JPH056182A - 電子楽器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネル上の鍵盤構成等を外部からのプログラ
ム入力に応じて変更制御することのできる電子楽器を提
供する。 【構成】 楽器本体１０の上面に画像表示面１２Ａを配
置すると共に、この画像表示面の上に透明性の指タッチ
位置検知シートを重ねて配置する。楽器本体１０内のマ
イクロコンピュータシステムに対して一段鍵盤（又は二
段鍵盤）に対応する鍵盤像表示プログラム及び押鍵検知
プログラムを入力すると、鍵盤像表示プログラムに従っ
て画像表示面１２Ａに一段鍵盤（又は二段鍵盤）が表示
されると共に、表示された鍵盤に関して押鍵検知プログ
ラムに従って押鍵検知が可能となる。そして、押された
鍵が検知されると、その鍵に対応した楽音信号が発生さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パネル上の鍵盤構
成、操作子配置等を外部からプログラムすることのでき
る電子楽器に関し、パネル面を画像表示面で構成すると
共にその上に重ねて透明性の指タッチ位置検知シートを
配置することによりパネル面に表示された鍵盤像におけ
る押鍵位置を検知して楽音を発生させるようにしたもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来提案されている電子楽器にあって
は、リズムパターン、オートベースコードパターン、音
色設定態様等を外部からの入力データに基づいて変更す
ることができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子楽器では、楽器仕様の基本的な項目である鍵盤構
成、操作子配置等は変更できない。従って、例えば一段
鍵盤の低級機種が与えられた場合に二段鍵盤を用いるよ
うな複雑な演奏を行なうことは不可能であった。

【０００４】この発明の目的は、パネル上の鍵盤構成、
操作子配置等を外部からのプログラム入力に応じて変更
制御することのできる新規な電子楽器を提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明による電子楽器
は、楽器本体と、画像表示装置と、指タッチ入力装置
と、プログラム入力手段と、情報処理手段と、楽音発生
手段とをそなえている。

【０００６】画像表示装置は、楽器本体の上面に配置さ
れた画像表示面を有するものである。

【０００７】指タッチ入力装置は、画像表示面に重ねて
配置された透明性の指タッチ位置検知シートを有するも
のである。

【０００８】プログラム入力手段は、互いに異なる複数
の鍵盤構成にそれぞれ対応した複数のプログラムのうち
任意の１つを選択して入力可能なものであって、各プロ
グラムは対応する鍵盤構成に関する鍵盤像表示プログラ
ム及び押鍵検知プログラムを含んでいる。

【０００９】情報処理手段は、プログラム入力手段で入
力されたプログラムに基づいて動作するものであって、
入力に係るプログラム中の鍵盤像表示プログラムに従っ
て前記画像表示面に鍵盤像を表示すべく前記画像表示装
置を制御すると共に表示された鍵盤像における押鍵位置
を入力に係るプログラム中の押鍵検知プログラムに従っ
て前記タッチ位置検知シートにより検知すべく前記指タ
ッチ入力装置を制御し、検知された押鍵位置に対応する
音高データを送出するようになっている。

【００１０】楽音発生手段は、情報処理手段からの音高
データに応じて楽音信号を発生するものである。

【００１１】

【作用】この発明の構成によれば、複数のプログラムと
して例えば一段鍵盤及び二段鍵盤に対応したものを用意
しておき、プログラム入力手段で一段鍵盤対応のプログ
ラムを選択して入力すると、電子楽器を一段鍵盤楽器と
して使用することができ、プログラム入力手段で二段鍵
盤対応のプログラムを選択して入力すると、電子楽器を
二段鍵盤楽器として使用することができる。このよう
に、１台の電子楽器においてプログラム選択のみで種々
の鍵盤構成の楽器の演奏を楽しむことができる。また、
プログラムを選択的に入力するので、情報処理手段にお
けるプログラムメモリの容量が少なくて済む。

【００１２】

【実施例】図１は、この発明の一実施例による電子楽器
を示すものである。

【００１３】楽器本体１０の上面には、画像表示装置の
画像表示面１２Ａが配置されており、この画像表示面１
２Ａの上には指タッチ入力装置の透明性の指タッチ位置
検知シートが重ねて配置されている。画像表示装置とし
ては、例えばＣＲＴ（陰極線管）表示装置を用いること
ができ、指タッチ入力装置としては、例えば導電シート
又は抵抗シートを使って指タッチ位置検知シートを構成
したものを用いることができる。なお、ＣＲＴ等の表示
面に配置しうる透視型指タッチ入力装置それ自体は公知
のものである（例えば、日経エレクトロニクス、１９８
１年６月８日号、第１２２〜１３７頁参照）。

【００１４】画像表示面１２Ａには、鍵盤像１４が表示
されると共に、例えばオートリズム、オートベースコー
ド等の自動伴奏に関するスイッチ等の操作子群像１６及
び音色、音量、効果等に関するスイッチ、ボリューム等
の操作子群像１８が表示される。鍵盤像１４が表示され
る個所には、タッチ感を良くするために、適度の柔軟性
をもった透明シートを前述の指タッチ位置検知シートに
重ねて配置するのが好ましい。

【００１５】楽器本体１０において、鍵盤像１４が表示
される個所の下方には、演奏者がいすにすわったときに
足を入れるための空間１０ａが設けられており、この空
間１０ａの右側には、フロッピーディスクユニットのデ
ィスク装填部２０Ａが設けられている。また、空間１０
ａの奥の方には、サウンドシステムのスピーカ２２Ａが
設けられている。

【００１６】図２は、上記電子楽器の回路構成を示すも
のである。

【００１７】画像表示・指タッチ入力装置１２は、前述
した画像表示装置及び指タッチ入力装置を含むものであ
る。

【００１８】フロッピーディスクユニット２０は、前述
したディスク装填部２０Ａに装填されたフロッピーディ
スクを駆動し、このディスクに磁気記録されているプロ
グラム情報を読取るためのものである。フロッピーディ
スクとしては、例えば低級機種用、中級機種用、高級機
種用等いくつか用意されており、各ディスク毎にプログ
ラム情報として、画像表示、指タッチ位置検知等の動作
を制御するための情報が記録されている。演奏者は、こ
れらのフロッピーディスクのうちから任意のものを選択
してディスク装填部２０Ａに装填する。

【００１９】マイクロコンピュータシステム２４は、フ
ロッピーディスクユニット２０から供給されるプログラ
ム情報に基づいて各種の制御動作及びデータ処理を実行
するもので、画像表示コントローラ２６を介してブロッ
ク１２内の画像表示装置を制御して画像表示面１２Ａに
図１に例示するように鍵盤像１４並びに操作子群像１６
及び１８を可視表示させる一方、指タッチ入力コントロ
ーラ２８を介してブロック１２内の指タッチ入力装置を
制御して指タッチ位置検知シートによる指タッチ位置検
知を可能にする。この指タッチ位置検知には、鍵盤像１
４における押鍵位置検知と、操作子群像１８及び１６に
おける音色、音量、効果等の設定状態の検知及び自動伴
奏関係のスイッチ操作状態の検知とが含まれる。

【００２０】マイクロコンピュータシステム２４はま
た、検知された押鍵位置情報及び操作子情報に基づいて
ボイスパラメータ発生器３０を制御して音高データ、音
色制御データ、音量制御データ、効果制御データ、自動
伴奏制御データ等を発生させる。そして、これらのデー
タは楽音発生回路３２に供給される。

【００２１】楽音発生回路３２は、ボイスパラメータ発
生器３０から供給される上記のような各種データに応じ
て楽音信号を発生する。この場合、楽音信号としては、
鍵盤像１４における押鍵操作に基づくメロディ等の楽音
信号が操作子群像１８における音色、音量、効果等の設
定状態にしたがって発生されるのは勿論、操作子群像１
６において自動伴奏関係のスイッチが操作されると、そ
の操作状態にしたがってオートリズム、オートベースコ
ード等の自動伴奏音信号も発生される。

【００２２】楽音発生回路３２からの楽音信号及び／又
は自動伴奏音信号はサウンドシステム２２に供給され、
前述のスピーカ２２Ａにより音響に変換される。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、楽器
全体の仕様を外見上のパネル操作子配置、鍵盤数、鍵
数、鍵盤サイズ等も含めてソフトウエア交換により簡単
に変えることができるので、一台の楽器を低級、中級、
高級のいずれの機種としても使用することができ、鍵盤
構成等の異なる複数台の楽器をそろえるのに比べて費用
及びスペースを大幅に節約できる効果が得られるもので
ある。

【００２４】その上、プログラムを選択的に入力するよ
うにしたので、プログラムメモリとして小容量のものを
使用することができ、電子楽器の小型化及び軽量化が可
能となる利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の一実施例による電子楽器を示す斜
視図である。

【図２】 図１の電子楽器の回路構成を示すブロック図
である。

【符号の説明】

１０…楽器本体、１２…画像表示・指タッチ入力装置、
１４…鍵盤像、１６，１８…操作子群像、２０…フロッ
ピーディスクユニット、２２…サウンドシステム、２４
…マイクロコンピュータシステム、２６…画像表示コン
トローラ、２８…指タッチ入力コントローラ、３０…ボ
イスパラメータ発生器、３２…楽音発生回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】（ａ）楽器本体と、（ｂ）この楽器本体の
   上面に配置された画像表示面を有する画像表示装置と、
   （ｃ）前記画像表示面に重ねて配置された透明性の指タ
   ッチ位置検知シートを有する指タッチ入力装置と、
   （ｄ）互いに異なる複数の鍵盤構成にそれぞれ対応した
   複数のプログラムのうち任意の１つを選択して入力可能
   なプログラム入力手段であって、各プログラムは対応す
   る鍵盤構成に関する鍵盤像表示プログラム及び押鍵検知
   プログラムを含んでいるものと、（ｅ）このプログラム
   入力手段で入力されたプログラムに基づいて動作する情
   報処理手段であって、入力に係るプログラム中の鍵盤像
   表示プログラムに従って前記画像表示面に鍵盤像を表示
   すべく前記画像表示装置を制御すると共に表示された鍵
   盤像における押鍵位置を入力に係るプログラム中の押鍵
   検知プログラムに従って前記タッチ位置検知シートによ
   り検知すべく前記指タッチ入力装置を制御し、検知され
   た押鍵位置に対応する音高データを送出するものと、
   （ｆ）この情報処理手段からの音高データに応じて楽音
   信号を発生する楽音発生手段とをそなえた電子楽器。