JPH0560694U - 空缶潰し機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造簡易にして空缶の位置決めを行うことが
でき、また押し潰した空缶の分別が容易な空缶潰し機を
提供する。 【構成】 載置台１の一端に押圧体６を枢着する。この
押圧体６に磁石16を設ける。また押圧体６に尖鋭な空缶
係止突起13を螺合して取り付ける。 【効果】 押し潰した空缶Ｋの内、スチール缶は磁石16
によって押圧体６に吸引され、スチール缶とアルミ缶と
を簡単に分別することができる。また、空缶Ｋを押し潰
す際、まず押圧体６から突設した尖鋭な係止突起13が、
缶Ｋを係止して該空缶Ｋの移動を防止しながら確実に押
し潰すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は清涼飲料水等の空缶を押し潰す空缶潰し機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の空缶潰し機は特公昭５５−５３２７５号公報に提案されているよ うに、空缶を載置する載置台の一端に、該空缶を押圧する押圧体を枢着してなり 、その空缶潰し機は前記載置台上に空缶を載置し、前記押圧体の他側を押し下げ て空缶を押し潰すようにしており、枢着箇所の他側を操作することによって梃の 原理により効率良く空缶を押し潰すことができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術においては、空缶を載置台と押圧体とにより挟み付けて押し潰す ことにより円筒形の空缶を平板状に押し潰し、この後の空缶の廃棄処理、あるい は空缶材料の再利用を円滑に行うことができる。しかし、この種の空缶にはスチ ール缶とアルミ缶といった異なる材質のものが用いられているため、使用済みの 空缶を再利用するには、その材質ごとに分別しなければならなかった。そして従 来は空缶潰し機で潰した空缶を再利用するためには、空缶を潰す前に該空缶の表 示を使用者が判別して予めスチール缶とアルミ缶とに分別するという煩雑な作業 が必要になるという問題があった。また、従来の空缶潰し機では一端を枢着した 押圧体を回動して挟み付け、空缶を押し潰すようにしているため、押圧体の回動 により空缶が載置台の他側にずれて移動しやすく、そのため前記載置台に凹状収 納部を形成するというように空缶潰し機の構造が複雑になり易いという欠点があ った。

【０００４】 そこで本考案は構造簡易にして、空缶の材質ごとに容易に分別を行うことがで きる空缶潰し機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は空缶を載置する載置台と、この載置台の一端に枢着され前記空缶を押 圧する押圧体と、前記空缶に対応して前記押圧体に設けられた磁石と、前記押圧 体に螺合され前記載置台側に突出する尖鋭な空缶係止突起とを具備するものであ る。

【０００６】

【作用】

上記構成により、押し潰された空缶の内、スチール缶は永久磁石により押圧体 に吸引され、スチール缶とアルミ缶とが分別される。また空缶を押し潰す際、押 圧体から突設した係止突起が空缶を係止して該空缶の移動が防止される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。図１ないし図３は本考 案の一実施例を示し、金属製からなる載置台１は、縦長の平板部２の両側に側板 部３，３を屈曲形成してなり、前記平板部２の下面の長手方向両側には発泡ゴム などの滑り止め部材４，４が接着等により固着されている。前記載置台１の両側 板部３，３の長手方向一側には、枢着軸５を介して金属製の押圧体６の一側が回 動自在に枢着されている。この押圧体６は平板部７の両側に側板部８，８が屈曲 形成されるとともに、この平板部７の長手方向他側には下方に向かって彎曲した 屈曲部９が屈曲形成されている。前記載置台１の平板部２の一側寄りには幅方向 に対をなして並んだ爪部10，10が４対設けられ、その一側寄りの２対の爪部10， 10にほぼ対応して前記押圧体６の平板部７に爪部11，11が２対設けられている。 これら２対の爪部11，11の間に位置して前記押圧体６の平板部７には円筒リブ部 内に雌螺子孔12が形成され、この雌螺子孔12には空缶係止突起13がその先端を載 置台１に向けて螺合させている。その金属製からなる空缶係止突起13の先端は、 円錐形に形成されて尖鋭をなし、またその後端側には摘み14が形成されている。 前記押圧体６の平板部７の略中央に位置して凹所15が形成され、この凹所15には 永久磁石16が取付固定されている。さらに前記押圧体６の平板部７の他側中央に は縦凸状部17が形成され、また該平板部７には図２のように平面コ字状の凹リブ 部18が形成されている。なお、図中19はハンドルである。

【０００８】 次に前記空缶潰し機の使用方法につき説明する。まずハンドル19を持って押圧 体６を開き、すなわち図１中時計方向に回動し、この後、載置台１の爪部10，10 間に位置するようにして空缶Ｋを載置し、ハンドル19を持って押圧体６を閉じる 。さらに押圧体６の屈曲部９側の上面に足を乗せて荷重を加えると、爪部10，10 が空缶Ｋに食い込むとともに係止突起13が空缶Ｋの幅中央に食い込み、該空缶Ｋ の移動を防止しながら押し潰す。この際，まず空缶Ｋの幅中央を押圧する係止突 起13によって空缶Ｋの一側がその幅中央から凹むようにして押し潰され、次いで 縦凸状部17が空缶Ｋの幅中央を押圧して該空缶Ｋが押し潰される。この後ハンド ル19を持って押圧体６を開くと、その空缶Ｋがスチール缶の場合は、押し潰され た空缶Ｋが押圧体６の永久磁石16に吸着されたまま持ち上げられ、アルミ缶の場 合はそのまま載置台１上に残り、これによりスチール缶とアルミ缶とが分別され る。さらに、空缶Ｋの直径に対応して係止突起13の螺合位置を調節し、平板部７ からの係止突起13の突出量を調節し、例えば直径の小さい空缶ではその突出量を 大きくする等調整して押し潰す。

【０００９】 このように本実施例においては、空缶Ｋを載置する載置台１と、この載置台１ の一端に枢着され空缶Ｋを押圧する押圧体６と、空缶Ｋに対応して押圧体６に設 けられた磁石16と、押圧体６に螺合され載置台１側に突出する尖鋭な空缶係止突 起13とを具備するものであるから、押し潰された空缶Ｋの内、スチール缶は永久 磁石16によって押圧体６に吸引され、スチール缶とアルミ缶とを簡単に分別する ことができる。また、空缶Ｋを押し潰す際、まず押圧体６から突設した尖鋭な係 止突起13が、空缶Ｋを係止して該空缶Ｋの移動を防止しながら押し潰し、従来の ように空缶の移動を防止する凹状収納部を設ける必要がなく、簡易な空缶潰し機 の構造が得られる。

【００１０】 また実施例上の効果として、永久磁石16を凹所15内に設けたことにより、空缶 Ｋを押し潰す際、該永久磁石16が空缶Ｋに直接当たることがなく永久磁石16の破 損を防止できる。さらに押圧体６の平板部７に形成した雌螺子孔12に係止突起13 を螺合したことにより、係止突起13の突出量を空缶Ｋの直径に合わせて調整する ことができるとともに、長期使用により係止突起13の先端が磨耗等した場合簡単 に交換することができる。さらにまた、枢着軸５側に尖鋭な係止突起13を設け、 枢着軸５側から離れた係止突起13と屈曲部９との間に縦凸状部17を設けたことに より、空缶Ｋを押し潰す際、その押し潰す力がまず尖鋭な係止突起13から空缶Ｋ の幅中央に集中して加わって、空缶Ｋの一側が局部的に凹状に押し潰され、続い てその凹状に押し潰された箇所に沿って縦凹状部17が空缶Ｋの幅中央を押圧して 押し潰すというように、空缶Ｋが変形し難い初めは尖鋭な係止突起13の先端から 集中して空缶Ｋに荷重を加えることにより容易に潰すことができるととともに、 この荷重によって一部をつぶした後に、縦凸状部17が空缶Ｋの幅中央を押圧する ためスムーズに空缶Ｋ全体を押し潰すことができる。

【００１１】 尚、本考案は上記実施例に限定されるものではなく本考案の要旨の範囲内にお いて種々の変形実施が可能である。例えば爪部の数および配置は適宜選定するこ とができ、また磁石として電磁石を用いることもできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、空缶を載置する載置台と、この載置台の一端に枢着され前記空缶を 押圧する押圧体と、前記空缶に対応して前記押圧体に設けられた磁石と、前記押 圧体に螺合され前記載置台側に突出する尖鋭な空缶係止突起とを具備するもので あり、構造簡易にして、空缶の材質ごとに容易に分別を行うことができる空缶潰 し機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面図である。

【図２】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図３】本考案の一実施例を示す要部の断面図である。

【符号の説明】

１ 載置台 ５ 枢着軸 ６ 押圧体 13 空缶係止突起 16 永久磁石 Ｋ 空缶

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空缶を載置する載置台と、この載置台の
   一端に枢着され前記空缶を押圧する押圧体と、前記空缶
   に対応して前記押圧体に設けられた磁石と、前記押圧体
   に螺合され前記載置台側に突出する尖鋭な空缶係止突起
   とを具備することを特徴とする空缶潰し機。