JPH0566231U - エンジンのトルク変動低減装置 - Google Patents
エンジンのトルク変動低減装置Info
- Publication number
- JPH0566231U JPH0566231U JP1619292U JP1619292U JPH0566231U JP H0566231 U JPH0566231 U JP H0566231U JP 1619292 U JP1619292 U JP 1619292U JP 1619292 U JP1619292 U JP 1619292U JP H0566231 U JPH0566231 U JP H0566231U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- pair
- gear
- crankshaft
- cam
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Gears, Cams (AREA)
- Gear Transmission (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 例えば6気筒自動車用エンジンでは、クラン
クシャフトの3回転に対して、シリンダー内の混合気は
1回の割りで爆発を生ずるので、シャープな波形のエン
ジントルクの変動が発生しこれにより振動及び騒音が生
ずる。そこでこのシャープなエンジントルク変動を抑制
する。 【構成】 エンジンのクランクシャフトに設定ギア比の
ギア4を介して連動する出力軸5に中心が固着された楕
円状カム7と、それぞれ央部に同カム7の上下端に当接
するローラー10,10を有し相互にばねにより互いに
引き合う方向に付勢され同楕円状カム7の回転に伴い上
下方向の相互間隔を互いに拡縮する振動を行う上下1対
の慣性浮動質量部材8,8と、上記エンジンのシリンダ
ーブロックに固着され上記1対の慣性浮動質量部材8,
8を弾性的に支持するハウジング13とを具えたこと。
クシャフトの3回転に対して、シリンダー内の混合気は
1回の割りで爆発を生ずるので、シャープな波形のエン
ジントルクの変動が発生しこれにより振動及び騒音が生
ずる。そこでこのシャープなエンジントルク変動を抑制
する。 【構成】 エンジンのクランクシャフトに設定ギア比の
ギア4を介して連動する出力軸5に中心が固着された楕
円状カム7と、それぞれ央部に同カム7の上下端に当接
するローラー10,10を有し相互にばねにより互いに
引き合う方向に付勢され同楕円状カム7の回転に伴い上
下方向の相互間隔を互いに拡縮する振動を行う上下1対
の慣性浮動質量部材8,8と、上記エンジンのシリンダ
ーブロックに固着され上記1対の慣性浮動質量部材8,
8を弾性的に支持するハウジング13とを具えたこと。
Description
【0001】
本考案は、エンジンのトルク変動低減装置に関する。
【0002】
例えば、6気筒自動車用エンジンにおいては、クランクシャフトの3回転に対 し、シリンダー内の混合気の爆発は1回の割りで生ずるために、図6に示すよう なシャープな波形のエンジントルクの変動が発生し、これにより振動及び騒音が 生ずる。 エンジントルクの変動を吸収するためには、従来、フライホイールをクランク シャフトに直結しているのであるが、そのためにはフライホイールの慣性能率を 大きくしなければならず、必然的にその重量が増加する。
【0003】 また、エンジントルクの変動は、低速回転時ほど大きく発生するにもかかわら ず、フライホイールは低速回転時にはその運動エネルギが小さい故、十分なトル ク変動吸収能力を発揮し難いという問題もある。
【0004】
本考案は、このような事情に鑑みて提案されたもので、エンジンのトルク変動 の振巾低減を図ることによる効果的なエンジンのトルク変動低減装置を提供する ことを目的とする。
【0005】
そのために本考案は、エンジンのクランクシャフトに設定ギア比のギアを介し て連動する出力軸に中心が固着された楕円状カムと、それぞれ央部に同カムの上 下端に当接するローラーを有し相互にばねにより互いに引き合う方向に付勢され 同楕円状カムの回転に伴い上下方向の相互間隔を互いに拡縮する振動を行う上下 1対の慣性浮動質量部材と、上記エンジンのシリンダーブロックに固着され上記 1対の慣性浮動質量部材を弾性的に支持するハウジングとを具えたことを特徴と する。
【0006】
このような構成によれば、エンジンの回転中はクランクシャフトの回転に連動 して回転する楕円状カムの作用により、上下1対の慣性浮動質量部材がエンジン の変動トルクとは反対位相でかつ同一周期でその相互距離を拡縮する強制振動を する。 その結果、発生する慣性力によりエンジンの変動トルクの尖鋭な振巾は増減す る。 なお、その際、楕円状カムのフライホイール効果もエンジンのトルク変動低減 に寄与する。
【0007】
本考案を6気筒自動車エンジンに適用した一実施例を図面について説明すると 、図1は本装置を備えたエンジンのギアトレインを示す背面図、図2は本装置の 縦断面図、図3は図2のIII −III 断面図、図4は図2のIV−IV矢視背面図、図 5は本考案装置の作用説明図である。
【0008】 まず、図1〜図4において、クランク軸に嵌着されたクランクギア1に歯合す るとともに相互に歯合するアイドルギア2,カムシャフトギア3等のいずれでも よいが、本実施例では、アイドルギア2に歯合するクランクギア1に対し1.5 倍のギア比を有する出力ギア4が嵌着されたギア軸5を設ける。6はインジェク ションポンプ駆動ギアである。 7は中心が軸5に嵌着された楕円状カム、8,8はそれぞれ等長の横方向の上 下1対の浮動板対で、各浮動板対8は等長の左右1対の平行浮動板9,9よりな る慣性浮動質量部材を形成する。
【0009】 10,10はそれぞれ各慣性浮動板対8の中心にピンで枢着されそれぞれ楕円 状カム7の上下端に当接するローラー、11,11はそれぞれ上部浮動板対8, 下部浮動板対8の左端同士、右端同士間にそれぞれ張設された左右1対のばねで 、ばね11の上下端を係止する軸方向ローラーピン12の前後端はそれぞれエン ジンのシリンダーブロックに突設されたハウジング13の1対の仕切壁に穿設さ れた図示省略の鉛直方向の長孔6,6に図示省略のスプリングを介して挿入され ている。
【0010】 このような装置において、出力ギア4つまりギア軸5の回転数をクランクシャ フト1のそれの1.5倍にするようにクランクギア1,アイドルギア2,出力ギ ア4のギア比を設定しておく。 そうすると、エンジンの回転中はギア軸5の回転により楕円状カム7が回転し 、これにより上下1対の慣性浮動板対8,8が上下方向に同期的にその相互間隔 を拡縮する強制振動を行い、その結果として下記するように上下方向の慣性力を ハウジング13を介してエンジンに及ぼす。
【0011】 すなわち、慣性浮動板対8,8の強制振動による反力は図5(A)に示すよう に、周期的T0 の正弦波状であり、これが同図(B)に示すエンジンの変動トル ク波形(図6に示したものに同じ)に作用する結果、エンジンの合成変動トルク の波形は同図(C)に示すようになり、明らかに、同図(B)に示したエンジン 自体の発生する尖鋭な変動トルクの振巾を著減することが判る。
【0012】 上記実施例は6気筒エンジンについて述べたが、4気筒エンジンの場合は、楕 円状カムの回転数はクランクシャフトのそれと同一とし、8気筒エンジンではク ランクシャフトの回転数の2倍とするように、出力ギア5のギア比を選定する。 いずれの場合も、楕円状カムの回転に基づく運動エネルギにより慣用の直結フ ライホイールと同一原理で、エンジンのトルク変動の一部がフライホイール効果 により均らされる。
【0013】
【考案の効果】 このような装置によれば、エンジンの回転数の大小には全く無関係にそのトル ク変動の振巾は著減する。
【0014】 要するに本考案によれば、エンジンのクランクシャフトに設定ギア比のギアを 介して連動する出力軸に中心が固着された楕円状カムと、それぞれ央部に同カム の上下端に当接するローラーを有し相互にばねにより互いに引き合う方向に付勢 され同楕円状カムの回転に伴い上下方向の相互間隔を互いに拡縮する振動を行う 上下1対の慣性浮動質量部材と、上記エンジンのシリンダーブロックに固着され 上記1対の慣性浮動質量部材を弾性的に支持するハウジングとを具えたことによ り、エンジンのトルク変動の振巾低減を図ることによる効果的なエンジンのトル ク変動低減装置を得るから、本考案は産業上極めて有益なものである。
【図1】本考案を6気筒自動車用エンジンに適用した一
実施例のギアトレインを示す背面図である。
実施例のギアトレインを示す背面図である。
【図2】本考案装置の縦断面図である。
【図3】図2のIII −III 矢視断面図である。
【図4】図2のIV−IV矢視断面図である。
【図5】本考案装置の作用説明図である。
【図6】公知の6気筒自動車用エンジンのトルク変動を
示す波形図である。
示す波形図である。
1 クランクギア 2 アイドルギア 3 カムシャフトギア 4 出力ギア 5 ギア軸 6 長孔 7 楕円状カム 8 慣性浮動板対 9 平行浮動板 10 ローラー 11 ばね 12 ローラーピン 13 ハウジング 14 浮動板支持ピン
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンのクランクシャフトに設定ギア
比のギアを介して連動する出力軸に中心が固着された楕
円状カムと、それぞれ央部に同カムの上下端に当接する
ローラーを有し相互にばねにより互いに引き合う方向に
付勢され同楕円状カムの回転に伴い上下方向の相互間隔
を互いに拡縮する振動を行う上下1対の慣性浮動質量部
材と、上記エンジンのシリンダーブロックに固着され上
記1対の慣性浮動質量部材を弾性的に支持するハウジン
グとを具えたことを特徴とするエンジンのトルク変動低
減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1619292U JPH0566231U (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | エンジンのトルク変動低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1619292U JPH0566231U (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | エンジンのトルク変動低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566231U true JPH0566231U (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=43736034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1619292U Expired - Lifetime JPH0566231U (ja) | 1992-02-18 | 1992-02-18 | エンジンのトルク変動低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0566231U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5932137B2 (ja) * | 1976-10-01 | 1984-08-07 | エヌ・ベ−・フイリツプス・フル−イランペンフアブリケン | 人体部分の吸収差の測定装置 |
-
1992
- 1992-02-18 JP JP1619292U patent/JPH0566231U/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5932137B2 (ja) * | 1976-10-01 | 1984-08-07 | エヌ・ベ−・フイリツプス・フル−イランペンフアブリケン | 人体部分の吸収差の測定装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980421 |