JPH0559280B1 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は上下方向への首振と左右方向への首振
とを行なえる送風機に関する。

(ロ) 従来技術 上下方向の首振と左右方向の首振とを夫々専用
のモータ装置にて行う送風機として、松下電器産
業株式会社より販売された昭和58年度型扇風機Ｆ
−30SQがある。しかしながら、上下方向への首
振と左右方向への首振とを併用した際の送風部の
曲線運動は、ほぼ一定の軌跡を描き、送風範囲を
選択することができないため、不必要な場所へも
送風する欠点があつた。

(ハ) 発明の目的 本発明は、所望の送風範囲の首振パターンを適
宜選択できる送風機を提供できることを目的とす
るものである。

(ニ) 発明の構成 本発明は、電動機と送風羽根とよりなる送風部
と、該送風部を左右方向に首振せしめる左右首振
用モータ装置と、前記送風部を上下方向に首振せ
しめる上下首振用モータ装置と、前記送風部の上
下方向の首振位置を検知する検知装置と、前記検
知装置からの信号に基づき一方の首振位置におい
て左右首振用モータ装置を停止させ、他方の首振
位置において前記左右首振用モータ装置を駆動さ
せる運転制御部とから構成したものである。

また、本発明は、電動機と送風羽根とよりなる
送風部と、該送風部を左右方向に首振せしめる左
右首振用モータ装置と、前記送風部を上下方向に
首振せしめる上下首振用モータ装置と、前記送風
部の左右方向の首振位置を検知する検知装置と、
前記検知装置からの信号に基づき一方の首振位置
において上下首振用モータ装置を停止させ、他方
の首振位置いおいて前記上下首振用モータ装置を
駆動させる運転制御部とから構成したものであ
る。

(ホ) 作用 本発明の特許請求の範囲第１項の構成によれ
ば、検知装置が、送風部が一方の首振位置に到達
したことを検知すると、左右首振用モータ装置を
停止させ、上下首振のみを行う。そして、送風部
が他方の首振位置に到達したことを検知装置が検
知すると、左右首振用モータ装置を駆動させる。

本発明の特許請求の範囲第２項の構成によれ
ば、検知装置が、送風部が一方の首振位置に到達
したことを検知すると、上下首振用モータ装置を
停止させ、左右首振のみを行う。そして、送風部
が他方の首振位置に到達したことを検知装置が検
知すると、上下首振用モータ装置を駆動させる。

(ヘ) 実施例 送風機は支柱１を突設した合成樹脂製箱型基台
と、前記支柱１の先端二叉部に俯仰角調整自在に
枢支されるネツクピース２と、該ネツクピース２
に枢支される送風機主体３とよりなる。該送風機
主体３は前記ネツクピース２に枢支される支持具
４の先端部に枢支される電動機５と、該電動機５
の回転軸６に装着される図示しない羽根と、前記
電動機５の前面に装着される前カバー７と、該前
カバー７にナツト体８にて装着される後ガード９
と、該後ガート９と共に前記羽根を被う図示しな
い前ガードと、前記電動機５の後方に装置位置せ
しめられる首振機構と、前記電動機５及び首振機
構を被うカツプ状後カバー１０と、前記電動機５
の前記ネツクピース２に対する首振位置を検知す
る検知装置３０とよりなる。

前記支持具４は前記ネツクピース２の軸受に嵌
入枢支される枢軸４ａと、該枢軸４ａの先端に固
定される電動機枢支板４ｂとよりなる。該枢支板
４ｂは断面略コ字型をしており、その両先端部に
軸受部を形成している。前記電動機５の下面には
断面略コ字型の軸支板１１を螺子止め、溶接等に
て固定している。該軸支板１１の両先端部を前記
枢支板４ｂの先端軸受部とを合致当接せしめ螺子
１２、リベツト等にて回動自在に連結する。従つ
て前記電動機５は前記螺子１２を中心に上下方向
に首振を行なわせると共に前記枢軸４ａを中心に
左右方向に首振を行なわせることができる。前記
軸支板１１の前端部には下方に垂下するスイツチ
操作片３１を形成している。

前記枢支板４ｂからは後方に取付板１３を延設
している。本実施例では前記枢支板４ｂと取付板
１３とは１枚の板金をブレスせしめて成型してい
る。該取付板１３の端部には左右首振用モータ装
置１４が螺子１５にて固定されている。前記取付
板１３の裏面に突出した前記モータ装置１４の駆
動軸１６にはカム体１７を装着している。該カム
体１７に一端を枢支された首振リンク１８の他端
は前記ネツクピース２に枢支される。従つて前記
モータ装置１４が駆動されて前記カム体１７が回
転すると、第４図に示す左右首振動作図に示す如
く、前記枢軸４ａを中心に角度θ度でもつて首振
を行なう。第４図は線図であるが図中点Ａは前記
枢軸４ａを示し、点Ｂは前記リンク１８のネツク
ピースへの枢支部、点Ｃは前記カム体１７への前
記リンク１８の枢支部、点Ｄは前記駆動軸１６を
示している。

前記電動機５の後面には断面略コ字型の支持板
１９を固定している。該支持板１９の各面は垂直
面となつており、その中間部分の前後方向に伸び
た面に上下首振機構を構成する上下首振用モータ
装置２０が装着される。該モータ装置２０の駆動
軸２１にはカム体２２を装着している。該カム体
２２に一端を枢支された首振リンク２３の他端は
前記取付板１３に枢支される。従つて前記モータ
装置２０が駆動されて前記カム体２２が回転する
と第５図に示す上下首振動作図に示す如く、前記
螺子１２を中心に角度α度でもつて首振を行な
う。

前記ネツクピース２の前部には前記電動機５に
向い開口した扇状スイツチ収納部３２を形設して
いる。前記スイツチ操作片３１は首振状態におい
て前記スイツチ収納部３２内に位置している。前
記スイツチ収納部３２内には前記スイツチ操作片
３１にて押圧操作される複数のスイツチ３３，３
４，３５，３６を装着している。前記スイツチ３
３は前記収納部３２右内面上前部に、前記スイツ
チ３４は前記収納部３２底面右後部に、前記スイ
ツチ３５は前記収納部３２左内面下後部に、前記
スイツチ３６は前記収納部３２前内面左上部に装
着している。従つて前記電動機５が最も右上方に
首振した時前記スイツチ３３を押圧し、最も右下
方に首振した時前記スイツチ３４を押圧し、最も
左下方に首振した時前記スイツチ３５を押圧し、
最も左上方に首振した時前記スイツチ３６を押圧
することで、前記電動機５の首振状態を検知す
る。本実施例において前記検知装置３０は前記ス
イツチ操作片３１と前記スイツチ３３，３４，３
５，３６にて形成されている。

第９図は本発明送風機の回路図で、前記電動機
５の停動変速を設定するスイツチよりなる運転入
力装置４０と、前記左右首振用モータ装置１４と
上下首振用モータ装置２０の運転設定を行なうス
イツチよりなる首振入力装置４１と、前記運転入
力装置４０と首振入力装置４１と検知装置３０か
らの信号により前記電動機５と左右首振用モータ
装置１４と上下首振用モータ装置２０を制御する
信号を出力する制御回路装置４２とよりなる。該
制御回路装置４２は前記運転入力装置４０からの
入力信号を判別する運転判別部と、前記首振入力
装置４１からの入力信号を判別する首振判別部
と、前記検知装置３５からの信号を判別する位置
判別部と、前記首振判別部と位置判別部とからの
出力信号により設定振を行なわせる運転制御部
と、前記運転判別部からの出力信号により前記電
動機５を運転する速度制御部とよりなる。

第１０図乃至第１３図は首振パターンの例を示
すものである。図中の点イはスイツチ３３が感知
する点、点ロはスイツチ３４が感知する点、点ハ
はスイツチ３５が感知する点、点ニはスイツチ３
６が感知する点であり、首振は点イ，ロ，ハ，ニ
を結んだ枠内において自由に首振動作を行なわす
ことができる。前記運転制御部からの信号は、第
１０図乃至第１３図に示す実線及び鎖線のパター
ンの首振を行なうよう前記左右首振用モータ装置
１４及び上下首振用モータ装置２０を停動速度制
御するものである。前記首振入力装置４１からの
信号は決められた首振パターンを選択するもので
ある。なお首振パターンとしては実施例に限定さ
れるものではなく円軌道首振、左右首振、上下首
振、斜め首振等種々設定することができる。前記
首振パターンの選択方法としては首振パターンを
表示したスイツチにて行なうようにしてもよい
し、デイスプレイ表示切換による選択スイツチと
スタートスイツチとリセツトスイツチ等にて行な
うようにしてもよい等種々考えられる。

本実施例において検知装置３０をスイツチ操作
片３１とスイツチ３３，３４，３５，３６にて形
成したものであるが特に限定されるものではな
く、スイツチ操作片３１に変えて指光性発光体を
設け、前記スイツチ３３，３４，３５，３６に変
えて受光体を設けてもよい等種々考えられる。ま
た位置検知の精度を向上するために前記スイツチ
を増してもよい。

また前記送風機の運転において、前記電動機５
の速度制御と、首振運転の制御とを関連づけて行
なわせることで、より自然の風に近づけた送風を
行なわすことができる。前記電動機５と左右首振
用モータ装置１４と上下首振用モータ装置２０と
の速度制御は電動機の種類に応じた方法にて行な
われる。

(ト) 発明の効果 本発明は、送風部の首振位置を検知する検知装
置の出力に基づいて左右首振用モータ装置と上下
首振用モータ装置の停動を制御することで、使用
状態に応じて種々のパターンの首振を選択するこ
とができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明送風機の要部縦断面図、第２図
は第１図の−断面図、第３図は第１図の−
断面図、第４図は左右首振状態の動作説明図、
第５図は上下首振状態の動作説明図、第６図は仰
向いた状態の要部縦断面図、第７図は俯向いた状
態の要部縦断面図、第８図は第１図の−断面
図、第９図は回路図、第１０図乃至第１３図は首
振パターン図である。 ５……電動機、１４……左右首振モータ装置、
２０……上下首振モータ装置、３０……検知装
置、４０……運転入力装置、４１……首振入力装
置、４２……制御回路装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電動機と送風羽根とよりなる送風部と、該送
   風部を左右方向に首振せしめる左右首振用モータ
   装置と、前記送風部を上下方向に首振せしめる上
   下首振用モータ装置と、前記送風部の上下方向の
   首振位置を検知する検知装置と、前記検知装置か
   らの信号に基づき一方の首振位置において左右首
   振用モータ装置を停止させ、他方の首振位置にお
   いて前記左右首振用モータ装置を駆動させる運転
   制御部とよりなる送風機。 ２ 電動機と送風羽根とよりなる送風部と、該送
   風部を左右方向に首振せしめる左右首振用モータ
   装置と、前記送風部を上下方向に首振せしめる上
   下首振用モータ装置と、前記送風部の左右方向の
   首振位置を検知する検知装置と、前記検知装置か
   らの信号に基づき一方の首振位置において上下首
   振用モータ装置を停止させ、他方の首振位置にお
   いて前記上下首振用モータ装置を駆動させる運転
   制御部とよりなる送風機。