JPH0559663U - カートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 内部に情報記録媒体を収納したカートリッジ
で、シャッター摺動によるケースの削り粉などがケース
内に入り前記媒体に付着するのを防止する。 【構成】 内部に情報記録媒体を収納し、記録再生用ヘ
ッド挿入孔を有するケースに、摺動してヘッド挿入孔を
開閉するためにケースの一方の端面をまたいで折り曲げ
たシャッタ５の一方側に設けられた爪１０₁ はケース外
表面に設けられた溝で案内され、前記ヘッド挿入孔をま
たいで摺動する他方側の爪１０₂ はケース内部に設けら
れた溝で案内されるようにし、爪の摺動によって生じた
ケースの削り粉などがヘッド挿入孔からケース内に入り
収納されている媒体に付着しないようにしたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハードディスク、フレキシブルディスク、特に光ディスク、光磁気 ディスク、磁気ディスクなどのディスク状の情報記録媒体をケース内に収納した カートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、情報記録媒体は、取扱上、ゴミやほこりを避け、また傷がつかないよ うにケース内に収納され、ケースに設けた記録再生用ヘッド挿入孔を不使用時に は覆い使用時には開放するためのシャッタが備えられている。

【０００３】 従来のカートリッジにおけるシャッタは、金属製あるいは合成樹脂製であって 、例えば図６及び図７に示すように、ケース１の一方の端面をまたいで折り曲げ られてケース１に設けたヘッド挿入孔２を閉鎖する閉鎖面３とヘッド挿入孔２を 開放する開口部４とが形成されたシャッタ５となっており、ケース１のスライド エリア６に摺動自在に備えられ、シャッタ５は摺動してヘッド挿入孔２を開閉す る。このシャッタ５の摺動は、シャッタ５の一部を内方に折り曲げて形成した爪 ７₁ ，７₂ がケース１の側面に設けられた溝８の中を案内されて摺動するように なっており、特に一方の爪７₂ はヘッド挿入孔２をまたいで摺動する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ケース１は通常合成樹脂製であり、シャッタ５は金属製が多く、溝 ８中で摺動していると、爪７₁ ，７₂ で溝８が削られて樹脂の粉が生じ、この樹 脂粉は特にヘッド挿入孔２をまたいで摺動する爪７₂ によってヘッド挿入孔２に 運ばれやすく、ヘッド挿入孔２からケース１内に入り込み媒体に付着してドロッ プアウトなどの原因となっていた。 本考案は、このような爪の摺動による削り 粉がヘッド挿入孔２からケース内の媒体収納部に入ることを防止し、しかも爪の 摺動を妨げないようにしたカートリッジを提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部に情報記録媒体を収納し、記録再生用ヘッド挿入孔を有するケ ースと、前記ヘッド挿入孔を開閉するシャッタを備え、該シャッタに形成した爪 部がケースに設けた溝中を摺動自在に案内されるようにしたカートリッジにおい て、前記シャッタの一方側に設けられた爪部はケース外表面に設けられた溝で案 内され、前記ヘッド挿入孔をまたいで摺動する他方側の爪部はケース内部に設け られた溝で案内されるようにしたことを特徴とするカートリッジである。

【０００６】

【作用】

本考案では、シャッタの摺動は、シャッタに形成した爪部がケースに設けた溝 で案内されるが、シャッタの一方側に設けられた爪部はケースの外表面に設けら れた溝で案内され、ヘッド挿入孔をまたいで摺動する他方側の爪部はケース内部 に設けられた溝で案内されるから、爪部の削られた樹脂粉は、ヘッド挿入孔から ケース内に入ることがなく、媒体に付着するようなこともない。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図１乃至図５を参照して説明すると、シャッタ５はケース １の一方の端面をまたいで折り曲げられ、ケース１に設けた記録再生用ヘッド挿 入孔２を閉鎖する閉鎖面３とヘッド挿入孔２を開放する開口部４とが形成され、 閉鎖面３の上部には閉鎖面３の一部を内方に折り曲げてヘッド挿入孔２の部分ま では摺動しない爪１０₁ が形成され、開口部４の上部の折曲げ面にはシャッタ５ の一部を内方に折り曲げてヘッド挿入孔２をまたいで摺動する爪１０₂ が垂下形 成されている。 また図３に示すように、ケース１の外表面には爪１０₁ の摺動を案内する溝１ １₁ が設けられていて爪１０₁ が挿嵌され、一方、ケース１の端面の内部には、 図４に示すように、ヘッド挿入孔２をまたいで摺動する爪１０₂ を案内する溝１ １₂ がケース１内面に形成されたリブ等を利用して情報記録媒体の収納部と隔離 して設けられ、この溝１１₂ 中に爪１０₂ が挿嵌されている。

【０００８】 従って、シャッタ５によるヘッド挿入孔２の開閉時には、爪１０₁ ，１０₂ が それぞれ溝１１₁ ，１１₂ 中を摺動するが、挿入孔２をまたいで摺動する爪１０ ₂ はケース１内部の溝１１₂ で案内され、爪の摺動によって生じたケース１の削 粉が情報記録媒体の収納部へ入ることがない。また、爪１０₁ によって生じた削 り粉は、爪１０₁ がヘッド挿入孔２の部分にまでは達しないから、ヘッド挿入孔 ２まで運ばれることがない。

【０００９】 なお、図４に示すように、爪１０₂ としては、その端部を折り曲げてそれに見 合ったケース１内部の溝１１₂ に、カートリッジ組立時に挿嵌することが好まし く、図５に示すように、シャッタの他の実施例として、合成樹脂製とし、爪１０ ₂ の端部をＴ字状突起として、ケース１内部にそれに見合った溝を設けて挿嵌す るようにしてもよい。

【００１０】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、ケースに設けた記録再生用ヘッド挿入孔 を開閉するシャッタに設けられた摺動用の爪のうち、シャッタの一方側に設けら れた爪部はケース外表面に設けられた溝で案内され、前記ヘッド挿入孔をまたい で摺動する他方側の爪部はケース内部に設けられた溝で案内されるようにしたも のであるから、爪部の摺動で生じたケースの削り粉はヘッド挿入孔には運ばれず 、ケース内に収納されている情報記録媒体に付着するのを防止することができ、 シャッタの摺動も妨げられず、カートリッジの信頼性を大幅に高めることができ るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すシャッタの要部の一部
切欠斜視図である。

【図２】本考案の一実施例を示すケースの要部の斜視図
である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】本考案のシャッタの他の実施例を示す要部の側
面図である。

【図６】従来のカートリッジの全体平面図である。

【図７】図６のシャッタの分離状態の要部の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ケース ２ ヘッド挿入孔 ３ 閉鎖面 ４ 開口部 ５ シャッタ ６ スライドエリア ７₁ 爪 ７₂ 爪 ８ 溝 10₁ 爪 10₂ 爪 11₁ 溝 11₂ 溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に情報記録媒体を収納し、記録再生
   用ヘッド挿入孔を有するケースと、前記ヘッド挿入孔を
   開閉するシャッタを備え、該シャッタに形成した爪部が
   ケースに設けた溝中を摺動自在に案内されるようにした
   カートリッジにおいて、前記シャッタの一方側に設けら
   れた爪部はケース外表面に設けられた溝で案内され、前
   記ヘッド挿入孔をまたいで摺動する他方側の爪部はケー
   ス内部に設けられた溝で案内されるようにしたことを特
   徴とするカートリッジ。
2. 【請求項２】 前記シャッタの他方側に設けられた爪部
   はシャッタの折曲げ面に垂下形成された請求項１記載の
   カートリッジ。
3. 【請求項３】 前記シャッタの他方側に設けられた爪部
   はシャッタの折曲げ面にＴ字状突起として垂下形成され
   た請求項１記載のカートリッジ。