JPH0563224U - 刈払機の動力伝達装置 - Google Patents

刈払機の動力伝達装置

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JPH0563224U
JPH0563224U JP351992U JP351992U JPH0563224U JP H0563224 U JPH0563224 U JP H0563224U JP 351992 U JP351992 U JP 351992U JP 351992 U JP351992 U JP 351992U JP H0563224 U JPH0563224 U JP H0563224U
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fitting
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transmission shaft
fitting recess
recess
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JP351992U
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健史 山越
満男 大野
多嘉雄 下條
優市 百瀬
英樹 鎌
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石川島芝浦機械株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 刈払機において、エンジンと伝動軸との連結
部におけるフレッチング摩耗を低減させる。 【構成】 エンジンの回転動力を刈刃に伝達する伝動軸
8と、この伝動軸8を収納保持すると共に一端が防振部
材を介して前記エンジン側に保持された中空状のパイプ
とを有する刈払機において、前記エンジンの回転部16
に嵌合凹部17を形成し、前記伝動軸8の一端に前記嵌
合凹部17に嵌合される嵌合突部19を形成し、前記嵌
合突部19と前記嵌合凹部17とのはめあいクリアラン
スをこれらの嵌合突部19と嵌合凹部17との嵌合長さ
の略中央部で最小にすると共にこの略中央部から両側に
向かうにつれてはめあいクリアランスを次第に大きくし
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンを動力源とする刈払機の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンを動力源とする刈払機の従来例を図8乃至図12に基づいて説明する 。まず、図8は刈払機の全体構成を示すもので、外観上は本考案に係る刈払機と 同一である。この刈払機においては、エンジン1側に筒状のホルダ部2が設けら れ、防振部材3を外嵌した中空状のパイプ4の一端がこのホルダ部2に挿入保持 され、パイプ4の他端側にはギヤケース5が連結され、このギヤケース5内に収 納保持された刈刃軸(図示せず)に刈刃6が連結されている。なお、前記パイプ 4内には複数個の軸受7により回転自在に保持されると共に前記エンジン1から の動力を前記刈刃6に伝達する伝動軸8が挿通されており、エンジン1と伝動軸 8とは遠心クラッチ9を介して連結されている。ここで、前記防振部材3は金属 製の円筒状の金具10とこの金具10の外周部に焼付固定されたリング状のゴム 部材11とにより構成され、ゴム部材11の外周面が前記ホルダ部2の内周面に 圧接されている。また、前記防振部材3は前記ホルダ部2の先端に取付けたクリ ップ12により抜止めされ、前記パイプ4の外周部には作業時操作用のハンドル 13が取付けられている。
【0003】 つぎに、前記遠心クラッチ9は、エンジン1のクランクシャフトと一体的に回 転するクラッチシュー14と、軸受15を介して前記ホルダ部2に回転自在に保 持されたクラッチドラム16とにより構成されており、クラッチドラム16には 断面形状が正方形の嵌合凹部17が形成され、前記伝動軸8の一端にはこの嵌合 凹部17に嵌合される嵌合突部18が形成されている。そして、前記嵌合突部1 8と前記嵌合凹部17とのはめあいクリアランス“c”は、嵌合突部18と嵌合 凹部17との嵌合長さ“L”の全長に渡って一定にされている。
【0004】 このような構成において、エンジン1の回転数が設定回転数以上になると、遠 心力により拡開したクラッチシュー14がクラッチドラム16の内周面に圧接さ れ、エンジン1からの動力が遠心クラッチ9を介して伝動軸8へ伝達され、さら に、伝動軸8から刈刃6へ伝達される。ここで、エンジン1において発生した振 動は防振部材3により減衰された後にパイプ4へ伝達されるため、パイプ4やパ イプ4内に収納保持された伝動軸8の振動及びパイプ4やハンドル13を介して 作業者に伝わる振動は微小なものとなる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
エンジン1の急加速時や刈払作業に伴う衝撃発生時には、エンジン1全体が大 きく揺れ、クラッチドラム16もエンジン1と一体的に揺れる。一方、パイプ4 及び軸受7を介してパイプ4内に収納保持されている伝動軸8は防振部材3を介 してエンジン1側のホルダ部2に保持されているため、エンジン1側が大きく揺 れてもこの防振部材3の防振作用によって揺れが減衰される。従って、エンジン 1側が大きく揺れた場合には、嵌合突部18と嵌合凹部17との中心がずれ、こ のように中心がずれた状態で動力伝達を行なうことにより嵌合突部18や嵌合凹 部17の摩耗(フレッチング摩耗)が大きくなる。
【0006】 このようなフレッチング摩耗を低減させる手段の一つとして、防振部材3にお いてバネ定数の大きなゴム部材11を用い、エンジン1側とパイプ4側との揺れ の差を小さくすることが考えられるが、ゴム部材11のバネ定数を大きくするこ とによりエンジン1から作業者に伝わる振動の減衰効果が低下するという欠点が ある。
【0007】 また、フレッチング摩耗を低減させる他の手段としては、嵌合突部18と嵌合 凹部17とのはめあいクリアランスを大きくすることも考えられるが、遠心力に よる伝動軸8の撓みが大きくなって新たな振動発生源となったり、動力伝達容量 が低下するために嵌合突部18や嵌合凹部17のサイズを大きくしなければなら ず、刈払機の小型化が困難になるという欠点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
エンジンの回転動力を刈刃に伝達する伝動軸と、この伝動軸を収納保持すると 共に一端が防振部材を介して前記エンジン側に保持された中空状のパイプとを有 する刈払機において、前記エンジンの回転部に嵌合凹部を形成し、前記伝動軸の 一端に前記嵌合凹部に嵌合される嵌合突部を形成し、前記嵌合突部と前記嵌合凹 部とのはめあいクリアランスをこれらの嵌合突部と嵌合凹部との嵌合長さの略中 央部で最小にすると共にこの略中央部から両側に向かうにつれてはめあいクリア ランスを次第に大きくした。
【0009】
【作用】
エンジンの急加速時や刈払作業に伴う衝撃発生時においてエンジン全体が大き く揺れ、エンジンの回転部に形成した嵌合凹部と駆動軸の嵌合突部との中心がず れても、嵌合突部と嵌合凹部との嵌合長さの略中央部におけるはめあいクリアラ ンスが最小となった個所を支点として伝動軸が揺動するため、嵌合突部や嵌合凹 部におけるフレッチング摩耗が低減される。また、バネ定数の小さい防振部材を 使用することができ、バネ定数の小さい防振部材を使用することによってエンジ ンからパイプを介して作業者に伝わる振動が大幅に減衰される。
【0010】
【実施例】
本考案の第一の実施例を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、図8乃至図 12において説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する(以下 、同様)。エンジン1の回転部であるクラッチドラム16には嵌合凹部17が形 成されており、エンジン1からの動力を刈刃6に伝達する伝動軸8の一端には前 記嵌合凹部17に嵌合される嵌合突部19が形成されている。
【0011】 ここで、前記嵌合凹部17は断面形状が正方形に形成されると共に断面積は嵌 合凹部17の全長に渡って一定に形成されている。一方、前記嵌合突部19は断 面形状が正方形に形成されており、かつ、断面積が嵌合突部19の長手方向にそ った中央部で最大になると共にその中央部から両側へ向かうにつれて次第に小さ くなるように形成されている。従って、嵌合突部19を嵌合凹部17に嵌合させ た状態において、嵌合突部19と嵌合凹部17とのはめあいクリアランスは、嵌 合突部19と嵌合凹部17との嵌合長さ“L”の略中央部において最小値“c” となり(但し、従来例の適正クリアランスと略同一)、この略中央部から両側に 向かうにつれてはめあいクリアランスが次第に大きくなっている。
【0012】 このような構成において、エンジン1の急加速時や刈払作業に伴う衝撃発生時 においてエンジン1全体が大きく揺れ、嵌合突部19と嵌合凹部17との回転中 心がずれても、伝動軸8は嵌合突部19と嵌合凹部17との嵌合長さ“L”の略 中央部におけるはめあいクリアランスが最小となった個所を支点として揺動する ため、嵌合突部19や嵌合凹部17のフレッチング摩耗が低減される。
【0013】 そして、フレッチング摩耗低減のために防振部材3におけるゴム部材11のバ ネ定数を大きくする必要がなくなり、バネ定数の小さいゴム部材11を焼付固定 した防振部材3を使用することによってエンジン1からパイプ4やハンドル13 を介して作業者に伝わる振動がより一層減衰され、刈払作業を長時間に渡って快 適に行なえるようになる。
【0014】 ついで、本考案の第二の実施例を図5に基づいて説明する。クラッチドラム1 6には嵌合凹部20が形成されており、伝動軸8の一端には前記嵌合凹部20に 嵌合される嵌合突部18が形成されている。
【0015】 ここで、前記嵌合突部18は断面形状が正方形に形成されると共に断面積は嵌 合突部18の全長に渡って一定に形成されている。一方、前記嵌合凹部20は断 面形状が正方形に形成されており、かつ、断面積が嵌合凹部20の長手方向にそ った中央部で最小になると共にその中央部から両側に向かうにつれて次第に大き くなるように形成されている。従って、嵌合突部18を嵌合凹部20に嵌合させ た状態において、嵌合突部18と嵌合凹部20とのはめあいクリアランスは、嵌 合突部18と嵌合凹部20との嵌合長さ“L”の略中央部において最小値“c” となり(但し、従来例の適正クリアランスと略同一)、この略中央部から両側に 向かうにつれてはめあいクリアランスが次第に大きくなっている。
【0016】 このような構成において、エンジン1の急加速時や刈払作業に伴う衝撃発生時 においてエンジン1全体が大きく揺れ、嵌合突部18と嵌合凹部20との回転中 心がずれても、伝動軸8は嵌合突部18と嵌合凹部20との嵌合長さ“L”の略 中央部におけるはめあいクリアランスが最小となった個所を支点として揺動する ため、嵌合突部18や嵌合凹部20のフレッチング摩耗が低減される。
【0017】 そして、フレッチング摩耗低減のために防振部材3におけるゴム部材11のバ ネ定数を大きくする必要がなくなり、バネ定数の小さいゴム部材11を用いた防 振部材3を使用することによってエンジン1からパイプ4やハンドル13を介し て作業者に伝わる振動がより一層減衰され、刈払作業を長時間に渡って快適に行 なえるようになる。
【0018】 ついで、本考案の第三の実施例を図6及び図7に基づいて説明する。伝動軸8 の一端には嵌合突部21が形成されており、この嵌合突部21は長手方向の略中 央部が最大径となるバレル形状に形成され、さらに、嵌合突部21の外周面には 長手方向にそってスプライン突起22が形成されている。一方、エンジン1側に 設けられたクラッチドラム16には図示しないが前記嵌合突部21が嵌合される 嵌合凹部が形成されており、この嵌合凹部は、図1及び図10において説明した 嵌合凹部17と略同一形状に形成されると共に内周面には前記スプライン突起2 2が噛み合うスプライン溝が形成されている。
【0019】 ここで、スプライン突起22をスプライン溝に噛み合わせると共に嵌合突部2 1を嵌合凹部に嵌合させた状態においては、嵌合突部21と嵌合凹部とのはめあ いクリアランスは、嵌合突部21と嵌合凹部との嵌合長さ“L”の略中央部にお いて最小値“c”となり(但し、従来例の適正クリアランスと略同一)、この略 中央部から両側に向かうにつれてはめあいクリアランスが次第に大きくなってい る。
【0020】 このような構成において、エンジン1の急加速時や刈払作業に伴う衝撃発生時 においてエンジン1全体が大きく揺れ、嵌合突部21と嵌合凹部との回転中心が ずれても、伝動軸8は嵌合突部21と嵌合凹部との嵌合長さ“L”の略中央部に おけるはめあいクリアランスが最小となった個所を支点として揺動するため、嵌 合突部21や嵌合凹部のフレッチング摩耗が低減される。
【0021】 そして、フレッチング摩耗低減のために防振部材3におけるゴム部材11のバ ネ定数を大きくする必要がなくなり、バネ定数の小さいゴム部材11を用いた防 振部材3を使用することによってエンジン1からパイプ4やハンドル13を介し て作業者に伝わる振動がより一層減衰され、刈払作業を長時間に渡って快適に行 なえるようになる。
【0022】
【考案の効果】
本考案は、上述のようにエンジンの回転動力を刈刃に伝達する伝動軸と、この 伝動軸を収納保持すると共に一端が防振部材を介して前記エンジン側に保持され た中空状のパイプとを有する刈払機において、前記エンジンの回転部に嵌合凹部 を形成し、前記伝動軸の一端に前記嵌合凹部に嵌合される嵌合突部を形成し、前 記嵌合突部と前記嵌合凹部とのはめあいクリアランスをこれらの嵌合突部と嵌合 凹部との嵌合長さの略中央部で最小にすると共にこの略中央部から両側に向かう につれてはめあいクリアランスを次第に大きくしたので、エンジンの急加速時や 刈払作業に伴う衝撃発生時においてエンジン全体が大きく揺れると共に嵌合凹部 と嵌合突部との中心がずれても、はめあいクリアランスが最小となった個所を支 点として伝動軸が揺動するため、嵌合突部や嵌合凹部におけるフレッチング摩耗 を低減させることができると共に耐久性を向上させることができ、また、フレッ チング摩耗を防止するためにバネ定数の大きい防振部材を使用する必要がなくな るため、バネ定数の小さい防振部材を使用することによってエンジンからパイプ を介して作業者に伝わる振動を大幅に減衰させることができると共に刈払作業を 長時間に渡って快適に行なうことができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施例の要部を拡大して示した
縦断側面図である。
【図2】その縦断正面図である。
【図3】伝動軸の一部を示した斜視図である。
【図4】縦断側面図である。
【図5】本考案の第二の実施例の要部を拡大して示した
縦断側面図である。
【図6】本考案の第三の実施例における伝動軸を示した
縦断側面図である。
【図7】その正面図である。
【図8】従来例及び本考案に係る刈払機の全体構成を示
す斜視図である。
【図9】従来例を示す縦断側面図である。
【図10】その要部を拡大して示した縦断側面図であ
る。
【図11】その縦断正面図である。
【図12】その伝動軸の一部を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 エンジン 3 防振部材 4 パイプ 6 刈刃 8 伝動軸 16 回転部 17,20 嵌合凹部 18,19,21 嵌合突部
フロントページの続き (72)考案者 百瀬 優市 長野県松本市石芝1丁目1番1号 石川島 芝浦機械株式会社松本工場内 (72)考案者 鎌 英樹 長野県松本市石芝1丁目1番1号 石川島 芝浦機械株式会社松本工場内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転動力を刈刃に伝達する伝
    動軸と、この伝動軸を収納保持すると共に一端が防振部
    材を介して前記エンジン側に保持された中空状のパイプ
    とを有する刈払機において、前記エンジンの回転部に嵌
    合凹部を形成し、前記伝動軸の一端に前記嵌合凹部に嵌
    合される嵌合突部を形成し、前記嵌合突部と前記嵌合凹
    部とのはめあいクリアランスをこれらの嵌合突部と嵌合
    凹部との嵌合長さの略中央部で最小にすると共にこの略
    中央部から両側に向かうにつれてはめあいクリアランス
    を次第に大きくしたことを特徴とする刈払機の動力伝達
    装置。
JP351992U 1992-02-04 1992-02-04 刈払機の動力伝達装置 Expired - Lifetime JP2536040Y2 (ja)

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JPH0563224U true JPH0563224U (ja) 1993-08-24
JP2536040Y2 JP2536040Y2 (ja) 1997-05-21

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Effective date: 19970114