JPH0561776U - 二層ラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、ラベルに関するものである。 【構成】 下層ラベルと上層ラベルとからなる二層ラベ
ルにおいて、下層ラベルに狭小端部を設け、そこに上層
ラベルの裏面粘着材層の不塗布部分が位置するようにし
たことを特徴とする構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ラベルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来において容器に直接印刷し、その上にラベルを貼ることがある。それはた とえば薬剤を収納した薬品容器において、上層のラベルにおいて、医局用の専門 事項を記載し、それは患者に直接知られないようにし、この薬品容器を患者に渡 すときにはその上層ラベルを剥がして患者に渡す。そのラベルの下層すなわち容 器上にはその薬品の一般的使用方法、注意事項などが印刷などによって記載され ていて患者はそれのみを見ることになる。このような容器は、上層のラベルによ って容器上の印刷面を覆う（隠す）必要があり、その印刷位置に正確に上層ラベ ルを貼ることが要求されるし、そのためには印刷位置を確認、検出して貼らねば ならない。これは工程が多くなり繁雑であり、またスピードをもって処理するこ とができないという欠点がある。つぎに容器面に直接印刷し、そのどこに上層ラ ベルがきてもよいように、印刷面を含めた容器胴部などの全面を覆うように、シ ュリンクスリーブ（熱収縮させてフィルム材を装着したもの）で覆うようにした ものもあるが、これはラベル材料の無駄が多くコスト高であり、小ロットでは自 動化が容易でない。また二層ラベルとして層間に剥離材を介在させたものがある が、このラベルは自動貼り機において使用するにあたって、一層とくに下層を不 規則に巻き込むことがあり、またそのラベルを小径の容器に貼つた場合には、上 層のみが分離して剥がれることとなる。このように容器ににおいて、二重にわた り表示を行うための技術としては、充分に解決されていない現状にある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は二層ラベルにおいて、上層を剥がすときにおいて、下層ラベルが必 ずその位置に残る二層ラベルを得ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

下層ラベルと上層ラベルとからなる二層ラベルにおいて、下層ラベルに狭小端 部を設け、そこに上層ラベルの裏面粘着材層の不塗布部分が位置するようにした ことを特徴とする二層ラベルの構成とする。

【０００５】

【作用】

この考案の二層ラベルは、それを容器に貼り付け、必要に応じ上層ラベルを剥 がすと、上層ラベルの裏面粘着材の不塗布部分が下層ラベルの狭小端部にあるの で、上層ラベルの当初の部分が抵抗なく剥がれ、それにともなって上層ラベル全 体が剥がれ、下層ラベルは必ず容器上に残こり、上層ラベルといっしょになって 剥がれるようなことはない。これによって上層ラベルを速やかに剥がして、下層 ラベル上に書かれた諸事項のみを容器を手渡された者に伝えることができる。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明すると、図１において二層ラベル(A) とし て、不透明材からなる上層ラベル(1) の下に、透明材または不透明材よりなる下 層ラベル(2) が位置し、それらは剥離紙(3) 上にある。これらの上層ラベル(1) および下層ラベル(2) には、たとえば前述のような医院用などとして、それぞれ 必要事項が記載されており、上層ラベル(1) はこれを剥がして相手方に見せず、 容器側に下層ラベル(2) が残って相手側に渡すものとする。(a) は上層ラベル(1 ) に記載された文字、記号、図形などを示す、また(a')は下層ラベル(2) の文字 、記号、図形などを示す。この下層ラベル(2) には図示において一例として示す ように、その端を尖端とした狭小端部(4) を設け、そこに図２において示す上層 ラベル(1) の裏面に塗布される粘着材層［接着材層でもよい］(5) の不塗布［不 付加、すなわち塗布、付加されていない］部分(5')が位置するようになっている 。(1')は上層ラベル(1) に連続して設けたつまみ部分である。

【０００７】 この二層ラベル(A) を剥離紙(3) より剥がして容器に貼る。そして上層ラベル (1) のつまみ部分(1')を持って上層ラベル(1) を剥がすと、上層ラベル(1) の裏 面粘着材層(5) の不塗布部分(5')が下層ラベル(2) の狭小端部(4) 上にあるので 、上層ラベル(1) の当初の部分が抵抗なく剥がれ、それにともなって上層ラベル (1) 全体が剥がれ、下層ラベル(2) は必ず容器上に残ることとなる。上層ラベル (1) 裏面の粘着材層(5) は、剥離当初の不塗布部分(5')に該当する部分が存在す ることによって、前記の機能が達することができるので、その他の部分は粘着材 層はどのように塗布形成されていてもよい。図３は狭小端部(4) が下層ラベル(2 ) の両端に設けてあるので、どちら側から上層ラベル(1) を剥がしてもよい。ま た図４に示すように狭小端部(4')は、一側端部(4")のみが突出する狭小端部とな ってもよく、また下層ラベル(2) の端部を内方側に湾曲させた狭小端部としても よい。なお上層ラベル(1) および下層ラベル(2) に使用する粘着材、接着材の材 質は、被着体に応じ、またラベルの形状などによって適宜、その接着強度を選択 するものとする。

【０００８】

【考案の効果】

この考案の二層ラベルは、上層ラベルを剥がすと、上層ラベルの裏面粘着材層 の不塗布部分が下層ラベルの狭小端部にあるので、上層ラベルの当初の部分が抵 抗なく剥がれ、それにともなって上層ラベル全体が剥がれ、下層ラベルは必ず容 器上に残ることとなる。これによって上層ラベルを速やかに剥がして、下層ラベ ル上に書かれた諸事項をのみを、容器を手渡された者に伝えることができて有用 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の二層ラベルの平面図。

【図２】図１のこの考案の二層ラベルの裏面図。

【図３】この考案の二層ラベルの他の実施例の裏面図。

【図４】この考案の二層ラベルのさらに他の実施例の裏
面図。

【符号の説明】

(A) 二層ラベル (1) 上層ラベル (1') つまみ部分 (2) 下層ラベル (3) 剥離紙 (4) 狭小端部 (4') 狭小端部 (4") 一側端部 (5) 粘着材層 (5') 不塗布部分 (a) 文字、記号、図形 (a') 文字、記号、図形

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下層ラベルと上層ラベルとからなる二層
   ラベルにおいて、下層ラベルに狭小端部を設け、そこに
   上層ラベルの裏面粘着材層の不塗布部分が位置するよう
   にしたことを特徴とする構成。
2. 【請求項２】 狭小端部を下層ラベルの両端に設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載の二層ラベル。
3. 【請求項３】 狭小端部を一側端部のみが突出する狭小
   端部としたことを特徴とする請求項１、２記載の二層ラ
   ベル。
4. 【請求項４】 下層ラベルの端部の内方側に湾曲した狭
   小端部を形成したことを特徴とする請求項１、２記載の
   二層ラベル。