JPH0562394B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は水平移動式のコンベア棚機構とエレ
ベータ式のバケツトとを組合せて構成し、販売指
令により棚内に収納した商品を商品取出口へ搬出
するようにした特に缶、壜等の商品を販売対象と
する自動販売機のコンベア式商品搬送棚装置に関
する。

〔従来の技術〕

壜商品等の破損し易く商品をソフトハンドリン
グ的に取り扱う自動販売機の商品搬送棚装置とし
て頭記したコンベア式商品搬送棚が公知である。
次にこの種のコンベア式商品搬送棚の概要を第５
図で説明する。図において、１は自動販売機のキ
ヤビネツト、２はその前面扉、３が前記扉に開口
された商品取出口であり、このキヤネツトの庫内
には次記構成のコンベア式商品搬送棚装置が収設
されている。すなわちコンベア式商品搬送棚装置
は左右２列に分けて上下多段に設置された水平移
動式のコンベア棚機構４と、左右のコンベア棚機
構列の間に配置され、各段のコンベア棚機構４と
商品取出口３との間を連繋してエレベータ式に昇
降操作されるバケツト５との組合せからなる。こ
こで前記した各段のコンベア棚機構４は左右のス
プロケツト間にエンドレス搬送ベルトを架設した
コンベア本体と該コンベアを矢印Ｐ方向へ駆動操
作するベンドモータとの組立体としてなり、キヤ
ピネツト１内で四隅に設置した棚フレーム６の間
にまたがつて架設支持されている。一方、バケツ
ト５は前面を開放した断面コ字形の箱体としてな
り、矢印Ｑで示すバケツトの昇降経路に沿つて敷
設された左右のガイドレール７がガイドされ、か
つガイドレールと平行に敷設した図示されてない
チエーン式ドライブ機構で昇降駆動されるように
構成されている。

かかる構成で商品８は、各段のコンベア棚機構
４の搬送ベルトの上面へ左右に並べて載置収納さ
れている。また販売待機状態ではバケツト５は最
下位に待機位置している。この状態から販売指令
が与えられると、チエーンドライブ機構の駆動に
よりバケツト５は指定されたコンベア棚機構４の
位置まで第５図の鎖線位置で示すように上昇操作
される。続いて指定されたコンベア棚機構４の駆
動モータが始動して搬送ベルトを矢印Ｐ方向に駆
動し、その始端から既にその位置に待機している
バケツト５へ向けて１個宛の商品８を搬出する。
そして商品８のバケツト内への受け渡しが検知さ
れると、次にチエーンドライブ機構の駆動でバケ
ツト５が下降操作され、その最下位で水平姿勢か
ら前傾姿勢に傾き、バケツト５に収容されている
商品８がシユータを経て商品取出口３へ送出され
ることになる。ここで販売動作が終了し、再び販
売待機状態に戻る。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで従来におけるこの種の商品搬送棚で
は、第６図に示すように上下段に並ぶ各段のコン
ベア棚機構４の相互間隔ピツチｈ，Ｈはあらかじ
め販売商品のサイズに対応して設定した上で第５
図に示したフレーム６に固定支持されている。す
なわち小径な商品８ａを販売するコンベア棚機構
４ａに対しては、当該棚機構の上方に画成される
商品収納スペースの高さ、つまり棚機構相互間の
間隔ｈを小形商品８ａのサイズに対応して小幅に
設定し、大形の商品８ｂを販売するコンベア棚機
構４ｂに付いては棚機構相互間の間隔Ｈを大形商
品８ｂのサイズに対応して設定し、これにより庫
内での商品収容効率の向上を図るようにしてい
る。

しかし、上記構成における商品搬送棚装置にお
いて、大形商品に対応して商品収納スペースが設
定されたコンベア棚機構４ｂを使用して販売商品
を大形の商品から小径の小形商品８ａに変更しよ
うとする場合には、このままでは小形商品を収納
した際に該棚上の収納空間に利用されないデツト
スペースが生じ、機内の綜合的な商品の収容効率
が低下する。このために従来では第７図に示すよ
うに、販売商品の変更に伴つて機内におけるコン
ベア棚機構４ａの取付け位置を実線位置から破線
位置へ移動して付け替えるか、ないしは破線位置
に別に用意されているコンベア棚機構を新たに増
設する等の方法を採用してコンベア棚機構４ｂに
対応する商品収納スペースの高さをＨからｈへ縮
減して機内のデツトスペースを無くし、商品の収
容効率の向上を図る方式が一部で採用されてい
る。しかしてこのように販売商品の変更の都度機
内でコンベア棚機構４を付け替え、増設すること
は作業が厄介であり、かつ販売制御回路との回路
組替えの必要もあつて自動販売機の管理者が簡単
に設定変えすることができない難点があつた。

この発明は上記の点にかんがみなされたもので
あり、前記した従来構成の問題点を解消して販売
商品の変更、特に大径商品販売用に設定されたコ
ンベア棚機構を使用して販売商品を大径商品から
小径商品へ変更する際に、棚機構を移動すること
なくその棚上の商品収納スペースを利用して多数
の小径商品を収容可能にし、これにより棚内の商
品収容効率低下を防止して商品の多様化に良好に
対応できるようにした自動販売機のコンベア式商
品搬送棚装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明によれ
ば、上下多段に並置して庫内に配備された水平移
動式コンベア棚機構と、各コンベア棚機構と商品
取出口との間を連繋してエレベータ式に昇降操作
されるバケツトとを組合わせ、前記コンベア棚機
構の上に搭載収納した商品を販売指令に基づきコ
ンベア棚機構からバケツトへ搬出し、さらにバケ
ツトを下降操作して商品取出口へ搬送するように
した自動販売機のコンベア式商品搬送棚装置にお
いて、大形商品のサイズに対応してその棚上の商
品収納スペースが設定されたコンベア棚機構を対
象に、該コンベア棚機構で小径の缶、壜商品を販
売する際に当該棚機構上の商品収納スペースの中
間段に装着される着脱式の傾斜形補助商品棚を具
備し、該傾斜形補助商品棚は装着時、棚面が前記
コンベア棚機構の反商品搬送端側に向けて下向き
に傾斜して、かつ該棚面の下端縁側に前記小径の
缶、壜商品が１個通過し得る大きさで前記コンベ
ア棚機構の上方に開口する商品落下通路を設けて
配備されるものとする。

〔作 用〕

傾斜形補助商品棚は商品落下通路を通じてコン
ベア棚機構と直列的に連繋し合うように装着され
るので、販売商品を大径商品から小径商品に変更
する際には、当該棚機構上の商品収納スペース内
に補助商品棚を設置して小径商品の収容本数の増
加を図り、これによりデツトスペースの発生を無
くすることができて商品収容効率の改善が図れ
る。

〔実施例〕

第１図および第２図はこの発明の実施例の原理
構成図、第３図、第４図はそれぞれ補助商品棚の
異なる実施例の構成図を示すものであり、第６図
と対応する同一部材には同じ符号が付してある。
すなわちこの発明により、大形商品のサイズに対
応してその棚上の商品収納スペース高さがＨに設
定されているコンベア棚機構４ｂに対し、該棚機
構を使用して小径の小形商品８ａを販売する場合
にはコンベア棚機構４ｂの棚上に画成されている
商品収納スペース内の中間段に符号９で示す補助
商品棚が装着される。該補助商品棚９はそれ自身
が棚面が傾斜した棚構造であり、第３図、第４図
に示すように棚本体の側縁に取付けた支持脚１０
を介して所定位置へ着脱可能に取付け支持されて
いる。なお第３図は支持脚１０を介して補助商品
棚９を吊り下げ支持する実施例を、第４図は下方
に伸びる支持脚を介して支えるように支持する実
施例を示している。また該補助商品棚９はコンベ
ア棚機構４ｂと直列的に連繋し合うように棚の下
端縁をコンベア棚機構４ｂの後部上方に臨ませ、
かつキヤビネツト１の側壁との間に商品８ａが１
個通過し得る落下通路を残して配備されている。
これによりコンベア棚機構４ｂの上方に画成され
た商品収納スペースには補助商品棚９を経由して
ヘアピン状に蛇行した商品通路が形成されること
になる。ここで販売待機時には第１図のごとく、
多数本の小形商品８ａが符号Ａ〜Ｌで表すように
コンベア棚機構４ａと補助商品棚９との両者にま
たがる蛇行状の商品通路に沿つて一列に並んで搭
載収納されている。したがつてこの商品収納状態
では棚内スペースをフルに活用して多数本の小形
商品が収納されており、殆どデツトスペースを残
すことがない。

次に第１図の販売待機状態から販売指令に基づ
いてコンベア棚機構４ｂが矢印Ｐ方向に駆動操作
され、棚上の最前列に並ぶ商品「Ａ」がエレベー
タ式のバケツト５へ向けて搬出されると、いまま
で商品「Ｆ」が乗つていた場所が破線で示すよう
に空きとなる。これにより補助商品棚９上に並ぶ
各商品は自重で棚板の傾斜面を転動し、棚板上の
最前列の商品「Ｇ」がコンベア棚機構４ｂの最後
列の空いた位置に落下して補填されることにな
る。以下同様に販売動作の度に補助商品棚９側か
らコンベア棚機構４ｂへ１個ずつ商品が補填さ
れ、コンベア棚機構４ｂを経て搬出されるように
なる。なお販売商品を小径の小形商品８ａから大
径の大形商品８ｂに戻す場合には補助商品棚９は
取り外され、第６図に示した状態でコンベア棚機
構４ｂ上に大形商品８ｂを収納した状態で販売が
行われる。

〔発明の効果〕

以上述べたようにこの発明によれば、大形商品
のサイズに対応してその棚上の商品収納スペース
が設定されたコンベア棚機構を対象に、該コンベ
ア棚機構で小径の缶、壜商品を販売する際に当該
棚機構上の商品収納スペースの中間段に装着して
前記コンベア棚機構と直列的に連繋し合う着脱式
の傾斜形補助商品棚を具備して構成したので、前
記コンベア棚機構を使用して販売商品を大形商品
から小径な小形商品に変更するに際し、コンベア
棚機構の位置はそのまま棚機構上の商品収納スペ
ース内に補助商品棚を装備することにより、同じ
商品収納スペースをフルに活用してここに収納さ
れる小形商品の本数の増大化を図ることができ、
かくして販売商品の変更に伴う棚内の商品収容効
率の低下を防止しつつ、販売商品の多様化にも良
好に対応できる実益が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はそれぞれ小形商品の販売待機
状態、販売動作状態を示すこの発明の実施例の構
成図、第３図、第４図はそれぞれ第１図における
補助商品棚の異なる実施例の構成斜視図、第５図
はこの発明の対象となるコンベア式商品搬送棚装
置全体の構成図、第６図、第７図はそれぞれ同一
のコンベア棚機構で大形商品、小形商品を販売す
る状態を表した従来構成による商品の配列図であ
る。図において、 １…自動販売機のキヤビネツト、３…商品取出
口、４，４ａ，４ｂ…コンベア棚機構、５…バケ
ツト、８…商品、８ａ…大径の大形商品、８ｂ…
小径の小形商品、９…補助商品棚、１０…補助商
品棚取付け用の支持脚。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下多段に並置して庫内に配備された水平移
   動式コンベア棚機構と、各コンベア棚機構と商品
   取出口との間を連繋してエレベータ式に昇降操作
   されるバケツトとを組み合わせ、前記コンベア棚
   機構の上に搭載収納した商品を販売指令に基づき
   コンベア棚機構からバケツトへ搬出し、さらにバ
   ケツトを下降操作して商品取出口へ搬送するよう
   にした自動販売機のコンベア式商品搬送棚装置に
   おいて、大形商品のサイズに対応してその棚上の
   商品収納スペースが設定されたコンベア棚機構を
   対象に、該コンベア棚機構で小径の缶、壜商品を
   販売する際に当該棚機構上の商品収納スペースの
   中間段に装着される着脱式の傾斜形補助商品棚を
   具備し、該傾斜形補助商品棚は装着時、棚面が前
   記コンベア棚機構の反商品搬送端側に向けて下向
   きに傾斜して、かつ該棚面の下端縁側に前記小径
   の缶、壜商品が１個通過し得る大きさで前記コン
   ベア棚機構の上方に開口する商品落下通路を設け
   て配備されることを特徴とする自動販売機のコン
   ベア式商品搬送棚装置。