JPH0561566U - シールリング - Google Patents

シールリング

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JPH0561566U
JPH0561566U JP326492U JP326492U JPH0561566U JP H0561566 U JPH0561566 U JP H0561566U JP 326492 U JP326492 U JP 326492U JP 326492 U JP326492 U JP 326492U JP H0561566 U JPH0561566 U JP H0561566U
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seal
lubricating
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二郎 松本
幸三 筧
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールリングがシール対象液の圧力差により
装着溝の周壁に押圧された際の摺動摩擦抵抗及び摩耗を
低減させることである。 【構成】 シールリング1のリング両側面の全長にわた
り一定間隔をおいて設けられる多数の潤滑溝12を、半
径方向の両端壁14と周方向の溝外周溝15とにより囲
まれた周方向に長い凹所16により形成した構成とし
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、合成樹脂製シールリングに関するものであり、特にシール面の摺 動摩擦抵抗と摩耗量を低減させたシールリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13に示すように、一般にシールリング1は軸2の周溝3に装着され、シー ルリング1の外周面をシリンダ4の内周面に押圧することによりその押圧面をシ ールすると共に、シール対象液の圧力差によって低圧側の周溝3の内壁に押圧さ れ、その低圧側のシール面5で周溝3をシールするようになっている。
【0003】 また、軸2が回転する装置の場合は、シール面5と周溝3の内壁との間に摺動 摩擦抵抗と摩耗が発生するため、これらを低減する目的で図14及び図15に示 すごときシールリング1を使用することが提案されている(実開平3−8806 2号公報参照)。
【0004】 これらのシールリング1は、シール面5に潤滑溝6、7を形成し、その潤滑溝 6、7にシール対象液を導入することにより潤滑膜が生じやすいようにしたもの である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図14のように潤滑溝6が細い溝で形成されているものは、シ ール対象液がその潤滑溝6内に自由に出入りし難く、その内部に溜ってしまうこ とが多い。このため、シール対象液が油であって、かつ高温下で使用される場合 は、潤滑溝6に溜った油が次第に劣化し、ついにはタール状に変質して潤滑溝6 を閉塞してしまうという問題がある。
【0006】 また、図15の場合は、潤滑溝7が周方向に連続しているため、前述のように シール対象液が溜ることはない。しかし、この場合は、シール対象液の高圧側と 低圧側の圧力差によってシールリング1を変形させる応力が発生すると、図16 に示すように、潤滑溝7のエッジ部8に応力が集中し(図の応力分布図参照)、 この部分が摩耗しやすいという問題がある。
【0007】 そこで、この考案は合成樹脂製シールリングにおいて、潤滑溝の形状に改良を 加えることによって上述の問題を解決し、摺動摩擦抵抗及び摩耗量の少ないシー ルリングを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この出願に係る第1の考案は、図1乃至図3に 示すように、シールリング11の両側面の全長にわたり一定間隔をおいて多数の 潤滑溝12をリング両側面に設け、その潤滑溝12以外のリング側面にシール面 13を形成した合成樹脂製シールリングである。図示の場合は、潤滑溝12をリ ング両側面の同一位置に設けたものを示しているが、周方向にずれた位置に設け てもよい。
【0009】 上記の潤滑溝12は、リング内周縁から半径方向にリング側面の中程に達する所 要深さの両端壁14と、その両端壁14間に形成された溝外周壁15とに囲まれ た周方向に長い凹所16により形成したものである。
【0010】 第2の考案は、図4乃至図6に示すように、上記の凹所16にシール面13と 一致する高さのランド部17を設けたものである。
【0011】 第3の考案は、図7乃至図12に示すように、上記の第1及び第2の考案の改 良であり、いずれも潤滑溝12の両端壁14とリング内周面との間の角部18及 び両端壁14と溝外周壁15間の角部19にそれぞれアールを付け、かつ両端壁 14とシール面13との間のエッジ部20及び溝外周壁15とシール面13との 間のエッジ部21にクラウニングを施したものである。
【0012】 第4の考案は、上記の各考案において潤滑溝12のリング側面に対する面積比 率を20〜70%に設定したものである。
【0013】
【作用】
上記第1の考案に係るシールリング11は、潤滑溝12が周方向に長く形成さ れ、かつシール状態でその潤滑溝12がリング内周面側に開放されているので、 シール対象液がこの潤滑溝12に自由に出入りすることができ、溜ることがない 。また、シール対象液の高圧側と低圧側の圧力差によりシールリング11を変形 させる力が発生し、溝外周壁15のエッジ部に応力が集中する場合でも、潤滑溝 12相互間の柱部22が存在することにより、上記の応力集中を緩和することが でき、また摩耗も減少する。
【0014】 第2の考案は、ランド部17のまわりに潤滑溝12が形成されるので、シール 対象液の出入りを妨げることがない。潤滑溝12間の柱部22に加え、ランド部 17が存在することにより、シールリング11の変形の際の応力集中の緩和及び 摩耗の減少が一層効果的となる。
【0015】 第3の考案は、潤滑溝12の各角部18、19にアールを付けることにより、 シール対象液が潤滑溝12に出入りしやすくなり、また、両端壁14とシール面 13との間のエッジ部20及び溝外周壁15とシール面13との間のエッジ部2 1にクラウニングを施すことにより、シール面13に潤滑膜が生じやすく、かつ エッジ部20、21に応力が集中しにくくなるため摩耗が低減される。
【0016】 第4の考案において、潤滑溝12のリング側面に対する面積比率を20〜70 %と設定したのは、20%未満では摺動摩擦抵抗及び摩耗の低減が充分でなく、 70%以上では摩耗が大きくなり、当初の目的を達成し得ないからである。
【0017】 なお、上記の数値は、20〜50%に設定することが好ましい。
【0018】
【実施例】
実施例1 ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主材料とし、カーボン繊維、四フッ化エチ レン樹脂を充填材として配合した材料を用い、図7乃至図9に示した形状のシー ルリング11を射出成形により得た。上記シールリング11の柱部22における リング幅方向の断面積は略矩形であり、外径59mm、リングの幅1.95mm、リ ング肉厚2.15mmとし、リング両側面の全周にわたり一定間隔をおいて潤滑溝 12を設け、これら潤滑溝12のリング側面に対する面積比率を40%とし、か つ、各潤滑溝12の各角部18、19にアールを付け、またエッジ部20、21 にクラウニングを施した。
【0019】 このようにして得られたシールリング11を自動車用オートマチック・トラン スミッションオイル(昭和シェル石油社製:デキシロンII)を使用し、油圧15 kgf/cm2 、軸回転数7500rpm、油温140℃の条件で100時間の 耐久試験に供し、回転トルク、即ち摺動摩擦抵抗と、リング側面の摩耗量を測定 した。その結果を表1に示す。
【0020】 実施例2 実施例1と同じ組成の材料を用い、図10乃至図12に示した形状のシールリ ング11を射出成形により得た。上記シールリング11の柱部22におけるリン グ幅方向の段面積には略矩形であり、外径59mm、リングの幅1.95mm、リン グ肉厚2.15mmとし、リング両側面の全周にわたり、一定間隔をおいて、ラン ド部17を中央部に有する潤滑溝12を設け、その潤滑溝12のリング側面に対 する面積比率を30%としたものである。
【0021】 実施例1と同一条件で耐久試験を行った結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】 [比較例] 実施例1及び2と同じ材料を用い、リング側面に潤滑溝を設けずに射出成形し たシールリングを比較例1とする。
【0024】 リング側面に実施例1と同様の潤滑溝を設け、その潤滑溝のリング側面に対す る面積比率を15%としたシールリングを比較例2とする。
【0025】 リング側面の潤滑溝が図14に示す形状のシールリングを比較例3とする。
【0026】 リング側面の潤滑溝が図15に示す形状のシールリングを比較例4とする。
【0027】 以上の各比較例について、各実施例と同一条件で耐久試験に供した。その結果 を表1に示す。
【0028】 [考察] 表1に示すように、実施例1及び2は比較例1〜3に比べ、回転トルク、即ち 、摺動摩擦抵抗が小さく、かつリング側面の摩耗量が少ない。また、比較例4に 比べると、回転トルクは同程度であるが、リング側面の摩耗量が少ない。
【0029】
【考案の効果】
この出願の第1の考案に係るシールリングは、シール対象液によりシールリン グ側面に潤滑膜が形成されやすく、シール対象液が潤滑溝に溜ることもなく、か つ潤滑溝のエッジ部に応力が集中することを防ぐことができる。その結果、摺動 摩擦抵抗及び摩耗が低減される効果がある。
【0030】 第2乃至第4の考案は、上記の効果を一層顕著に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の考案の一部拡大正面図
【図2】図1のII−II線の断面図
【図3】図1のIII −III の断面図
【図4】第2の考案の一部拡大断面図
【図5】図4のV−V線の断面図
【図6】図4のVI−VI線の断面図
【図7】第3の考案の一部拡大正面図
【図8】図7のVIII−VIII線の断面図
【図9】図7のIX−IX線の断面図
【図10】第4の考案の一部拡大正面図
【図11】図10のXI−XI線の断面図
【図12】図10のXII −XII 線の断面図
【図13】シールリングの使用状態の拡大断面図
【図14】(a)は従来例の一部拡大断面図、(b)は
同上の断面図
【図15】(a)は他の従来例の一部拡大断面図、
(b)は同上の断面図
【図16】図15の従来例の使用状態の拡大断面図
【符号の説明】
1 シールリング 2 軸 3 周溝 4 シリンダ 5 シール面 6、7 潤滑溝 11 シールリング 12 潤滑溝 13 シール面 14 端壁 15 溝外周壁 16 凹所 17 ランド部 18、19 角部 20、21 エッジ部 22 柱部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング両側面の全長にわたり一定間隔をお
    いて多数の潤滑溝をリング両側面に設け、その潤滑溝以
    外のリング側面にシール面を形成した合成樹脂製シール
    リングにおいて、上記潤滑溝を、リング内周縁から半径
    方向にリング側面の中程に達する所要深さの両端壁と、
    その両端壁間に形成された溝外周壁とに囲まれた周方向
    に長い凹所により形成したことを特徴とするシールリン
    グ。
  2. 【請求項2】上記凹所の中央部にシール面と一致する高
    さのランド部を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    のシールリング。
  3. 【請求項3】潤滑溝の両端壁とリング内周面との間の角
    部及び両端壁と溝外周壁間の角部にそれぞれアールを付
    け、かつ両端壁とシール面の間のエッジ部及び溝外周壁
    とシール面との間のエッジ部にそれぞれクラウニングを
    施したことを特徴とする請求項1又は2に記載のシール
    リング。
  4. 【請求項4】上記潤滑溝のリング側面に対する面積比率
    を20〜70%に設定したことを特徴とする請求項1、
    2又は3に記載のシールリング。
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