JPH056171Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH056171Y2
JPH056171Y2 JP17558586U JP17558586U JPH056171Y2 JP H056171 Y2 JPH056171 Y2 JP H056171Y2 JP 17558586 U JP17558586 U JP 17558586U JP 17558586 U JP17558586 U JP 17558586U JP H056171 Y2 JPH056171 Y2 JP H056171Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
air intake
temperature
vehicle
ventilation duct
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP17558586U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6380208U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP17558586U priority Critical patent/JPH056171Y2/ja
Publication of JPS6380208U publication Critical patent/JPS6380208U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH056171Y2 publication Critical patent/JPH056171Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用空気調和装置に係り、特に、
通風ダクトへの空気の取り入れに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
車室内温度を車両乗員によつて設定された設定
温度となるように、自動的に調節するようにした
車両用空気調和装置が開発され、一部で実用化さ
れている。
このような車両用空気調和装置は、目標吹出温
度に応じて、通風ダクトの車内気取入口と車外気
取入口との空気取入口の選択を自動制御するよう
になつている。例えば、目標吹出温度が低いとき
(冷房負荷が大きいとき)には車内気取入口が設
定され、目標吹出温度が高いとき(冷房負荷が小
さいとき)には車外気取入口が設定され、目標吹
出温度がその中間のときには車外気と車内気とを
同時に取り入れる内外気混合モードとが設定され
るようになつている。従つて、通風ダクトが車内
気取入口の状態において、冷房負荷が小さくなつ
て目標吹出温度が高くなると、内外気混合モード
に切り替え設定され、その後さらに冷房負荷が小
さくなつて目標吹出温度が高くなると車外気取入
口に自動的に切り替え設定される。
しかし、車内気取入口から内外気混合モード、
あるいは内外気混合モードから車外気取入口に切
り替わつた直後に、冷房機器の冷房能力不足によ
り車室内温度が上昇すると、目標吹出温度が低く
なつて、再び内外気混合モードあるいは車内気取
入口に切り替わることがあり、場合によつては頻
繁に取入口に切り替わる(ハンチング)ことがあ
る。このように、空気取入口が頻繁に切り替わる
と、それに伴い送風フアンの騒音レベルが繰り返
し変化して、車両乗員に不快感を与える。
すなわち、空気の取り入れを車内気取入口で行
つている場合と車外気取入口で行つている場合で
は送風フアンのフアン騒音が異なるからである。
空気取り入れの状態でフアン騒音が異なるのは、
車外気取入口に設定された場合には、車外気取入
口通路の通風抵抗と車室内圧の上昇とにより車内
気取入口に設定された場合に比して通風抵抗が大
きく、このため、送風フアンの回転数が同じでも
車外気取入口の場合は車内気取入口の場合よりも
送風量が少なくフアン騒音も小さいからである。
車外気取入口からの空気取り入れでも車室内温度
を設定温度に維持できるのであれば、車外気取入
口に切り替えた方が車内の空気が換気され、車室
内騒音も小さくすることができる。
そこで、上述のような頻繁な切り替えを防止す
るため、冷媒の圧力を検出して車内気取入口と車
外気取入口との切り替えを制御するようにしたも
のが提案されている(実開昭58−107916号)。こ
れは、エバポレータを通過した冷媒の圧力を圧力
センサにより検出し、車内気取入口の状態で冷房
負荷が小さくなり目標吹出温度が所定値以上とな
つても、前記圧力センサが検出した冷媒圧力が所
定値以上(冷媒能力に余裕がないとき)であると
きには、車外気取入口に切り替わることを禁止
し、前記圧力センサが検出した冷媒圧力が所定値
以下(冷房能力に余裕のあるとき)であるとき
に、車外気取入口に切り替わることを許容するよ
うにしたものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、上述の技術においても、車内気取入口
の状態で冷房能力に余裕があるか否かを判定して
いるだけで、車外気取入口に切り替えたときに冷
房能力に余裕があるか否かの判定は行つていない
ため、車両環境条件(気象条件、使用条件等)に
よつては、車内気取入口から車外気取入口に切り
替わつた直後に再び車内気取入口に切り替わる場
合があり、送風フアンの騒音レベルが変化して車
両乗員に不快感を与えるおそれを依然として内在
している。
従つて、本考案の目的は、通風ダクトへの空気
取り入れ状態が頻繁に変更されることを防止し
て、送風フアンによる騒音レベルの変動を抑制す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本考案は、空気取り入れ状態の変更後の
冷房用熱交換器後方の空気温度を予測し、この予
測値に基づき空気取り入れ状態が変更された場合
に、車室内温度をエアミツクスダンパの開度変化
により目標温度に保つことができるか否かを判定
し、余裕のあるときにのみ空気取り入れ状態の変
更を許容するようにしたことを特徴とする。
具体的には、本考案の車両用空気調和装置は、
第1図に示すように、一端に複数の空気取入口が
他端に空気吹出口が形成され内部に冷房用熱交換
器と暖房用熱交換器が配置されるとともに暖房用
熱交換器を介して流れる空気流の分配比を調整す
るエアミツクスダンパが設けられた通風ダクトを
有する。そして、空気取り入れ状態が変更された
ときの前記通風ダクト内の冷房用熱交換器後方の
空気温度を予測演算する第1の演算手段と、空気
取入状態の変更前の通風ダクト内の冷房用熱交換
器後方の空気温度と前記予測演算された演算値と
の差を求める第2の演算手段と、エアミツクスダ
ンパの開度が暖房用熱交換器を介して流れる空気
流を実質的に零とする全閉から空気取入状態が変
更される前の開度まで開かれたときの空気吹出口
の空気温度の差を求める第3の演算手段と、この
第3の演算手段と前記第2の演算手段からの演算
値に基づき第3の演算手段の演算値が第2の演算
手段の演算値以上であるときにのみ空気取り入れ
状態を変更するよう指令信号を出力する判定手段
とを備えて成る。
〔作用〕
その結果、判定手段は第3の演算手段の演算値
が第2の演算手段の演算値以上であるとき、すな
わち、エアミツクスダンパの開度を変化させるこ
とにより、空気吹出口の空気温度の上昇幅を吸収
できる場合にのみ空気取り入れ状態の変更を許容
するようにしたので、空気取入状態が変更されて
通風ダクト内の冷房用熱交換器後方の空気温度が
上昇しても、エアミツクスダンパの開度を変化さ
せることにより前記空気温度の上昇幅を吸収する
ための車室内温度を上昇させることはない。従つ
て、目標吹出温度を低めることがないので、通風
ダクトへの空気の取り入れ状態が頻繁に変更され
るようなことが防止される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。
第2図は、本考案の第一実施例のブロツク図で
あり、図中、10は通風ダクト、20は冷房用熱
交換器に相当するエバポレータ、30は暖房用熱
交換器に相当するヒータコア、40はエアミツク
スダンパ、50は制御回路である。
通風ダクト10は、一端に車内気取入口11と
車外気取入口12とが形成され、この車内気取入
口11と車外気取入口12とは切替ダンパ13に
より選択的に一方が開かれ、他方が閉じられるよ
うになつている。また、通風ダクト10は、他端
にヒータ吹出口14、ベント吹出口15およびデ
フロスタ吹出口16とが形成され、ヒータ吹出口
14とベント吹出口15とは単一の切替ダンパ1
7により選択的に開閉され、デフロスタ吹出口1
6は切替ダンパ19により開閉されるようになつ
ている。そして、通風ダクト10の車内気取入口
11と車外気取入口12との近傍には送風フアン
60が配置され、この送風フアン60は、通風ダ
クト10の一端に形成された車内気取入口11あ
るいは車外気取入口12から空気を通風ダクト1
0内に取り入れ、通風ダクト10の他端に形成さ
れた空気吹出口(ヒータ吹出口14、ベント吹出
口15、デフロスタ吹出口16)に空気を送るよ
う電動機61により回転駆動される。
エバポレータ20は、送風フアン60より下流
の通風ダクト10内に通風ダクト10の全ての断
面を横切るべく配置されている。このエバポレー
タ20は、図示しないコンプレツサ、コンデン
サ、エキスパンシヨンバルブ等とともに冷凍サイ
クルを構成し、冷媒が供給され通風ダクト10内
に取り入れられた空気を冷却する。
ヒータコア30とエアミツクスダンパ40は、
エバポレータ20より下流の通風ダクト10内に
配置され、ヒータコア30とエアミツクスダンパ
40とによりエアミツクス式の温度調節機構を構
成する。ヒータコア30は、通風ダクト10の一
部の断面を横切るべく配置され、一方、エアミツ
クスダンパ40は、通風ダクト10内を流れる空
気流をヒータコア30を通つて流れる第1の空気
流と、ヒータコア30をバイパスして流れる第2
の空気流とに分けるように配置されて、エアミツ
クスダンパ40の開度を制御して前記第1の空気
流と第2の空気流との分配比を調整することによ
り吹出空気の温度を調節するようになつている。
エアミツクスダンパ40が、第2図に実線で示さ
れている如き位置にあるときには、通風ダクト1
0を通つて流れる空気流は全てヒータコア30を
通過するため、吹出空気温度は高くなり、これに
対しエアミツクスダンパ40が第2図に仮想線で
示されている如き全閉位置にあるときには、通風
ダクト10を通つて流れる空気流は全てヒータコ
ア30をバイパスして流れるため、吹出空気温度
は低くなる。
なお、上述の切替ダンパ13、切替ダンパ1
7、切替ダンパ19およびエアミツクスダンパ4
0は、それぞれアクチユエータ13M,17M,
19Mおよび40Mと連携され、制御回路50か
らの指令信号に基づき駆動制御されるようになつ
ている。前記アクチユエータは、公知のダイヤフ
ラムやサーボモータであつてよい。
制御回路50は、マイクロコンピユータを中心
として構成されており、車両乗員によつて操作さ
れる温度設定器51より設定温度信号が、外気温
度センサ52より外気温度信号が、車室内温度セ
ンサ53より車室内温度信号および日射センサ5
4より日射量信号が入力されて、車室内温度を設
定温度にするために必要な目標吹出温度tAOをメ
モリ(図示せず)内に格納された次式に基づき演
算する。
tAO=k1・tset−k2・tp −k3・tr−k4・st+c ……(1) ここで、 tset:温度設定器51で設定された設定温度 tp:外気温度センサ52が検出した外気温度 tr:車室内温度センサ53が検出した車室内温
度 st:日射センサ54が検出した日射量 k1,k2,k3,k4,cは定数である。
この演算結果を基に制御回路50は、実際の吹
出空気温度が目標吹出温度tAOになるようにアク
チユエータ40Mに指令信号を出力して、エアミ
ツクスダンパ40の開度を調節し、車室内温度を
設定温度に調整保持する。
また、制御回路50は、エバポレータ20の下
流直下に設けられた温度センサ55よりエバポレ
ータ直後の空気温度信号およびヒータコア30の
下流直下に設けられた温度センサ56よりヒータ
コア30の直後の空気温度信号が入力されて、実
際の吹出空気温度が目標吹出温度tAOとなるよう
に、ヒータコア30を通つて流れる第1の空気流
とヒータコア30をバイパスして流れる第2の空
気流との分配比dをメモリ内に格納された次式に
基づき演算する。(ただし、分配比dは第1の空
気流の全空気流に対する割合) d=tAO−te/th−te ……(2) ここで、 te:エバポレータ20の直後の空気温度 th:ヒータコア30直後の空気温度である。
なお、ヒータコア30直後の空気温度は、本実
施例のように温度センサ56で直接検出しても良
いが、図示しない水温センサが検出したエンジン
冷却水温度(tw)から次式のように求めても良
い。
th=Atw+(1−A)te ……(3) (Aは定数) この演算結果を基に制御回路50は、演算され
た分配比dとなるようにアクチユエータ40Mに
指令信号を出力して、エアミツクスダンパ40の
開度を調節し、車室内温度を設定温度に調整保持
する。
上述したように、従来では目標吹出温度tAO
所定値より低いとき、即ち車両の冷房負荷が大き
いときは車内気取入口11を開いて車室内の空気
を取り入れ、目標吹出温度tAOが比較的高くなる
と、すなわち車両の冷房負荷が小さくなると車外
気取入口12に切り替えるが、このとき車外の空
気のエンタルピが高い場合には車外気取入口12
に切り替えた後、エバポレータ20後方の空気温
度が上昇し、エアミツクスダンパ40を全閉にし
ても実際の吹出温度を目標吹出温度tAOに保てな
くなる場合が生じる。この場合、車室内温度が上
昇するとともに上述(1)式の目標吹出温度tAOも車
室内温度の上昇に伴い低くなる。目標吹出温度
tAOが所定値より低くなることにより空気取り入
れ口が再び車内気取入口に切り替わることにな
る。このように、空気取り入れ口が車内気取入口
11と車外気取入口12に頻繁に切り替わると送
風フアン60からの騒音レベルが変化し、車両乗
員に不快感を与える。
そこで、本考案では、制御回路50によつて車内
気取入口11から車外気取入口12に切り替える
際に、予め車外気取入口12にした場合のエバポ
レータ20後方の空気温度teFと、車内気取入口
11の場合のエバポレータ20後方空気の温度か
らの上昇幅Δteとを演算して、この演算結果に応
じて切替ダンパ13の切り替えを制御するように
している。すなわち、車内気取入口11から車外
気取入口12に切り替える際に、予め車外気取入
口12にした場合のエバポレータ20後方の空気
温度teFを予測し、車内気取入口11の場合のエ
バポレータ20直後の温度センサ55により検出
した空気温度teRからの上昇幅 Δte=teF−teR を求め、車内気取入口の場合のエアミツクスダン
パ40の開度と、エアミツクスダンパ40全閉の
ときの吹出温度の差〔エアミツクスダンパ40全
閉から車内気取入口の時の(現在の)開度にした
ときの吹出温度の上昇幅〕Δtsを求める。
そして、Δte≦Δtsの場合には、車内気取入口1
1から車外気取入口12に切り替えても、エバポ
レータ20後方の空気温度の上昇分をエアミツク
スダンパ40の開度を小さくすることで吸収でき
るので、実際の吹出温度を目標吹出温度tAOに保
つことができ車室内温度は上昇しない。また、
Δte>Δtsの場合には、車内気取入口11から車外
気取入口12に切り替わると吹出温度は目標吹出
温度tAOより高くなり、車室内温度は上昇する。
このため、Δtsに定数ksを乗じて、 ks・Δte≦Δts (ksは安全率、ks≧1) のときにのみ車内気取入口11から車外気取入口
12に切り替えるようにする。
車内気取入口11から車外気取入口12に切り
替えたときのエバポレータ20後方の空気温度
teFの予測は、車外空気のエンタルピと車速と外
気温度からメモリ内に格納された次式から求めら
れる。
teF=f1(iF・v・tp) ……(4) ここで、iFは車外空気のエンタルピであり、メ
モリ内に格納された次式から求められる。
iF=cp・tp+x(r+cpv・tp) ……(5) ここで、 cp:乾燥空気の定圧比熱 tp:外気温度センサ52が検出した外気温度 r:水の蒸発潜熱 x:外気湿度センサ57が検出した車外気の絶
対湿度 cpv:水蒸気の定圧比熱 v:車速センサ58が検出した車速 f1(x):関数である。
なお、本実施例のように外気湿度センサ57を
設けないで、相対湿度φ=60%(一定)として x=f2(φ・tp) ……(6) 〔f2(x)は関数〕 で求めても良い。
また、エアミツクスダンパ40全閉から車内気
取入口の時の(現在の)開度s1にしたときの吹出
温度の上昇幅Δtsは、メモリ内に格納された次式
により求められる。
Δts=f3(s1) ……(7) 〔f3(x)は関数で第3図に示すような特性で
ある。〕 次に、制御回路50のマイクロコンピユータの
制御プログラムについて、第4図のフローチヤー
トによつて説明する。
まず、このプログラムが起動されると、ステツ
プ101で温度設定器51からの設定温度を読み込
み、ステツプ102で外気温度センサ52、車室内
温度センサ53、日射センサ54、エバポレータ
20下流直下に設けられた温度センサ55、ヒー
タコア30下流直下に設けられた温度センサ5
6、外気湿度センサ57および車速センサ58の
各センサからの外気温度、車室内温度、日射量、
エバポレータ後方空気温度、ヒータコア後方空気
温度、外気湿度および車速の値を読み込み、ステ
ツプ103に進む。
ステツプ103では、設定温度、外気温度、車室
内温度、日射量から上述(1)式に基づき車室内温度
を設定温度にするために必要な目標吹出温度tAO
を演算し、ステツプ104で目標吹出温度tAOと所定
値Aとを比較する。
目標吹出温度tAOが所定値A以上のとき、すな
わち冷房負荷が小さいときにはステツプ105で上
述(5)式に基づき車外の空気のエンタルピを演算
し、ステツプ106で前記エンタルピと車速と外気
温度とから上述(4)式に基づき車外気取入口12に
した場合のエバポレータ20後方の空気温度teF
の予測演算を行い、ステツプ107に進む。
ステツプ107では、演算されたteFとエバポレー
タ20下流直下に設けられた温度センサ55が検
出した現在のエバポレータ20後方の空気温度te
とから温度上昇幅Δte=teF−teを演算して、ステ
ツプ108に進む。
ステツプ108では、現在のエアミツクスダンパ
40の開度をエアミツクスダンパ開度センサ59
より読み取り、ステツプ109で、エアミツクスダ
ンパ40全閉のとき現在の開度のときの吹出温度
の差Δtsを上述(7)式に基づき演算して、ステツプ
110に進む。
ステツプ110では、ks・ΔteとΔtsとを比較し、
ks・Δte≦Δtsのときは、上述したように車外気取
入口12に切り替えても吹出温度が上昇しないの
で、ステツプ111へ進み空気の取入口を車外気取
入口12に切り替えるよう切替ダンパ13のアク
チユエータ13Mに指令信号を発する。
ks・Δte>Δtsのときは、上述したようにエアミ
ツクスダンパ40の開度変化ではエバポレータ2
0後方の空気温度の上昇分を吸収できる余裕がな
いので、現在、空気取入口が車内気取入口11で
あれば車外気取入口12に切り替える信号を発す
ることなく、車内気取入口11からの空気取り入
れの状態を維持する。
ステツプ104で、目標吹出温度tAOが所定値Aよ
り小さいとき、すなわち冷房負荷が小さくないと
きは、ステツプ112に進んで目標吹出温度tAOと前
記所定値Aより小さい所定値Bと比較し、目標吹
出温度tAOが所定値B以下のとき、すなわち冷房
負荷が大きいときは、ステツプ113で空気取入口
を車内気取入口11に切り替える。
ステツプ112で、目標吹出温度tAOが所定値Bよ
り大きいとき、すなわちB<tAO<Aのときであ
るが、このときには現在の状態をそのまま維持す
る。すなわち現在、車外気取入口12であればそ
のまま車外気取入口12の状態を維持し、現在、
車内気取入口11であればそのまま車内気取入口
11の状態を維持する。ここで、上述の所定値A
およびBは、ヒステリシス制御特性を得るための
定数である。
ステツプ114のリセツトで、ステツプ100のスタ
ートに戻され、上述の処理が繰り返される。
以上のように本実施例によれば、車外気取入口
に切り替えた場合のエバポレータ後方空気温度の
上昇幅を予測演算して、エアミツクスダンパの全
閉から前記演算時の開度まで開いたときの吹出空
気温度が前記演算された上昇幅の値以上のときに
車外気取入口に切り替えることを許容し、他の場
合には車外気取入口に切り替えることを禁止する
ようにしたので、車内気取入口から車外気取入口
に切り替わつた直後に再び車内気取入口に切り替
わるというような頻繁な切り替えを防止すること
ができ、フアン騒音の変動を抑制することができ
る。
なお、上述第一実施例のフローチヤートにおい
て、ステツプ106の処理は本考案の第1の演算手
段に相当し、ステツプ107の処理は本考案の第2
の演算手段に相当し、ステツプ109の処理は本考
案の第3の演算手段に相当し、ステツプ110の処
理は本考案の判定手段に相当する。
第5図は、本考案の他の実施例を示すものであ
り、通風ダクト10への空気の取り入れ口を車内
気取入口と車外気取入口のほかに、車内気と車外
気との両方を取り入れる内外気併用モードとを有
するようにしたものであり、他の構成は上述第一
実施例と同一のため、同一部分についての説明お
よび図示は省略する。
空気取り入れ口を車内気取入口にする場合は、
切替ダンパ95aおよび95bは二つの車内気取
入口91aおよび91bの両方を開き、二つの車
外気取入口92aおよび92bを閉じる。空気取
入口を車外気取入口にする場合は、切替ダンパ9
5aおよび95bは二つの車外気取入口92aお
よび92bを開き、二つの車内気取入口91aお
よび91bを閉じる。内外気併用モードの場合
は、切替ダンパ95aは一つの車外気取入口92
aを開き一つの車内気取入口91aを閉じるとと
もに、切替ダンパ95bは一つの車内気取入口9
1bを開き一つの車外気取入口92bを閉じる
(第5図の実線の位置にダンパ95aおよび95
bがくる)。
これにより、車外気は車外気取入口92aよ
り、車内気は車内気取入口91bより取り入れら
れ、車外気と車内気の両方が同時に取り入れられ
ることになる。なお、切替ダンパ95aおよび9
5bは、上述第一実施例と同様に公知のアクチユ
エータ93aおよび93bにより開閉駆動され
る。内外気併用モードから車外気取入口92aお
よび92bに切り替える場合には、上述の第一実
施例と同様に制御回路は、ks・Δte≦Δtsのとき内
外気併用モードから車外気取入口への切り替えを
許容し、ks・Δte>Δtsのとき内外気併用モードか
ら車外気取入口92aおよび92bへの切り替え
を禁止するよう構成される。
また、車内気取入口91aおよび91bから内
外気併用モードに切り替える場合については、上
述と同様に、まず、車外気と車内気との混合空気
のエンタルピicを次式で求める。
ic=kc〔cptp+x(r+cpv・tp)〕 +(1−kc) ×〔cptr+xr(r+cpv・tr)〕 ……(8) ここで、 xr:車室内空気の絶対湿度であり、図示しない
車室内湿度センサにより検出する。
kcは定数(kc<1) その他の記号は上述の第一実施例と同じであ
る。
次に、上述(8)式のicを上述第一実施例において
説明した(4)式に代入して、内外気併用モードに切
り替えた場合のエバポレータ20の後方空気温度
tecを演算予測する。すなわち、 tec=f1(ic、v、tp) ……(9) 続いて、エバポレータ20の後方に設けられた温
度センサ55が検出した現在の(車内気取入口の
場合の)エバポレータ20の後方の空気温度te
から Δte=tec−teを求め、 求められたΔteと上述第一実施例にて説明した(7)
式とからks・Δte≦Δtsで車内気取入口から内外気
併用モードに切り替わることを許容し、また、
ks・Δte>Δtsで車内気取入口から内外気併用モー
ドに切り替わることを禁止するようにしても良
い。
以上のように本実施例によれば、車外気取入口
あるいは内外気併用モードに切り替えた場合のエ
バポレータ後方空気温度の上昇幅を予測演算し
て、エアミツクスダンパの全閉から現在の開度ま
で開いたときの吹出空気温度の上昇幅が前記演算
された上昇幅の値以上のときに車外気取入口ある
いは内外気併用モードに切り替えることを許容
し、他の場合には車外気取入口あるいは内外気併
用モードに切り替えることを禁止するようにした
ので、車内気取入口あるいは内外気併用モードか
ら内外気併用モードあるいは車外気取入口に切り
替わつた直後に再び車内気取入口あるいは内外気
併用モードに切り替わるというような頻繁な切り
替えを防止することができ、フアン騒音の変動を
抑制することができる。
以上、本考案の特定の実施例について説明した
が、本考案は、この実施例に限定されるものでは
なく、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲内で
種々の実施態様が包含されるものであり、例え
ば、通風ダクト内に複数の冷房用熱交換器あるい
は暖房用熱交換器を備えたものでも良い。
〔考案の効果〕
以上のように本考案によれば、空気取り入れ状
態が変更される前に変更された場合の冷房用熱交
換器後方の空気温度の上昇幅を予測演算して、エ
アミツクスダンパの全閉から前記演算時の開度ま
で開いたときの吹出空気温度の上昇幅が前記演算
された上昇幅の値以上のときにのみ空気取り入れ
状態の変更を許容し、他の場合には空気取り入れ
状態を変更しないようにしたので、空気取り入れ
状態が変更された直後に再び変更前の状態に切り
替わるというような頻繁な変更を防止することが
でき、送風フアンからのフアン騒音の変動を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の構成ブロツク図、第2図
は、本考案の第一実施例のブロツク図、第3図
は、エアミツクスダンパの開度と温度上昇幅との
特性図、第4図は、制御回路のプログラムを説明
するためのフローチヤート、第5図は、本考案の
第二実施例の概略構成図である。 10……通風ダクト、11,91a,91b…
…車内気取入口、12,92a,92b……車外
気取入口、13,95a,95b……切替ダン
パ、14……ヒータ吹出口、15……ベント吹出
口、16……デフロスタ吹出口、20……エバポ
レータ(冷房用熱交換器)、30……ヒータコア
(暖房用熱交換器)、40……エアミツクスダン
パ、50……制御回路、60……送風フアン。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端に複数の空気取入口が他端に空気吹出口が
    形成され内部に冷房用熱交換器と暖房用熱交換器
    が配置されるとともに暖房用熱交換器を介して流
    れる空気流の分配比を調整するエアミツクスダン
    パが設けられた通風ダクトを有し、該通風ダクト
    の複数の空気取入口からの空気の取り入れを目標
    温度に応じて制御するようにした車両用空気調和
    装置において、 前記通風ダクト内への空気取り入れ状態が変更
    される前に、変更されたときの通風ダクト内の冷
    房用熱交換器後方の空気温度を予測演算する第1
    の演算手段と、空気取入状態が変更される前の前
    記通風ダクト内の冷房用熱交換器後方の空気温度
    と前記予測演算された演算値との差を求める第2
    の演算手段と、前記エアミツクスダンパの開度が
    前記暖房用熱交換器を介して流れる空気流を実質
    的に零とする全閉から空気取入口が変更される前
    の開度まで開かれたときの前記通風ダクト空気吹
    出口の空気温度の差を求める第3の演算手段と、
    該第3の演算手段と前記第2の演算手段からの演
    算値に基づき第3の演算手段の演算値が第2の演
    算手段の演算値以上であるときにのみ空気取り入
    れ状態を変更するよう指令信号を出力する判定手
    段とを備えたことを特徴とする車両用空気調和装
    置。
JP17558586U 1986-11-14 1986-11-14 Expired - Lifetime JPH056171Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17558586U JPH056171Y2 (ja) 1986-11-14 1986-11-14

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17558586U JPH056171Y2 (ja) 1986-11-14 1986-11-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6380208U JPS6380208U (ja) 1988-05-27
JPH056171Y2 true JPH056171Y2 (ja) 1993-02-17

Family

ID=31115045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17558586U Expired - Lifetime JPH056171Y2 (ja) 1986-11-14 1986-11-14

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH056171Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6380208U (ja) 1988-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3587548B2 (ja) 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
JPH02155822A (ja) 自動車用空調機の吹出温度制御装置
JP2000016048A (ja) 車両用空調装置
JPH056171Y2 (ja)
JPH0635713Y2 (ja) 車両用空調装置
JP3060554B2 (ja) 車両用空調装置
JP3454189B2 (ja) 車両用空調装置
JP3399284B2 (ja) 車両用空調装置
JPS6134887Y2 (ja)
JPS638483Y2 (ja)
JP2972964B2 (ja) 車両用空調装置のモードドア制御装置
JPS5936484Y2 (ja) 車輌用空調装置に於ける送風ファン速度制御装置
JPH0986137A (ja) 車両の空調制御装置
JPH0629051Y2 (ja) 自動車用空調装置の制御装置
JPS6226244Y2 (ja)
JPH04283120A (ja) 空調装置
JP3419011B2 (ja) 車両用空調装置
JP2745744B2 (ja) 自動車用空調制御装置
JP3325428B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPS6227444Y2 (ja)
JP2984943B2 (ja) 自動車用空調装置の日射補正制御装置
JPS60979Y2 (ja) 車輌用空調装置
JPH06156055A (ja) 車両用ヒートポンプ式空調装置
JP3020124B2 (ja) 自動車用空調装置の日射量遅延制御装置
JP2711734B2 (ja) 自動車用空調装置の制御装置