(33a)又は上記一対の直線切刃(33b)の少なくとも一方には、上記コーナ(33a)と、該コーナ(33a)の2等分線(B)とが交差するコーナ先端(34)から離間するにつれ漸次低くなる下り傾斜部(35a)と、この下り傾斜部(35a)に続いて漸次高くなる上り傾斜部(35b)とからなる傾斜部(35)が形成され、上記コーナ部(21)の内方には、上記すくい面(31)から上方に向かって立ち上がるとともに上記2等分線(B)上で互いに交差する一対のブレーカ壁面(41)を備えたチップブレーカ突起(40)が設けられ、上記一対のブレーカ壁面(41)は、上記一対の直線切刃(33b)方向と略平行な方向に延在し且つ互いの交差部(43)が上記コーナ先端(34)側に突出するように形成されていることを特徴とする超高圧焼結体切削工具である。
本発明の超高圧焼結体切削工具によれば、切刃(33)に形成された傾斜部(35)が切屑を拘束する作用が強くなることから、切屑の流出方向を安定させるうえにカール半径を小さくするため、切屑が長く伸びることを抑制し、切屑処理を良好にする。
また、チップブレーカ突起(40)において、一対のブレーカ壁面(41)は、一対の直線切刃(33b)方向と略平行な方向に延在し且つ互いの交差部(43)がコーナ先端(34)側に突出するように形成されていることから、広範な切込み深さの設定条件において、上記ブレーカ壁面(41)が切屑を確実に拘束し効果的な切屑処理を可能にする。特に、コーナ(33a)の各位置から一対のブレーカ壁面(41)の交差部(43)までの距離が小さいため、仕上げ切削においてきわめて効果的な切屑処理を可能にする。
さらに、立方晶窒化硼素(cBN)を含有する超高圧焼結体で構成された超高圧焼結体切削工具において、切刃傾き角を正側に転化する下り傾斜部(35a)は、高硬度材切削時に特有の高い背分力を減少させるため、びびり、発熱、切刃(33)のチッピング又は欠損の発生が抑制される。
切刃部材(30)がダイヤモンド(DIA)を含有する超高圧焼結体で構成された超高圧焼結体切削工具においても、下り傾斜部(35a)は、切刃(33)の切れ味を高めることから、非鉄金属や非金属の切削時に、刃先に切屑が凝着することを抑制し加工面の面粗さを向上させる。
以下に、本発明に係る超高圧焼結体切削工具の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る超高圧焼結体切削工具のコーナ部の斜視図である。図2は同切削工具のコーナ部の平面図である。図3は同切削工具のコーナ部の側面図である。図4及び図5はそれぞれ図2におけるS1−S1線端面図及びS2−S2線端面図である。図6は同切削工具及び比較切削工具の切屑形状を示す図である。
図1に図示するように、本実施形態に係る超高圧焼結体切削工具は、例えば超硬合金、サーメット又はセラミックス等の硬質材料からなる略多角形板状のチップ基体20の上面20aのコーナ部21に形成した切欠き部22に、cBNを含有する超高圧焼結体からなる切刃部材30をろう付け固着したチップ10である。このチップ10は、図示しない公知の固定手段によりバイトホルダ等の切削工具のボデーやホルダの所定位置に着脱自在に装着され、被削材の旋削加工等を行う切刃としての機能を果たすものである。また、本発明の超高圧焼結体切削工具は、上記のボデーやホルダに装着するチップに限定されることはなく、例えば上記ボデーやホルダに直接ろう付け固着される態様であってもよい。
コーナ部21には、切刃部材30及びチップ基体20の一部に跨って、それぞれの上面30a、20aには、連続したすくい面31が形成されるとともに、それぞれの周面には、連続した逃げ面32が形成され、これらすくい面31と逃げ面32との交差稜線部に切刃33が形成されている。本チップ10は、逃げ面32が上記各々の上面30a、20aに対して直角に延びた、逃げ角0°のいわゆるネガチップとなっている。
図2に図示する平面視において、切刃33は、円弧状をなすコーナ33aと、該コーナ33aからそれぞれ延び直線状をなす一対の直線切刃33bとから構成されている。上記一対の直線切刃33bにおいて、上記コーナ33aの反対側の端部はチップ基体20によって構成されている。
さらに、コーナ部21の内側には、すくい面31から上方に向かって立ち上がるとともにコーナ33aの2等分線B上で互いに交差する一対のブレーカ壁面41を備えたチップブレーカ突起40が形成されている。すくい面31、逃げ面32及び切刃33と同様に、一対のブレーカ壁面41も切刃部材30とチップ基体20の一部に跨って形成されている。平面視で、一対のブレーカ壁面41は、直線切刃33bの延びる方向と略平行に延在し、互いに交差する交差部43がコーナ33aと上記2等分線Bとが交差するコーナ先端34側に突出して形成されている。上方に向かって延びる一対のブレーカ壁面41は切刃部材30及びチップ基体20の上面30a、20aで構成されたブレーカ頂面42と交差している。ここで、図4及び図5に図示するように、コーナ先端34から上記交差部43がすくい面31から立ち上がりはじめる位置までの距離(コーナ先端34におけるブレーカ幅)B1は、直線切刃33bの刃先からブレーカ壁面41がすくい面31から立ち上がりはじめる位置までの距離(直線切刃33bにおけるブレーカ幅)B2より小さく設定されている。すなわち、上記交差部43はコーナ先端34に近接して設けられている。
図3に図示する側面視において、チップブレーカ突起40の頂面42に対するコーナ33aの芯下がり量H1は0.15mmに設定され、該コーナ33a全体にわたって略等しい芯下がり量H1に設定されている。直線切刃33bには、該直線切刃33b方向で、上記コーナ先端34から離間するにしたがって漸次低くなる下り傾斜部35aと、該下り傾斜部35aに続いて漸次高くなりその終端がチップ基体20の上面20aと交わる上り傾斜部35bと、からなる傾斜部35が形成されている。本実施形態において、下り傾斜部35a及び上り傾斜部35bは、下方に向かって凹んだ単一円弧で連続的に形成されており、上記円弧の曲率半径は、コーナ33aを平面視したときの円弧の曲率半径より十分に大きく、例えば25mm以上とされている。傾斜部35に連なるすくい面31は、直線切刃33bの延びる方向で上記円弧に対応して下方に向かって凹んだ曲面により形成され、成形方法としては砥石を用いた研削加工法、放電加工法、レーザー加工法又は電子ビーム加工法のいずれかの方法が用いられる。
さらに、切刃33には、該切刃33に沿ってホーニング面50が設けられている。図4及び図5に図示すように、本実施形態では、ホーニング面50は、切刃33に直交する平面で切断した断面形状において、チップ基体20の上面20aに対して傾斜した平面状の面取りで形成され、平面視において、コーナ33aに設けられたホーニング面50aの幅A1は、直線切刃33bに設けられたホーニング面50bの幅A2より大きくなっている。さらに、コーナ33aのホーニング面50aの幅は、コーナ33aの両端部からコーナ先端34に向かうにつれ徐々に増加し上記コーナ先端34で最も大きくなるように形成されている。一方、直線切刃33bのホーニング面50bは、その幅A2及び上面に対する傾斜角度α2が下り傾斜部35a及び上り傾斜部35bに関係なく全体にわたって等しく形成されている。
本実施形態では、図4及び図5にそれぞれ図示するように、切刃33に直交する平面で切断した断面において、切刃33から延びるすくい面31が水平方向に延びており、すくい角が0°となっている。
以上に説明したチップを用いて浸炭焼入したSCM415(JIS G4105)を切削したときの切屑形状を図6に示す。比較チップは、切刃形状、チップブレーカ突起の形状等の基本的構成が図7に図示した切削工具とほぼ等しいものである。この図からわかるように、比較チップにくらべ、本実施形態のチップ10は、仕上げ切削から粗加工までの広範な切込み深さにおいて切屑処理の優位性が確認された。また、同じ切込み深さapにおいて、送り条件fを小さくした場合、比較チップにくらべカール径の変化が小さく安定して優れた切屑処理性を有することが確認された。
以上の切屑処理性の評価からわかるように、本チップ10によれば、一対の直線切刃33bに形成された傾斜部35は、切屑を拘束する作用が強いことから切屑の流れを安定化させるとともに切屑のカール半径を小さくする。側面視したときの傾斜部35の円弧は、その曲率半径が5mm〜100mmの範囲にあるのが望ましい。これは、5mm未満になると、傾斜部35の傾斜が急になり切屑変形時に生じる応力が高くなり切削抵抗の増大や切刃33の損傷増大を招くおそれがあり、100mmを超えると上記の効果が得られないおそれがあるからである。
さらに、チップブレーカ突起40の一対のブレーカ壁面41が一対の直線切刃33bの延びる方向と略平行な方向に延在し、且つ上記一対のブレーカ壁面41の交差部43がコーナ先端34側に突出して近接するように形成されていることから、上記ブレーカ壁面41は、コーナ33a内の微小切込み深さから直線切刃33bに切込み深さが及ぶ広範な設定条件において、切屑を確実に拘束し効果的な切屑処理を可能にする。
しかも、下り傾斜部35aは、該下り傾斜部35aから生成する切屑をコーナ先端34から離れる方向に誘導しブレーカ壁面41に確実に衝突させるため、いっそう効果的な切屑処理を可能にする。
チップブレーカ突起40の頂面42に対するコーナ先端34の芯下がり量H1を0.05mm以上、好ましくは0.10mm以上確保することによって、幅及び厚さが小さい切屑処理の困難な仕上げ切削時の切屑を確実にブレーカ壁面41に衝突させることができるため良好な切屑処理が可能になる。なお、芯下がり量H1の上限値は、上記効果が頭打ちとなる、1mm程度である。
下り傾斜部35aは、直線切刃33bの切刃傾き角を正側に転化することから、高硬度材の切削において、大きくなりがちな背分力を小さくし、この背分力によって誘発されるびびり、発熱、切刃33のチッピング又は欠損の発生を大幅に抑制する。
さらに、切刃33に沿って設けられたホーニング面50は、刃先の強度を高めチッピングや欠損が発生する効果がある。平面視において、コーナ33aのホーニング面50aは、その幅A1が直線切刃33bのホーニング面50bの幅A2より大きくなっていることから、高硬度材の切削時に背分力に起因するチッピングや欠損が発生するのを抑止する。特に、上記幅A1がコーナ先端34で最も大きくなっていることから、高い背分力を正面側からまともに受ける前切刃におけるチッピングや欠損を効果的に抑止する。
また、コーナ33aに設けた比較的幅広のホーニング面50aは、切屑をカールさせる働きが強まるため、仕上げ切削の如き低切込み深さにおける切屑処理にも有効となる。
ホーニング面50については、切刃33の刃先を強化する目的からチップ基体20の上面20aに対する傾斜角α1、α2を大きくしてもよいが、切れ味が悪化するおそれがあるので、上記傾斜角α1、α2は45°以下にすべきである。同じ目的からホーニング面50とすくい面31及び/又は逃げ面32との交差稜線部を0.02mm〜0.2mmの範囲の曲率半径をもつ円弧でなめらかにつないでもよい。
直線切刃33bのホーニング面50bは、その形成される範囲全体にわたって幅A2及び傾斜角度α2がほぼ一定に設けられているため、直線切刃33bの各位置においてほぼ等しい刃先強度が得られ、上記範囲全体にわたって均一に損傷が進行する。そのため、長いチップ寿命が安定して望める。なお、傾斜部35に形成したホーニング面50bは、すくい面31を成形する方法と同様に、切刃33の延びる方向で上記傾斜部35に対応した平面及び/又は曲面により形成されることによって一定形状のホーニング面が得られる。
以上に説明した実施形態の切刃部材30を、DIAを含有した超高圧焼結体で形成した超高圧焼結体切削工具によって非鉄金属や非金属の高速切削した場合にも、一対の直線切刃33bに形成された傾斜部35は、切屑を拘束する作用が強いことから切屑の流れを安定化させるとともに切屑のカール半径を小さくする。
さらに、チップブレーカ突起40の一対のブレーカ壁面41が一対の直線切刃33bの延びる方向と略平行な方向に延在し、且つ上記一対のブレーカ壁面41の交差部43がコーナ先端34側に突出して近接するように形成されていることから、上記ブレーカ壁面41は、コーナ33a内の微小切込み深さから直線切刃33bに切込み深さが及ぶ広範な設定条件において、切屑を確実に拘束し効果的な切屑処理を可能にする。特に、下り傾斜部35aは、該下り傾斜部35aから生成する切屑をコーナ先端34から離れる方向に誘導し、ブレーカ壁面41に確実に衝突させるため、いっそう効果的な切屑処理を可能にする。
下り傾斜部35aをコーナ33aに設けた場合には、該コーナ33aの切れ味が良好になるため、該コーナ33aの一部で構成された前切刃の刃先に、切屑が凝着することが抑制され加工面の面粗さが向上する。切刃33の切れ味を良くすることに配慮して、ホーニング面50は設けないか又は微小幅にとどめるのが望ましい。
また、直線切刃33bのホーニング面50bの幅A2をコーナ33aのホーニング面50aの幅A1以上にすると、切取り厚さが比較的大きい直線切刃33bにチッピングや欠損が発生することを防止するのに有効となる。さらに、切刃33から延びるすくい面31に、正のすくい角を付与した場合には、下り傾斜部35aとの相乗効果により刃先の切れ味がきわめて良好となるため加工面の面粗さがいっそう向上する。
以上に説明した実施形態において、cBN又はDIAの少なくとも一方を含有する超高圧焼結体からなるブレーカ壁面41においては、高硬度材を切削した際の高硬度の切屑あるいは非鉄金属等を切削した際の高速度で流出する切屑との接触において、充分な耐摩耗性が確保されるため、早期に切屑処理が悪化するのを防止する。
本発明は、既述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、例えば以下に述べる変更及び追加が可能である。
本発明に係る切削工具は、逃げ面32の逃げ角を正としたポジチップに変更可能であり、チップ10の外形についても、正三角形、正方形、菱形等の略多角形平板状をなすものに適用可能である。
傾斜部35は、コーナ33aと直線切刃33bに跨って設けられてもよいし、直線切刃33bの一部にのみ形成されてもよく、側面視における形状についても1つの円弧状で形成されたものに限らず、複数の円弧又は直線と曲線を組み合わせた曲線状で形成されたものでもかまわない。
本発明の実施形態に係る超高圧焼結体切削工具のコーナ部の斜視図である。 同超高圧焼結体切削工具のコーナ部の平面図である。 同超高圧焼結体切削工具のコーナ部の側面図である。 図2におけるS1−S1線端面図である。 図2におけるS2−S2線端面図である。 切込み深さと送り量との関係で示した同超高圧焼結体切削工具の切屑形状である。 従来切削工具を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 他の従来切削工具を説明する図であり、(a)はコーナ部の平面図、(b)はコーナ部の側面図である。
符号の説明
10 切削工具(チップ)
20 工具本体(チップ基体)
21 コーナ部
30 切刃部材
31 すくい面
32 逃げ面
33 切刃
33a コーナ
33b 直線切刃
34 コーナ先端
35 傾斜部
35a 下り傾斜部
35b 上り傾斜部
40 チップブレーカ突起
41 ブレーカ壁面
42 ブレーカ頂面
43 ブレーカ壁面の交差部
50、50a、50b ホーニング面
B コーナの2等分線
A1、A2 ホーニング面の幅
B1、B2 ブレーカ幅
α1、α2 チップ基体(切削工具)の上面に対するホーニング面の傾斜角度
H1、H2 チップブレーカ突起の頂面に対する切刃の芯下がり量

Claims (3)

  1. 工具本体(20)の上面(20a)のコーナ部(21)には、ダイヤモンド又は立方晶窒化硼素の少なくとも一方を含有した超高圧焼結体からなる切刃部材(30)が固着され、少なくとも上記切刃部材(30)の上面に形成されたすくい面(31)と、周面に形成された逃げ面(32)との交差稜線部に切刃(33)が形成されてなる超高圧焼結体切削工具において、
    上記切刃(33)は、上記コーナ部(21)に設けられた平面視円弧状をなすコーナ(33a)と、このコーナ(33a)からそれぞれ延びる一対の直線切刃(33b)とから構成され、上記コーナ(33a)又は上記一対の直線切刃(33b)の少なくとも一方には、上記コーナ(33a)と、該コーナ(33a)の2等分線(B)とが交差するコーナ先端(34)から離間するにつれ漸次低くなる下り傾斜部(35a)と、この下り傾斜部(35a)に続いて漸次高くなる上り傾斜部(35b)とからなる傾斜部(35)が形成され、上記コーナ部(21)の内方には、上記すくい面(31)から上方に向かって立ち上がるとともに上記2等分線(B)上で互いに交差する一対のブレーカ壁面(41)を備えたチップブレーカ突起(40)が設けられ、上記一対のブレーカ壁面(41)は、上記一対の直線切刃(33b)方向と略平行な方向に延在し且つ互いの交差部(43)が上記コーナ先端(34)側に突出するように形成されていることを特徴とする超高圧焼結体切削工具。
  2. 側面視において、上記下り傾斜部(35a)及び上記上り傾斜部(35b)が1つの円弧からなる曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の超高圧焼結体切削工具。
  3. 上記切刃(33)稜線部には、該切刃(33)に沿って面取り状のホーニング面(50)が設けられ、
    上記コーナ(33a)に設けられたホーニング面(50a)と、上記直線切刃(33b)に設けられたホーニング面(50b)とが相違する形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の超高圧焼結体切削工具。
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