JPH0564931B2 - - Google Patents

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JPH0564931B2
JPH0564931B2 JP3416187A JP3416187A JPH0564931B2 JP H0564931 B2 JPH0564931 B2 JP H0564931B2 JP 3416187 A JP3416187 A JP 3416187A JP 3416187 A JP3416187 A JP 3416187A JP H0564931 B2 JPH0564931 B2 JP H0564931B2
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JP
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compound
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fluorouracil
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Setsuo Fujii
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Priority to CH1091/87A priority patent/CH671578A5/de
Priority to GB8706972A priority patent/GB2192880B/en
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、5−フルオロウラシル誘導体を含有
する制癌剤に関する。 従来の技術 欧州特許公開第180897号公報には、制癌作用を
有する一定の5−フルオロウラシル誘導体が開示
されており、また、欧州特許公開第180188号公報
には、一定のピリジン誘導体を含有することを特
徴とする5−フルオロウラシル及び生体内で5−
フルオロウラシルを生成し得る化合物から選ばれ
た制癌化合物の制癌作用を増強する組成物が記載
されている。 本発明者は、5−フルオロウラシル誘導体につ
いて研究を重ねたところ、上記欧州特許公開公報
には具体的に開示されていない一定の化合物が、
欧州特許公開第180897号に具体的に記載されてい
る化合物、又は欧州特許第180188号に記載されて
いるピリジン誘導体によりその制癌作用を増強さ
れた5−フルオロウラシル又は生体内で5−フル
オロウラシルを生成する化合物に比し、顕著に優
れた治療係数を有することを見出し、本発明を完
成するに至つた。 発明の開示 即ち、本発明は、下記の一般式 〔式中RaはC1−C6アルコキシメチル基を示
す。〕 で表わされる5−フルオロウラシル誘導体に係る
ものである。 上記本発明の一般式(1)の5−フルオロウラ
シル誘導体は、極めて優れた制癌作用を有し、し
かも低毒性であり、例えば体重減少等の副作用も
少なく、人及び動物の癌治療のための抗腫瘍剤と
して非常に有用である。特に本発明化合物は、(1)
吸収性がよい、(2)持続性がよい、(3)安定性がよ
い、(4)下痢、おうと、消化管出血等の消化管毒性
が極めて少ない、(5)その本来の制癌作用を奏する
投与量と毒性等の副作用を惹起する投与量との差
が大きく、治療係数が優れており、安全性が高
い、等の優れた特徴を具備している。 従つて、本発明は、上記一般式(1)の5−フ
ルオロウラシル誘導体の有効量と薬理的に許容さ
れる担体とを含有する制癌剤を提供するものであ
る。 また、本発明は、上記一般式(1)の5−フル
オロウラシル誘導体の有効量を患者に投与するこ
とを特徴とする患者の癌の治療方法をも提供する
ものである。 本発明書、特に一般式(1)において、C1
C6アルコキシメチル基としては、メトキシメチ
ル、エトキシメチル、1−プロポキシメチル、イ
ソプロポキシメチル、1−ブトキシメチル、イソ
ブトキシメチル、2−ブトキシメチル、tert−ブ
トキシメチル、1−ペンチルオキシメチル、1−
ヘキシルオキシメチル基等を例示できる。 上記一般式(1)の化合物のうちでも、Ra
エトキシメチル基又はメトキシメチル基である化
合物が好ましい。 本発明の化合物のうちでも、特に、後記実施例
1に記載の化合物、即ち、3−〔3−(6−ベンゾ
イルオキシ−3−シアノ−2−ピリジルオキシカ
ルボニル)ベンゾイル〕−1−エトキシメチル−
5−フルオロウラシルが、より好ましい化合物で
ある。 上記一般式(1)で表わされる本発明化合物
は、下記反応行程式−1又は−2に示す方法によ
り製造することができる。 <反応行程式 1> 工程 A 工程 B 上記式中Raは前記と同様であり、Xは、例え
ばフツ素、塩素、臭素等のハロゲン原子を示し、
Rbは水素原子又はトリ(低級アルキル)シリル
基を示す。該トリ(低級アルキル)シリル基にお
ける低級アルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−
ブチル、ペンチル、ヘキシル基等のC1−C6アル
キル基を例示できる。 工程 A 反応行程式−1に示す方法によれば、まず公知
化合物(2)と公知化合物(3)とを反応させる
ことにより、中間体(4)を得る。 この反応は適当な脱酸剤の存在下、適当な溶媒
中で行われる。脱酸剤としては通常用いられるも
の、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等の無機塩基性化合物及びトリ
エチルアミン、N,N−ジメチルアミノピリジ
ン、ピリジン等の有機塩基性化合物を使用でき
る。溶媒としては、反応に悪影響を与えない各種
の有機溶媒例えばジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル
類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン炭化水素類、ピリジン、N,N−ジメチル
ホルムアミド等を使用できる。 化合物(2)に対する化合物(3)の使用量
は、特に限定されるものではないが、通常少なく
とも等モル量程度、好ましくは等モル〜3倍モル
量程度の範囲内から選択されるのがよい。反応温
度は一般に−30〜100℃、好ましくは室温〜100℃
程度とするのがよく、反応は約10分〜20時間程度
で終了する。 工程 B 次いで、得られる中間体(4)と公知又は新規
な化合物(5)とを反応させることにより本発明
の目的化合物(1)を収得できる。 この反応は、化合物(5)の種類に応じて、
Rbが水素原子である化合物(5)を用いる場合
には、工程A、即ち上記化合物(2)と化合物
(3)との反応と同条件下に行われる。 またRbがトリ(低級アルキル)シリル基であ
る化合物(5)を用いる場合には、反応は適当な
溶媒、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリ
ル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等の非プロト
ン性有機溶媒を、好ましくは無水状態で用いて実
施される。 いずれの場合も反応温度としては通常−30〜
100℃、好ましくは室温〜60℃程度が採用され、
約1〜20時間で反応は終了する。上記中間体
(4)と化合物(5)との反応においてRbがトリ
(低級アルキル)シリル基の場合は、塩化アルミ
ニウム、塩化第二錫、塩化亜鉛等のルイス酸の触
媒量を用いることもできる。 化合物(5)の使用量は適宜決定されるが、通
常中間体(4)に対して少なくとも等モル量程
度、好ましくは等モル〜3倍モル程度とするのが
適当である。 <反応行程式 2> 工程 A 工程 B 上記式中Ra及びXは前記に同じである。 工程 A 反応行程式−2に示す化合物(6)と化合物
(3)との反応は、前記反応行程式−1に示した
化合物(2)と化合物(3)との反応と同様にし
て行われる。 行程 B かくして得られる中間体(7)と化合物(2)
との反応も、前記反応行程式−1に示した化合物
(2)と化合物(3)との反応と同様にして実施
することができる。 上記反応行程式−1又は−2において出発物質
として用いられる化合物(2)及び化合物(3)
は、いずれも公知の入手容易な化合物である。他
方、上記反応行程式−1又は−2において用いら
れる化合物(5)及び化合物(6)は、一部新規
な化合物を包含している。これら化合物は、例え
ば以下に示す方法(a)及び(b)のいずれか又はこれら
を適宜組み合わせることにより製造できる。 (a) ベンゾイル基
【式】を導入する 反応。 即ち基
【式】を置換基として有 するピリジル基を有する化合物(6)を得る反応
は、対応する水酸基を有するピリジン化合物を原
料として、これに適当なアシル化剤(ベンゾイル
化剤)を反応させることにより実施される。この
アシル化反応は、前記反応行程式−1に示した化
合物(2)と化合物(3)との反応と同様にして
行なうことができる。 (b) トリ(低級アルキル)シリル基を導入する反
応。 例えばRbがトリ(低級アルキル)シリル基で
ある化合物(5)を得る反応は、水酸基を有する
対応するピリジン誘導体にシリル化剤を反応させ
ることにより実施できる。ここでシリル化剤とし
ては、通常のもの例えば1,1,1,3,3,3
−ヘキサメチルジシラザン等のトリ(低級アルキ
ル)ジシラザン類、トリメチルクロロシラン等の
ハロゲン化トリ(低級アルキル)シラン類、N,
O−ビストリメチルシリルアセトアミド等のシリ
ル化アセトアミド等を用いることができる。該シ
リル化剤は、一般に原料化合物に対して約1〜3
倍モル量用いられる。尚上記ハロゲン化トリ(低
級アルキル)シラン類をシリル化剤として用いる
場合には、反応系内に更に、トリエチルアミン、
ジメチルアニリン、ジエチルアミノピリジン等の
アミン類やピリジン等を、該シリル化剤に対して
約1〜3倍モル量添加存在させるのが望ましい。
またこの場合又はシリル化アセトアミドをシリル
化剤として利用する場合には、反応は適当な溶媒
中、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル
等のニトリル類、塩化メチレン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素類等の溶媒中で好ましく実
施される。シリル化剤としてトリ(低級アルキ
ル)ジシラザン類を用いる場合には、該シリル化
剤自体が溶媒としての作用を兼ねるため、特に他
の溶媒を用いる必要はない。上記シリル化反応
は、通常室温〜反応溶媒の沸点付近の温度条件下
に、約1〜15時間を要して行なわれる。 上記各反応工程で得られる目的化合物及び本発
明化合物は、通常の分離手段により反応系内より
分離され、更に精製される。この分離及び精製手
段としては、例えば再沈澱法、再結晶法、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー、イオン交換カラ
ムクロマトグラフイー、ゲルクロマトグラフイ
ー、親和クロマトグラフイー等を採用できる。 本発明化合物は、通常一般的な医薬製剤の形態
で人を含む哺乳類に投与される。製剤は通常使用
される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、表面活
性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を用いて
調製される。この医薬製剤としては各種の形態が
治療目的に応じて選択でき、その代表的なものと
して錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆
粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤
等)、軟膏剤等が挙げられる。錠剤の形態に成形
するに際しては、担体として例えば乳糖、白糖、
塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭
酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸等の賦形剤、単シロツプ、ブドウ糖液、デンプ
ン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロー
ス、セラツク、メチルセルロース、リン酸カリウ
ム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥デン
プン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミ
ナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モ
ノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白
糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の
崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル
硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デ
ンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、
ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精
製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチ
レングリコール等の滑沢剤等が例示できる。さら
に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例
えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フイル
ムコーテイング錠あるいは二重錠、多層錠とする
ことができる。丸剤の形態に成形するに際して
は、担体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプ
ン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等
の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラ
チン等の結合剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊
剤等が例示できる。坐剤の形態に成形するに際し
ては、担体として例えばポリエチレングリコー
ル、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコール
のエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等
を使用できる。カプセル剤は常法に従い通常本発
明化合物を上記で例示した各種の担体と混合して
硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填し
て調製される。注射剤として調製される場合、液
剤、乳剤及び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張
であるのが好ましく、これらの形態に成形するに
際しては、希釈剤として例えば水、エチルアルコ
ール、マクロゴール、プロピレングリコール、エ
トキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ
化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用できる。
なお、この場合等張性の溶液を調製するに充分な
量の食塩、ブドウ等あるいはグリセリンを医薬製
剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助
剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。更に
必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘
味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有せしめて
もよい。ペースト、クリーム及びゲルの形態に成
形するに際しては、希釈剤として例えば白色ワセ
リン、パラフイン、グリセリン、セルロース誘導
体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベント
ナイト等を使用できる。 本発明の医薬製剤中に含有されるべき本発明の
化合物の量としては、特に限定されず広範囲に適
宜選択されるが、通常医薬製剤中1〜70重量%と
するのがよい。 上記医薬製剤の投与方法は特に制限はなく、各
種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、患
者の症状の程度等に応じて決定される。例えば錠
剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプ
セル剤は経口投与される。注射剤は単独であるい
はブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して
静脈内投与され、更に必要に応じて単独で筋肉
内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤
は直腸内投与される。 上記医薬製剤の投与量は用法、患者の年齢、性
別その他の条件、疾患の程度等により適宜選択さ
れるが、通常有効成分である本発明化合物の量が
1日当り体重1Kg当り約0.5〜20mg程度とするの
がよく、該製剤は1日に1〜4回に分けて投与す
ることができる。 実施例 以下、本発明化合物の製造に利用する原料化合
物の製造例を参考例として挙げ、次いで本発明化
合物の製造例を実施例として挙げ、更に本発明化
合物につき行なわれた薬理試験例を挙げる。 尚、下記参考例及び実施例において、「C」の
右側に用いられた数字は、化合物中の位置を示す
ものであり、例えば「C6−H」は、6−位炭素
に結合した水素原子を示すものである。 参考例 1 6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2−ヒド
ロキシピリジンの製造 3−シアノ−2,6−ジヒドロキシピリジン
1.00gのN,N−ジメチルアセトアミド40ml溶液
に、トリエチルアミン0.51ml及び塩化ベンゾイル
0.43mlを加え、室温で15分間攪拌した。更に反応
溶液にトリエチルアミン0.51ml及び塩化ベンゾイ
ル0.43mlを加え、室温下15分間攪拌した。反応溶
液を過し、液を減圧濃縮し、残渣をクロロホ
ルム及び水で洗浄して目的化合物1.06g(収率60
%)を得た。1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm): 12.76(1H,bs,OH又はNH) 8.33(1H,d,J=8Hz,ピリジン環のC4−H) 8.17−8.07(2H,m,
【式】) 7.94−7.58(3H,m,
【式】) 6.95(1H,d,J=8Hz、ピリジン環のC5−H) 参考例 2 6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2−トリ
メチルシリルオキシピリンジンの製造 6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2−ヒド
ロキシピリンジン2.00gに1,1,1,3,3,
3−ヘキサメチルジシラザン20mlを加え、140℃
で20分間攪拌した。 反応溶液を減圧下濃縮したところ、目的とする
化合物が定量的に得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 8.23−8.13(2H,m,
【式】) 7.96(1H,d,J=8Hz,C4−H) 7.68−7.43(3H,m,
【式】) 6.85(1H,d,J=8Hz,C5−H) 0.40(9H,s,CH3×3) 実施例 1 3−〔3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイ
ル〕−1−エトキシメチル−5−フルオロウラ
シルの製造 1−エトキシメチル−5−フルオロウラシル
1.17gの乾燥ジオキサン50ml溶液にトリエチルア
ミン5.53mlと塩化イソフタロイル1.52gとを加
え、1時間還流した。 次いで反応溶液を過し、液を濃縮し、残渣
をアセトニトリル50mlに溶解し、これにトリエチ
ルアミン3.46ml及び6−ベンゾイルオキシ−3−
シアノ−2−ヒドロキシピリジン2.10gを加え、
室温下、2時間攪拌した。反応溶液を過し、濃
縮後、残渣をクロロホルムを溶出溶媒としたシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーで精製して目的
化合物860mg(25%)を得た。 融点=162〜164℃1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 8.66−8.14(6H,m,
【式】と
【式】とピリジン環のC4 −H) 7.82−7.33(6H,m,C6−Hと
【式】と
【式】とピリジン環のC5 −H) 5.15(2H,s,N−CH2) 3.62(2H,q,J=7Hz,−CH2CH3) 1.22(3H,t,J=7Hz,−CH3) 実施例1と同様にして以下の化合物を得た。 実施例 2 3−〔4−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイ
ル〕−1−エトキシメチル−5−フルオロウラ
シル 収率24% 性状:粉末1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 8.39−8.02(7H,m,
【式】とCO
【式】とピリジン環のC4 −H) 7.67−7.39(5H,m,
【式】とC6 −Hとピリジン環のC5−H) 5.14(2H,s,N−CH2) 3.61(2H,q,J=7Hz,−CH2CH3) 1.22(3H,t,J=7Hz,CH3) 実施例 3 3−〔3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイ
ル〕−5−フルオロ−1−メトキシメチルウラ
シル 収率26% 性状:粉末1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm): 8.87−7.63(12H,m,
【式】
【式】
【式】とC6−H) 5.10(2H,s,CH2) 3.37(3H,s,CH3) 実施例 4 3−〔3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイ
ル〕−1−エトキシメチル−5−フルオロウラ
シルの製造 1−エトキシメチル−5−フルオロウラシル
1.07gのジオキサン40ml溶液に塩化イソフタロイ
ル1.39g及びトリエチルアミン3.15mlを加え、80
℃で30分間攪拌した。 反応溶液を過濃縮し、残渣にアセトニトリル
30ml及び6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2
−トリメチルシリルオキシピリジン2.60gを加
え、室温下1晩攪拌した。 反応溶液を再度過濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムを用い、酢酸エチル−塩化メチレンで溶
出して精製し、目的とする標記化合物(実施例1
の化合物)0.43gを得た。 実施例 5 3−〔3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイ
ル〕−1−エトキシメチル−5−フルオロウラ
シルの製造 6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2−ヒド
ロキシピリジン1.53gのジオキサン30ml溶液にイ
ソフタロイルクロリド1.30gとトリエチルアミン
2.68mlを加え室温で3時間攪拌した。不溶物を
去し、液を濃縮して中間体となる3−(6−ベ
ンゾイルオキシ−3−シアノ−2−ピリジルオキ
シカルボニル)ベンゾイルクロリドを得た。 上記中間体を再度ジオキサン30mlに溶解し、こ
こに1−エトキシメチル−5−フルオロウラシル
1.00gとトリエチルアミン2.68mlを加え、60℃で
1時間攪拌した。不溶物を去し、液を濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムを用いジクロロメタ
ンで溶出して目的とする3−〔3−(6−ベンゾイ
ルオキシ−3−シアノ−2−ピリジルオキシカル
ボニル)ベンゾイル〕−1−エトキシメチル−5
−フルオロウラシル(実施例1の化合物)0.62g
を得た。 収率21% 薬理試験例 ICR系マウスに腹水として継代したザルコーマ
(Sarcoma)−180を、生理食塩水で希釈して1匹
当り2×107個となる量を同系マウスの背部皮下
に移植し実験に供した。腫瘍移植24時間後より1
日1回、7日間、ポリビニルピロリドンにて固溶
体を作成し、5%アラビアゴムで懸濁させた薬剤
を連日経口投与した。 腫瘍移植10日目に背部皮下の固型癌を摘出し、
腫瘍重量を測定し、薬剤投与群の腫瘍重量Tと薬
剤未投与の対照群の腫瘍重量(C)との比(T/
C)を求め、薬剤投与量と該比(T/C)の用量
−反応曲線よりT/Cが0.5となる50%腫瘍抑制
用量(ED50値)を求めた。 結果を下記第1表に示す。尚、第1表には、対
照薬として5−フルオロ−1−(2−テトラヒド
ロフラニル)ウラシルとウラシルとを1対4(重
量比)で併用した制癌剤を用いた結果を併記す
る。 第1表 供試化合物 ED50(mg/Kg) 実施例1の化合物 5 対照薬 30 薬理試験例 ドンリユウ系ラツトに腹水として継代したザル
コーマ(Sarcoma)−180を、生理食塩水で希釈
して1匹当り2×107個となる量を同系ラツトの
背部皮下に移植し実験に供した。腫瘍移植24時間
後より1日1回、7日間、ポリビニルピロリドン
にて固溶体を作成し5%アラビアゴムで懸濁させ
た薬剤を連日経口投与した。 腫瘍移植10日目に背部皮下の固型癌を摘出し、
腫瘍重量を測定し、薬剤投与群の腫瘍重量(T)
と薬剤未投与の対照群の腫瘍重量(C)との比
(T/C)を求め、薬剤投与量と該比(T/C)
の用量−反応曲線より(T/C)が0.5となる50
%腫瘍抑制用量(ED50値)を求めた。 また、上記薬理試験期間に、上記薬剤投与群の
体重増加量が、薬剤未投与の対照群の体重増加量
に比し、10%だけ低く抑制される薬剤の1回当り
の投与量(10%体重抑制量)を求めた。 上記ED50値及び10%体重抑制量から、次式に
従い、治療係数を算出した。 治療係数=10%体重抑制量/ED50 結果を下記第2表に示す。尚、第2表には、対
照薬として下記A〜Eを用いた場合の結果を併記
する。 また、第2表には、対照薬Cの治療係数を1と
した場合の他の薬剤の治療係数の相対強度をも併
記する。 ○対照薬 A 3−[3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイル]
−1−(2−テトラヒドロフラニル)−5−フルオ
ロウラシル ○対照薬 B 3−[3−(5−クロロ−4−ベンゾイルオキシ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイル]
−2′−デオキシ−3′−0−ベンジル−5−フルオ
ロウリジン ○対照薬 C 3−[3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイル]
−2′−デオキシ−3′−0−ベンジル−5−フルオ
ロウリジン ○対照薬 D 3−[3−(4−ベンゾイルオキシ−5−クロロ
−2−ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイル]
−5−フルオロ−1−エトキシメチルウラシル ○対照薬 E 1−エトキシメチル−5−フルオロウラシルと
3−シアノ−2,6−ジヒドロキシピリジンの併
【表】 薬理試験例 ドンリユウ系ラツトに腹水として継代した吉田
肉腫を、生理食塩水で希釈し1匹当り1×105
となる量を同系ラツトの背部皮下に移植し実験に
供した。腫瘍移植24時間後より1日1回、7日
間、ポリビニルピロリドンにて固溶体を作成し、
5%アラビアゴムで懸濁させた薬剤を連日経口投
与した。 腫瘍移植8日目に背部皮下の固型癌を摘出し、
腫瘍重量を測定し、薬剤投与群の腫瘍重量(T)
と薬剤未投与の対照群の腫瘍重量(C)との比
(T/C)を求め、薬剤投与量と該比(T/C)
の用量−反応曲線よりT/Cが0.5となる50%腫
瘍抑制用量(ED50値)を求めた。 また、上記薬理試験期間に、上記薬剤投与群の
体重増加量が、薬剤未投与の対照群の体重増加量
に比し、10%だけ低く抑制されるの薬剤の1回当
りの投与量(10%体重抑制量)を求めた。 上記ED50値及び10%体重抑制量から、次式に
従い、治療係数を算出した。 治療係数=10%体重抑制量/ED50 結果を下記第3表に示す。対照薬は薬理試験例
で用いたものと同じである。また、対照薬Cの
治療係数を1とした場合の他の薬剤の治療係数の
相対強度も第3表に併記する。
【表】 薬理試験例 正常ラツトに薬理試験例における対照薬C又
は実施例1の化合物を25mg/Kgの割合で経口投与
し、時間を追つて採血し、対照薬Cの場合は代謝
産物として3′−0−ベンジル−2′−デオキシ−5
−フルオロウリジンを、実施例1の化合物の場合
は1−エトキシメチル−5−フルオロウラシルを
指標として吸収性を比較した。結果を第4表に示
す。 第4表 供試化合物 血中最大濃度(μg/ml) 実施例1の化合物 9.2 対照薬 C 1.8 第4表から明らかなように、実施例1の化合物
は対照薬Cの約5倍吸収がよいことが判る。 以下、本発明化合物を用いた製剤例を挙げる。 製剤例 1 実施例1の化合物 25mg デンプン 112mg マグネシウムステアレート 18mg 乳糖 45mg 合計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造し
た。 製剤例 2 実施例2の化合物 10mg デンプン 125mg マグネシウムステアレート 20mg 乳糖 45mg 合計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造し
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中RaはC1−C6アルコキシメチル基を示
    す。〕 で表わされる5−フルオロウラシル誘導体を有効
    成分とする制癌剤。
JP62034161A 1986-07-25 1987-02-17 5−フルオロウラシル誘導体を含有する制癌剤 Granted JPS63201127A (ja)

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