JPH0564816U - 顕微鏡用カバープレート - Google Patents

顕微鏡用カバープレート

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Publication number
JPH0564816U
JPH0564816U JP953692U JP953692U JPH0564816U JP H0564816 U JPH0564816 U JP H0564816U JP 953692 U JP953692 U JP 953692U JP 953692 U JP953692 U JP 953692U JP H0564816 U JPH0564816 U JP H0564816U
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JP
Japan
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cover plate
microscope
objective lens
refractive index
thickness
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP953692U
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English (en)
Inventor
麻子 横谷
伸悟 鹿島
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optic Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optic Co Ltd filed Critical Olympus Optic Co Ltd
Priority to JP953692U priority Critical patent/JPH0564816U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高倍率・高開口数の水浸対物レンズを用いて生
物標本を観察する際に結像性能の劣化が少ない顕微鏡用
カバープレートを提供する。 【構成】顕微鏡用カバープレートを屈折率がほぼ1.34の
透明フッ素樹脂により構成する。 【効果】高倍率・高開口数の水浸対物レンズに最適で、
且つ製作性にも優れたカバープレートを提供することが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は水浸対物レンズ、特に高倍率・高開口数の水浸対物レンズを用いて生 物標本を観察する際に好適な顕微鏡用カバープレートに関する。
【0002】
【従来技術】
近年、高コントラスト、高解像を有する走査型レーザー顕微鏡(LSM)によ る細胞骨格や染色体の三次元構造解析、走査型レーザー顕微鏡を用いた蛍光抗体 法による細胞内蛍光物質の局在検出などが、生物、医学の基礎研究の場で大きな 注目を集めつつある。走査型レーザー顕微鏡の最大のメリットは共焦点光学系に より標本を光学的にスライスすることにより3次元画像が得られることである。 オプティカルスライスを行う場合は標本の表面だけでなく内部も見るため、通常 の顕微鏡ではカバーガラスおよび標本自身を通して、また、倒立型顕微鏡では培 養液の薄層を通して標本を観察することになる。
【0003】 ところで、標本(細胞等)や培養液の屈折率は水(屈折率1.33)に近く油浸オ イルの屈折率(1.515)との差が大きいため、従来の油浸対物レンズを用いて細胞 内部の観察や培養液の薄層を通しての観察を行うと、結像性能の劣化が著しくな る。実際、開口数 1.4程度の油浸対物レンズでオプティカルスライスを行うと、 標本の表面から20〜30μmくらいの位置までしか良好な像が得られない。これに 対し、水浸対物レンズを用いると標本や培養液と水との屈折率差が小さいため結 像性能の劣化は小さく、作動距離(WD)の許す限り標本の深部まで良好な像で のオプティカルスライスが可能となる。
【0004】 しかしながら、従来のカバーガラスの屈折率(1.521)は油浸オイルの屈折率に 合わせて材質を選定してあるため、水浸対物レンズと組合わせて用いるとその屈 折率差(δ=0.191)のためにカバーガラスの厚み誤差が対物レンズの結像性能を 劣化させる原因となる。製造容易性や原価等との関係で通常カバーガラスの厚み 誤差は±0.02mm程度であるが、高倍率・高開口数の対物レンズではこの誤差に よる結像性能の劣化が非常に大きくなりすぎる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
これらの問題点に配慮した先行技術として、特開昭56-50312号および西独公開 特許第 2655041号がある。
【0006】 前者は顕微鏡のカバーガラスの材料としてアクリル樹脂を使用するものである が、アクリル樹脂の屈折率は 1.5くらいであり、これではまだ水との屈折率差が 大きすぎ、通常のカバーガラスと同じ欠点を有することになる。一方、後者は顕 微鏡対物レンズの内の特定のレンズ成分をカバーガラスの厚み誤差に応じて光軸 に沿って移動させることにより、結像性能の劣化を補償するようにしたものであ るが、この方法では対物レンズの設計が難しくなり、且つ結像性能の劣化が最も 少なくなる位置への調節がしにくいという欠点を有する。
【0007】 本考案は以上の問題点に鑑み、水浸対物レンズ、特に高倍率・高開口数の水浸 対物レンズを用いて生物標本を観察する際に結像性能の劣化が少ない顕微鏡用カ バープレートを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案の顕微鏡用カバープレートは、屈折率がほぼ1.34の透明フッ素樹脂から 成ることを特徴とするものである。このようなカバープレートはサイトップ(商 品名:旭硝子株式会社製透明フッ素樹脂:屈折率1.34、アッベ数90)を用いて実 現することができる。
【0009】
【作用】
サイトップの屈折率は1.34であり水に極めて近いため、これをカバープレート として用いれば、厚み変化や面精度の悪さによる結像性能の劣化はほとんどない 。またサイトップはPMMA(ポリメチルメタクリレート)等と異なり吸水率が 非常に低いため、常時水と接していても特性変化等が少なく、更に特定溶剤可溶 型の樹脂のため加工性に優れており、従来のカバーガラス形状のものだけでなく 、倒立型顕微鏡で観察する際に使用されるシャーレ形状のもの等も容易に作成す ることができる。加えて、従来のカバーガラスに比べ紫外線の透過率が非常に良 いため、走査型レーザー顕微鏡で紫外蛍光観察を行う際などにも適している。
【0010】
【実施例】
この実施例は、一般のカバーガラスと同じ厚さ0.17mmの板状のサイトップか ら成るカバープレートである。このカバープレートを以下に示す水浸用の顕微鏡 対物レンズの入射側の結像光路中に配置した際の結像性能について考察する。
【0011】 〔対物レンズデータ〕 開口数…1.25、全系焦点距離…1.8 、像位置…無限遠、倍率… 100X 色収差補正…e,g,i−線補正 R0 = ∞(物体表面)D0 =0.17 (サイトップ) R1 = ∞ D1 =0.13 (水) R2 = ∞ D2 =2.6321 N1 =1.498308 ν1 =65.03 R3 =- 2.02962 D3 =0.1557 R4 =-11.24135 D4 =2.4515 N2 =1.595508 ν2 =39.21 R5 =- 5.57572 D5 =0.1500 R6 = 27.32755 D6 =2.9722 (CaF2 ) R7 =-17.18697 D7 =0.1500 R8 = 10.24395 D8 =5.1679 (CaF2 ) R9 =- 7.23016 D9 =1.2694 N3 =1.613400 ν3 =43.84 R10= 28.00100 D10=3.7777 (CaF2 ) R11=-10.83247 D11=0.1500 R12= 19.76898 D12=2.3316 (CaF2 ) R13=-51.72866 D13=0.1500 R14= 15.39146 D14=1.0000 N4 =1.677900 ν4 =55.34 R15= 3.94538 D15=5.6197 (CaF2 ) R16=- 7.85275 D16=1.0000 N5 =1.650996 ν5 =56.15 R17=-56.50727 D17=0.1500 R18= 4.31688 D18=4.7072 (CaF2 ) R19=- 9.37839 D19=2.0365 N6 =1.521299 ν6 =52.55 R20=- 5.29731 D20=1.8728 R21=- 3.20611 D21=1.2755 N7 =1.622799 ν7 =57.06 R22=-14.36277 D22=1.0000 N8 =1.498308 ν8 =65.03 R23= 8.75651 D23=4.5000 R24=- 5.67991 D24=1.8386 N9 =1.498308 ν9 =65.03 R25= 26.25971 D25=2.0016 N10=1.595508 ν10=39.21 R26=- 6.21018 上記において、Ri 、Di 、Ni 、νi はそれぞれレンズ面の曲率半径、レン ズ面の間隔、レンズの屈折率、アッベ数を表す。
【0012】 この対物レンズの断面図を図1に示す。上記データではカバープレートの厚さ は0.17mmである。図2はこの対物レンズによる点像強度分布である。また、図 3は上記のカバープレートの厚さを0.19mmにしたときの同じ対物レンズによる 点像強度分布である。
【0013】 両者を比較すると、カバープレートをサイトップにより構成した場合には、そ の厚さが 0.2mm程度変化しても点像強度分布はほとんど変化せず、結像性能が 実質的に一定に保たれることがわかる。
【0014】 比較のために、上記の対物レンズと同程度の仕様の対物レンズと通常のカバー ガラスとを組合わせた場合の点像強度分布を図4および図5に示す。図4はカバ ーガラス厚が0.17mmの場合、図5はカバーガラス厚が0.19mmの場合である。 カバーガラス厚が基準値の0.17mmからずれると点像強度分布が著しく低下する ことが分かる。
【0015】 以上のように、本実施例ではサイトップを用いてカバープレート作成したこと により、結像性能の劣化を低減させることができた。
【0016】 なお、倒立型顕微鏡で観察する際にはシャーレの底面がカバープレートの機能 を果たすことになるので、シャーレ自体をサイトップにより構成すればよい。こ の場合、マニピュレーションによるシャーレ底面の破損を防ぐため強度を持たせ る意味で、シャーレ底面の厚みを0.25mm程度とすることが望ましい。このシャ ーレを介して上記の対物レンズを用いて標本を観察しても、シャーレ底面の厚み 誤差による結像性能の劣化はほとんどなく、場所による厚さの不均一性も問題と ならない。また、サイトップが特定溶剤可溶型の樹脂であるため、シャーレのよ うな複雑な形状のものも容易に作ることができる。
【0017】 なお、上記の対物レンズはサイトップから成るカバープレートを使用すること を前提として設計されたものではあるが、サイトップの屈折率が1.34と水に極め て近いため、カバープレートを用いずにシャーレ中の溶液に直接対物レンズの先 端を浸して物体像を観察するようにしても、良好な像を得ることができるもので ある。
【0018】
【考案の効果】
本考案によれば、生物顕微鏡用の水浸対物レンズ、特に高倍率・高開口数の水 浸対物レンズに最適で、且つ製作性にも優れたカバープレートを提供することが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顕微鏡対物レンズの断面図である。
【図2】厚さ0.17mmのサイトップからなるカバープレ
ートと組合わせた場合の図1の対物レンズの点像強度分
布を示す図である。
【図3】厚さ0.19mmのサイトップからなるカバープレ
ートと組合わせた場合の図1の対物レンズの点像強度分
布を示す図である。
【図4】厚さ0.17mmのカバーガラスを用いた場合の点
像強度分布を示す図である。
【図5】厚さ0.19mmのカバーガラスを用いた場合の点
像強度分布を示す図である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈折率がほぼ1.34の透明フッ素樹脂から成
    る顕微鏡用カバープレート。
JP953692U 1992-01-31 1992-01-31 顕微鏡用カバープレート Withdrawn JPH0564816U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP953692U JPH0564816U (ja) 1992-01-31 1992-01-31 顕微鏡用カバープレート
US08/185,759 US5406421A (en) 1992-01-31 1994-01-24 Cover slip for use in microscope

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP953692U JPH0564816U (ja) 1992-01-31 1992-01-31 顕微鏡用カバープレート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0564816U true JPH0564816U (ja) 1993-08-27

Family

ID=11722993

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP953692U Withdrawn JPH0564816U (ja) 1992-01-31 1992-01-31 顕微鏡用カバープレート

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JP (1) JPH0564816U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014071071A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Sumitomo Electric Ind Ltd 光学分析方法

Cited By (1)

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Effective date: 19960404